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10、薬草探しでピクニック
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メイドたちが予想した通り、帰りの旅で二人はいつも一緒だった。馬に乗るときも一緒に乗った。ニナリアはお願いして、馬の乗り方を教えてもらうことにした。
「俺と一緒に乗ればいいだろ」
「アレンがいないときでも、乗れると便利かと思います」
「……そうだな。他の奴と乗るのはよくない」
「あはは……」
馬を使っていた護衛は荷馬車に乗り、メイドたちと楽しく話していた。
立ち寄った土地の領主に招かれて宿泊することもあった。ニナリアは初めて貴族として交流することになり、同世代の子息や令嬢とも知り合うことができた。
停泊地でアレンが仕事の話をしているときは、メイドたちと護衛を付けてショッピングに出かけた。通常より少し日にちが延びて領地に帰った。
城に帰ると早速アレンが母親を探す手配をしてくれた。ニナリアが書いた手紙を騎士二人に託す。二人は一般の旅姿で、ニナリアの故郷のワレントに旅立って行った。ニナリアはひとまず安心した。
ニナリアは城の管理の他に、薬草の仕事もしようとアレンにお願いした。もともと管理と事務仕事は、セルマンの他にも二人いるので、ニナリアを含めると余裕がある。
「そうか、それなら明日城の裏山に行ってみよう。二人でピクニックだ」
「ピクニック!」
ニナリアの目が輝く。次の日、昼食のバスケットをアレンが持って、二人で手をつないで裏山に出かけた。ニナリアは、薬草を入れるための中ぐらいのカゴを持っている。
「城の備えのために庭にも薬草園がある。ちゃんと管理されているから今度見てみるといい」
「そうなんですか。はい、そうします」
庭を出て、山道を登っていく。裏山一帯は城の領地だ。ニナリアは、いろんな草を見て薬草を探した。ニナリアが侯爵家から持ってきたノートは、故郷で覚えた薬草や作り方を忘れないように書き留めたものだった。城には図書館のような書庫があり、そこにも薬草の本があって、予習もしてきた。
「おお~、これは、傷に効く薬草だわ」(採取しなきゃ)
山には豊富に薬草が生えていた。
(きっと、植えておいたのね)
ニナリアのカゴはあっという間に一杯になった。
(帰ったら仕分けして、保存したり、干さないとね。ウフフ)
昔を思い出して、思わず笑顔になった。アレンが声をかける。
「そろそろ、お昼にするか」
城が見える開けた場所まで戻り、アレンが布を広げ、四隅を石で固定する。ニナリアもお弁当を出そうとすると、アレンが手を止めた。
「?」
「食べる前に、ここでしよう」
「?……なっ」
ニナリアは何のことか気が付いて、顔が真っ赤になる。アレンはニナリアの返事を待たなかった。
「待って、ください。誰かいるかも!」
「鹿がいるかもな」
ニナリアはアレンをポカッと叩く。ニナリアの顔に太陽の光があたりまぶしかった。
「外ですると気持ちがいいだろ」
「したことないですよね?」
「もちろんだ」
アレンはニヤリと笑う。風がニナリアの頬にあたる。ニナリアはつぶやいた。
「気持ちいいです……」
アレンはニナリアからどくと、服を整えた。ニナリアも取られた下着を急いではく。
(まったく、油断も隙もない!)「今日はもうしたから、夜はなしですよ」
「夜は夜勤だ」
「夜勤?」
アレンはぶどうジュースで乾いた喉を潤した。ニナリアにもサンドイッチの箱と飲み物を渡す。
「ああ、たまに夜警に入ってるんだ」
(領主なのに、街の見回りをしているのね。えらいな)
(……もしかして、始めからそれが目的だったの⁉)
ニナリアは、アレンに手を伸ばしてポカポカと叩いた。アレンは笑った。サンドイッチを食べながら眼下に見える街を眺める。とてもきれいな景色だった。山脈からくる風が吹き抜ける。ニナリアはつぶやいた。
「ここは楽園のようですね」
侯爵家で過ごした日々とはまったく違った。
「ああ、傭兵仲間もそう言っていた」
「傭兵の人たちもここに来たんですか?」
「俺の隊の半分は、傭兵仲間だ。腕が良くて信頼できるから、リーダーに言って引退した傭兵や、見込みのありそうな奴を集めてもらったんだ。あとの半分は領地の若者たちだ」
「そうなんだ!」
アレンは食べ終わると、後ろに手をつき、足を投げ出して座った。
「引退した奴は、傭兵のときに立ち寄った村の娘と結婚して定住したんだ。でもまだ若いから、ここに出稼ぎに来てもらっている。給料もいいし、ちゃんと帰れる休みもあるからみんな喜んでる。今度仲間に紹介しよう」
「はい」
ニナリアは街を見ていて思った。ストラルトに来てから城でしか行動していなかった。城の敷地が広すぎて、気にしていなかったなと。
「私まだ街に行ったことがないので、見に行きたいです」
「よし、今度視察に行くときは一緒に行こう。俺がいないときは、お前が領主だからな」
「はい! 女領主として頑張ります」(この領地を隅々まで見ないと!)
「頼もしいな」
二人でピクニックの片づけをした。
「アレンはこの後寝ないとダメですね」
「そうだな。ニアが寝かしつけてくれ」
ニナリアは愛称に反応した。
「ニアって言いましたね。どうしてですか?」
「お前が猫みたいだからだ」
(猫? う~ん。まあ、いっか)
二人はまた手をつないで歩いた。山を下りる途中でアレンが言った。
「ニナリア、愛してる」
突然の告白にニナリアは驚く。でもすぐに慌てて返した。
「私もです」
二人は幸せな気分で、城の庭に入った。
部屋に戻るとニナリアはカーテンを閉めて、アレンをベッドに寝かせた。自分はベッドの端に座わる。母が子供の頃にしてくれた「エンドウ豆の上に寝たお姫様」の話を聞かせた。本当のお姫様を探す王子が、アレンに似ていると思った。話が終わると、アレンの目は大きく開いて興味津々だった。
「そのお姫様のメイドは大変だっただろうな」
(あれ?)「寝てくださいよ」
「おもしろかったからつい。夜勤は仮眠もあるからな」
(寝ないと危ないんじゃないかな)
この後ニナリアは、薬草の仕分けをすることになっている。ニナリアはベッドから降りるとベッドの端に手を添えて、アレンと目線を合わせた。
「早く寝たら褒美をあげます」(ちょっと恥ずかしいけどこの手を使おう)
アレンはニナリアを見た。ニナリアは少し顔を赤くして、小さい声で言った。
「帰ったら、私がします……」
「……すぐ寝る」
ニナリアは枕の端をポスッと叩いた。アレンは笑うと、すぐに眠ってしまった。ニナリアは部屋をそっと出ていった。
夕方、アレンが起きると、いつもと同じように夕食を取って、大浴場で一緒にお風呂に入った。ここまではいつもと同じだった。アレンは夜警の時間まで仕事をしてから出かけるので、そこから別行動だった。
ニナリアは今日もアレンの部屋で寝ることにした。静かな暗い部屋の中、大きなベッドに一人で横になっていた。
(アレンの匂いがするから、落ち着く……)
ニナリアは幸せな気持ちで眠った。
「俺と一緒に乗ればいいだろ」
「アレンがいないときでも、乗れると便利かと思います」
「……そうだな。他の奴と乗るのはよくない」
「あはは……」
馬を使っていた護衛は荷馬車に乗り、メイドたちと楽しく話していた。
立ち寄った土地の領主に招かれて宿泊することもあった。ニナリアは初めて貴族として交流することになり、同世代の子息や令嬢とも知り合うことができた。
停泊地でアレンが仕事の話をしているときは、メイドたちと護衛を付けてショッピングに出かけた。通常より少し日にちが延びて領地に帰った。
城に帰ると早速アレンが母親を探す手配をしてくれた。ニナリアが書いた手紙を騎士二人に託す。二人は一般の旅姿で、ニナリアの故郷のワレントに旅立って行った。ニナリアはひとまず安心した。
ニナリアは城の管理の他に、薬草の仕事もしようとアレンにお願いした。もともと管理と事務仕事は、セルマンの他にも二人いるので、ニナリアを含めると余裕がある。
「そうか、それなら明日城の裏山に行ってみよう。二人でピクニックだ」
「ピクニック!」
ニナリアの目が輝く。次の日、昼食のバスケットをアレンが持って、二人で手をつないで裏山に出かけた。ニナリアは、薬草を入れるための中ぐらいのカゴを持っている。
「城の備えのために庭にも薬草園がある。ちゃんと管理されているから今度見てみるといい」
「そうなんですか。はい、そうします」
庭を出て、山道を登っていく。裏山一帯は城の領地だ。ニナリアは、いろんな草を見て薬草を探した。ニナリアが侯爵家から持ってきたノートは、故郷で覚えた薬草や作り方を忘れないように書き留めたものだった。城には図書館のような書庫があり、そこにも薬草の本があって、予習もしてきた。
「おお~、これは、傷に効く薬草だわ」(採取しなきゃ)
山には豊富に薬草が生えていた。
(きっと、植えておいたのね)
ニナリアのカゴはあっという間に一杯になった。
(帰ったら仕分けして、保存したり、干さないとね。ウフフ)
昔を思い出して、思わず笑顔になった。アレンが声をかける。
「そろそろ、お昼にするか」
城が見える開けた場所まで戻り、アレンが布を広げ、四隅を石で固定する。ニナリアもお弁当を出そうとすると、アレンが手を止めた。
「?」
「食べる前に、ここでしよう」
「?……なっ」
ニナリアは何のことか気が付いて、顔が真っ赤になる。アレンはニナリアの返事を待たなかった。
「待って、ください。誰かいるかも!」
「鹿がいるかもな」
ニナリアはアレンをポカッと叩く。ニナリアの顔に太陽の光があたりまぶしかった。
「外ですると気持ちがいいだろ」
「したことないですよね?」
「もちろんだ」
アレンはニヤリと笑う。風がニナリアの頬にあたる。ニナリアはつぶやいた。
「気持ちいいです……」
アレンはニナリアからどくと、服を整えた。ニナリアも取られた下着を急いではく。
(まったく、油断も隙もない!)「今日はもうしたから、夜はなしですよ」
「夜は夜勤だ」
「夜勤?」
アレンはぶどうジュースで乾いた喉を潤した。ニナリアにもサンドイッチの箱と飲み物を渡す。
「ああ、たまに夜警に入ってるんだ」
(領主なのに、街の見回りをしているのね。えらいな)
(……もしかして、始めからそれが目的だったの⁉)
ニナリアは、アレンに手を伸ばしてポカポカと叩いた。アレンは笑った。サンドイッチを食べながら眼下に見える街を眺める。とてもきれいな景色だった。山脈からくる風が吹き抜ける。ニナリアはつぶやいた。
「ここは楽園のようですね」
侯爵家で過ごした日々とはまったく違った。
「ああ、傭兵仲間もそう言っていた」
「傭兵の人たちもここに来たんですか?」
「俺の隊の半分は、傭兵仲間だ。腕が良くて信頼できるから、リーダーに言って引退した傭兵や、見込みのありそうな奴を集めてもらったんだ。あとの半分は領地の若者たちだ」
「そうなんだ!」
アレンは食べ終わると、後ろに手をつき、足を投げ出して座った。
「引退した奴は、傭兵のときに立ち寄った村の娘と結婚して定住したんだ。でもまだ若いから、ここに出稼ぎに来てもらっている。給料もいいし、ちゃんと帰れる休みもあるからみんな喜んでる。今度仲間に紹介しよう」
「はい」
ニナリアは街を見ていて思った。ストラルトに来てから城でしか行動していなかった。城の敷地が広すぎて、気にしていなかったなと。
「私まだ街に行ったことがないので、見に行きたいです」
「よし、今度視察に行くときは一緒に行こう。俺がいないときは、お前が領主だからな」
「はい! 女領主として頑張ります」(この領地を隅々まで見ないと!)
「頼もしいな」
二人でピクニックの片づけをした。
「アレンはこの後寝ないとダメですね」
「そうだな。ニアが寝かしつけてくれ」
ニナリアは愛称に反応した。
「ニアって言いましたね。どうしてですか?」
「お前が猫みたいだからだ」
(猫? う~ん。まあ、いっか)
二人はまた手をつないで歩いた。山を下りる途中でアレンが言った。
「ニナリア、愛してる」
突然の告白にニナリアは驚く。でもすぐに慌てて返した。
「私もです」
二人は幸せな気分で、城の庭に入った。
部屋に戻るとニナリアはカーテンを閉めて、アレンをベッドに寝かせた。自分はベッドの端に座わる。母が子供の頃にしてくれた「エンドウ豆の上に寝たお姫様」の話を聞かせた。本当のお姫様を探す王子が、アレンに似ていると思った。話が終わると、アレンの目は大きく開いて興味津々だった。
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(あれ?)「寝てくださいよ」
「おもしろかったからつい。夜勤は仮眠もあるからな」
(寝ないと危ないんじゃないかな)
この後ニナリアは、薬草の仕分けをすることになっている。ニナリアはベッドから降りるとベッドの端に手を添えて、アレンと目線を合わせた。
「早く寝たら褒美をあげます」(ちょっと恥ずかしいけどこの手を使おう)
アレンはニナリアを見た。ニナリアは少し顔を赤くして、小さい声で言った。
「帰ったら、私がします……」
「……すぐ寝る」
ニナリアは枕の端をポスッと叩いた。アレンは笑うと、すぐに眠ってしまった。ニナリアは部屋をそっと出ていった。
夕方、アレンが起きると、いつもと同じように夕食を取って、大浴場で一緒にお風呂に入った。ここまではいつもと同じだった。アレンは夜警の時間まで仕事をしてから出かけるので、そこから別行動だった。
ニナリアは今日もアレンの部屋で寝ることにした。静かな暗い部屋の中、大きなベッドに一人で横になっていた。
(アレンの匂いがするから、落ち着く……)
ニナリアは幸せな気持ちで眠った。
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