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括られた正義は無慈悲な願望に沿ってよがり狂わされる
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外部の音が届かぬよう、また逆に内部の音が一切外に漏れぬよう設計された地下室へと運び込まれ抵抗も逃走も叶わぬ無様な気を付けの姿勢に固められた男を眺めながら、悪に身を置く男が表情を彩る残忍な笑みの色を際限無く深めていく。
自分の帰還に気付いていても、反抗の言葉さえ紡げない。衣服の上から肉体を縛り背にした丸い柱へと縫い付けている頑丈な鎖による拘束との格闘を試みる余力さえ残されてはいない。
たったの一時間でそれ程までに疲弊した滑稽な正義を愉しみながら、悪は自身の指に噛みつく力も失ったであろう男のうなだれている顔面を顎に添えた左手で持ち上げさせつつ、愉悦と侮蔑をたっぷりと込めた声音で問いを浴びせた。
「捜査員さん、ただいま。一人っきりでみっともなく発情させられ続けた気分はどうだい? 俺から見たら、今すぐ気持ち良くして欲しい、勃起チ〇コを思いっきり扱いて欲しいって考えているように見えるけど?」
自由を奪われた姿で拒絶を示す捜査員の足掻きを無視して淫猥な薬品を口で摂取させ、その薬効に逆らいきれずに硬く体積を増した男根を下ろしたファスナーの間から露出させた上で駄目押しの淫薬を男根目掛けて無慈悲に塗布した悪が、そうなるよう自らが仕向けた事実を忘れたかのような口ぶりで思考に渦巻く欲望を言い当てる。
全身が淫らに火照っている。追い打ちの薬品をもたらされた男根は特に火照り、気が狂うような疼きに苛まれている。けれど、鎖を用いてほぼ全身に自力では決して振り払えぬ圧迫を作り出された状態では、その疼きを自身の動きで鎮めることも許されない。
限界まで滾らされた己の男根を虚しく見下ろすことしか出来なくされたまま一人きりで置き去りにされた捜査員はもう、快楽への渇望を嘘でも否定出来なくなる程に心を追い詰められている。
しかし、悪に屈服を見せたくはない。そんな小さな意地を糧に、捜査員は荒く甘く乱れた呼吸混じりの言葉を自分の支配者となった悪に寄せた。それが、非道な地獄の引き金になるとは露程も思わずにだ。
「分かってるんなら……さっさと、そうすれば良いだろう。お前の願望通りに、俺を惨めによがり狂わせたら良い……」
「おや、随分と聞き分けが良いね。なら、その通りにさせて貰おうかな?」
本心を隠した遠回しなおねだりを耳にした悪が冷酷に口角を吊り上げ、密かに迫らせていた右手で丸出しの男根を握り込む。
「あ、うぅぅっ!?」
ただ握られただけ。それだけの刺激で走った強烈な快感に驚愕の悲鳴を上げる捜査員を満喫しながら、悪の男は迷い無く動かし始めた右手で過敏に高まり自身が分泌した透明な淫蜜に塗れていた男根をわざと下品な水音を大きく奏でさせつつ摩擦していく。
「んぎっ! ひ! あひぃぃっ!?」
「ほら、捜査員さん。気持ち良いかい? お薬でエッチにさせられてじっくり焦らされたチ〇コをいたぶられるの、鳴き喚いちゃうくらいに嬉しいかい?」
「あ、あぁ、ふぁぁぁっ!」
油断したら、問いに肯定を返してしまう。自分でも理解しているからこそ喘ぎを過剰に発しながら、捜査員が射精へと向かっていく。正義としての矜持は最低限保ちつつも人間としての崩壊を躱す為に直接の言葉を避けて要求した絶頂を胸の内で歓迎しながら、捜査員が柱に繋がれた身体を仰け反らせ鎖に甲高い音を立てさせつつ甘い頂点へと上り詰めていく。
だが、捜査員が待ち望んだその瞬間は訪れなかった。悪の男が射精の目前となる位置で右手を男根から離し、絶頂への到達を阻止してしまったからだ。
「あっ、ふぎっ!? んいぃっ!? な、なん、あ……っ!」
何で。そう尋ねかけた自分を制止しつつ、切なげな表情で代わりに同じことを尋ねる。
そんな間抜けな捜査員を至近距離で味わいながら、悪の男は嬉々として残酷な答えをぶつけた。
「捜査員さんが自分で言ったんでしょ? 『俺の願望通りによがり狂わせたら良い』って。だから、普通にイかせるんじゃなくてイきたがってる捜査員さんチ〇コをたくさん、一生懸命に泣いて射精させて下さいってお願いするようになるまでお預けしてからイかせてあげる。気絶も当然させてあげないから、自分の言葉に責任を持って最後まで、俺の願望に付き合ってもらうよ。捜査員さん?」
「んぎっ!? ひいぃぃっ!? や、やめ、やら、いやらぁぁぁっ!!」
かすかな虚勢を張ることすらも不可能となり、怯えと絶望に染まった哀願の絶叫を半狂乱になって放つ捜査員の声が助けの訪れない地下室に情けなく反響する音を堪能しながら、悪の男は慈悲を請うように右手の中で跳ねている男根を巧みな緩急を交えて扱き、完全な陥落に至るまで決して精液の放出を許可しない生殺しの淫獄を抗えぬ正義に与えていくのだった。
自分の帰還に気付いていても、反抗の言葉さえ紡げない。衣服の上から肉体を縛り背にした丸い柱へと縫い付けている頑丈な鎖による拘束との格闘を試みる余力さえ残されてはいない。
たったの一時間でそれ程までに疲弊した滑稽な正義を愉しみながら、悪は自身の指に噛みつく力も失ったであろう男のうなだれている顔面を顎に添えた左手で持ち上げさせつつ、愉悦と侮蔑をたっぷりと込めた声音で問いを浴びせた。
「捜査員さん、ただいま。一人っきりでみっともなく発情させられ続けた気分はどうだい? 俺から見たら、今すぐ気持ち良くして欲しい、勃起チ〇コを思いっきり扱いて欲しいって考えているように見えるけど?」
自由を奪われた姿で拒絶を示す捜査員の足掻きを無視して淫猥な薬品を口で摂取させ、その薬効に逆らいきれずに硬く体積を増した男根を下ろしたファスナーの間から露出させた上で駄目押しの淫薬を男根目掛けて無慈悲に塗布した悪が、そうなるよう自らが仕向けた事実を忘れたかのような口ぶりで思考に渦巻く欲望を言い当てる。
全身が淫らに火照っている。追い打ちの薬品をもたらされた男根は特に火照り、気が狂うような疼きに苛まれている。けれど、鎖を用いてほぼ全身に自力では決して振り払えぬ圧迫を作り出された状態では、その疼きを自身の動きで鎮めることも許されない。
限界まで滾らされた己の男根を虚しく見下ろすことしか出来なくされたまま一人きりで置き去りにされた捜査員はもう、快楽への渇望を嘘でも否定出来なくなる程に心を追い詰められている。
しかし、悪に屈服を見せたくはない。そんな小さな意地を糧に、捜査員は荒く甘く乱れた呼吸混じりの言葉を自分の支配者となった悪に寄せた。それが、非道な地獄の引き金になるとは露程も思わずにだ。
「分かってるんなら……さっさと、そうすれば良いだろう。お前の願望通りに、俺を惨めによがり狂わせたら良い……」
「おや、随分と聞き分けが良いね。なら、その通りにさせて貰おうかな?」
本心を隠した遠回しなおねだりを耳にした悪が冷酷に口角を吊り上げ、密かに迫らせていた右手で丸出しの男根を握り込む。
「あ、うぅぅっ!?」
ただ握られただけ。それだけの刺激で走った強烈な快感に驚愕の悲鳴を上げる捜査員を満喫しながら、悪の男は迷い無く動かし始めた右手で過敏に高まり自身が分泌した透明な淫蜜に塗れていた男根をわざと下品な水音を大きく奏でさせつつ摩擦していく。
「んぎっ! ひ! あひぃぃっ!?」
「ほら、捜査員さん。気持ち良いかい? お薬でエッチにさせられてじっくり焦らされたチ〇コをいたぶられるの、鳴き喚いちゃうくらいに嬉しいかい?」
「あ、あぁ、ふぁぁぁっ!」
油断したら、問いに肯定を返してしまう。自分でも理解しているからこそ喘ぎを過剰に発しながら、捜査員が射精へと向かっていく。正義としての矜持は最低限保ちつつも人間としての崩壊を躱す為に直接の言葉を避けて要求した絶頂を胸の内で歓迎しながら、捜査員が柱に繋がれた身体を仰け反らせ鎖に甲高い音を立てさせつつ甘い頂点へと上り詰めていく。
だが、捜査員が待ち望んだその瞬間は訪れなかった。悪の男が射精の目前となる位置で右手を男根から離し、絶頂への到達を阻止してしまったからだ。
「あっ、ふぎっ!? んいぃっ!? な、なん、あ……っ!」
何で。そう尋ねかけた自分を制止しつつ、切なげな表情で代わりに同じことを尋ねる。
そんな間抜けな捜査員を至近距離で味わいながら、悪の男は嬉々として残酷な答えをぶつけた。
「捜査員さんが自分で言ったんでしょ? 『俺の願望通りによがり狂わせたら良い』って。だから、普通にイかせるんじゃなくてイきたがってる捜査員さんチ〇コをたくさん、一生懸命に泣いて射精させて下さいってお願いするようになるまでお預けしてからイかせてあげる。気絶も当然させてあげないから、自分の言葉に責任を持って最後まで、俺の願望に付き合ってもらうよ。捜査員さん?」
「んぎっ!? ひいぃぃっ!? や、やめ、やら、いやらぁぁぁっ!!」
かすかな虚勢を張ることすらも不可能となり、怯えと絶望に染まった哀願の絶叫を半狂乱になって放つ捜査員の声が助けの訪れない地下室に情けなく反響する音を堪能しながら、悪の男は慈悲を請うように右手の中で跳ねている男根を巧みな緩急を交えて扱き、完全な陥落に至るまで決して精液の放出を許可しない生殺しの淫獄を抗えぬ正義に与えていくのだった。
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