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1】懐かしい夢を見た
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1】懐かしい夢を見た
それは、随分と懐かしい夢を見た。
一目で、ああ、夢だと思ったが起きなくて夢に浸ることにした。自身の手の平を見れば、今の私と違って、随分と小さい。子供の姿をした私。その前に立っているのも、私とそう年の変わらない子供。懐かしくて、大切な思い出。
『アーサー。俺は将来、お前を守る騎士になる』
今思えば、まるで結婚のプロポーズだ。そうだ、夢から覚めて覚えていたら覚えてるかい? と聞いてみよう。この一言が、私は本当に嬉しかったんだ。だから私も言ったんだ。
『ギルベルト、私は君が守るに値すると思えるような王になるよ』
君が、私を守ってくれるなら、きっと大丈夫。けれど私だって、ただ守られるだけは嫌だ。守っても良かったと思われるような人になりたい。
まっすぐに見つめてくれる瞳からは、強い意志が感じられた。それから、ふわりと香るアルファのフェロモン。まだ子供なのに、強いんだなぁと思いながらニコリと微笑んで手を握った。
私の大切な思い出。私の大切な幼馴染。私の大切な騎士────。
夢が薄れていって、瞼の中にチカチカと光を感じ始める。それから呼びかけるような声。いやだなぁ、起きたくない。だってまだ眠っていたい。まだ、この夢を見ていたいのに魔法が溶けるような感覚。
「うぅっ……」
ギュッ、と瞼を閉じる感覚を感じ頭のどこかで、ああ起きてしまったと残念がった。
「……サー、アーサー」
「うん……?」
「起きろ、アーサー」
こんな風に、私に声を変えるのは一人しかいない。ゆっくりと瞼を開ければ、先ほどまで夢に出ていた子供……が、今は随分と成長しているもので。
「……ギルベルト。おはよう」
ギルベルト。幼馴染で、今では私の騎士。
幼さが残っていた顔立ちは薄れ。変わらなのは、端正な顔立ちと瞳の色。あとは、私に対して二人きりだと兄のように接すること。(これは嬉しい)
「おはよう、アーサー。今日は、町に行くと言っていなかったか?」
「そうだけど、まだ時間じゃないだろう?」
ふぁっ、と欠伸をしながら身体を起こした。
「俺に昨日、この時間にお越しに来て欲しいと言ったのは誰だ?」
「ワ……ワタシダ……」
「まぁ、良いけど。ココ、寝ぐせがついてるぞ? 王子様」
フッ、と笑いながら、私の髪に触れる指先は優しい。
「随分と機嫌が良いな? 何か良い夢を見たのか?」
「懐かしい夢を見てね。ギルベルトが私の騎士になると誓ってくれた日の夢を見たんだ。それで」
「それで?」
「ギルベルト。あれはまるでプロポーズみたいだったなって」
「……っ。寝ぐせをつけている王子様に言われたくないっての」
「いたっ」
軽くデコピンをされながら、私はすっかり目が覚めてしまった。懐かしい夢と、変わらない日常と。こうして、私は今日もギルベルトと一緒に過ごすのだと思った。
******
それは、随分と懐かしい夢を見た。
一目で、ああ、夢だと思ったが起きなくて夢に浸ることにした。自身の手の平を見れば、今の私と違って、随分と小さい。子供の姿をした私。その前に立っているのも、私とそう年の変わらない子供。懐かしくて、大切な思い出。
『アーサー。俺は将来、お前を守る騎士になる』
今思えば、まるで結婚のプロポーズだ。そうだ、夢から覚めて覚えていたら覚えてるかい? と聞いてみよう。この一言が、私は本当に嬉しかったんだ。だから私も言ったんだ。
『ギルベルト、私は君が守るに値すると思えるような王になるよ』
君が、私を守ってくれるなら、きっと大丈夫。けれど私だって、ただ守られるだけは嫌だ。守っても良かったと思われるような人になりたい。
まっすぐに見つめてくれる瞳からは、強い意志が感じられた。それから、ふわりと香るアルファのフェロモン。まだ子供なのに、強いんだなぁと思いながらニコリと微笑んで手を握った。
私の大切な思い出。私の大切な幼馴染。私の大切な騎士────。
夢が薄れていって、瞼の中にチカチカと光を感じ始める。それから呼びかけるような声。いやだなぁ、起きたくない。だってまだ眠っていたい。まだ、この夢を見ていたいのに魔法が溶けるような感覚。
「うぅっ……」
ギュッ、と瞼を閉じる感覚を感じ頭のどこかで、ああ起きてしまったと残念がった。
「……サー、アーサー」
「うん……?」
「起きろ、アーサー」
こんな風に、私に声を変えるのは一人しかいない。ゆっくりと瞼を開ければ、先ほどまで夢に出ていた子供……が、今は随分と成長しているもので。
「……ギルベルト。おはよう」
ギルベルト。幼馴染で、今では私の騎士。
幼さが残っていた顔立ちは薄れ。変わらなのは、端正な顔立ちと瞳の色。あとは、私に対して二人きりだと兄のように接すること。(これは嬉しい)
「おはよう、アーサー。今日は、町に行くと言っていなかったか?」
「そうだけど、まだ時間じゃないだろう?」
ふぁっ、と欠伸をしながら身体を起こした。
「俺に昨日、この時間にお越しに来て欲しいと言ったのは誰だ?」
「ワ……ワタシダ……」
「まぁ、良いけど。ココ、寝ぐせがついてるぞ? 王子様」
フッ、と笑いながら、私の髪に触れる指先は優しい。
「随分と機嫌が良いな? 何か良い夢を見たのか?」
「懐かしい夢を見てね。ギルベルトが私の騎士になると誓ってくれた日の夢を見たんだ。それで」
「それで?」
「ギルベルト。あれはまるでプロポーズみたいだったなって」
「……っ。寝ぐせをつけている王子様に言われたくないっての」
「いたっ」
軽くデコピンをされながら、私はすっかり目が覚めてしまった。懐かしい夢と、変わらない日常と。こうして、私は今日もギルベルトと一緒に過ごすのだと思った。
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