65 / 261
第三章
不死者の過去
しおりを挟む
「そして…聖剣エクセリオンの本当の所有者よ」
その言葉にコノハは少し驚いた。彼女が聖剣について何かしら知っている不死者であることをタタリア遺跡で知り、情報を得るためにこの拠点に連れて来たのだが、その情報は予想外だったからだ。
「聖剣の…?そりゃまたどうして?」
「聞きたい?」
「別に」
そっけない回答に対してメイリスはむくれた表情を作った。
「冗談冗談。謝るから聞かせてよ」
「まったくもう…あれは初代ペスタ国王の代の頃だったわ」
メイリスは気を取り直して語り出した。
「当時からペスタ王国は聖バーニィ騎士団を主力として魔族と戦いを繰り広げていたことは知っているわよね?」
「うん。けっこう伝統ある騎士団みたいだね。実力は昔も今も変わらないけどね」
「でも、王国の防衛を主としていた聖バーニィ騎士団とは別に他の地方で活動していた騎士団があったのよ」
コノハによって起動させられたフロートアイは静かにメイリスを観察していた。
「その名は『聖アルテア騎士団』。そこに私は所属していたの」
メイリスは当時を懐かしみながら話を続けた。彼女は常に前線で戦い続け、多くの魔物を屠ってきたらしい。また、剣術だけでなく、体術や回復魔法にも精通している優秀な騎士であった。
「その戦果を認められて私は王国の宮廷鍛冶師であるダンツェンと宮廷魔導士のマルゴーから聖剣エクセリオンを授かったの」
彼女の話によると、聖剣エクセリオンは希少な鉱石であるアルテニウムを用いて作られた白銀の聖剣であり、ダンツェンほどの鍛冶師の技術とマルゴーの魔力があって初めて完成する強力な聖剣らしい。
「へぇ、これそんなにすごい剣だったんだ」
コノハは静葉から預かった聖剣の刀身を取り出し、まじまじと見つめた。その刀身には『この聖剣を誇り高き聖騎士メイリス・トレヴァーに捧げる』と小さく刻まれていた。
「…あら、まさかそれが折れるとはね」
メイリスはかつての自分の聖剣が折られたという事実を知っても何の動揺もなかった。
「これが魔王軍が誇る魔勇者様の実力だよ」
「へぇ、そんなにすごいのね。あの可愛いお嬢ちゃん」
「うん。その魔勇者様に聖剣を振るったあの娘もすごかったよ。後で映像を見せてあげるね」
「あら、それは楽しみね。あのリエルって娘も魔勇者ちゃんに負けず劣らずの可愛さだからね」
「そこ?」
思わぬところに注目していたメイリスに対してコノハは苦笑した。
「おっと、話が逸れてしまったね。ごめんね」
「ふふ、いいのよ」
そう言われてメイリスは気にせず話を戻した。
「聖剣を授かった私はルロウ地方へ遠征し、いつものように魔族と戦っていたの。そこにペスタからの伝令がやって来た。次の指令かとその時は思っていた」
その辺りからメイリスの顔が険しくなった。
「でも違った。よく見るとその伝令は城にいるはずのマルゴーだった。なんだか様子がおかしく、青冷めた表情で彼は私に言った。『国王が君の聖剣を狙っている』と…」
「…」
コノハは静かに聞いていた。
「私は最初彼の話の意味がわからなかった。説明する暇もなかったのか彼はただ『逃げろ』と伝えた。その時、マルゴーは背後から剣で刺された。気が付くと私と彼は味方であるはずの聖アルテア騎士団の兵士達に包囲されていた」
「味方に?」
「ええ。私を除く騎士団の兵士達全てがグルだったらしく、最初から辺鄙なところで私を葬るつもりでルロウ地方への遠征をあてがったのよ。あの国王は…」
その話を聞いたコノハは腕を組んで一考した。
「…おそらくそれはプロバガンダのためだろうね。国王である自分が聖剣を持って自ら前線に立ち、魔族を討つことで国内外にアピールするという目的のためにあなたの聖剣を奪ったのかもしれない」
コノハは自分の推測を述べた。
「なるほど…言われてみればそうかもね」
メイリスは彼の言葉に納得した。
「…さすがの私も数に圧倒されてね…奮闘はしたけど結局倒れちゃったのよ。マルゴーもね」
「へぇ…」
「いやぁ、四方から剣を刺されてすごく痛かったわぁ。剣って人間の身体をあんなにあっさり貫くものなのねぇあっはっは!」
メイリスは自分の死にざまをさも笑い話のように語った。
「まぁ、むざむざと聖剣を奪われたのはさすがに悔しかったんだけどね。でも、その私の無念を悟ってくれたのかマルゴーは深手を負いながらもある魔法を私にかけてくれた」
「…それって…」
「そう…不死者として復活させる禁断魔法…『ネクロライズ』」
「禁断魔法…」
コノハは思わず呟いた。禁断魔法とは魔力を用いて発動する従来の魔法に自らの生命力を上乗せすることでさらに強力な効果を発揮する文字通り禁じられた魔法である。そして、『ネクロライズ』は死にゆく運命にある対象者の身体を不死化し、その中に魂をつなぎとめるという生命の倫理に反する魔法である。
「…確か、死者蘇生を目的として編み出された禁断魔法だったかな?さすがの魔族でも死者を蘇えらせる魔法は持ち合わせていないんだよね。研究は続けられているんだけど」
マルゴーは初代国王の方針に反対していた。ゆえに彼は伝令に変装してメイリスに危機を伝え、禁断魔法に手を染めてでも彼女を救おうとした。
「私は迷わずその魔法を受け入れた。彼の恩に応えるために…でも、一つ誤算があった」
「誤算?」
「その禁断魔法は当時未完成だった。そのため、復活が時間がかかり、目覚めた頃にはかなりの時間が経過していたの」
メイリスの蘇生が完了したのはほんの一年前。彼女はルロウ地方の辺境の地にある廃教会の墓地の土の下で目を覚ました。肉体の腐敗こそ免れたもののさすがの禁断魔法をもってしても衣服と鎧の劣化は止めることはできなかったらしく、ほぼ裸体で地上に出たメイリスは廃教会に残されていた修道士の服を拝借し、僧侶として近くの街の冒険者ギルドに登録した。
「それから私は情報収集に努めた。あれからどれくらいの年月が経過したか。世界情勢はどうなっているか。二百年も経過していたのはさすがに驚いたわ」
メイリスは肩を竦めた。
「しかも歴史書を読みあさったところ、聖アルテア騎士団の名前がどこにも載っていなかった。おおかた、あの後口封じだか何かで抹消されたんでしょうけど」
「その線が有力だろうね」
「で、ペスタ地方の遺跡に聖剣が眠っているという話を聞いた私はたまたま意気投合して仲間になったリエル達と一緒にここまで来たのよ」
「へえ。やっぱり聖剣を取り戻すために来たのかい?」
「というよりは思い出探しね。あの聖剣が今どうなっているのか気になってね。場合によっては取り戻すって選択もなくはなかったけどね」
「…で、今に至る…と」
「そういうことよ」
話を終えたメイリスは聖剣の刀身を手に取り、じっと見た。
「それで…これからどうするの?」
コノハは尋ねた。
「そこなのよね…その後のことなんて考えてなかったのよね。あの国王もマルゴーもいないし、肝心の聖剣がこの有様だし」
メイリスは遠い目で溜息をついた。
「それならさ…いい話があるんだけど…」
「あら…何かしら?」
メイリスは静かに耳を傾けた。
その言葉にコノハは少し驚いた。彼女が聖剣について何かしら知っている不死者であることをタタリア遺跡で知り、情報を得るためにこの拠点に連れて来たのだが、その情報は予想外だったからだ。
「聖剣の…?そりゃまたどうして?」
「聞きたい?」
「別に」
そっけない回答に対してメイリスはむくれた表情を作った。
「冗談冗談。謝るから聞かせてよ」
「まったくもう…あれは初代ペスタ国王の代の頃だったわ」
メイリスは気を取り直して語り出した。
「当時からペスタ王国は聖バーニィ騎士団を主力として魔族と戦いを繰り広げていたことは知っているわよね?」
「うん。けっこう伝統ある騎士団みたいだね。実力は昔も今も変わらないけどね」
「でも、王国の防衛を主としていた聖バーニィ騎士団とは別に他の地方で活動していた騎士団があったのよ」
コノハによって起動させられたフロートアイは静かにメイリスを観察していた。
「その名は『聖アルテア騎士団』。そこに私は所属していたの」
メイリスは当時を懐かしみながら話を続けた。彼女は常に前線で戦い続け、多くの魔物を屠ってきたらしい。また、剣術だけでなく、体術や回復魔法にも精通している優秀な騎士であった。
「その戦果を認められて私は王国の宮廷鍛冶師であるダンツェンと宮廷魔導士のマルゴーから聖剣エクセリオンを授かったの」
彼女の話によると、聖剣エクセリオンは希少な鉱石であるアルテニウムを用いて作られた白銀の聖剣であり、ダンツェンほどの鍛冶師の技術とマルゴーの魔力があって初めて完成する強力な聖剣らしい。
「へぇ、これそんなにすごい剣だったんだ」
コノハは静葉から預かった聖剣の刀身を取り出し、まじまじと見つめた。その刀身には『この聖剣を誇り高き聖騎士メイリス・トレヴァーに捧げる』と小さく刻まれていた。
「…あら、まさかそれが折れるとはね」
メイリスはかつての自分の聖剣が折られたという事実を知っても何の動揺もなかった。
「これが魔王軍が誇る魔勇者様の実力だよ」
「へぇ、そんなにすごいのね。あの可愛いお嬢ちゃん」
「うん。その魔勇者様に聖剣を振るったあの娘もすごかったよ。後で映像を見せてあげるね」
「あら、それは楽しみね。あのリエルって娘も魔勇者ちゃんに負けず劣らずの可愛さだからね」
「そこ?」
思わぬところに注目していたメイリスに対してコノハは苦笑した。
「おっと、話が逸れてしまったね。ごめんね」
「ふふ、いいのよ」
そう言われてメイリスは気にせず話を戻した。
「聖剣を授かった私はルロウ地方へ遠征し、いつものように魔族と戦っていたの。そこにペスタからの伝令がやって来た。次の指令かとその時は思っていた」
その辺りからメイリスの顔が険しくなった。
「でも違った。よく見るとその伝令は城にいるはずのマルゴーだった。なんだか様子がおかしく、青冷めた表情で彼は私に言った。『国王が君の聖剣を狙っている』と…」
「…」
コノハは静かに聞いていた。
「私は最初彼の話の意味がわからなかった。説明する暇もなかったのか彼はただ『逃げろ』と伝えた。その時、マルゴーは背後から剣で刺された。気が付くと私と彼は味方であるはずの聖アルテア騎士団の兵士達に包囲されていた」
「味方に?」
「ええ。私を除く騎士団の兵士達全てがグルだったらしく、最初から辺鄙なところで私を葬るつもりでルロウ地方への遠征をあてがったのよ。あの国王は…」
その話を聞いたコノハは腕を組んで一考した。
「…おそらくそれはプロバガンダのためだろうね。国王である自分が聖剣を持って自ら前線に立ち、魔族を討つことで国内外にアピールするという目的のためにあなたの聖剣を奪ったのかもしれない」
コノハは自分の推測を述べた。
「なるほど…言われてみればそうかもね」
メイリスは彼の言葉に納得した。
「…さすがの私も数に圧倒されてね…奮闘はしたけど結局倒れちゃったのよ。マルゴーもね」
「へぇ…」
「いやぁ、四方から剣を刺されてすごく痛かったわぁ。剣って人間の身体をあんなにあっさり貫くものなのねぇあっはっは!」
メイリスは自分の死にざまをさも笑い話のように語った。
「まぁ、むざむざと聖剣を奪われたのはさすがに悔しかったんだけどね。でも、その私の無念を悟ってくれたのかマルゴーは深手を負いながらもある魔法を私にかけてくれた」
「…それって…」
「そう…不死者として復活させる禁断魔法…『ネクロライズ』」
「禁断魔法…」
コノハは思わず呟いた。禁断魔法とは魔力を用いて発動する従来の魔法に自らの生命力を上乗せすることでさらに強力な効果を発揮する文字通り禁じられた魔法である。そして、『ネクロライズ』は死にゆく運命にある対象者の身体を不死化し、その中に魂をつなぎとめるという生命の倫理に反する魔法である。
「…確か、死者蘇生を目的として編み出された禁断魔法だったかな?さすがの魔族でも死者を蘇えらせる魔法は持ち合わせていないんだよね。研究は続けられているんだけど」
マルゴーは初代国王の方針に反対していた。ゆえに彼は伝令に変装してメイリスに危機を伝え、禁断魔法に手を染めてでも彼女を救おうとした。
「私は迷わずその魔法を受け入れた。彼の恩に応えるために…でも、一つ誤算があった」
「誤算?」
「その禁断魔法は当時未完成だった。そのため、復活が時間がかかり、目覚めた頃にはかなりの時間が経過していたの」
メイリスの蘇生が完了したのはほんの一年前。彼女はルロウ地方の辺境の地にある廃教会の墓地の土の下で目を覚ました。肉体の腐敗こそ免れたもののさすがの禁断魔法をもってしても衣服と鎧の劣化は止めることはできなかったらしく、ほぼ裸体で地上に出たメイリスは廃教会に残されていた修道士の服を拝借し、僧侶として近くの街の冒険者ギルドに登録した。
「それから私は情報収集に努めた。あれからどれくらいの年月が経過したか。世界情勢はどうなっているか。二百年も経過していたのはさすがに驚いたわ」
メイリスは肩を竦めた。
「しかも歴史書を読みあさったところ、聖アルテア騎士団の名前がどこにも載っていなかった。おおかた、あの後口封じだか何かで抹消されたんでしょうけど」
「その線が有力だろうね」
「で、ペスタ地方の遺跡に聖剣が眠っているという話を聞いた私はたまたま意気投合して仲間になったリエル達と一緒にここまで来たのよ」
「へえ。やっぱり聖剣を取り戻すために来たのかい?」
「というよりは思い出探しね。あの聖剣が今どうなっているのか気になってね。場合によっては取り戻すって選択もなくはなかったけどね」
「…で、今に至る…と」
「そういうことよ」
話を終えたメイリスは聖剣の刀身を手に取り、じっと見た。
「それで…これからどうするの?」
コノハは尋ねた。
「そこなのよね…その後のことなんて考えてなかったのよね。あの国王もマルゴーもいないし、肝心の聖剣がこの有様だし」
メイリスは遠い目で溜息をついた。
「それならさ…いい話があるんだけど…」
「あら…何かしら?」
メイリスは静かに耳を傾けた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる