35 / 78
第五章 天は我に味方せり
泣き寝入りは性に合いません
しおりを挟む
空間が歪んで、浮いた足がすぐまた床についた。
気づけばどこかの部屋にいて。
鼻をつく消毒液のにおいに、保健室なんだってすぐに分かった。
「ひとまずは座ってくだされ。いま茶でも入れますのでな」
まだ頭が働かなくって、言われた通り丸椅子に座った。
遠くから学園祭の喧騒が聞こえてくる。みんなたのしそうでいいな。なんでわたしだけがこんな目に。
そんなふうに思ったら涙があふれて止まらなくなった。
「よかったらお使いくだされ。なに、ちゃんと洗った新品ゆえ、心配には及びませんぞ?」
「あ……りがと……ございます」
目の前に飛んできたふわふわのタオルを受け取って、ぎゅっと眼がしらに押し当てた。
(キスくらいでこんな泣くことないじゃん)
山田に涙を見られたことが、なんだか急に悔しく思えてきて。
落ち着いてきたら、今度はふつふつと怒りが湧いて来た。
(そうよ、なんでわたしが泣かなきゃなんないの?)
悪いのはぜんぶ山田だ。
どうせ殴るなら、平手打ちじゃなくてグーパンチにすればよかった。
「泣いたと思ったら今度はお怒りのご様子。かっかっか、まるで百面相、ハナコ嬢は見ていて飽きませんな」
笑いながらヨボじいが緑茶と茶菓子を差し出してきた。
お、これジュリエッタんとこのいちご大福じゃん。
日本で未希んちって老舗の和菓子屋だったんだよね。この世界でもジュリエッタのプティ子爵家は、和菓子事業を展開しててさ。
「わしのお気に入りでしてな。あんこが苦手でなければ食べてくだされ」
「こちらはわたくしも大好きですわ」
ヨボじいの厚意に甘えて、遠慮なくいちご大福を頬張った。
うん、薄い求肥に硬めのあんこ、いちごの酸味がナイスなバランス。ぬるめの玉露も最高級で、ヨボじい結構こだわってるな。
ふふって思わず笑いが漏れた。
甘いものひとつで復活しちゃってるわたし、未希が言うようにすごく単純だな。
「おかげで大分落ち着きました。ありがとうございます、先生」
「なに、わしは大したことはしておらんのでな」
冷静になってくると、今後の問題が色々見えてきて。
大勢の前で王子を殴り飛ばすとか、やっぱアウトな行為だったよね?
「先生、わたくし、不敬罪に処されますかしら?」
「あれだけの数の目撃者がおることですし、ハナコ嬢が罰せられでもしたらそれこそシュン王子に非難が集まるでしょうな」
本当にそうだったらいいんだけど。
これがきっかけで、ギロチンエンドが加速したらどうしよう。
「心配せずとも、万が一そんなことになるようでしたら、このわしが黙っておりませんゆえ」
不安げな顔してたからかな。ヨボじいがそんなことを言ってくれた。
心強いんだけど、一介の保健医と一国の王子。どっちの立場が上かなんてのは明白で。
いざとなったらヨボじいを巻き込まないよう気をつけなくっちゃ。
「ハナコ姉上!」
いきなり健太が目の前に現れて。
うおっ、びっくりしたっ。転移魔法って便利だけど心臓に悪いんだよね。
心配して来てくれたんだな。健太ってば、ほんと姉思いのできた弟だ。
「わたくしなら大丈夫よ。なんだか劇を台無しにしてしまったわね。ごめんなさい」
「姉上が謝ることじゃない」
ぶっきら棒に言う健太、ちょっと怒ってるみたい。
わたしにって言うより、山田に対してなんだと思うけど。
「でも、ケンタ。わたくしが保健室にいるって良く分かったわね」
「ああ、うん……ここにいるだろうから行ってやってくれって」
健太は複雑そうな顔をして。
そっか、山田に言われたんだ。制服リボンのブローチ使って常に監視してるんだもんね。わたしの行動なんて山田に筒抜けだ。
胸元のリボンを外して、ヨボじいから借りたタオルでそれを包んだ。
「先生、こちらを預かっていてくださいませんか?」
「む、これは……なにやら魔力を感じますな」
山田が仕込んだGPSに気がついたのかな。ヨボじいってやっぱり只者じゃないのかも。
先生に渡しとけば、山田も文句言いづらいだろうし。わたしがGPSの存在に気づいてるって、向こうは思っていないハズ。だからこれは抗議のつもり。
これ以上、山田の好きにはさせない。そんな意思表示ってことで。
「今日はもう失礼させていただきますわ。わたくし、いろいろあって疲れてしまいましたから」
「後のことは気にせずゆっくり休みなされ。何かあったらいつでも相談に乗りますゆえな」
「ありがとうございます、先生」
言葉だけうれしく受け取っとこう。
やっぱりヨボじいを巻き込んだら申し訳ないもんね。
「先に帰るけれど、ケンタはこのまま学園祭をたのしんできて」
「いいよ、一緒に帰る。俺が転移魔法で家まで連れてくから」
「でもたいへんでしょう?」
劇でかなり魔力を消費しただろうし、さっきも転移魔法使ってたし。その上わたしを運んだりしたら、健太魔力切れ起こしちゃうんじゃ?
「馬車で帰るから大丈夫よ」
「心配しないで。俺、そんなにへなちょこじゃないから」
健太に手を握られた次の瞬間、もう自分の部屋の前にいた。
おおう、転移魔法便利すぎ。
「未希姉ぇも心配してた。何か伝言ある?」
「え? 健太、また戻るつもりなの?」
「すぐ帰ってくるけど。その、報告もしてこないとだし……」
あ、察し。
ケンタの立場上、王子の山田にどうだったかを言いに行かなきゃならないんだな。
「……わたし、しばらく学園休もうと思う。それだけ未希に伝えといて」
「了解。じゃ、行ってくる」
言うなり健太が目の前から掻き消えた。
おおう、やっぱ転移魔法便利すぎだな。
さて、これからどうするべきか。
このまま泣き寝入りするのもシャクに思えて。でもギロチンエンドを回避しようにも、ゲーム進行がめちゃくちゃで先が読めなさすぎる。
どれもこれも山田の奇行が原因だ。なんて考えてたら、キスの感触、思い出しちゃったよ。
本当ならキスする相手はユイナのハズだったのに……。
ああもうっ。
ゲームの強制力、ちゃんと仕事しろっつうの!
気づけばどこかの部屋にいて。
鼻をつく消毒液のにおいに、保健室なんだってすぐに分かった。
「ひとまずは座ってくだされ。いま茶でも入れますのでな」
まだ頭が働かなくって、言われた通り丸椅子に座った。
遠くから学園祭の喧騒が聞こえてくる。みんなたのしそうでいいな。なんでわたしだけがこんな目に。
そんなふうに思ったら涙があふれて止まらなくなった。
「よかったらお使いくだされ。なに、ちゃんと洗った新品ゆえ、心配には及びませんぞ?」
「あ……りがと……ございます」
目の前に飛んできたふわふわのタオルを受け取って、ぎゅっと眼がしらに押し当てた。
(キスくらいでこんな泣くことないじゃん)
山田に涙を見られたことが、なんだか急に悔しく思えてきて。
落ち着いてきたら、今度はふつふつと怒りが湧いて来た。
(そうよ、なんでわたしが泣かなきゃなんないの?)
悪いのはぜんぶ山田だ。
どうせ殴るなら、平手打ちじゃなくてグーパンチにすればよかった。
「泣いたと思ったら今度はお怒りのご様子。かっかっか、まるで百面相、ハナコ嬢は見ていて飽きませんな」
笑いながらヨボじいが緑茶と茶菓子を差し出してきた。
お、これジュリエッタんとこのいちご大福じゃん。
日本で未希んちって老舗の和菓子屋だったんだよね。この世界でもジュリエッタのプティ子爵家は、和菓子事業を展開しててさ。
「わしのお気に入りでしてな。あんこが苦手でなければ食べてくだされ」
「こちらはわたくしも大好きですわ」
ヨボじいの厚意に甘えて、遠慮なくいちご大福を頬張った。
うん、薄い求肥に硬めのあんこ、いちごの酸味がナイスなバランス。ぬるめの玉露も最高級で、ヨボじい結構こだわってるな。
ふふって思わず笑いが漏れた。
甘いものひとつで復活しちゃってるわたし、未希が言うようにすごく単純だな。
「おかげで大分落ち着きました。ありがとうございます、先生」
「なに、わしは大したことはしておらんのでな」
冷静になってくると、今後の問題が色々見えてきて。
大勢の前で王子を殴り飛ばすとか、やっぱアウトな行為だったよね?
「先生、わたくし、不敬罪に処されますかしら?」
「あれだけの数の目撃者がおることですし、ハナコ嬢が罰せられでもしたらそれこそシュン王子に非難が集まるでしょうな」
本当にそうだったらいいんだけど。
これがきっかけで、ギロチンエンドが加速したらどうしよう。
「心配せずとも、万が一そんなことになるようでしたら、このわしが黙っておりませんゆえ」
不安げな顔してたからかな。ヨボじいがそんなことを言ってくれた。
心強いんだけど、一介の保健医と一国の王子。どっちの立場が上かなんてのは明白で。
いざとなったらヨボじいを巻き込まないよう気をつけなくっちゃ。
「ハナコ姉上!」
いきなり健太が目の前に現れて。
うおっ、びっくりしたっ。転移魔法って便利だけど心臓に悪いんだよね。
心配して来てくれたんだな。健太ってば、ほんと姉思いのできた弟だ。
「わたくしなら大丈夫よ。なんだか劇を台無しにしてしまったわね。ごめんなさい」
「姉上が謝ることじゃない」
ぶっきら棒に言う健太、ちょっと怒ってるみたい。
わたしにって言うより、山田に対してなんだと思うけど。
「でも、ケンタ。わたくしが保健室にいるって良く分かったわね」
「ああ、うん……ここにいるだろうから行ってやってくれって」
健太は複雑そうな顔をして。
そっか、山田に言われたんだ。制服リボンのブローチ使って常に監視してるんだもんね。わたしの行動なんて山田に筒抜けだ。
胸元のリボンを外して、ヨボじいから借りたタオルでそれを包んだ。
「先生、こちらを預かっていてくださいませんか?」
「む、これは……なにやら魔力を感じますな」
山田が仕込んだGPSに気がついたのかな。ヨボじいってやっぱり只者じゃないのかも。
先生に渡しとけば、山田も文句言いづらいだろうし。わたしがGPSの存在に気づいてるって、向こうは思っていないハズ。だからこれは抗議のつもり。
これ以上、山田の好きにはさせない。そんな意思表示ってことで。
「今日はもう失礼させていただきますわ。わたくし、いろいろあって疲れてしまいましたから」
「後のことは気にせずゆっくり休みなされ。何かあったらいつでも相談に乗りますゆえな」
「ありがとうございます、先生」
言葉だけうれしく受け取っとこう。
やっぱりヨボじいを巻き込んだら申し訳ないもんね。
「先に帰るけれど、ケンタはこのまま学園祭をたのしんできて」
「いいよ、一緒に帰る。俺が転移魔法で家まで連れてくから」
「でもたいへんでしょう?」
劇でかなり魔力を消費しただろうし、さっきも転移魔法使ってたし。その上わたしを運んだりしたら、健太魔力切れ起こしちゃうんじゃ?
「馬車で帰るから大丈夫よ」
「心配しないで。俺、そんなにへなちょこじゃないから」
健太に手を握られた次の瞬間、もう自分の部屋の前にいた。
おおう、転移魔法便利すぎ。
「未希姉ぇも心配してた。何か伝言ある?」
「え? 健太、また戻るつもりなの?」
「すぐ帰ってくるけど。その、報告もしてこないとだし……」
あ、察し。
ケンタの立場上、王子の山田にどうだったかを言いに行かなきゃならないんだな。
「……わたし、しばらく学園休もうと思う。それだけ未希に伝えといて」
「了解。じゃ、行ってくる」
言うなり健太が目の前から掻き消えた。
おおう、やっぱ転移魔法便利すぎだな。
さて、これからどうするべきか。
このまま泣き寝入りするのもシャクに思えて。でもギロチンエンドを回避しようにも、ゲーム進行がめちゃくちゃで先が読めなさすぎる。
どれもこれも山田の奇行が原因だ。なんて考えてたら、キスの感触、思い出しちゃったよ。
本当ならキスする相手はユイナのハズだったのに……。
ああもうっ。
ゲームの強制力、ちゃんと仕事しろっつうの!
10
あなたにおすすめの小説
【完】チェンジリングなヒロインゲーム ~よくある悪役令嬢に転生したお話~
えとう蜜夏
恋愛
私は気がついてしまった……。ここがとある乙女ゲームの世界に似ていて、私がヒロインとライバル的な立場の侯爵令嬢だったことに。その上、ヒロインと取り違えられていたことが判明し、最終的には侯爵家を放逐されて元の家に戻される。但し、ヒロインの家は商業ギルドの元締めで新興であるけど大富豪なので、とりあえず私としては目指せ、放逐エンド! ……貴族より成金うはうはエンドだもんね。
(他サイトにも掲載しております。表示素材は忠藤いずる:三日月アルペジオ様より)
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない
あーもんど
恋愛
ある日、悪役令嬢に憑依してしまった主人公。
困惑するものの、わりとすんなり状況を受け入れ、『必ず幸せになる!』と決意。
さあ、第二の人生の幕開けよ!────と意気込むものの、人生そう上手くいかず……
────えっ?悪役令嬢って、家族と不仲だったの?
────ヒロインに『悪役になりきれ』って言われたけど、どうすれば……?
などと悩みながらも、真っ向から人と向き合い、自分なりの道を模索していく。
そんな主人公に惹かれたのか、皆だんだん優しくなっていき……?
ついには、主人公を溺愛するように!
────これは孤独だった悪役令嬢が家族に、攻略対象者に、ヒロインに愛されまくるお語。
◆小説家になろう様にて、先行公開中◆
【完結】モブの王太子殿下に愛されてる転生悪役令嬢は、国外追放される運命のはずでした
Rohdea
恋愛
公爵令嬢であるスフィアは、8歳の時に王子兄弟と会った事で前世を思い出した。
同時に、今、生きているこの世界は前世で読んだ小説の世界なのだと気付く。
さらに自分はヒーロー(第二王子)とヒロインが結ばれる為に、
婚約破棄されて国外追放となる運命の悪役令嬢だった……
とりあえず、王家と距離を置きヒーロー(第二王子)との婚約から逃げる事にしたスフィア。
それから数年後、そろそろ逃げるのに限界を迎えつつあったスフィアの前に現れたのは、
婚約者となるはずのヒーロー(第二王子)ではなく……
※ 『記憶喪失になってから、あなたの本当の気持ちを知りました』
に出てくる主人公の友人の話です。
そちらを読んでいなくても問題ありません。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
モブ令嬢アレハンドリナの謀略
青杜六九
恋愛
転生モブ令嬢アレハンドリナは、王子セレドニオの婚約者ビビアナと、彼女をひそかに思う侯爵令息ルカのじれじれな恋を観察するのが日課だった。いつまで経っても決定打にかける二人に業を煮やし、セレドニオが男色家だと噂を流すべく、幼馴染の美少年イルデフォンソをけしかけたのだが……。
令嬢らしからぬ主人公が、乙女ゲームの傍観者を気取っていたところ、なぜか巻き込まれていくお話です。主人公の独白が主です。「悪役令嬢ビビアナの恋」と同じキャラクターが出てきますが、読んでいなくても全く問題はありません。あらすじはアレですが、BL要素はありません。
アレハンドリナ編のヤンデレの病み具合は弱めです。
イルデフォンソ編は腹黒です。病んでます。
2018.3.26 一旦完結しました。
2019.8.15 その後の話を執筆中ですが、別タイトルとするため、こちらは完結処理しました。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる