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4章(真面目版)悪役令嬢の知らない想いと記憶~アムール(ロイエ)編~
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「やはり、娘をロイエ様に会わせるわけにはいきません」
信じられない言葉と共に告げられた言葉は望んでいたものとは真逆だった。
「何故………っ」
「愛する子を…………のは私たちだけでいい。ロイエ様はまだお若い。娘を嫌えとは言いません。娘に幸せになってほしいとも思いますから好意があるならば素直に嬉しいです。ですが、だからと言ってロイエ様の人生を狂わせたいわけではないからこそ、ロイエ様がレヴェリーに愛を深め過ぎるのはロイエ様のためにもするべきではありません」
わざと、だろうか。ぼそりと小さな声で聞こえない部分があった。そこにこそ侯爵がレヴェリーに対して隠している何かなのだと思わずにはいられない。
レヴェリーを愛しすぎることが人生を狂わせる?そう言っているように聞こえた。だけど、何故?僕はレヴェリーを好きだと、愛していることに幸せを感じている。
愛に狂うとでもいうのか?レヴェリーはそんな魔性の女じゃない。侯爵よりレヴェリーとの時間はないかもしれないけどそれでも彼女を見てきたのだから人を陥れるとかそんなことするはずがないのはわかっている。
レヴェリーさえずっと傍にいてくれるなら僕はそれだけで頑張れるし、幸せだというのに。
何を、隠している?
「僕はレヴェリーの婚約者です。何故、父上も侯爵様も僕にレヴェリーのことを隠すのですか?」
愛してほしいが愛を深めてほしいわけじゃないなんて意味が理解できない。矛盾とかそれ以前の問題だ。
「これ以上は父上にご報告いたしますよ」
話す気はない。そう遠回しに告げられた。
「また、来ます」
父上に報告されればそれこそレヴェリーに会うのが難しくなりそうだからこそ引くことにした。学園にレヴェリーが来ないわけじゃない。また来たときに聞けばいい、今は我慢だと自分に言い聞かせた。
しかし、そんな言い聞かせも無駄に終わる。
次に出会えたのは侯爵と話して一ヶ月後。教室に入ってきたレヴェリーは少し痩せて、いつものころころと変わるレヴェリーの感情が抜け落ちたように無の表情だった。
「レヴェリー、最近会えないけど一体何が…………」
それでもと心配で席に座るレヴェリーに駆け寄り父も侯爵も話してくれなかった何かを本人であるレヴェリーがわからないはずはないと思いきって聞く。
この時の僕はレヴェリーなら僕を頼ってくれる、なんでも相談してくれると互いの信頼、信用する関係が築けていると信じて疑わなかった。
僕と同じくらいレヴェリーもまた僕に好意があると思っていたから。僕たちに関わる大事な隠し事はしないなんて何の確証もなしに思っていた。
「なんでもありません。ご心配おかけしてすみません」
そんな中返ってきた言葉は何も話す気はないとばかりのレヴェリーからの初めての拒絶だったように思う。
「そ、う………」
それが酷くショックに感じて呆然とした。なんとか返事を返して席へ戻る。頭の中ではレヴェリーとの思い出の日々が駆け巡り、なんで、どうしてと混乱するばかり。
一体会えない間にレヴェリーに何があったのかというショックと共に余計レヴェリーが話せないほどの何かがあるならば知らなければならないと決意を固めた。
どう足掻いてもレヴェリーには無よりも笑顔になってほしいから。
理由を知らないこの時の自分はレヴェリーの言動に傷ついてはいたが、まだ幸せだったとそう今なら思える。
信じられない言葉と共に告げられた言葉は望んでいたものとは真逆だった。
「何故………っ」
「愛する子を…………のは私たちだけでいい。ロイエ様はまだお若い。娘を嫌えとは言いません。娘に幸せになってほしいとも思いますから好意があるならば素直に嬉しいです。ですが、だからと言ってロイエ様の人生を狂わせたいわけではないからこそ、ロイエ様がレヴェリーに愛を深め過ぎるのはロイエ様のためにもするべきではありません」
わざと、だろうか。ぼそりと小さな声で聞こえない部分があった。そこにこそ侯爵がレヴェリーに対して隠している何かなのだと思わずにはいられない。
レヴェリーを愛しすぎることが人生を狂わせる?そう言っているように聞こえた。だけど、何故?僕はレヴェリーを好きだと、愛していることに幸せを感じている。
愛に狂うとでもいうのか?レヴェリーはそんな魔性の女じゃない。侯爵よりレヴェリーとの時間はないかもしれないけどそれでも彼女を見てきたのだから人を陥れるとかそんなことするはずがないのはわかっている。
レヴェリーさえずっと傍にいてくれるなら僕はそれだけで頑張れるし、幸せだというのに。
何を、隠している?
「僕はレヴェリーの婚約者です。何故、父上も侯爵様も僕にレヴェリーのことを隠すのですか?」
愛してほしいが愛を深めてほしいわけじゃないなんて意味が理解できない。矛盾とかそれ以前の問題だ。
「これ以上は父上にご報告いたしますよ」
話す気はない。そう遠回しに告げられた。
「また、来ます」
父上に報告されればそれこそレヴェリーに会うのが難しくなりそうだからこそ引くことにした。学園にレヴェリーが来ないわけじゃない。また来たときに聞けばいい、今は我慢だと自分に言い聞かせた。
しかし、そんな言い聞かせも無駄に終わる。
次に出会えたのは侯爵と話して一ヶ月後。教室に入ってきたレヴェリーは少し痩せて、いつものころころと変わるレヴェリーの感情が抜け落ちたように無の表情だった。
「レヴェリー、最近会えないけど一体何が…………」
それでもと心配で席に座るレヴェリーに駆け寄り父も侯爵も話してくれなかった何かを本人であるレヴェリーがわからないはずはないと思いきって聞く。
この時の僕はレヴェリーなら僕を頼ってくれる、なんでも相談してくれると互いの信頼、信用する関係が築けていると信じて疑わなかった。
僕と同じくらいレヴェリーもまた僕に好意があると思っていたから。僕たちに関わる大事な隠し事はしないなんて何の確証もなしに思っていた。
「なんでもありません。ご心配おかけしてすみません」
そんな中返ってきた言葉は何も話す気はないとばかりのレヴェリーからの初めての拒絶だったように思う。
「そ、う………」
それが酷くショックに感じて呆然とした。なんとか返事を返して席へ戻る。頭の中ではレヴェリーとの思い出の日々が駆け巡り、なんで、どうしてと混乱するばかり。
一体会えない間にレヴェリーに何があったのかというショックと共に余計レヴェリーが話せないほどの何かがあるならば知らなければならないと決意を固めた。
どう足掻いてもレヴェリーには無よりも笑顔になってほしいから。
理由を知らないこの時の自分はレヴェリーの言動に傷ついてはいたが、まだ幸せだったとそう今なら思える。
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