悪役令嬢の義弟となるはずだった子は断罪の場でとんでもないことを言い出した

荷居人(にいと)

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天使?のショタ編ー完結ー

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隠したパンツを持ってとことこと向かう先は兄の部屋。途中声をかけられればこう言えばいい。

「あちた、おにいしゃまがそちゅぎょーだからね。いちばんにおめでといいにいくの!」

「そうでしたか、きっと王太子殿下も喜ばれますね」

誰にも怪しまれない点ではこの4歳児という姿は兄への断罪には持ってこい。でも僕は知ってる。今の時間帯は兄はまだヒロインとやらとおでかけをしていることを。

寧ろそのために早めにアマリアを帰して、お風呂にわざわざ入ったのだ。汗かいて気持ちが悪いと言えば誰も4歳児の言葉を怪しまない。

兄の部屋の前には見張りはいるだろうが、それも弟である僕なら簡単に突破できる。

「おや、リバース殿下どうされました?王太子殿下ならまだ帰宅されておりませんが………」

「んとね、あちたおにいしゃまそつぎょーするから、プレゼントでびっくいさせゆの!」

「プレゼント……ですか?」

「うん!ポケットにね、はんかちをね入れてね、あとでぼくからってびっくりさせゆんだよ!」

「それはそれは、どうぞお入りください。ですが、私が入れたことは内緒でお願いしますね?」

「はぁい!」

ちなみにハンカチをサプライズプレゼントに入れるなんてことはもちろん、嘘である。明日兄が着るもののポケットに入れるのは僕のパンツ。だけど同じ布なのに変わりはないし、仕掛けが使う前にバレようものなら兄の部屋に勝手に侵入してハンカチいれたたつもりだったんだと説明して、間違えちゃったと可愛い子ぶってとぼければいいだけ。

でもサプライズの冤罪プレゼントのためにも気づかず卒業パーティーに行ってほしいところだ。

ちなみにバレなかったとしても兄の部屋に入れてくれた見張りの人のことを言いつけたりなんてする気もない。だってこれはうまくいけば兄がものなのだから。

「タイミングよくとりだしてくれたりゃいいなぁ………」

ハンカチと思って取り出したのがパンツで、それが大勢の前なら当然兄は…………。まあうまくいけばだけど、うまくいかなくても兄に辱しめを受けさせる方法はいくらでも考え付いている。

僕を敵に回したのが運のツキ。冤罪が辛いことをよくよくわからせてあげようじゃないか。

………っと、パンツよりもまずは卒業パーティーに侵入するために一番大事なことを忘れては行けない。

あ、その前に一応兄のパンツも触りたくないけど、空いてるポケットに入れておこう。もし兄が自分のパンツを持ち歩いている雰囲気になればすかさず

『おにいしゃま、よくぱんちゅぬらしてるもんねー!』

と笑顔で言ってあげればいい。あらぬ誤解が生まれることだろう。両方のパンツが大勢の前でバレるのが一番だけど、まあどちらかが偶然に落ちるか、最悪これなにー?とポケットから何か出てたから引っ張ってみたみたいな展開も悪くないかな。

そう考えて卒業パーティーに乱入するための段取りに移るため、兄の部屋を出る。

「もうよろしいのですか?」

「うん!ちょっとおとうしゃまにおねがいがあゆからいってくりゅね!」

「はい、お気をつけて」

見張りの人に手を振ってその場を去りながら向かうは国王陛下であり、僕の父でもある人がこの時間ならいるであろう謁見の場。本来ならいきなり入るのは怒られる案件だが、こんな時のために最大権力を持つ父にも王妃である母にも気に入られるように甘えてきたかいがあるというもの。

父のひげじょりじょりだけは辛いものがあるけど、アマリアのためならいくらだって耐えられるしね。

しっかり卒業パーティーに参加したいという我が儘を聞いてもらうこととしよう。
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