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7】レンコンハンバーグ②
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7】レンコンハンバーグ②
「ただいま」
帰りの足取りが軽かったことは覚えているが、道中の記憶が無い。気づいたら家についていた。今日もいつものように荷物を置いて、夕食の準備。無事に今日も弁当が買えた嬉しさと、今日の疲れが吹き飛んだのはイケメンの笑顔。
『良かったら、感想聞かせて下さいね』
あんなことを言われてしまえば、先にお店から出て来たお客さんのように、嬉しくなってしまう。きっとあの人たちは、お店のファンなのだろう。俺も正直ファンになりかけている。いや、もうなっているのか?
「しっかし、本当に顔が良いんだよなぁ……」
レンチンが終わった音に、「はいはい」と返事をしながら電子レンジから取り出していつものようにお茶の準備。一人暮らしなんて、きっとみんなこんなものだろう。疲れて帰って来て、一日の終わりの御飯は俺にとって癒しにも近い。今日も両手を合わせて声を出す。
「いただきます」
パンッ、と小さな音を立て。まずはお茶を一口。それから、早速メインのハンバーグへと箸を伸ばした。
「うんっ……?」
レンコンが入って説明を受けた通り、確かに人参や玉ねぎなどとは違うコリッとした食感。
「うまっ……!」
レンコンなんて、料理があまり得意ではない俺の手が伸びる食材じゃない。筑前煮とかの総菜に入っているのを食べるくらいで、年で数回しか食べないレア食材だ。一口、二口とまた箸が進む。胃もたれする感じも無いし、それに……。
「確かに。何故だか罪悪感が無い」
何なら、身体に良い物を食べてるしという気持ちすらある。
「美味しかった」
ふー……と一服。今日も弁当は綺麗に空になっていた。そしてある事に気づく。
「あ」
「あぁ~~! 店の名前確認してくるの忘れた……!」
携帯で検索することも出来るが、何だか今回は簡単に店の名前を知るのが嫌だ。
「今度こそ、店の名前を確認してくるぞ」
弁当を買いに行くという理由だけでも、店には行けるのに何故だか別の理由を探していた。それから、またあのイケメンが俺に話しかけてくれるかもしれないという期待も。
「俺、何考えてるんだろ」
期待って何だと思いながら、明日の仕事も頑張るぞと一日を終えた。
*******
「ただいま」
帰りの足取りが軽かったことは覚えているが、道中の記憶が無い。気づいたら家についていた。今日もいつものように荷物を置いて、夕食の準備。無事に今日も弁当が買えた嬉しさと、今日の疲れが吹き飛んだのはイケメンの笑顔。
『良かったら、感想聞かせて下さいね』
あんなことを言われてしまえば、先にお店から出て来たお客さんのように、嬉しくなってしまう。きっとあの人たちは、お店のファンなのだろう。俺も正直ファンになりかけている。いや、もうなっているのか?
「しっかし、本当に顔が良いんだよなぁ……」
レンチンが終わった音に、「はいはい」と返事をしながら電子レンジから取り出していつものようにお茶の準備。一人暮らしなんて、きっとみんなこんなものだろう。疲れて帰って来て、一日の終わりの御飯は俺にとって癒しにも近い。今日も両手を合わせて声を出す。
「いただきます」
パンッ、と小さな音を立て。まずはお茶を一口。それから、早速メインのハンバーグへと箸を伸ばした。
「うんっ……?」
レンコンが入って説明を受けた通り、確かに人参や玉ねぎなどとは違うコリッとした食感。
「うまっ……!」
レンコンなんて、料理があまり得意ではない俺の手が伸びる食材じゃない。筑前煮とかの総菜に入っているのを食べるくらいで、年で数回しか食べないレア食材だ。一口、二口とまた箸が進む。胃もたれする感じも無いし、それに……。
「確かに。何故だか罪悪感が無い」
何なら、身体に良い物を食べてるしという気持ちすらある。
「美味しかった」
ふー……と一服。今日も弁当は綺麗に空になっていた。そしてある事に気づく。
「あ」
「あぁ~~! 店の名前確認してくるの忘れた……!」
携帯で検索することも出来るが、何だか今回は簡単に店の名前を知るのが嫌だ。
「今度こそ、店の名前を確認してくるぞ」
弁当を買いに行くという理由だけでも、店には行けるのに何故だか別の理由を探していた。それから、またあのイケメンが俺に話しかけてくれるかもしれないという期待も。
「俺、何考えてるんだろ」
期待って何だと思いながら、明日の仕事も頑張るぞと一日を終えた。
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