BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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悪人は刑事を快楽で狂わせる

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「んぎゅぅぅぅーっ!! おぶっ、ご、ぼほぉっ! うー! んぐぅぅぅぅぅーっ!!」

くぐもった絶叫を上げながら、男がまた絶頂へと追いやられた。床の金具から伸びた短い鎖の先にある革の枷を嵌められた手足が絶頂に合わせてガクガクと震え、腰に巻かれたベルトを真上に吊り上げられた裸体が痙攣しながら更に仰け反る。
ブリッジの体勢で裸体を拘束された男が悲鳴を上げ、苦しげに身悶えている姿は悲痛以外の何物でもない。だが、裸体の男を拘束し、性の弱点に淫具を取り付けた無慈悲な男は自由を奪われた男がどんなに悲鳴を上げて痛々しく悶えても許しを与えない。それどころか、尊大な態度で絶頂した事を咎めながら無抵抗の男の口に含ませた自身の男根で口内の肉を好き勝手に抉り、達したばかりの男に息苦しさを容赦無く味わわせる。

「おいおい、またイったな。俺のをイかせたら玩具をとめてやるって言ってるのに自分ばっかりイきまくって、情けねぇ刑事さんだなぁ、ん?」
「おごっ、ほぶっ、ふぐっ、ぐぶぅっ!」

絶頂した直後の口内を蹂躙された刑事は息を整える事すら上手く出来ず、口からは唾液と男根から染み出した先走りが泡立った液体と共に言葉にならない哀願の唸りが溢れ出す。
男根の先端と根元に巻き付けられたベルトに付いているローターで絶え間無く過敏な男根を振動させられながら、無防備な尻穴を開かされた足の間に置かれた台の上に固定されている機械から伸びた張型でめちゃくちゃに掘削される凌辱に苛まれた刑事の肉体はもはや、無意味な足掻きすらも行えない程に脱力し切っている。吐き出す精液を失ってもお構いなしに絶頂を強要され、弛緩剤をたっぷりと注入され無理矢理に解された尻穴を醜悪なイボが数え切れないくらいに生えた張型でほじくり回され雌の悦びを叩き込まれ、体力と反抗心を削り落とされた哀れな刑事。そんな刑事に、舌を動かす力など残っている訳は無い。口内の男根を絶頂に導いたら絶頂地獄から解放するという餌を鼻先にぶら下げられても、刑事はそれに食らい付けない。

その刑事の疲弊具合は、男も理解している。理解した上で、冷酷な男は自分の男根を刑事の口に収めたまま抜こうとしない。
無様な刑事が情けなく絶頂を繰り返し、自分を捕らえた憎い悪人の男根をくわえさせられた口で喘ぎ鳴く様子を愉しむ為だ。

「ほらほら、これじゃあ何時まで経っても終わんねーぜ? 応援してやっからもっと頑張れよ」
「おごぉっ!? ほっ、ぶっ、ぶぅ、むごぉぉぉぉーっ!!」

応援、と口にした悪人の指に尖り切ってしまっていた左右の乳首を強く摘ままれ。そのまま乳首をくりくりと捏ねられながら口内の男根を前後に動かされた刑事は目を見開いて叫び、力無く顔をイヤイヤと左右に振る。
もちろん、顔を振っても悪人は慈悲なんて見せない。萎えられない男根を嬲り続ける淫具をとめる事も、緩み切った尻穴から腸液を掻き出している張型をとめる事も、乳首を挟む指を離す事も、口内の男根を抜く事もしない。ただただ冷たく笑って、惨めな刑事の様子を心の底から愉しむだけだ。

「ほーら、頑張れって。このままじゃ、刑事さんの頭がおかしくなっちまうぜ? イきまくっておかしくなるなんて、まっぴらごめんだろ?」
「っ、ふぅ! ぐふぉぉぉ……っ!」

ぎりぎりと痛みを感じる程に乳首を捻られて顔を苦悶に歪めながら刑事はようやく目の前の悪人が自分を快楽で狂わせようとしていると悟り、胸の内に恐怖をふくらませて誰にも届かない助けてを必死に、哀しく、叫んでいた。
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