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第14話原因不明

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僕達はモモさんが元々住んでいたという町まで案内してもらうことになった。


「念のための確認なんだけどモモさんは私と一緒に村に行って作物が育たない原因を一緒に探って欲しいのよね?」

「はいそうです私が生まれ育った村の作物が取れなくなったみたいでその原因を突き止めてくれって言われたんですけど」
 
「 そのおそらく原因であるモンスターを1人で倒せるかどうか不安で」

「そういえば聞くの忘れてたけど参考までにモモさんの冒険者ランクがどのくらいか教えてくれる?」

「いいですよ私のランクはSランクです」


「Sランクってギルドの中じゃ最高ランクじゃない、 だったらわざわざ私達に頼らなくても倒せそうだけど」

「まあそれはそうなんですけどね」

『モモさんは極度の心配性なのか?いやもっと別の理由があるのかもしれないけど』

『どっちにしろまだ出会って1日しか経っていないのだから分からなくて当然か』

「モモさんの言ってるってここから近いの?」

 「少なくともそんなに遠くはないです」

しばらくモモさんについていくと目の前に大きな森が見えた。


「この森を抜けたらすぐに街に到着します私についてきてください」

そう言って森の中に入っていく。

僕達はモモさんについていった。


しばらく森の中を歩いていると茂みの中からモンスターが現れた。

「ぐおおおー!」

僕達を威嚇するようにそう声を上げる。

3人とも武器を構える。

それと同時にそのモンスターは僕達3人に飛びつくように襲いかかってきた。


僕達3人はそのモンスターの攻撃を避け数歩下がる。

「お2人はそのまま後ろに下がっていてくださいここは私が何とかします」

そう言って一歩前に出るとポケットの中からひとつの本を取り出しその本を開く。


「黒き炎に焼かれその身を灰とかせ爆裂炎天ばくれつえんてん

モモさんがそう詠唱えいしょうとなえるとそのモンスターの体が炎に包まれた。

「その本何かなと思ってたけどモモさんって魔導師だったのね」

「そうです、すいません言ってなかったでしたね」

「ていうかこの森にモンスターが出るんだったら先に行っといてくれればよかったのに」

「いえ私もこんなの初めてなんですよ、今までモンスターなんていなくて別に普通に通れてたのになんでだろう?」

「まいいはとりあえず村まで急ぎましょう この森を抜けたらすぐなのよね?」

確認をするようにそう言った。

「そうです急ぎましょう」

森を抜けるとモモさんが言っていた通りそこには小さな村があった。

「モモさん無事に戻ってこられたのですね」

1人のおばあちゃんはそう言いながらこっちに駆け寄ってくる。


「おばあちゃんもうちっちゃい子供じゃないんだからそんなに心配しなくても大丈夫ですよ」

「あらそちらの方は?」

そのおばあちゃんは顔に疑問を浮かべて 僕達の方にその顔を向ける。

「この人達は私と一緒に原因を探りに行ってくれる人達ですよ」

「まぁ、あなた達が一緒に原因を探りに行ってくれるんですか!」

笑顔で嬉しそうにそう言ってくる。

「はいそうで」

「ありがとうございますこの村の人達はみんな作物が取れなくて困っていたんです」

「このままでは村のみんなが飢え死してしまいます」

おばあちゃんがそう言いながら少し遠くの方にある畑に目を向ける。

その畑に生えている野菜のほとんどが途中まで育って何が原因か今のところわからないが駄目になってしまっている。

なのでお願いしますこの村をお救いください。

そう言ってそのおばあちゃんがふかぶかと頭を下げる。

「それではこの村のそんちょうさんのところまで案内しますから私についてきてください」

言われた通りそのおばあちゃんの後ろに着いていく。


おばあちゃんが家のドアをノックした後鍵がかかっていないようでそのドアを開ける。


「尊重モモさんが戻ってきましたよ」

「それでは私はこれで」

「ありがとうございます」

そう言っておばあちゃんは立ち去って言った。

「モモさん戻ってきたんですね」

そう言いながら食料不足のせいなのかやせ細っているおじいちゃんがゆっくりと立ち上がり、モモさんの 近くまでゆっくりと駆け寄る。

「そちらの方は」

さっきのおばちゃんと同じように疑問の表情を顔に浮かべてそう尋ねてくる。

「初めまして尊重さん私の名前はエイドルドナギイシャです」

「この子はアルデクロリス」

「それで今日はどういったご用件でこの村にいらっしゃったのでしょうか?」

「モモさんにこの村の近くにある森の中のモンスターを一緒に倒してくれと言われてこの村に来ました」


「でもよろしいのですか協力していただいて?」

「はいそのためにこの村にやってきたんですから」

「それはありがたい限りです」

尊重さんはそう言った後さっきまで座っていた椅子に再び腰を下ろす。

尊重さんはほっとしたのか顔に笑みを浮かべている。

ナギはモモさんからこの村の作物が育たなくなったことを聞いたことを伝えた。

「それでこの村の作物がいつから育たなくなったのか教えてもらっていいですか?」

「この村の作物が育たなくなったのは今からだいたい3ヶ月前ぐらいですかね?」

「その3ヶ月前にいきなり育っていた畑の作物が駄目になってしまって」

「いきなりですか?」

ナギは確認をするようにそう聞いた。

「はい本当にいきなりで前に収穫した食料で今のところ生き延びてるような状態です」

「それでもしよろしければモモさんと明日にでも原因を突き止めに行ってもらっていいですか?」

「わかりました」

「それは良かった」

「それでは今日はこの村に泊まってください狭い場所ではありますが空き家もありますし」

「ありがとうございます」

僕達は空き家の場所まで案内されその中に入った。

「ちょっと狭い場所ではありますけど3人で過ごすには十分な広さだと思いますよ」

モモさんがそう言いながら部屋の中を見渡す。

「確かにこの広さなら3人で過ごすには問題なさそうね」

「って何でモモさんがここにいるの!」

ナギが少し遅れてそう驚きの声を上げる。

「別にいいじゃないですかそんな細かいことは」

「細かい事っていうかせっかく生まれ国境に戻ってきたんだったら実家に帰って家族と過ごせばいいじゃない」

「無理ですよ私がこの村を出てったのはもう3年前になりますしお父さんとお母さんもここにはいないですし」

「そんなことよりこの村の空見ました?」

「この村の空?」

「まだ昼間だっていうのに黒い奇妙な雲に空が覆われてましたよ」

「確かにそう言われてみればそうね、雨が降るのかと思ってそんなに気にしてはなかったけど」

「もしかしたらこの村の作物が育たなくなった事と何か関係があるのかもしれません」

「もしかしたら悪いことが起こる前触れだったりして」

モモさんが冗談ポイ口調でそう言った。

「悪いことが起こる前触れっていうかもう悪いことが起こっちゃってんじゃない」

「そう言われればそうですね」

「とりあえずどうしてこうなったのかを探ってみないと何とも言えないわね」

僕達はこの日すぐに眠りについた。



面白かった。

続きが気になる。

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