麗しの殺し屋御殿

妃月未符

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第5幕 ~不要な罰~

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 大都会、東京の人の群れが、普段以上に密集し、せわしなく動きだす。
 暦が師走に入ったある旗日。

 殺し屋御殿にて、作戦会議が行われてた。

「いよいよ作戦の仕上げにかかる。みんな、これを見てほしい」

 リビングには大型のスクリーンが貼られ、碧がそこに示したのは、とある家族の父親のメッセージアプリと連動した一画面。


 ――愛、トルコ支店への栄転おめでとう。
 もう現地での生活には慣れた?

 ――さすがは俺の娘だ。

 ――パパ、ママ。お祝いに年末、家族三人で会わない?

「ふむ。華ちゃんがいないこと前提で話が進んでいますね。非常に不愉快です」

 凪のそんな呟きがこの空間に充溢している一種のすごみを強調した。

 ――トルコ案内するから! 空港待ち合わせでいい?

「舞台は大晦日のトルコ航空。華さんを除いた家族が一同に会する。そこで」

「ふふふ。なるどね……」

 笑い声を発するも澄春の顔に笑みはない。いつになく険しい様子でスクリーンを見つめている。
 ソファに品よく腰かけた湊の眼鏡の奥の表情は陰となっている。

 治りかけの傷後にガーゼを貼った路空は斜めから画面を見つめ。
 菓子の入ったボールを持った凪が危うい微笑みを覗かせたその時、碧は宣言した。



「この一家を我々で――絶滅させる」

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