ダンジョンチケット

夏カボチャ

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17章 魔王と冥王

ダンジョンチケット221

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アースの問に拓武の口が動き始めた。
『よく気づいたな、お前が黒幕なのか』
その声はハデスのモノであった。

「聞いてなかったの?黒幕はアインさ、僕は拓武を助けたいだけさ!」

『助けたいだと…… 』

ハデスの魂は限界を越えていた。
拓武の魂を肉体に止めつつ、肉体の崩壊を防いでいたのだ。

「安心していいよ…… 拓武にはフェニックスの魂を定着させてあげたからね」

『へ、なら俺様の魂もついでに拓武にくれてやるか…… いつかお前の正体が拓武にバレた時の為に首を洗っときな、拓武は強いぞ……』

拓武の肉体が再生すると同時にハデスの魂が拓武の手に吸い込まれていく。

「最後くらい、もっと気の聞いた台詞を選べよ。まったく、まぁいいや!」

其から拓武が目覚めたのは一時間程の事であった。

「やぁ、やっと起きたね。待ちくたびれたよ」

目覚めた拓武は状況が分からず周りを見渡す。
見覚えのある空間、無限凍結空間である事に拓武は驚いた。

「アース、何で俺は此処にいるんだ、死んだのか?」

「残念、死んでません。更にいい御知らせ!プレゼントにフェニックスの魂をプレゼントしておきました」

そして、アースはテレビをつける。
その先にはギルガデム館がベルゼと戦いその後後退していく映像であった。

「リアルタイムじゃなくてゴメンね。でも何があったかは理解出来たでしょ?強いねぇベルゼ、拓武が帰ったくらいで勝てるの?」
まるで子供が悪戯を楽しむ様な笑顔を拓武に向けるアース。

「勝てるかどうかじゃない。皆の為に帰るんだ!」
復活したばかりの拓武がそう言うとアースは笑った。
「なら?これもあげるよ。サブナックの魂だよ!さぁ、毒をもって毒を征す忘れないでよ? 最大のヒントだからね!」

アースは拓武の腕にサブナックの魂を重ね合わせた。

拓武の腕が熱くな腕の紋字が形を変えていく。
「ふふふ、魔族2体でやっと動き出したね。さて、また会おうね拓武!僕はずっと見てるから強くなるんだよ」

そう言われた途端に拓武の足元から床がなくなり、そのまま落下していく。
「うわぁぁぁ!」

拓武が見えなくなるとアースが不適に笑みを浮かべる「僕の為にも強くなってね拓武」
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