26 / 73
第四章 啼いて血を吐く魂迎鳥
第五話 妖魔㈠
しおりを挟む
鶯出巡査による道案内中、小弟らは偶然にも今朝の火災現場の前を通りかかった。
いまだ検証は続いており、消防の者が数名、ここから一番近い三原橋の派出所からも巡査たちがやってきている。
三戸建ての長屋造りだったらしく、敷地は広かった。
木造の家はほぼ焼け落ちており、二度と住むことはできない有様であった。
うちからそれほど離れていない場所で、元日からこのように悲惨な火事が遭ったとは。
話には聞いていても、実物を見ると現実感が押し寄せてくる。
「あの、鶯出巡査、亡くなった人はいないのですよね?」
「ああ」
「怪我人は?」
「火災が起きた時間は家に誰もいなかったからな。そもそも三戸のうち二戸は空きがあって、一家族しか住んでいなかった。このあたりは花街で働いている者が多く住人の入れ替わりが頻繁なんだが、かえって幸いしたな」
巡査の返答を聞き、胸を撫でおろした。
無人で火災が発生したのであれば、原因は火の不始末か。もしくは巡査が話していたように放火なのだろうか。
住む家を無くした人がいるのは痛ましいが、犠牲者がでなかったのは不幸中の幸いだ。
消防組が早い段階で倒壊させたらしく、密集した住宅区にもかかわらず近隣への延焼も免れている。両隣の板塀に焦げつきが見られる程度であった。
それでも、やはり炎の力は恐ろしい。
地面の上に岩のようなものがかたまっており、その物体が高熱で溶けてしまった屋根の黒瓦だと理解するのに数秒を要した。
「……おや?」
よくよく見ると、岩のなかに鬼の顔が彫刻された瓦が混じっているのに気がついた。
装飾や邪気払いを目的として、屋根を飾るための鬼瓦だ。それ自体はめずらしくないが、他であまり見かけない形をしていたのである。
「大抵は阿吽のような顔立ちをしているものですが、こちらの鬼面は眼が四つに、頭が三つもついています。民家の屋根を飾るにしては、物々しい意匠でございますね」
「ふうむ。厄除けとしての役割は果たせなかったみたいだけれどね」
先生の皮肉も、大きくひらけた空に虚しく掻き消えた。
現場検証が行われている奥では半纏を羽織った男女が瓦礫から家財を捜していた。ここに住んでいた夫婦のようだ。
当然ではあるが、心身ともに憔悴しきった様子である。
周囲をきょろきょろと見渡し、怯えているようにすら見える。
すべて炭と化していて、なにも残っていないのだから無理もない。芯だけ残った西洋傘の燃えかすを手にし、首を横に振っていた。
子どもは元々いないのか見当たらなかった。
犠牲者がいたという噂話はどこから発生したのだろうと考えながら、頭を下げて前を通りすぎた。
火はすでに収まっていたが、幾筋もの煙が空と繋がっているように細く昇っている。
煤のにおいは何軒も先まで届きそうなほど充満していた。
臭気とは裏腹に、午前の陽ざしは明るい。
年始を感じさせる穏やかな日常の空気感と、高く積まれた瓦礫との対比が印象的であった。
気の毒な夫婦から少し離れたそのとき、すぐ後ろを歩いていた婦人の歩みが止まった。
竜子はじっと押し黙り、燃えてしまった民家を眺めている。
あまりに思い詰めた表情で、声をかけるのをためらうほどであった。
「竜子さん、どうされたのですか」
「いいえ……。少し物思いに耽っていただけですわ。ねえ、書生さん。炎って、妖魔のようだとは思いませんか?」
「妖魔、ですか?」
「だってうつくしいもの。おそろしいのに惹きよせられ、魅せられる。高潔でいて、淫靡……」
急にそんなことを言うので、兎田谷先生たちもおどろいて立ち止まった。
妖魔──?
じっとりと暗く、いかがわしげで、朝の光にそぐわない言葉だ。
肌を刺す寒さだというのに頬が紅潮している。
ついさっきの真剣な顔とは一転、今度はひどく興奮しているように見えた。
「まるで優しい声で手招きをされているみたい。いつまでも眺めていたくなるわ。ねえ、文士さまならば、家を包むほどの大きな炎をどのように表現するのかしら?」
急な問いかけをされた兎田谷先生は、両腕を組み、首をかしげながら考え込んでいた。
「そういえば以前、放火を題材にした短編小説を書いたことがあったような、なかったような」
先生の才を語る好機を得て、小弟はすかさず解説を挟み込んだ。
「痴情の縺れを一連のテーマとした兎田谷先生初の短編集『紅の手記』の表題作でございますね! 青少年向けの雑誌で連載していた前作の長編とは打って変わり、男女の心情の機微を丹念かつ鬼気迫る描写で愛から憎に至る経緯を見事に書ききった、まさに珠玉の傑作でありました……! 作中では家を包む巨大な火を『女の情念にも似た紅い炎』と喩えておりましたが、犯人は被害者の男に捨てられた元情人で、恨みが募った末に放火魔になったという結末までの説得力と、愛に狂って火つけが止められなくなっていく女の心情描写はまさに紅色が目前に浮かぶようであり──」
「烏丸は、俺の全作品の一言一句を完璧に記憶しているのかな?」
「はあ、当然しておりますが」
「そっかぁ」
竜子は袖口を口元にあて、今度は楽しそうに笑いだした。
「女の情念にも似た……ね。お若いのになかなか言いますこと。ええ、そうでしょうとも。男の情念なら、炎が燃えあがる紅ではないわ。もっと暗くて湿った色。あの色は、きっと女のものですもの」
不思議な会話がなされたあとだからだろうか。贅を凝らした友禅の隙間にちらちらと覗く彼女の真っ赤な口紅の色が、やけに視界に残って離れなかった。
再び歩きだしたが、なんとなく言葉は途切れ、誰もが無言だった。
小弟も、さきほどの竜子の様子に胸騒ぎがして落ち着かなかった。
時折のぞく異常な激しさ。
鎮火したと思えば、また燃えあがる。大きくなったり、小さくなったりする感情。
竜子という女性そのものが、まるで炎のようだと思った。
🐾🐾🐾
細い路地を抜けると、新橋演舞場の付近にでた。
鶯出巡査の説明どおりだ。大きな通り沿いに歩くよりも人が少ない分、結果的に近道となった。
演舞場を超えて花街の西側へ向かう。
奥まった路地裏に『金蛇』の暖簾がかかった待合茶屋はあった。
名前とは裏腹に、小ぶりながらも手入れされた庭が美しく、落ち着いたたたずまいの店である。
玄関には『お報せ 一月三日は仕入れのため特別休業を致し〼』と張り紙がある。
正月は書き入れ時だと話していたが、雨風に晒された跡があるのでずっと前から決まっていた休業日のようだ。
戸の前に立っても店内に人の気配は感じられず、しんと静まりかえっている。これから午後にかけて準備をするのだろう。
別れ際、竜子はあらためて兎田谷先生に頭をさげた。
「娘のこと、どうぞよろしくお願いいたしますね」
「もちろん! 報酬をもらうからにはきっちり働くさ」
「誤解をなさらないで頂きたいのですが、わたくしだって娘を不憫だと感じる気持ちは持ち合わせていますの。これまで大変な苦労をかけましたもの。あの子には、本来いるべきところにいてほしいと思っていますのよ……」
いまだ検証は続いており、消防の者が数名、ここから一番近い三原橋の派出所からも巡査たちがやってきている。
三戸建ての長屋造りだったらしく、敷地は広かった。
木造の家はほぼ焼け落ちており、二度と住むことはできない有様であった。
うちからそれほど離れていない場所で、元日からこのように悲惨な火事が遭ったとは。
話には聞いていても、実物を見ると現実感が押し寄せてくる。
「あの、鶯出巡査、亡くなった人はいないのですよね?」
「ああ」
「怪我人は?」
「火災が起きた時間は家に誰もいなかったからな。そもそも三戸のうち二戸は空きがあって、一家族しか住んでいなかった。このあたりは花街で働いている者が多く住人の入れ替わりが頻繁なんだが、かえって幸いしたな」
巡査の返答を聞き、胸を撫でおろした。
無人で火災が発生したのであれば、原因は火の不始末か。もしくは巡査が話していたように放火なのだろうか。
住む家を無くした人がいるのは痛ましいが、犠牲者がでなかったのは不幸中の幸いだ。
消防組が早い段階で倒壊させたらしく、密集した住宅区にもかかわらず近隣への延焼も免れている。両隣の板塀に焦げつきが見られる程度であった。
それでも、やはり炎の力は恐ろしい。
地面の上に岩のようなものがかたまっており、その物体が高熱で溶けてしまった屋根の黒瓦だと理解するのに数秒を要した。
「……おや?」
よくよく見ると、岩のなかに鬼の顔が彫刻された瓦が混じっているのに気がついた。
装飾や邪気払いを目的として、屋根を飾るための鬼瓦だ。それ自体はめずらしくないが、他であまり見かけない形をしていたのである。
「大抵は阿吽のような顔立ちをしているものですが、こちらの鬼面は眼が四つに、頭が三つもついています。民家の屋根を飾るにしては、物々しい意匠でございますね」
「ふうむ。厄除けとしての役割は果たせなかったみたいだけれどね」
先生の皮肉も、大きくひらけた空に虚しく掻き消えた。
現場検証が行われている奥では半纏を羽織った男女が瓦礫から家財を捜していた。ここに住んでいた夫婦のようだ。
当然ではあるが、心身ともに憔悴しきった様子である。
周囲をきょろきょろと見渡し、怯えているようにすら見える。
すべて炭と化していて、なにも残っていないのだから無理もない。芯だけ残った西洋傘の燃えかすを手にし、首を横に振っていた。
子どもは元々いないのか見当たらなかった。
犠牲者がいたという噂話はどこから発生したのだろうと考えながら、頭を下げて前を通りすぎた。
火はすでに収まっていたが、幾筋もの煙が空と繋がっているように細く昇っている。
煤のにおいは何軒も先まで届きそうなほど充満していた。
臭気とは裏腹に、午前の陽ざしは明るい。
年始を感じさせる穏やかな日常の空気感と、高く積まれた瓦礫との対比が印象的であった。
気の毒な夫婦から少し離れたそのとき、すぐ後ろを歩いていた婦人の歩みが止まった。
竜子はじっと押し黙り、燃えてしまった民家を眺めている。
あまりに思い詰めた表情で、声をかけるのをためらうほどであった。
「竜子さん、どうされたのですか」
「いいえ……。少し物思いに耽っていただけですわ。ねえ、書生さん。炎って、妖魔のようだとは思いませんか?」
「妖魔、ですか?」
「だってうつくしいもの。おそろしいのに惹きよせられ、魅せられる。高潔でいて、淫靡……」
急にそんなことを言うので、兎田谷先生たちもおどろいて立ち止まった。
妖魔──?
じっとりと暗く、いかがわしげで、朝の光にそぐわない言葉だ。
肌を刺す寒さだというのに頬が紅潮している。
ついさっきの真剣な顔とは一転、今度はひどく興奮しているように見えた。
「まるで優しい声で手招きをされているみたい。いつまでも眺めていたくなるわ。ねえ、文士さまならば、家を包むほどの大きな炎をどのように表現するのかしら?」
急な問いかけをされた兎田谷先生は、両腕を組み、首をかしげながら考え込んでいた。
「そういえば以前、放火を題材にした短編小説を書いたことがあったような、なかったような」
先生の才を語る好機を得て、小弟はすかさず解説を挟み込んだ。
「痴情の縺れを一連のテーマとした兎田谷先生初の短編集『紅の手記』の表題作でございますね! 青少年向けの雑誌で連載していた前作の長編とは打って変わり、男女の心情の機微を丹念かつ鬼気迫る描写で愛から憎に至る経緯を見事に書ききった、まさに珠玉の傑作でありました……! 作中では家を包む巨大な火を『女の情念にも似た紅い炎』と喩えておりましたが、犯人は被害者の男に捨てられた元情人で、恨みが募った末に放火魔になったという結末までの説得力と、愛に狂って火つけが止められなくなっていく女の心情描写はまさに紅色が目前に浮かぶようであり──」
「烏丸は、俺の全作品の一言一句を完璧に記憶しているのかな?」
「はあ、当然しておりますが」
「そっかぁ」
竜子は袖口を口元にあて、今度は楽しそうに笑いだした。
「女の情念にも似た……ね。お若いのになかなか言いますこと。ええ、そうでしょうとも。男の情念なら、炎が燃えあがる紅ではないわ。もっと暗くて湿った色。あの色は、きっと女のものですもの」
不思議な会話がなされたあとだからだろうか。贅を凝らした友禅の隙間にちらちらと覗く彼女の真っ赤な口紅の色が、やけに視界に残って離れなかった。
再び歩きだしたが、なんとなく言葉は途切れ、誰もが無言だった。
小弟も、さきほどの竜子の様子に胸騒ぎがして落ち着かなかった。
時折のぞく異常な激しさ。
鎮火したと思えば、また燃えあがる。大きくなったり、小さくなったりする感情。
竜子という女性そのものが、まるで炎のようだと思った。
🐾🐾🐾
細い路地を抜けると、新橋演舞場の付近にでた。
鶯出巡査の説明どおりだ。大きな通り沿いに歩くよりも人が少ない分、結果的に近道となった。
演舞場を超えて花街の西側へ向かう。
奥まった路地裏に『金蛇』の暖簾がかかった待合茶屋はあった。
名前とは裏腹に、小ぶりながらも手入れされた庭が美しく、落ち着いたたたずまいの店である。
玄関には『お報せ 一月三日は仕入れのため特別休業を致し〼』と張り紙がある。
正月は書き入れ時だと話していたが、雨風に晒された跡があるのでずっと前から決まっていた休業日のようだ。
戸の前に立っても店内に人の気配は感じられず、しんと静まりかえっている。これから午後にかけて準備をするのだろう。
別れ際、竜子はあらためて兎田谷先生に頭をさげた。
「娘のこと、どうぞよろしくお願いいたしますね」
「もちろん! 報酬をもらうからにはきっちり働くさ」
「誤解をなさらないで頂きたいのですが、わたくしだって娘を不憫だと感じる気持ちは持ち合わせていますの。これまで大変な苦労をかけましたもの。あの子には、本来いるべきところにいてほしいと思っていますのよ……」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。