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5章
夫婦生活の喧嘩大騒動8~夫視点~
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美世が家に入ったのはすぐわかった。とはいえ、鍵を持っていっていただろうか?と疑問は湧いたけれど。
家の中には監視カメラがある。小型だからこそ美世は気づいているかはわからないけど。普段どう美世の暮らしを知っているかと思えばすぐわかりそうなものだ。家に帰ったとの連絡が来てほっとしたのも束の間、とりあえず声が聞きたいと電話すれば、美世の泣く声。
帰ったとは聞いたけど、泣いているとは聞いてない。何かがあった?と急いで家に向かう。連絡が来たものに訪ねたが急に泣き出したとのこと。
美世の何がそうさせたのか、聞こえなくなった声に焦りと疑問でいっぱいになりながら、家へようやく帰宅すれば、テレビ前のソファに美世の後ろ姿の頭が見え、焦りよりも安堵が勝った。
随分静かだとソファを回り込みしゃがんで俯く美世を見てみれば、泣き疲れたかのように眠る美世の姿。
「美世・・・」
「し、ぐれ・・・」
思わず名前を呟けば、返ってきた呟きに、起きたのかとじっと見るも、寝言のようだ。つぅと流れる涙に、泣かせたのは僕なんだろうか、そう感じる。泣いている理由を問いたい。けど、起こすのも躊躇う。
美世の頬にそっと手を添えれば、美世がそれにすり寄った気がした。
「無事でよかった・・・」
言葉と共に美世の瞼へキスをひとつ。泣いた理由も気になる。けど、今は何かの事件に巻き込まれていなかったことがよかった。最悪美世を失ってしまったらという考えがちらつく度、心臓が何度止まりそうになったことか。
きっと、美世の友人にも心配をかけてしまっている。連絡しようと電話をかけた。本当なら美世を起こさないよう離れて電話をすべきだろう。けど、離れるのはどうしようもないくらい嫌で、電話で起こさないといいななんてことを思う。しばらくすると、元婚約者の自宅に繋がり、元婚約者の声に代わる。
「見つけたよ、美世」
『あら、もう見つけましたの?』
その言葉に一瞬沈黙。まるで、居場所を知っていたかのような言葉だ。
「・・・なんで知らせなかった?」
『美世が泣いていたからですわ』
「泣いて・・・?」
じゃあ、美世は二度泣いているということ?
『瑠璃は監視するしないのことではないとおっしゃったわ。時雨様は心当たりがあるのではなくて?』
「・・・わからない。でも気にかかることはあるよ」
あの時、美世が言いかけた何か。それが原因な気がしてならない。美世の口から何よりも聞きたくないそんな言葉しか想像できない。
『正直に言いましょう。今回は美世を泣かせた罰です。でも、私では美世を励ませそうになかったの。美世は色々考え込んでいる様子だったから。美世の心を晴らすには、原因の時雨様に任せるしかないと家に帰しましたわ。』
家に帰せば僕がわかると踏んだ上でか。よくよく考えれば、美世が家に帰って逃げ出さないよう説得してくれた可能性もある。今回ばかりは僕が悪いだろう。
「美世としっかり話すよ」
『次泣かしましたら、瑠璃と二人で美世を保護しますからね?大事な友人を辛い思いで泣かさないでくださいまし』
既に泣かせたことは言えないな。
「随分変わったね、ほんと」
誤魔化すつもりではないけど、そんな言葉が出た。
『今は時雨様より美世が大事ですわ。時雨様なんて既に仕事のパートナーくらいにしか見えませんわね』
「女は嫌悪の対象だけど、今の君は仕事のパートナーとして、美世の友人として、嫌悪はないよ。もちろん、美世のもうひとりの友人もね」
『そうですか・・・。元婚約者として嫌な思いをさせてきたことを謝罪致しますわ。』
「うん」
まさか謝罪されるとは思わなかった。あれだけ僕の意思を無視してひっついて、婚約者アピールをしてきた元婚約者が。
『でも、今回のことは謝りません。美世を家に帰すまで、捜索依頼に了承までしながら、時雨様に美世の居場所を黙っていたこと、星影家の力で問い詰められようと私は私の友人のために、黙っていたことを謝る気はありませんよ』
でも、自らの意見を通す強さがなくなったわけではない。前と違うのは、自分のためでなく、人を想ってその意見を言うことだろうか。
「責める気もない、責めるなんてできない。美世が帰りたがらなかったのを君はわかってやっていたんだろう?それに美世が許さないと思う。美世のために怒る君を責めたとあっては」
それはそれで新しい美世が見れそうだと気にはなるけど。
『そう・・・ですわね。そうだと嬉しいですわ。』
「君に気を許しているから素直に美世は従ったんだと思うよ。ありがとう、美世を保護してくれて」
『私が勝手にしたことですから。後は頼みましたよ』
動揺させたのかもしれない。お礼を言われると思わなかったのか、美世に気を許してもらえていると認識して照れたのか、とたんに電話を切られた。恐らく美世がどこにいたかわかった今、もうひとりの美世の友人は元婚約者によって話が伝わっているだろう。
とりあえず、今日はもう寝よう。
美世を抱き上げ寝室のベットに寝かせれば、僕もお風呂すら入らずにベットへ潜り込む。逃がさないように美世を抱き締めれば、思っていたよりも疲れていたのか、すぐ眠りに落ちた。
家の中には監視カメラがある。小型だからこそ美世は気づいているかはわからないけど。普段どう美世の暮らしを知っているかと思えばすぐわかりそうなものだ。家に帰ったとの連絡が来てほっとしたのも束の間、とりあえず声が聞きたいと電話すれば、美世の泣く声。
帰ったとは聞いたけど、泣いているとは聞いてない。何かがあった?と急いで家に向かう。連絡が来たものに訪ねたが急に泣き出したとのこと。
美世の何がそうさせたのか、聞こえなくなった声に焦りと疑問でいっぱいになりながら、家へようやく帰宅すれば、テレビ前のソファに美世の後ろ姿の頭が見え、焦りよりも安堵が勝った。
随分静かだとソファを回り込みしゃがんで俯く美世を見てみれば、泣き疲れたかのように眠る美世の姿。
「美世・・・」
「し、ぐれ・・・」
思わず名前を呟けば、返ってきた呟きに、起きたのかとじっと見るも、寝言のようだ。つぅと流れる涙に、泣かせたのは僕なんだろうか、そう感じる。泣いている理由を問いたい。けど、起こすのも躊躇う。
美世の頬にそっと手を添えれば、美世がそれにすり寄った気がした。
「無事でよかった・・・」
言葉と共に美世の瞼へキスをひとつ。泣いた理由も気になる。けど、今は何かの事件に巻き込まれていなかったことがよかった。最悪美世を失ってしまったらという考えがちらつく度、心臓が何度止まりそうになったことか。
きっと、美世の友人にも心配をかけてしまっている。連絡しようと電話をかけた。本当なら美世を起こさないよう離れて電話をすべきだろう。けど、離れるのはどうしようもないくらい嫌で、電話で起こさないといいななんてことを思う。しばらくすると、元婚約者の自宅に繋がり、元婚約者の声に代わる。
「見つけたよ、美世」
『あら、もう見つけましたの?』
その言葉に一瞬沈黙。まるで、居場所を知っていたかのような言葉だ。
「・・・なんで知らせなかった?」
『美世が泣いていたからですわ』
「泣いて・・・?」
じゃあ、美世は二度泣いているということ?
『瑠璃は監視するしないのことではないとおっしゃったわ。時雨様は心当たりがあるのではなくて?』
「・・・わからない。でも気にかかることはあるよ」
あの時、美世が言いかけた何か。それが原因な気がしてならない。美世の口から何よりも聞きたくないそんな言葉しか想像できない。
『正直に言いましょう。今回は美世を泣かせた罰です。でも、私では美世を励ませそうになかったの。美世は色々考え込んでいる様子だったから。美世の心を晴らすには、原因の時雨様に任せるしかないと家に帰しましたわ。』
家に帰せば僕がわかると踏んだ上でか。よくよく考えれば、美世が家に帰って逃げ出さないよう説得してくれた可能性もある。今回ばかりは僕が悪いだろう。
「美世としっかり話すよ」
『次泣かしましたら、瑠璃と二人で美世を保護しますからね?大事な友人を辛い思いで泣かさないでくださいまし』
既に泣かせたことは言えないな。
「随分変わったね、ほんと」
誤魔化すつもりではないけど、そんな言葉が出た。
『今は時雨様より美世が大事ですわ。時雨様なんて既に仕事のパートナーくらいにしか見えませんわね』
「女は嫌悪の対象だけど、今の君は仕事のパートナーとして、美世の友人として、嫌悪はないよ。もちろん、美世のもうひとりの友人もね」
『そうですか・・・。元婚約者として嫌な思いをさせてきたことを謝罪致しますわ。』
「うん」
まさか謝罪されるとは思わなかった。あれだけ僕の意思を無視してひっついて、婚約者アピールをしてきた元婚約者が。
『でも、今回のことは謝りません。美世を家に帰すまで、捜索依頼に了承までしながら、時雨様に美世の居場所を黙っていたこと、星影家の力で問い詰められようと私は私の友人のために、黙っていたことを謝る気はありませんよ』
でも、自らの意見を通す強さがなくなったわけではない。前と違うのは、自分のためでなく、人を想ってその意見を言うことだろうか。
「責める気もない、責めるなんてできない。美世が帰りたがらなかったのを君はわかってやっていたんだろう?それに美世が許さないと思う。美世のために怒る君を責めたとあっては」
それはそれで新しい美世が見れそうだと気にはなるけど。
『そう・・・ですわね。そうだと嬉しいですわ。』
「君に気を許しているから素直に美世は従ったんだと思うよ。ありがとう、美世を保護してくれて」
『私が勝手にしたことですから。後は頼みましたよ』
動揺させたのかもしれない。お礼を言われると思わなかったのか、美世に気を許してもらえていると認識して照れたのか、とたんに電話を切られた。恐らく美世がどこにいたかわかった今、もうひとりの美世の友人は元婚約者によって話が伝わっているだろう。
とりあえず、今日はもう寝よう。
美世を抱き上げ寝室のベットに寝かせれば、僕もお風呂すら入らずにベットへ潜り込む。逃がさないように美世を抱き締めれば、思っていたよりも疲れていたのか、すぐ眠りに落ちた。
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