158 / 180
へっぽこ姫の仲良し作戦⑨ 九章 恋愛編
マシューは可愛いこ好きなのだ
しおりを挟むその頃…ピーター国王、レピドライト、ハナナ女王、ナグサ王、ブバルディア国王の五人は、ガーネット達に学園の様子を見に行くのを任せて、ハナナ女王達が話していた『癒しの木』へと、豚に乗り向かってついていた。
「おや、最近の豚は凄いですね。半日以上かかる場所をあっというまに辿りつくなんて」
そう感心するレピドライトに、ハナナ女王は自慢気な顔をしていた。
「ハナちゃんの豚、前よりも早くなったんじゃねえか?いいなー俺にも一匹欲しいわ」
「ふん、ブバルディア、貴様にはやらぬ」
後ろで騒いでいた三人をピーター国王は無視し、ナグサ王と一緒に枯れている癒しの木を見つめる。
「……癒しの木は、この世界の始まりと言われていたな…」
そうポソリと話すピーター国王にナグサ王はコクンと頷く。
「うむ、この世界がまだ一つで、沢山の人達が血と涙を流していた時、それぞれの精霊様達がもう争わないようにと願い込めた木だと歴史にあるからな。最初に出来た国が、《キュータス帝国》だった」
そう二人が話すところをハナナ女王がきた。
「ふむ、とにかくじゃ癒しの木が枯れては精霊様達が悲しむ故、我々の力を注いで生きかえらせようぞ。なんだか枯らしては駄目な気がするんじゃ」
そうハナナ女王が話すと、ピーター国王はコクンと頷き、皆集まり癒しの木に自分達の魔力を注いで少しだけ癒しの木は元気になっていた。
レピドライトはチラッと空を見上げながら、眼鏡をクイッと直した。
「おや…雲行きが怪しいですね。ピーター国王、早く戻りましょう。そして今日の晩御飯は焼き豚にしましょうっ」
そう豚を見つめて話すレピドライトにハナナ女王の豚は冷や汗をかいてた。
一方その頃、プリムラがベリル・コーネルピンと闘っている時、学園の外にいたガーネットとリビアは外にいた魔獣を全て倒し終えていた。
「……あの頃のような魔力もない貴様なのに役に立つものだな」
無表情のままリビアに話しかけるガーネットにリビアはそっと自分の右耳に付けている白いピアスを触る。
「このピアスのおかげ…父上の魔力がこもっているピアスみたいなんだ…あの時…父上が灰になった後このピアスだけは残ってて…」
「………そうか」
そう二人がそんな話している時、ハウライトはオーロラを連れて戻ってきた。続いて、ユーディアライトとブラッドも聖獣のマシューを連れにやってきた。オーロラは顔を青ざめながら、学園を覆っている水柱を見てプルプル震えていた。
「…こ、これはっ…!姫様はご無事なんでしょうか!?」
ハウライトは震えているオーロラの肩をそっと優しく添えた。
「…エメラルドは大丈夫だよ。絶対に」
「…ハウライト王子…」
「いてて!!」
見つめ合う二人の雰囲気を見事にブチ壊したブラッドは図体がとても大きくなったマシューに遊ばれていた。
「いてっ!いててて!落ちつけ!マシュー!俺は食べ物じゃねー!ドレスの裾を引っ張るな!!」
「ブラッド君!緊急事態だというのに、何、聖獣様と仲良く遊んでるすんですか」
「おい、ユーディアライト、そうみえるか?俺の腕を見ろよ。マシューに噛みつかれたんだぞ」
ユーディアライトとブラッドにガーネットはため息をしながら話しを止めた。
「……貴様等、お喋りは後だ」
「まったくだよ。今ふざけてる場合じゃないんだからね。聖獣様…マシューきいてくれる?君の大好きなエメラルドが危ないんだ。力を貸してくれるかな?」
ハウライトはマシューに、ニッコリ微笑み手を出した。
「ミャーアァア…ぺっ!」
「…………」
マシューはハウライトの手の平に、唾を吐き捨てて毛繕いをし始めた。ハウライトが無言の笑顔でマシューの首を掴もうとしているのをブラッドとユーディアライトは止めていた。慌ててオーロラは、マシューの元へ駆け寄り
「マシュー!お願い!私達に力を貸して欲しいの!エメラルド姫様を助けたいの…!私の癒しの力と貴方の聖なる力があれば姫様の元へいけるかもしれないからっ…」
「ミャッ!」
「ふふ、いいこね!頑張りましょう」
聖獣と戯れる姿のオーロラを近くで見ていた騎士団達はうっとりと頬を赤らめていた。
オーロラがマシューにお願いをすると、マシューはオッケー!とすかさず返事をしたそんな様子に他の五人は
「………奴はオスか」
「オスですね!」
「オスだな」
「…うん、そうだね」
「………」
なんだか納得のいかないハウライトは、無言の笑顔のままだった。
「ハウライト王子!こえーから、その笑顔!」
そうブラッドはツッコんでいた。
31
あなたにおすすめの小説
【短編】婚約破棄?「喜んで!」食い気味に答えたら陛下に泣きつかれたけど、知らんがな
みねバイヤーン
恋愛
「タリーシャ・オーデリンド、そなたとの婚約を破棄す」「喜んで!」
タリーシャが食い気味で答えると、あと一歩で間に合わなかった陛下が、会場の入口で「ああー」と言いながら膝から崩れ落ちた。田舎領地で育ったタリーシャ子爵令嬢が、ヴィシャール第一王子殿下の婚約者に決まったとき、王国は揺れた。王子は荒ぶった。あんな少年のように色気のない体の女はいやだと。タリーシャは密かに陛下と約束を交わした。卒業式までに王子が婚約破棄を望めば、婚約は白紙に戻すと。田舎でのびのび暮らしたいタリーシャと、タリーシャをどうしても王妃にしたい陛下との熾烈を極めた攻防が始まる。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。