【完結】長男は悪役で次男はヒーローで、私はへっぽこ姫だけど死亡フラグは折って頑張ります!

くま

文字の大きさ
106 / 180
へっぽこ姫の仲良し作戦⑦ 7章 フリージア国編

砂漠のフリージア国!チャンゲル花を探そう

しおりを挟む

最近家族との時間が増えて、パパもガーネット兄様、ハウライト兄様の三人はほんの少しだけだけど、歩み寄ってくれてるみたいで嬉しい!そう嬉しい事が続いて、私はすっかり…そうすっかりと悪い事が起きるなんて思わなかった。

「え!?ガーネット兄様が倒れたの!?」

マシュマロお菓子を食べていた時、メイド達が慌てて私に知らせてくれた。そばにいたアンも青ざめた様子で
「…実は…ずっと痛みに耐えられていたようです。今日の朝食も…」

最近普通に過ごしていたから、右目の痛さは和らいだのかなって安心しちゃってたよ…!ガーネット兄様ずっと…ずっと耐えてたの?いつから?なんで!?痛くないって……ううん…最初からだよね…最初から…痛いんだ。立ってるのもやっとだったんだ。私はテーブルにあったマシュマロお菓子を沢山袋に詰めて、ガーネット兄様の部屋へ走り向かった。ガーネット兄様の部屋の前にはレモン姫とオーロラ、ユー君とブラッドがいた。

「あ、姫様!」

「オーロラ姉様!ガーネット兄様の容体は?!」

オーロラはオロオロと困った顔をしながら
「…私の癒しの力でももう抑える事ができなくて…申し訳ありません…」

「ううん、オーロラ姉様のせいじゃないよ」

近くにいたユー君が私の元へきて説明をしてくれた。

「姫様、いまは部屋へ入らない方がよいです。…今のガーネット王子を見ては…」

「…やだよ…ガーネット兄様の部屋の中へはいる!心配だもん!それにね、マシュマロお菓子沢山もってきたから、ガーネット兄様に…!」

そうマシュマロお菓子をみんなに見せたものの、周りにいたメイド達も含めて、困った顔をしながら私を止めていた。レモン姫なんて泣いて、クッキーを渡そうとしていたのかな……?黙ったまま俯いていた。知っている…マシュマロお菓子を食べても治らない。痛いんだ。もの凄く痛いんだ。部屋の中で、うめき声が聞こえる…。
右目の苦痛と段々と自我が無くなる…ガーネット兄様は悪役にならない、原作みたいにならないもの…強いから…大丈夫だもの!

「エメ、ガーネット王子は大丈夫だ!あの人は強いからな!」

ポンと私の肩を軽く叩いて、励ましてくれているブラッドの瞳は不安も何もない、信じている瞳だった。私は正直部屋の中へ入るのが怖かった。恐れていた事が始まろうとしていて…でも…

私は勇気を振り絞って、マシュマロお菓子が入っている袋をギュッと握り、ガーネット兄様の部屋の中へ入った!

「ガーネット兄様のお見舞いにきましたああああ!!」

ベッドのそばには、パパとハウライト兄様、レピさんと数人の医療魔術師達が治療を続けていた。
ベッドで倒れているガーネット兄様の姿は…右目だけでなく、右半分が木の根っこのようにガーネット兄様の右側半分の顔が侵食されていた。
汗だくで、顔は真っ青で痙攣状態のガーネット兄様は

「…ころしてやる…ころ…ぜん…いん…違っ…いやだ…っかは…」

「ガーネット兄様!大丈夫?!」

何かと闘っているようだった。ハウライト兄様は私を止めて

「駄目だよ、入ってきちゃ。エメラルドはいいこだから自分の部屋に戻って」

「…私がいいこにしていたら、ガーネット兄様は治る?」

そう言うとハウライト兄様はただ笑ってギュッと私を抱きしめてくれた。パパの顔は見れないけれど…背中がとても小さかった。悲しくて、どうしようもなくて、心配をしていて…。ハウライト兄様もガーネット兄様を見つめていた。
私は治療を続けているガーネット兄様をただ見守る事しかないのかな…。悔しい…!!ポロポロと涙が出た時

コンコンとドアを叩く音がした。

「………入れ」

パパは振り向かずそう部屋へ入る許可の声を出し、やってきたのはリビアだった。

リビアは泣いている私の方を見てニコッと笑った。パパの近くにいたレピさんは
「おや、リビアングラス君は何かわかった事でも?」

コクンと頷いたリビアは古くカビ臭い分厚い本をみんなに見せてこう説明をした。

「…以前のもう跡形もない父上や聖教会達がいた屋敷へ調べに行ってきました。その時……僕の母上の部屋に置いてあった本です…。この本の中にガーネット王子の右目を治せる…薬草花があるようです」

そうリビアが言うと、ハウライト兄様は殺気立ちながら
「ねえ…それ本当の事なの?嘘だったら承知しないけど」

「モルガの妻…か。確か学者だったと聞いた。」

そうパパはリビアの方を振り向いた。

「……僕の母上は…元々薬草の学者だったんだ。
沢山のメモ書きとかが本の間に沢山書いてあった。そして、《自分が自分でなくなる前にここに記す。私はいつか殺されるだろう》と…。精神が壊れる前は、いや、父上の企みに気づきひっそりと調べていたみたいなんだ…正直これが本当かどうかは…でも母上が確かに研究をしていた事なんだ」

ギュッと大事そうに本を握りしめるリビア。私はリビアの元へいき
「リビア!私はリビアもリビアのママも信じるよ!ハウライト兄様も!ね!」

ハウライト兄様はジッとリビアを見つめてから少し申し訳なさそうに

「可能性が高いのであれば直ぐにでも、その薬草花を見つけるべきだね。…君の事睨んですまない。今まで沢山、探してくれてたんだよね」

「……その薬草花とはなんだ?この国でもあるものか?今すぐにでも兵を出して探す」

そうパパはリビアに聞くとリビアは首を横に振り、チラッと私を見た。え?なんでだろう?手の平から光を放ち、地図の映像を見せてくれた。

「…薬草花の名前は《チャンゲル花》白い花で小さく、砂漠の国に咲いてあるみたいだけど、何処でも咲いてあるわけじゃないです。このチャンゲル花は元々は精霊や聖獣達から作られた花であり、清らかな人しかは見つけられません」

「おや、砂漠の国といえばフリージア国ですね」

コクンと頷くリビアにレピさんは、少し考えていた。レピさん…凄く真剣な顔をしているよ。
確かフリージア国って前にハナナ女王様と一緒にいたナグサ王様が治めてる国だよね?

「…私がフリージア国へ行こう。時間もない」

「父上!僕も行きます!ガーネットがこんなに苦しんでるところなんて…見たくありませんし、……早く助けてあげたいです!」

「ハウライト…」

バンッ!とドアがまたもや開き、私達の話を立ち聞きしていたユー君とブラッド達も我先と手を挙げた。

「ピーター国王!俺にも行かせて下さい!ガーネット王子は怖いし、睨むし、愛想悪いけどっ…だけどまた元気になったガーネット王子と剣の練習したいし助けたいです!」

ブラッド…なんだかんだ言ってガーネット兄様の事大好きなんだね!

「あ!こらブラッド君!先に言って!私だって、からかう相手がいないとつまらなっ……友人を助けたいです!」

ユー君は今、からかう相手がいないとつまらないと言いたかったのかな?ユー君らしいけどね。

ブラッドとユー君の後ろにいた、レモン姫とオーロラも手を挙げて「「私達も!!」」とみんな一斉に話して、誰がいくんだ!と話しあっていた。

ギャーギャーとみんな自分達が行くと全く話が進まなく、リビアは少し困ったとき

パンッ!と手を叩く音が響いた。

「馬鹿国…ピーター国王、そしてちびっ子さん達静かにしなさい。今ガーネット王子が治療しているんですよ」

レピさんはみんなを静かにさせて話を続ける。

「まずはピーター国王、貴方が焦ってどうするのです。いいですか、こういう時は親がそばにいてあげるものです。そもそもチャンゲル花は、精霊や聖獣達から作られた花とのこと…そして心が清い者…」

みんなはハッ!として私の方を見て

「確かに姫様は聖獣使いであり、可愛いらしく、清い!」

「うん、僕の自慢の妹は清い心の持ち主すんだからね」

ハウライト兄様、私昨日マシュマロ食べ過ぎてアンに怒られてばかりだったんだよ?清くない!清いのは、ヒロイン・オーロラ!聖なる力が目覚めるかもだよ!?そうオーロラのほう見ると、私をみてウンウンと頷くだけだった。

レピさんはニコッと笑顔で
「みなさん、わかりましたね?やはり、誰がチャンゲル花を探しに行くのが適任なのかを!」

え?私?私かな!探すよ!頑張るよ!マシューも一緒に連れて早く見つけにいくよ!

そう私がしゅぱっと手を挙げようとした時

「清い心の持ち主!レピドライト・ペリドットですね!!」

「「「「いやっ、おまえかい!!!!?」」」

とこの場いる全員がツッコんでいた。

だけど、さっきまで暗い空気が少しは明るくなった気がするよ!!
よーし!私もお手伝いするよ!いざフリージア国へレッツゴーだよ!














しおりを挟む
感想 419

あなたにおすすめの小説

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

公爵家に生まれて初日に跡継ぎ失格の烙印を押されましたが今日も元気に生きてます!

小択出新都
ファンタジー
 異世界に転生して公爵家の娘に生まれてきたエトワだが、魔力をほとんどもたずに生まれてきたため、生後0ヶ月で跡継ぎ失格の烙印を押されてしまう。  跡継ぎ失格といっても、すぐに家を追い出されたりはしないし、学校にも通わせてもらえるし、15歳までに家を出ればいいから、まあ恵まれてるよね、とのんきに暮らしていたエトワ。  だけど跡継ぎ問題を解決するために、分家から同い年の少年少女たちからその候補が選ばれることになり。  彼らには試練として、エトワ(ともたされた家宝、むしろこっちがメイン)が15歳になるまでの護衛役が命ぜられることになった。  仮の主人というか、実質、案山子みたいなものとして、彼らに護衛されることになったエトワだが、一癖ある男の子たちから、素直な女の子までいろんな子がいて、困惑しつつも彼らの成長を見守ることにするのだった。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

貴方達から離れたら思った以上に幸せです!

なか
恋愛
「君の妹を正妻にしたい。ナターリアは側室になり、僕を支えてくれ」  信じられない要求を口にした夫のヴィクターは、私の妹を抱きしめる。  私の両親も同様に、妹のために受け入れろと口を揃えた。 「お願いお姉様、私だってヴィクター様を愛したいの」 「ナターリア。姉として受け入れてあげなさい」 「そうよ、貴方はお姉ちゃんなのよ」  妹と両親が、好き勝手に私を責める。  昔からこうだった……妹を庇護する両親により、私の人生は全て妹のために捧げていた。  まるで、妹の召使のような半生だった。  ようやくヴィクターと結婚して、解放されたと思っていたのに。  彼を愛して、支え続けてきたのに…… 「ナターリア。これからは妹と一緒に幸せになろう」  夫である貴方が私を裏切っておきながら、そんな言葉を吐くのなら。  もう、いいです。 「それなら、私が出て行きます」  …… 「「「……え?」」」  予想をしていなかったのか、皆が固まっている。  でも、もう私の考えは変わらない。  撤回はしない、決意は固めた。  私はここから逃げ出して、自由を得てみせる。  だから皆さん、もう関わらないでくださいね。    ◇◇◇◇◇◇  設定はゆるめです。  読んでくださると嬉しいです。

【コミカライズ決定】愛されない皇妃~最強の母になります!~

椿蛍
ファンタジー
【コミカライズ決定の情報が解禁されました】 ※レーベル名、漫画家様はのちほどお知らせいたします。 ※配信後は引き下げとなりますので、ご注意くださいませ。 愛されない皇妃『ユリアナ』 やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。 夫も子どもも――そして、皇妃の地位。 最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。 けれど、そこからが問題だ。 皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。 そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど…… 皇帝一家を倒した大魔女。 大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!? ※表紙は作成者様からお借りしてます。 ※他サイト様に掲載しております。

【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件

三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。 ※アルファポリスのみの公開です。

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。