BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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逃げられぬ男はいつも通りの悶絶を無様に引きずり出される

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「んっ、んもっ、もごぉぉっ!!」

反抗を乗せた視線を飛ばしていた目が、切羽詰まった哀願の眼差しをなりふり構わずに寄せながら大粒の涙を零し続けている。
くぐもっていてもはっきりと分かる怒気を携えていた唸りを発していた口が、黒いギャグボールを噛み締めて苦悶を紛らわせつつ地獄の終了を請う悲痛な声を唾液と共にギャグボールの穴から溢れさせている。
そんな滑稽極まりない屈服の態度を悠然としたくつろぎの姿勢で満喫しながら、無様に悶え狂う男を作り上げた残酷な男は求められた救済を一切認めぬ観察を淡々と継続する。地下空間の中央に置かれたベッドの上へと裸体を仰向けに寝かされ、両手首と足首に嵌められた黒革の枷とベッドの上下に位置する頑丈な金属製の柵を長い鎖と南京錠を用いて接続された男が斜め上に持ち上げる形で限界まで引き延ばされた四肢を諦め悪くもがかせながら脱出を試みている様を独占しつつ、冷酷な男は幾ら手を尽くしても責め苦から一向に離れられない男がまた望まぬ至福に流され快楽を極める瞬間への期待を嬉々として滾らせていく。

「うぅぅーっ! んもっ、もごぉぉぉんっ!!」

顔を左右に振り乱しながら男がより余裕を失った懇願を放っても、眺める男はやはりそれを聞き入れない。
乳首を震わせている装置を、男根を震わせている装置を、尻穴を貫き腸壁を掻き毟り続けている装置をとめてくれ。恥を捨てた願いが込められている瞳と叫びを一人用のソファーに腰掛けたままの状態で嘲笑いながら、目と耳と鼻で愉快な悶絶を堪能する男はすでに知っていたはずの絶望に打ちひしがれつつ上り詰めていく男に更なる興奮を湧き上がらせていく。
抗えぬ裸体を好き勝手に弄び、機械の刺激を用いた一方的な絶頂を数えきれぬ程に強いている男。そんな男の支配下に置かれた哀れで惨めな男はもう、イくことしか出来はしない。イきたくないと考え我慢することも不可能となるくらいに肉体を高められた男はもはや、再びせり上がる射精欲に戦慄しながら絶頂に至らされるしか無い。
助けてを示しても、許してと伝えても無駄。ただ嬲られよがり狂わされるだけの立場に追いやられた今の男は、とうとう訪れた不完全な絶頂にいつもと変わらぬ反応を披露しながら、その愉快さを心待ちにしていた自身の所有者に君臨した男に充足と一層無慈悲な加虐欲を抱かせるしか無いのだ。

「んぎゅぅぅぅ……!! ぼっ、おっ、ほごぉぉっ!」

伸ばし切らされた四肢を間抜けに痙攣させ、涙と汗と唾液に汚れていた顔面を仰け反った頭部に合わせて支配者の視界から見えない位置へと運びながら、男が精液の放出を伴わない絶頂に悶え苦しむ。
左右の乳首を乳輪ごと覆って吸い上げ震えている吸盤型をした淫具から伸びているコードを強ばった裸体の上で小さく跳ねさせ、虚しく先端の穴を無意味に開閉させている男根の中腹に巻き付けられたベルト型のローターを脈動する男根に合わせて情けなくゆらゆらと踊らせ、左右の太ももへと施されたベルトの力で尻穴から抜け落ちぬよう保たれている太く長い男根を模したバイブの持ち手をみっともなく振りながら、男が何もかもを見られていることも忘れていつも通りの異常な絶頂に甘く歪んだ獣のような咆哮を上げる。
そうして今日もしっかりと自分が欲している無様を見せ始めた男を味わいながら、敵対していた頃の面影を跡形も無く失った痴態を独り占めしている男はこれよりも見応えのある痴態を引き出し愉しみたいという衝動のままに上着のポケットに入れていたリモコンを不意打ちで弄り、射精が生み出す解放感が無い故に鈍くもどかしく続く絶頂を、己の気が済むまで容易な失神すらも恵むこと無く迎えさせていくのだった。
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