525 / 711
外伝 その王子と恋に落ちたら大変です 第四章 黄金竜の雛は愛しい番のためならば、全てを捧げる
第二十八話 黄金の瞳(下)
しおりを挟む
寝台の上、ユーリスを押し倒しているシルヴェスターは、そのままの体勢で話し始めた。
「黄金竜ウェイズリーは、私を救うため、私と“同化”したのだ」
「……“同化”?」
聞き返すユーリスに、シルヴェスターはゆっくりと説明した。
「あの時、私は傷を負い死にかけていた。それを助けるためには“同化”するしかないとウェイズリーに言われたのだ。それで私達は“同化”して、黄金竜ウェイズリーは私と一体化した。だから、私はウェイズリーでもあるし、シルヴェスターでもある」
ユーリスの青い目が見開かれたままであった。
そんな信じられないような話を聞いて、驚きしかなかった。しかし、確かにシルヴェスターの両眼は黄金色に輝いているのだ。それが間違いなく証拠のようなものであった。
ウェイズリーの黄金色の瞳。
ユーリスの震える手が、シルヴェスターの頬に当てられる。
「ウェイズリーが、貴方の中にいるのですか」
「そうだ」
シルヴェスターは困ったような顔で言う。
「うるさい竜だ。お前が大好きで仕方がないようで」
そう言いかけるシルヴェスターの唇を、ユーリスの方から塞いでしまう。唇を押し付けるようにされる口づけに戸惑うシルヴェスターに、ユーリスはシルヴェスターの背に手を回し、きつく抱きしめた。
「早く私を抱いて下さい」
唇を離した後、ユーリスはそう言って、自ら服を脱ぎ始める。もどかしげにボタンを外し、シルヴェスターの服もユーリスが脱がそうとする。裸になった二人は寝台の上で身を絡ませ合った。シルヴェスターはユーリスの足を開かせ、彼にのしかかるように愛する。
シルヴェスターはユーリスを微笑みながら見つめて言った。
「愛しているよ、私のユーリス、私の番」
シルヴェスターに、そう優しく囁かれる言葉に、ユーリスも微笑みを浮かべて応えた。
「ええ。私も貴方を愛しています」
恋人であるシルヴェスター王子も
そして黄金色の小さな竜の雛も
一人と一頭を彼は愛していた。
「黄金竜ウェイズリーは、私を救うため、私と“同化”したのだ」
「……“同化”?」
聞き返すユーリスに、シルヴェスターはゆっくりと説明した。
「あの時、私は傷を負い死にかけていた。それを助けるためには“同化”するしかないとウェイズリーに言われたのだ。それで私達は“同化”して、黄金竜ウェイズリーは私と一体化した。だから、私はウェイズリーでもあるし、シルヴェスターでもある」
ユーリスの青い目が見開かれたままであった。
そんな信じられないような話を聞いて、驚きしかなかった。しかし、確かにシルヴェスターの両眼は黄金色に輝いているのだ。それが間違いなく証拠のようなものであった。
ウェイズリーの黄金色の瞳。
ユーリスの震える手が、シルヴェスターの頬に当てられる。
「ウェイズリーが、貴方の中にいるのですか」
「そうだ」
シルヴェスターは困ったような顔で言う。
「うるさい竜だ。お前が大好きで仕方がないようで」
そう言いかけるシルヴェスターの唇を、ユーリスの方から塞いでしまう。唇を押し付けるようにされる口づけに戸惑うシルヴェスターに、ユーリスはシルヴェスターの背に手を回し、きつく抱きしめた。
「早く私を抱いて下さい」
唇を離した後、ユーリスはそう言って、自ら服を脱ぎ始める。もどかしげにボタンを外し、シルヴェスターの服もユーリスが脱がそうとする。裸になった二人は寝台の上で身を絡ませ合った。シルヴェスターはユーリスの足を開かせ、彼にのしかかるように愛する。
シルヴェスターはユーリスを微笑みながら見つめて言った。
「愛しているよ、私のユーリス、私の番」
シルヴェスターに、そう優しく囁かれる言葉に、ユーリスも微笑みを浮かべて応えた。
「ええ。私も貴方を愛しています」
恋人であるシルヴェスター王子も
そして黄金色の小さな竜の雛も
一人と一頭を彼は愛していた。
応援ありがとうございます!
16
お気に入りに追加
3,467
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる