騎士学生と教官の百合物語

コマドリ

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第9節 教会騎士団内乱編

第378話 騎甲兵vs騎甲兵

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コトリ「ーーーっ!い、今の記憶は…」

視えたのはおそらく…アイリス教官たちと共に助っ人に来てくれた、教官やリュネの騎士先輩たちの記憶…

え…ということは、デウスって人は悪魔って事になって…そして他の先輩2人も含めて、あのギランバルト騎士団長の部下って事じゃ…

ウンディーネ「何の記憶を見たかは知らないけど、今は目の前の敵に集中しなさい」

アイリス教官やリュネの先輩たちの…淫らな記憶を見て動揺していた私に、ウンディーネは喝を入れて引き戻してくれた

コトリ「ん…ウンディーネ、ありがとう。そうだったね、相手は一度手も足も出なかった騎甲兵…でも、今はこっちにも騎甲兵がある」

今はこの場を切り抜けるため、私は空中で騎甲兵リッターに乗り込んでそのまま着地を決めた…。


モニカ「それでは、私たちは砦の城門を開けに向かいますよ」

セイバー「手筈通り引率は、デウス先輩よろしくお願いしますね」

デウス「ふふ…ええ、このデウスちゃんに任せときなさい♪」

クレー(んー…この人、何かうさんくさいんだよねー。まあでも、どうやら味方みたいだし…とりあえずはいいかな)

オフェリアに合図を送るため、セイバーたちはデウス先輩と制御室へと向かった。


アイリス「それじゃあ私たちは、魔神の巫女と凶手たちの足止めをするよ。セレナ先輩、リナ先輩…その他の協力者の方も助力をお願いします。あ、リュネは私の隣だからね」

リュネメイア「ふっ…アイリス、ぬしとまた共に肩を並べて戦える日が来るとはな」

セレナ「可愛い後輩騎士たちの頼みだもの、最強騎士の力貸してあげるわ」

リナ「魔神の巫女の相手は、私とセレナがします…だから凶手たちは、アイリスたちに任せる」

エール「ふふ…空中からの魔法爆撃は確かに少し厄介ですが、それだけではまだ私たちの陣は破れませんよ」

凶手たち「あなたたちが王国の強者だろうと、私たちはミク以外に負けるつもりはない」

アーニャ「……コトリたちの仲間なのだろうけど、私が知らない人がたくさん…」

フウカ「アイリスさんとは、私は依頼で何度かお会いしたことがありますけど…他は知らない人も多いので、私も似たようなものです」

セイバーたちが目的を果たすまでの時間を稼ぐため、アイリスたちは魔神の巫女たちと剣を交え始めた…。


「ば、馬鹿な…敵も騎甲兵だと!?」

「しかも我々の騎甲兵ナイトとは違う機体だと!?」

「それにいったいどこから現れて!?」

3機の騎甲兵と私は対峙している。相手は動揺してる、今がチャンス…かつての敗北を活かし、今ここで騎甲兵にリベンジする

コトリ「ダークブレッド!」

「う、うわああ!?」

私は騎甲兵に乗ったまま魔法を発動し、無数の闇の弾丸を飛ばして爆撃する…魔法の直撃により、相手は爆煙に包まれる。


ウンディーネ「やってないわね」

爆煙が晴れるとそこには、ほぼダメージを受けていない騎甲兵3機がいた…魔法軽減装甲や巨大シールドで防がれてしまったのだ

コトリ「騎甲兵リッターの魔法ブーストがあるのに、ほぼ無傷だなんて…」

「はは…今までなら敵のそんな魔法で、俺たち並みの騎士何かではやられていた…」

「だが、くく…今はこの巨大鎧兵器で魔術師どもにも遅れは取らんぞ!」

「やはりこの騎甲兵こそ、騎士や戦争の歴史を変える兵器!こんなものを作ってしまうとは、さすがは三賢人さまと魔剣の筆頭殿だ!」

コトリ「筆頭…お母さんか」

確かにこの革命的な鎧…騎甲兵があれば、騎士を主体にしたこの国でも魔族たち…魔法や身体能力で優位に立つ彼らにも、対抗できてしまう画期的な戦術兵器だ。


コトリ「……魔法がだめなら、この騎甲兵のブレードで直接斬る」

私は巨大ブレードを構えて、相手に向かって踏み込む

「くく…小娘、騎甲兵の戦い方を見せてやるぞ!」

コトリ「っ!」

相手の騎甲兵から無数の小さなミサイルポッドが撃ち出され、私はその爆撃を騎甲兵の機動力で躱しながら突っ込み…そのままブレードを振り下ろす

「全弾避けやがっただと!?だが、数はこっちの方が優位!」

割り込んできた2機目が巨大シールドで、私のブレードを受け止め…そのまま背後にいる3機目に攻防スイッチすると…

「バルカン砲だ!」

コトリ「くっ!」

騎甲兵の頭から発射された無数の弾丸…一度見て知っていた私は、それをバックステップして避ける

「躱すのうめぇじゃねぇか…だが、銃火器とブレードのコンビネーションはこんなものじゃねーぞ!」

3機はバルカン砲とミサイルポッドを撃ち出し続けながら、こちらに超速で接近してくる

コトリ「全部躱す…小鳥の舞」

集中力のスイッチを入れた私は、銃火器の攻撃を全て避ける…だがしかし、その間に相手の騎甲兵に間合いを詰められていて…

コトリ「ぐっ!?」

迫る3つのブレードを避けきれず、私は少しそれを被弾してしまう

「いくら躱すのがうまいからといって、銃火器の雨の中じゃ限界もあるだろうよ!」

相手の言う通り銃火器で間合いを保ちながら、騎甲兵の機動力で一気に迫る戦術は厄介で…私は少しずつダメージを受けていく

コトリ(今まで教えられてきた騎士の戦い方と違う…これが新世代の騎士の戦い方…)

銃火器とブレード、騎甲兵の機動力を合わせた縦横無尽の連携攻撃により…私は防戦一方で、相手との距離を近づけない。


「くははは!ざまぁねーな叛逆者の騎士さんよ!」

「所詮お前も、聖女率いる偽善者な騎士共も…奴らが言う教えなんて意味がねぇ!」

「理想や正しさなんて語っても、力無い正義など無意味!強大な力こそ、全てを収めるために必要なものなんだ!」

コトリ「……。」

この人たち三賢人派は、力こそ全てだと語る。確かに争いが絶えないこの世界には抑止力になる武力は必要だ、だけどそれを使う側はその力に飲まれてはいけない…そうなってしまっては、周りの全部を傷つけてしまうから…

ウンディーネ「あれをやるのね?」

コトリ「ん…騎甲兵であれが出来るか試す。見たところ装甲は魔導兵程じゃない、だから叩き込むなら関節を狙う」

私はブレードを構えて、騎甲兵リッターの両足に『ブーストした魔力を纏わせる』

コトリ「七翼流剣術 風の型 疾風」

その魔力を風魔法に変換し、魔法剣の発動により先程までの速度を遥かに超え…疾風の速度で弾丸などを避け、相手の騎甲兵を斬りつけながら通り過ぎ、関節部分だけを破壊して動けなくした

「ば、馬鹿な…!?」

「な、何だあの動きは…!?」

「機動力があるとはいえ、騎甲兵であんな動きを出来るはずが…!?」

コトリ「……確かにこの巨大騎士鎧…騎甲兵は強力な兵器、だからこそ力はちゃんとした使い方をしないといけないんだ」

私の成功させた魔法剣により、国境砦での騎甲兵同士の戦いに終止符をうった…。


エール「……騎甲兵に乗る人の命を気にかけて、完全に大破させないとは…甘いですね、中破程度ではまた修理すれば使えますよ」

凶手たち「ふん…戦場で敵に情けをかけるとは、母娘共々甘いですね」

それを見ていた魔神の巫女たちは、コトリに対して現時点での評価を下す

アイリス「あれも彼女が持つ優しさだよ」

エール「今回は敵の騎甲兵の数が少なかったから何とかなりましたが、真祖の方の戦場だとその覚悟のなさから死んでいましたよ?

同族である人を殺せないのならば、戦場にでないことを進めます…それが死因となり、周りを悲しませることになりますからね」

そう話をしながら戦闘を続けていると、国境砦の城門が開き始めた…

凶手たち「タイムリミットですね」

エール「ええ、真祖もじきこちらへと来るでしょう…そうなるとさすがに加減できません。

まあ、彼女…クラウディアさまが託すに値する最低限の力は示していましたし、今日はこれで退かせてもらいましょう」

リュネメイア「ふむ…?」

アイリス「クラウディアって…確か、かつて聖女だった人?その人と私たちが何の関係があるのかな?」

エール「あの人と関わるのなら、そのうちわかることでしょう」

アイリス「ああ…この人も言葉が足りない人か…」

エール「それでは、また」

そう言い残すと魔神の巫女たちは渡り廊下から飛び降り、気配消失し砦から去った

セレナ「……魔神の巫女は、まだ奥の手がありそうだったわね」

リナ「ええ…やはり油断できない相手ですね、聖女を輩出する御三家は」

アーニャ「というかあの人たちは三賢人の命令とかではなく、最初からコトリたちが目的でここにいたのかな?」

リュネメイア(聖女クラウディアか…)

アイリス(ノエインは除くとして、それ以外に私たちが知る人物の中に…元聖女がいるということかな…)

色々と考えを巡らせていたが、今はそれを長時間している時ではなく…騎甲兵の陣を突破してきたオフェリアさんと合流し、私たちは国境砦を超えて王国へと戻ってきた……。
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