生徒会書記長さん

梅鉢

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第五章

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年上らしく、と思っていたのにいつの間にか主導権は奪われていた。
いつものことと言えばそうなのだがやはり釈然としない。

俺1人あっという間に全裸にされ、全身に愛撫を受ける。お前も脱げよと思うが胸やわき腹を舐められているうちにどうでもよくなってくるから不思議。

「……あ、……っ……んっ」

なるべく声を出さないように我慢するが吉岡は俺の反応を確かめるように丁寧に体を触っていく。胸の尖りも舌先で弄ばれ、甘噛みされて体がびくつく。もう片方もずっと指で捏ねくり回されている。
気持ちよさはそのまま下半身へと伝わっていたからすでに陰茎は勃ち上がっていて先走りで先端を濡らしていた。
足の付け根をそろそろと撫でられる。触れるか触れないかのもどかしい感触に内股を摺り寄せた。

気持ちいい。このまま続けたい。俺も吉岡に触りたい。そう思うけれどももう一方で思うことがある。

「……なあ、なんか怖いんだけど」
「ん?」
「いや、あの……うーん」

男に組み敷かれている自分、そしてどう考えても、今までの記憶からしても、どう考えても! 俺が食われる側だ。そんなことを考えて生きてきたわけじゃないし今までだってエロ動画を見てオナニーしていたときは女に入れることを考えてしていたわけでまさか俺が男に入れられるときがくるなんてまぁ夢にも思わないだろ。
未知の世界なわけで漠然とした恐怖は吉岡になんと説明したらいいか分からない。
でも触って貰えれば嬉しいから行為はやめたくないけど先に進むのもこわい。

言い表せなくてもどかしくて切なく眉を寄せた。

「……嫌ならしません」
「いや、うーん。いやじゃないけど……」

俺の不安を受け取るように吉岡は合わせるだけの、短いキスをくれた。ただのキスなのに真っ直ぐ俺を見つめる熱を孕んだ瞳に恥ずかしくなる。見つめられると心臓がドキドキしてしまう。どうしてしまった俺の心臓。

ちゅ、ちゅ、と体中にキスをしながら吉岡は下腹部へと移動する。サラサラの髪の毛が肌の上を滑り、擽ったくてぎゅっとシーツを握った。怖いは怖いけどここで拒否するほど嫌なわけでもない。
時々チリついた痛みが走るからもしかして痕を残されているのかもしれない。誰かの体に付けることを夢見ていたのに先につけられるとは。
どうでもいい自分の憧れだったものを思い浮かべているとすでに元気に膨らんでいる中心をパクリと咥えられた。

「え!? おい! 汚いから、って、ま、待ってて、ああ、っ、……よしおかっ」

すでに先走りでぐちゃぐちゃではあったが、吉岡は唾液をねっとりと絡ませ、舌を裏側に合わせてゆっくりと顔を上下に動かし始めた。
吸い上げられるような動きに腰が引ける。ざらついた、それでいてまとわり付くような初めての感触に頭の芯が痺れた。じゅぶじゅぶとした水音と俺の喘ぎだけが部屋に響く。舌先で裏筋を責められて高く喘いでしまい、これは一体誰の声だとハッとするがすぐに快感の渦に飲み込まれる。

カリや先端、筋を丁寧に舐められ、根元は皮を使うように扱かれた。他人にやられる刺激だけでも強いのに、吉岡は気持ちいいことを焦らさずにくれる。
射精感が強くなり、内股に力が入る。

「あ、あ、イきそう……あっ」

快感だけを追い、絶頂を待っていると開いている手で後ろの窄まりをそろりと撫でられる。余計な刺激は快感の邪魔になるだけで身を捩って逃れようともがいた。

「や、やだ、イきたいっ」

もう少しでイけるのに。
それなのに吉岡は脈打つ中心から口を離し、自分の指を舐めていた。
その意味など考えもせず、腰を揺らして強請った。少し前の俺なら考えられない行動だが射精本能には逆らえない。

「あ、よしおかっお願いだから」
「待って」

待ち望んだ温かく濡れた感触。扱く手も徐々に早いものとなる。

「あ、っ……はっ、は、っ……イくっ」

変わらないリズムで動く舌の動きに身を硬くした。
ああ、

「ああ、イ、イくっ……、っ」

絶頂が訪れ、勢いよく白濁が吉岡の口の中へと出した瞬間、思わぬ衝撃に声にならない悲鳴を上げた。

「ああっや、やめっ、あっ」

突然体の中に現れた細い進入物は内壁を遠慮なくゴリゴリと擦ってくる。射精と妙な感覚が合わさり背中を振るわせた。痛みを伴う快感に咄嗟に吉岡の髪の毛を掴んでしまう。射精の間ずっと吸われ続け、自慰よりも強い快感が続いて頭がどうにかなってしまいそうだった。
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