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5章
夫婦生活の喧嘩大騒動7
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『只今、星影家ご子息の奥様が誘拐されたとして捜索が・・・』
家に帰ってもすることがないため、テレビをつけてみれば、どれもこれもが同じニュースになっており、星影家の影響を改めて感じながらもテレビを消す。
時雨と会ったらちゃんと話せるだろうか、何をどう話そうかなんてことが頭に浮かぶ。
そんなことを考えていれば、瑠璃から個人的に文字のみの連絡が来た。どうやら時雨に会う前に結愛の使いによって結愛の家へ連れてこられたようだ。事情も結愛から聞いて心配してくれた様子。これは泣いてたことも言われたかもしれない。
唯一無二の友達同士隠し事はなしよと結愛からも個人的に来た瞬間、言われたのは確実だ。別に瑠璃なら構わないかとも思ってしまう。隠したいわけではないけど、あまり知られたくないような・・・隠したいのだろうか、私は。
どうにも何から考えていいかわからなくなる。
『美世ちゃん、何に泣いてたの?』
瑠璃から来た返信に首を傾げた。結愛は全部話したのではと。
『我が儘言ったことで泣いたわけじゃないでしょ?美世の我が儘は今更なんだから。止まらない我が儘を思わず止めて、靴も履かずに家を出た理由は?それが泣いた理由でしょ』
さすがと言うべきなのだろうか。結愛になんでも素直に話せた気でいたけれど、あえて言わないでいたそれが、瑠璃にはバレたようだ。
バレたもあえても何も、私は無意識にその話題を避けた話をしたわけだけど。思い出すと自己嫌悪に苛まれそうで。こんなにも嫌という気持ちは初めてかもしれない。それも自分に対して。
「彼に・・・時雨に大嫌いと言いかけたの」
電話をしているわけでもないのに、それに答えるかのようにして言葉が出た。落ち着いていた涙がまた溢れ出す。
「言ってないけど言いかけた言葉に胸が痛い・・・っこれはなんなの?」
答えを言ってくれる人はいない。ぽろぽろと流れる涙。時雨に大嫌いと言うことが私の中でとてもだめなことだったのだと思う。けど、その理由がどうしてもわからない。
瑠璃に返信すれば瑠璃ならわかってくれるだろうか?文字を打とうとして打てない。手が震えて。
ただそうして携帯を見据えていれば、急に鳴り響く着信音。相手は結愛でも、瑠璃でもない時雨。なぜ、と思った。
私は携帯すら持たずに家を出たことを時雨は知っているはずなのに電話をかけてくる意味は?もう既に家にいることを知っている?出るか出ないか迷いはした。けど、携帯の着信音と共に出る時雨の名前を見て、今はただ謝りたいと思えた。
「もしもし・・・しぐれ」
これじゃあ、涙声を隠せないと思いながらも耳を澄ませる。
『美世!どうしたの、その声!泣いてる?』
「うん、とまらないの・・・苦しくて、辛くて、わからないの。しぐれ、たすけて」
『すぐ帰る!』
慌てた時雨の声に少しだけ胸が温かくなる。やはり、家にいることがわかっている様子だ。結愛が結局話したんだろうか。
時雨が帰ってくるまでの間、互いに電話は切らず、それ以降何も話さない私に、時雨が心配する言葉を何度も紡いでくれた。その間、それがとても嬉しいのに、苦しくて、矛盾する気持ちが私の心を渦巻くのだった。
家に帰ってもすることがないため、テレビをつけてみれば、どれもこれもが同じニュースになっており、星影家の影響を改めて感じながらもテレビを消す。
時雨と会ったらちゃんと話せるだろうか、何をどう話そうかなんてことが頭に浮かぶ。
そんなことを考えていれば、瑠璃から個人的に文字のみの連絡が来た。どうやら時雨に会う前に結愛の使いによって結愛の家へ連れてこられたようだ。事情も結愛から聞いて心配してくれた様子。これは泣いてたことも言われたかもしれない。
唯一無二の友達同士隠し事はなしよと結愛からも個人的に来た瞬間、言われたのは確実だ。別に瑠璃なら構わないかとも思ってしまう。隠したいわけではないけど、あまり知られたくないような・・・隠したいのだろうか、私は。
どうにも何から考えていいかわからなくなる。
『美世ちゃん、何に泣いてたの?』
瑠璃から来た返信に首を傾げた。結愛は全部話したのではと。
『我が儘言ったことで泣いたわけじゃないでしょ?美世の我が儘は今更なんだから。止まらない我が儘を思わず止めて、靴も履かずに家を出た理由は?それが泣いた理由でしょ』
さすがと言うべきなのだろうか。結愛になんでも素直に話せた気でいたけれど、あえて言わないでいたそれが、瑠璃にはバレたようだ。
バレたもあえても何も、私は無意識にその話題を避けた話をしたわけだけど。思い出すと自己嫌悪に苛まれそうで。こんなにも嫌という気持ちは初めてかもしれない。それも自分に対して。
「彼に・・・時雨に大嫌いと言いかけたの」
電話をしているわけでもないのに、それに答えるかのようにして言葉が出た。落ち着いていた涙がまた溢れ出す。
「言ってないけど言いかけた言葉に胸が痛い・・・っこれはなんなの?」
答えを言ってくれる人はいない。ぽろぽろと流れる涙。時雨に大嫌いと言うことが私の中でとてもだめなことだったのだと思う。けど、その理由がどうしてもわからない。
瑠璃に返信すれば瑠璃ならわかってくれるだろうか?文字を打とうとして打てない。手が震えて。
ただそうして携帯を見据えていれば、急に鳴り響く着信音。相手は結愛でも、瑠璃でもない時雨。なぜ、と思った。
私は携帯すら持たずに家を出たことを時雨は知っているはずなのに電話をかけてくる意味は?もう既に家にいることを知っている?出るか出ないか迷いはした。けど、携帯の着信音と共に出る時雨の名前を見て、今はただ謝りたいと思えた。
「もしもし・・・しぐれ」
これじゃあ、涙声を隠せないと思いながらも耳を澄ませる。
『美世!どうしたの、その声!泣いてる?』
「うん、とまらないの・・・苦しくて、辛くて、わからないの。しぐれ、たすけて」
『すぐ帰る!』
慌てた時雨の声に少しだけ胸が温かくなる。やはり、家にいることがわかっている様子だ。結愛が結局話したんだろうか。
時雨が帰ってくるまでの間、互いに電話は切らず、それ以降何も話さない私に、時雨が心配する言葉を何度も紡いでくれた。その間、それがとても嬉しいのに、苦しくて、矛盾する気持ちが私の心を渦巻くのだった。
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