雌穴を感づかれながら男は哀しく救いを望む

五月雨時雨

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雌穴を感づかれながら男は哀しく救いを望む

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大学生時代から長く付き合った恋人と別れた。その事実に対する哀しみを抱えながら男は元恋人と昔よく行った山へと赴き、相変わらず他の登山客が皆無な様子にわずかに癒やされ、昔と同じように突然の雨への対処として古びた小屋へと一人きりで駆け込んだ。
そこが、人気が無いのを良いことに醜悪な調教空間へとして非道な者達に使われている事実を知らないまま、男は悪事のまっただ中へと飛び込んでしまったのだ。

「何だテメェ!? どうしてここに!?」
「ひっ!? うわぁぁっ!?」
「っ! 逃がすなぁぁっ!!」

欠片も予想していなかった小屋内の光景に驚愕し、捕らえた青年達を無慈悲に弄んでいた男達の焦りに染まった声に戦慄しながら、男は慌ててその場を逃げ出そうとした。
しかし、数で負けている上に男達はその全員が男よりも身体能力が高く、雨に濡れた山道を泥に汚れながら駆け下りる男は必死さも虚しくあっという間に追い付かれ、また元の小屋へと連れ戻されてしまった。

「ふぅ……まさか普通の登山客がこの山にいるなんてな。危なかったぜ」
「だな、捕まえられてなかったら大変なことになってたな」
「うっ、あぁ! 離して……ぐうぅっ!」

男を捕獲出来たことへの安堵を口にしながら、男達は男の言葉を無視しつつ逃れようと抗う身体を床に数人がかりで組み伏せ、かすかな希望が潰えた事実に打ちひしがれる青年達の前で男の雨に濡れた衣服を刃物で引き裂き始めた。

「あぁ!? やめぇっ!」
「おっと、暴れんなよ? 下手に暴れたらどんな怪我するか分かんねーぜ?」

首元に刃物を押し当てられながら言われたら、もう男は暴れられない。恐怖で震えながら大人しくなった男に満足げな頷きを示す男達は悠々と濡れた衣服を分解し、その分解した衣服の泥に汚れていない部分を丸めて男の口にねじ込み、裸体にさせた男に先に捕らえ残酷に嬲っていた青年達と同じ縄拘束を加え出した。

「うぅ! んぐぅっ!」
「そうそう、じっとしてろよー?」
「良い子にしてたら、たっぷり気持ち良くしてやるからなー?」

口に押し込まれた布を押さえ付ける縄を噛まされた男は、言葉を完全に塞がれ舌を噛むことも不可能にされた。右の手首と足首、左の手首と足首、そして左右の肘と膝を縄できつく結合された男は丸出しにさせられた恥部を隠すことも許されず、手足を縛める縄と小屋の梁から伸ばされた縄を繋がれた男は青年達の惨めな列に参加させられそこから離れられないよう場所を固定されてしまった。
立つことも、床を這うことも出来ない。他の登山客など見たことの無い山に虚しく溶けるだけの助けてすら叫べない。
そんな男はもう、捕らわれた裸体を青年達と一緒に男達の手でいたぶられるしか無い。まだ恋人のことが忘れられずにいる身体を、非道な男達が悦ぶ物へと改造されるしか無いのだ。

「よっし、完成。んじゃ早速、調教開始だぜー?」
「んうぅ! むぅぅんっ!」
「あれ? コイツのケツ随分と柔らけーな。もしかして……誰かに調教済みだったか? ん?」
「ふぎゅぅっ!? みゅぅぅぅぅんっ!」

自身の尻穴がすでに雌の物となっている事実を早くも感づかれ、意地の悪い問いかけと共に侵入してきた男の指に言葉よりも分かりやすい肯定の締め付けを返しながら、男は隣から聞こえてくる青年達の拒絶の悲鳴とは色の違う絶望に満ちた悲鳴を、自分から離れた想い人に救いを望む鳴き声を、哀しく小屋に響き渡らせていた。
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