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25】【Side.K】お菓子一つ。
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25】【Side.K】お菓子一つ。
「圭介、最近嬉しそうじゃん」
またドン! と俺の前に現れたのは百合だ。お互いに部活に入っておらず、帰宅部同士。それから、幼稚園からの顔なじみってことでクラスで一番仲が良いと思う。
「まぁな」
俺の返事を聞くや、また人の座っていない俺の前の席へ座る百合。最近世間話をするように、百合が話しかけて来ることが増えた。それは別に良い。ただ少し、それが的を射てる気がして俺の方が気が気じゃないだけ。
「ふーん。で? 先生元気そう?」
「お前は……」
どの先生か言わずとも分かるのが、以心伝心というものだろうか。先日バレてから、妙に気恥ずかしい。
「何先生か言わなかっただけ、優しいと思うけど?」
どう? と言われれば、ぐぬぬ……と俺は何も言い返せなかった。
「あ、そう言えば百合」
「何? この前のアニメ? それなら触り見たけど、よく分からなかったよ。何か凄いムキムキしてたけど」
「見てくれたんだ」
「け……圭介が言うから、何となく! 私の入ってる見放題プランにも入ってから、たまたまだよ!」
百合の顔が少しだけ赤くなったが、風邪でもあるんだろうか?
「どこまで見た? てか、何部を見た?」
「え、そんなに種類あるの? 分かんない。金髪の男の子が夢があるとか言ったりしてた」
「そっちか~。俺が言った仮面とかは、本当に初期だから別のな」
「知らないってば」
ムッとした百合が、プイッと顔を反らした。まぁ良いや。俺はその隙に机の隣に掛けているリュックを取りあげて、中を開いた。一見すれば、綺麗とは言えないだろうがお愛嬌。その中で、リュックの黒い中の生地と違って色のある袋が見えて引っ張り出した。百合が妙な音に反らしていた顔を戻して、どうしたの? と聞いてくる。
「どうしたの、圭介? リュック何て漁って……」
「やる」
「え?」
「これ、百合にやるよ」
「え??」
*********
短めですみません><
「圭介、最近嬉しそうじゃん」
またドン! と俺の前に現れたのは百合だ。お互いに部活に入っておらず、帰宅部同士。それから、幼稚園からの顔なじみってことでクラスで一番仲が良いと思う。
「まぁな」
俺の返事を聞くや、また人の座っていない俺の前の席へ座る百合。最近世間話をするように、百合が話しかけて来ることが増えた。それは別に良い。ただ少し、それが的を射てる気がして俺の方が気が気じゃないだけ。
「ふーん。で? 先生元気そう?」
「お前は……」
どの先生か言わずとも分かるのが、以心伝心というものだろうか。先日バレてから、妙に気恥ずかしい。
「何先生か言わなかっただけ、優しいと思うけど?」
どう? と言われれば、ぐぬぬ……と俺は何も言い返せなかった。
「あ、そう言えば百合」
「何? この前のアニメ? それなら触り見たけど、よく分からなかったよ。何か凄いムキムキしてたけど」
「見てくれたんだ」
「け……圭介が言うから、何となく! 私の入ってる見放題プランにも入ってから、たまたまだよ!」
百合の顔が少しだけ赤くなったが、風邪でもあるんだろうか?
「どこまで見た? てか、何部を見た?」
「え、そんなに種類あるの? 分かんない。金髪の男の子が夢があるとか言ったりしてた」
「そっちか~。俺が言った仮面とかは、本当に初期だから別のな」
「知らないってば」
ムッとした百合が、プイッと顔を反らした。まぁ良いや。俺はその隙に机の隣に掛けているリュックを取りあげて、中を開いた。一見すれば、綺麗とは言えないだろうがお愛嬌。その中で、リュックの黒い中の生地と違って色のある袋が見えて引っ張り出した。百合が妙な音に反らしていた顔を戻して、どうしたの? と聞いてくる。
「どうしたの、圭介? リュック何て漁って……」
「やる」
「え?」
「これ、百合にやるよ」
「え??」
*********
短めですみません><
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