BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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正義達は悪の手で惨めな拘束と甘い苦悶を巻き付けられる

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「さぁ、捜査員さん達。この毛布に寝転がりなさい」

自分と仲間を捕らえた悪に身を置く幹部の男が、愉悦を剥き出しにした表情と声音で指示を下す。地下室の床へと二組に分けて重ねられた数枚の毛布を指差しつつ、悪の幹部が悠然とした態度で命令を自分達に与えていく。
その展開に対して、捜査員と呼ばれた男達はただただ悔しさと惨めさを募らせることしか出来ない。拒絶も反抗も許されない。そんな立場に追いやられた二人の捜査員は、同じ命令を言い渡された仲間と共に屈辱の感情を膨らませながら、本心とは真逆の行動を悪の幹部の思惑に沿う形で取らされるしか無い。
全ての所持品を衣服もろとも奪われ、一糸まとわぬ姿にされた身体に行動の自由を取り上げる拘束を加えられた捜査員達は、左右の手首を背中で短く括る黒革のベルトと同様に足首を遊び無く一まとめにするベルトを施された不自由な裸体を悪の幹部とその部下達に観察されながら、それぞれ毛布の上へと無様にうつ伏せで寝転がる道しかもう、選び取れはしないのだ。

「そうそう、良い子だね。それじゃ、良い子の捜査員さん達を早速巻き巻きしてあげなさい」

裸体の背面を仲良く滑稽に晒し始めた捜査員達を満喫しながら、悪の幹部が二人の尊厳を痛め付ける言い回しを用いつつ部下達に次の行動を促す。それを受けた部下の男達は手足を拘束され抵抗したくても抵抗出来ない正義達を無言で嘲笑いながら、二つの逞しい裸体を協力して転がしその裸体に毛布を巻き付け始めた。

「んっ……んぅ」
「む、ふうぅ」

裸体の首から下が、毛布の内側に閉じ込められていく。一枚目の毛布を巻き付け終えたら、それを自力では外せないよう幾本ものベルトを使って固定される。それが済んだら今度は逆方向に裸体入りの毛布を転がし、真下に配置されていた別の毛布で頭部を除く捜査員達の裸体を包囲していく。
その悪趣味な縛めを為す術無くもたらされている二人の捜査員は、すでに抱いていた屈辱を一層濃く激しく加速させることしか出来ない。言葉の使用と口呼吸を禁じる為と称して顔の下側に貼り付けられた黒色の粘着テープ越しに呻きを漏らしながら、捜査員達は左右交互に裸体を転がされつつ拘束をより容赦も加減も無い物へと引き上げられるしか無い。
手も足も出せない格好に変えられ、口を塞がれた。その上裸体を過剰なまでの毛布とベルト達を使って締め上げられ、床を這って移動することもままならない芋虫のような状態へと仕立て上げられた。
情けなくも絶望的な縛めに囚われ打ちひしがれる捜査員達。その完全に気落ちした二人の捜査員を眺め黒く歪んだ満面の笑みを浮かべながら、悪の幹部は最後の仕上げとして準備していた地獄の到来を嬉々として無慈悲に宣告した。

「たくさん巻き巻きしてもらえて良かったね、捜査員さん達。良い子に相応しい見た目にしてもらえて嬉しいね、捜査員さん達。でも、本当のご褒美はまだこれからだよ? 今からこれを染み込ませた布で捜査員さん達の鼻を仲良く塞いで、私の命令を大人しく聞いて良かったってたっぷりと思わせてあげるからね?」
「ん!? むぐうぅ!?」
「ぶぅぅーっ!? ん、ふぶうぅ!!」

諦めを露わにした態度を示していた捜査員達が、幹部の手に握られている白いボトルのラベルに目を見開きつつテープに閉ざされた口から恐怖と戦慄に染まった絶叫を放つ。床の上で毛布にくるまれた裸体をみっともなくのたうち回らせながら、捜査員達が覚悟していた物を遥かに凌駕する悪意からの脱出を必死になって試みる。
もちろん、どんなに暴れても事態の好転は手に入れられない。それどころか捜査員達はなりふり構わないもがきをやすやすと制されながら、二つの裸体を背中合わせにした体育座りの姿勢へと追い打ちのベルトで強要されていく。

「うんうん、期待が抑えられないね。自分で調べてたから、二人共このお薬を吸わせて貰えるのが楽しみで仕方無いね。そんな捜査員さん達に、お待ちかねの最後の巻き巻きだよ。テープの上からしっかり巻いて、二人一緒にずっと吸わせてあげるからねぇ?」
「んもっ、ぐぶうぅぅーっ!!」
「むっ、んむうぅ! んみゅぅぅぅーっ!!」

駄目押しのベルト達で一つに括られた上半身を諦め悪くよじらせ、足首部分に位置するベルトと太もも部分のベルトを短く繋ぐように巻き付けられたベルトによって折り畳まされ、膝の裏に通されたベルトと上半身のベルトを結ぶベルトの力で振り乱すことも不可能にされた足を狭い範囲で揺らめかせる愉快な抗いを満喫されながら、捜査員達は先程見せられたボトルの中身である非道なまでの効力を有する淫蕩な薬品を滴る程に吸収させられた白布を拒む正義の誇りを捨てた哀願の意思を愉しまれつつ、二つの頭部をじっとりと湿った布で一つにまとめられ唯一の呼吸孔に変えられた鼻を用いる度に望まぬ発情が増幅する地獄へと、意に染まぬ火照りを誤魔化す身悶えさえも行えぬまま毛布とベルトに覆われた裸体と何処にも逃れられぬ心を蓄積する一方の欲望に狂わされる拷問へと、どうすることも出来ぬまま憎き悪達の輪の中で突き落とされていくのだった。
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