【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~

みやま たつむ

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後日譚

後日譚596.事なかれ主義者はしっかり把握したい

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「いやぁ、無事に終わってよかったね。ドライアドたちの野菜とか、高ランクの魔物の肉をたくさん集めさせた甲斐があったよ」
「立食形式になって楽ができるからシズト様にとっても都合が良いですもんね」
「そうそう……って、そのためにバーベキューにした訳じゃないからね!」
「本当でしょうか?」
「怪しいわよね」
「ランチェッタさんまで何言ってんのさ! 今回は魔法使いを集めるから魔道具をたくさん出して置いて話のネタにするって事まで伝えたじゃん!」

 バーベキューの片づけは別荘の管理をしている子たちに任せて僕たちは一足早くファマリーの根元に戻ってきていた。
 ユートはというと、転移陣で戻ってきてすぐにドライアドたちにじろじろと見られながらファマリアへと戻って言ったのでこの場にはいない。いないからこそ、ディアーヌさんも揶揄ってくるんだろう。

「っていうか、二人ともこっちに一緒に戻ってきて大丈夫なの?」
「ランチェッタ様が世話係の日は一日中こちらにいる事ができるようにと仕事を調整しているので大丈夫でです」
「……偽物?」
「本物よ!」
「シズト様が疑いたくなる気持ちもわかりますが、本物です。ランチェッタ様がこちらでお過ごしになるのであれば私もやる事がないのでこっちでのんびり過ごそうかなと考えた次第です」
「なるほどなぁ」
「そういうわけなので、私はこれで失礼しますね。ランチェッタ様、私はファマリアへ行くのでくれぐれもファマリーの周辺だけで過ごしてくださいね?」
「分かってるわよ! ほら、さっさと行きなさい!」
「それでは、失礼します」

 綺麗に一礼した後、ディアーヌさんは本館の方へと戻っていった。どうやら着替えてから町へと出向くようだ。

「……なによ、その目は。わたくしが仕事をしているとディアーヌもずっと仕事をするしかないからたまには休みの日を設けてもいいかなって思っただけよ」
「ふーん。……それで? ランチェッタさんはこの後なにをするの?」
「特に決めてないわ。夕食の時間までのんびりチエコと過ごすとか?」
「いいね。僕もそうしようかな」
「魔力も時間も余ってるんだから、少しでも依頼が減るように仕事をした方が良いんじゃない? しばらくシズトの代わりが現れる事はないってのは分かったんだし」

 それを指摘されると素直に従うしかない。僕は大人しくレモンちゃんたちを引っ付けたままランチェッタさんと別れ、転移門で回れる範囲の依頼をこなすためにクレストラ大陸へと転移するのだった。



 転移門を用いた移動でサクサクと【天気祈願】をして回った。大きく荒れない天気を祈るだけなのでそこまで魔力の消費はなかったけど、そのせいでいくつも回る事になるのは面倒だった。

「やっぱり早く加護持ちを増やしてもらわないとねぇ」
「子どもを増やせばその分加護を授かる可能性は上がるんじゃないかしら?」

 ランチェッタさんの声がすぐ後ろから聞こえてきた。当然である。夕食を食べた後、二人でお風呂に入っているから。
 彼女は僕の髪の毛をわしゃわしゃと洗いながら「加護のために子どもを産むのは抵抗があると思うけど、今後の事を考えたら必要な事じゃないかしら?」と続けた。

「いや、今回の件で確信したけどチャム様は僕を困らせて楽しんでるからね。子どもには加護を授けないと思う」
「そうかしら?」
「そうだよ。なんっていうか、僕が怒らないギリギリを攻めてこようとしてる感じがするんだよね。ユートと今後付き合っていく必要があるのも少々面倒だな、くらいだけどそれも計算してやってそうだし……」
「試練を与えるタイプの神様なのね、きっと」

 単純に嫌がらせでやっているような気がするのは気のせいなのかな、なんて事を考えながら泡をシャワーで洗い流してもらった。
 後は自分でやる事はランチェッタさんも理解しているので彼女は背を向けて浴槽の方へと向かって行った。
 僕は手早く他の部位を洗う。その間、ランチェッタさんは足だけお湯に入れていた。ラオさん以上に暑がりな彼女はそれだけで汗をかいていて、大きな谷間に汗が溜まっていた。
 そこからそっと視線を逸らしつつ「別に水風呂でもいいんだよ?」と言ったが、移動する気配はない。
 それならば、とだいぶぬるい湯船に浸かる。

「話しを戻すけれど、子どもを増やすのならやっぱり側室も増やした方が良いんじゃないかしら?」
「これ以上増やしたくはないんだけどねぇ。……まあ、あと数人くらいは増えるのかもだけど」
「……まあ、そうね。少なくともリリス様は迎え入れる事になるんじゃないかしら? タルガリア大陸の面倒事は彼女に任せられるし、悪くない手だとは思うけど」
「…………」
「あと問題なのはほとんど手つかずのアドヴァン大陸ね。シズトが関わろうとしなくても向こうから接触しようとしてくるでしょ? 実際、最近ジューンはカラバの方によく行っているみたいだし」
「そうなの?」
「よく夜中に出かけてるじゃない、ってあなたは基本寝てるから気づけないか」
「……ジュリウスだけじゃなくて、ジューンさんも休ませないといけなさそうだね。……今のお嫁さんたちの事もしっかりと把握できてないんだから、やっぱりしばらくは無しかなぁ」

 僕がそう呟くと、ランチェッタさんが何か言ったような気がしたけど、声が小さすぎて聞き取れなかった。
 まあ、彼女が言い直す事がなかったので気にしない事にした。
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感想 4

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みんなの感想(4件)

mackay
2024.11.10 mackay

 後日譚161が、最新ではなく最古?になってます。
 登録日時は最新なのですが、160と並びがつながっていません。

2024.11.10 みやま たつむ

ご指摘ありがとうございます。
章設定をしてなかったからのようです。
該当箇所修正させていただきました。

解除
みー
2024.10.08 みー

いつも楽しく読ませていただいています。感想とは違いますが、どうしたらお知らせできるのか分からずここで失礼します。
最新の更新が数時間前のページの再投稿となってしまっていますΣ(・□・;)

2024.10.08 みやま たつむ

ご指摘ありがとうございます。作者のミスでした。以後気をつけます。
該当の話は消去後、再投稿させていただきました。
今後も楽しく読んで頂けるように頑張ります。

解除
mackay
2024.08.04 mackay

 縦書きで読みたいけど、追いつくまで貯めてられない堪え性なし。
 取り敢えず1エールと各話にいいねする作業にかかるか。

2024.08.04 みやま たつむ

感想ありがとうございます。
推敲しながら更新しているので今のペースでも追いつくまで2ヶ月以上かかりそうです。
こちらの都合で申し訳ないです。

解除

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