騎士学生と教官の百合物語

コマドリ

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第7節 過去編 人魔大戦 キールとマサキ

第174話 新生オフェリア

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「…………わかったわ……。

もう何も言わない。

…貴女の意志ののままに。想いのままに。

……私の言葉を追い、詠唱を。

『私は…貴女。…貴女は…私』」

2人の魔力がお互いの身体から溢れ始める。

ざわめきと揺らぎが魔力波形に表れた。


「……『我は滅びの定めを超越せし者。

この存在を持って、真実を体現せん。

魂を血に懸け…

誇りを牙に懸ける。

我が往く道は星の旅路』……」

ざわめきは静まり2人の魔力波形が均一化され、重なり始め混ざり始める。

反発こそするものの、それは許容範囲なのか構わず魔力の奔流はお互いに流れ合う。


「『三日月の誘い、十六夜の銀天。

分かたれた我らの身を1つにせん。

さすれば神の御心そのままに。

……吸血鬼の真祖。

我は偉大なる支配者にして誇りある夜徒。

かの存在を我が身をもって……体現せん!!』」

2人が唱えた瞬間、闇色の焔がその場を支配する。


焔が吸収され終わると、そこには1人のオフェリアのみが存在していた。

しかし、それまでとは外見が異なる。

瞳こそ、視力は回復し、以前と変化はない。

しかし、それまでの金色の髪に加え、ところどころ銀色の髪が部分的にメッシュとして混ざり。

肌の色も薄い褐色に染まっている。

同時に彼女を強烈な疲労感と、倦怠感が襲ったのだろう足元がふらつきバランスを崩し倒れかけるのを後ろから受け止める。


ティフィア「……見事だったよ、オフェリア君 

君は彼女に『勝利』した。

……足元もおぼつかないだろう。

お姉さんに身を委ねるといい。 

よく、頑張ったな……偉かったぞ…♪」

穏やかな声色で自らの一面を受け入れた彼女に労いの言葉をかける。

ーーーー

オフェリア「わかったわ…ありがとうね…。

私は…あなた…あなたは…私…

我は滅びの定めを超越せし者…

この存在を持って、真実を体現せん…

魂を血に懸け…

誇りを牙に懸ける…

我が往く道は星の旅路…

日月の誘い、十六夜の銀天…

分かたれた我らの身を1つにせん…

さすれば神の御心そのままに…

……吸血鬼の真祖…

我は偉大なる支配者にして誇りある夜徒…

かの存在を我が身をもって……体現せんっ!」

もう1人の私に感謝を伝え、私は彼女の言葉を追い 詠唱を紡いでいく。

そして最後まで唱え終わると私たちは闇色の焔に呑まれ、2人 溶け合っていった…。


焔を全て受け入れ終えるとそこに立っていたのは『私』だけ…

元の状態である…魔眼のみが緋色で、左目は薄い黄色にちゃんと戻っていた…

だけど肌や髪の色…そして…それ以外の変化も感じ取れた…悪いのもだ…

けど良いこともある…彼女の想い…それを感じ取れる…ちゃんと1つになった証拠だ…

彼女は私のなかで私を見守っていてくれてる…そのことが感じ取れ…私の心強い支えになってくれるだろう。


オフェリア「っ…! …あっ…ティフィア…んっ…ありがとう…。

正直 途中から勝利とかそんなこと頭になかったわよ…ただ…これは私が向き合わなきゃいけないことだったから必死だっただけ…

それに…『混じった』副作用かしらね…うまく魔力の制御が出来ないわ…今は私 魔法を使えそうになさそう…まあこれはしばらくしたら元に戻るでしょう…

どうやら彼女と『混じった』ことで見えたことや変わったものもある…けど…やっぱり変わらないものもあった…

その人の『意志と想い』よ…。」

力なく よろけた ところをティフィアに抱きとめられ、私は彼女にお礼を言いながら 今の自身の変化をもう一度再確認していく…

混じったことで少し思い出したこともある…

私…というかもう1人の私に魔眼を授けたのはやはり魔神…それも普通のじゃない…たぶん王…

奴は何かを為すために『器』を探している…おそらく私はその候補の1人だったということ…

……まあこれは今は気にしても仕方がない…ただ暗躍しているのはティフィアたち組織だけじゃないということかもね…。

色々と問題が山積みな世界だが…もう私は何からも目を背けたりしない…

確かなものを手に入れた私は…変わらないものもあったとティフィアに言葉を紡いで。


オフェリア「……え、えっと…さ…マサキやリリスたちもそうだけど…ティフィア…あなたにも感謝しておくわ…

あなたたちがいなければ 私は何にも向き合えていなかった…きっとずっと闇の中を彷徨っているだけだった…

だから…その…せ、世話をかけた…わね…本当にありが…とう…//

わ、わざわざ付き合ってくれたこの借りは必ず返すから…何か力が必要な時は言ってちょうだい…あっ…でも悪いことには手を貸さないからね…あくまで私に出来る範囲でなら何でもするだけだからからね。」

身体や足にうまく力が入らず、ティフィアの腕の中でもじもじする私…

いざ改まってお礼を言うのはなんだか恥ずかしくて…私は微かに頬を赤らめ視線を逸らしながらティフィアに感謝を伝えて…。

マサキたちだけじゃない…フォウおじいさんやエリシアさん…

キールさんにオーレリアさん…

支えてくれる人たちとの出会いや繋がりがあったからこそ…

私は自分の弱さに立ち向かえた…

1人じゃ無理だった…

だから私は…彼女らや彼らに感謝をした…。
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