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第4章 不幸の連鎖
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ノワールはフラリとアルビノの部屋の入り口へ来ていた。
(私なんでこんなとこに…。)
心ではそう思いつつも手は自然とドアをノックしていた。
「はい…あれ、ノワールさん?」
「あ、あの…お話…ん、違うかな…相談?聞いて欲しくて…。」
アルビノは驚いた顔になり、すぐ優しく笑う。
「嬉しいですね、私を選んでくれるなんて。」
アルビノはノワールを部屋に招き入れるとハーブティを差し出す。
「カモミールティーです。気分が落ち着きますよ。」
「…美味しい。林檎みたい…。」
「気に入って頂けけたみたいで良かったです。それで、お話とは?」
「…私、この前の取り乱したルナを見て何もできなかった…。そして秘密を知っても何も出来なくて…。私どうしたら良いのか分からない…。」
「…ノワールさんは側に居るだけで良いんじゃないでしょうか?」
「え?」
「わざわざ此処にまでついてくる、それだけでもルナさんにとっては嬉しくて心強かったはずです。」
「此処にきたのはルナが居るから…。ルナに縋ってしまってるの私。他に気を許せる人居ないから…。でもそれじゃルナを邪魔しちゃう…。」
「邪魔?」
「だってルナはミヤが好きなんだもん。多分恋してる…。だから私がルナばかり頼ってたら…ミヤとの時間を邪魔しちゃうから…。」
「つまりノワールさんはルナさんに幸せになって欲しいからまず依存をやめたいと。…なら良い方法がありますよ。」
とアルビノはにっこり笑い両手でノワールの顔を包みじぶんの方へ向ける。
「私はノワールさんが好きなんですが…。どうです?赤い眼同士仲良くしませんか?」
「え?あ、あの…l
みるみるノワールの顔が真っ赤に染まって目は泳いでいる。
「勿論恋心の好きなんですけれど…。ノワールさんは私こと…嫌い、でしょうか?」
「っ、その聞き方ズルい…。」
ばくばくと音を立てる心臓を抑えながらノワールは少し考え口を開く。
「アルビノさんは私の眼、好き?」
「ええ、同じ赤色で…愛おしく思いますよ。」
「…じゃ、じゃあ良い。私、アルビノさんと恋人、なりたい…かも…。」
控えめな声で言うノワールにアルビノは優しく笑いありがとうと頭を優しく撫でるのだった。
「ミヤさん…」
ミヤが部屋に帰って来るとルナはミヤへと抱きついた。
「あらあら、甘えん坊さんね。どうかしたの?」
「…ただ、こうしたかったの…。」
そう言うルナの声は震えていた。
「…ルナ?やっぱり変よ?何かあったなら話て?」
「何もないよ。」
ルナは無理矢理笑顔を作るとミヤの白衣の裾をキュッと掴む。
「ミヤさん…お願いがあるの…。」
ミヤの手を握ると自分の胸へ当てる。
「凄くドキドキしてるでしょ…。ミヤさんにキスされてからずっとこうなの…。苦しくて切ないの…。だからキス、もう一回して欲しいなって…。」
「クス、なんだ、そんなこと…。ふふ、そんなにして欲しいならいくらでもしてあげるのに♪」
そう言って優しく顔を包むと深いキスを落とす。
「んんっ…ふ、ちゅっ…ぴちゃっ…んむっ/////」
口が離れると銀色の糸が紡がれルナは力が抜けその場に崩れ落ちる。
「あら、大丈夫?」
ミヤに優しく抱きしめられ、その胸へ顔を埋める。
「ミヤさんって優しくて暖かい…。悪の組織なんて思えないよ。」
「あら、魔物操って街とか襲撃してるわよ?」
「…でも優しいよ。ねえ、どうして私やノワールに優しくしてくれるの?」
「ルナは好きだし、今じゃ恋人、でしょ。ノワールも可愛いし良い子だからね。」
「…ノワールじゃなくて私が恋人で良いの?」
「あら、意地悪なこと言うのね。ルナだから恋人にしたのよ?勿論同情とかなしに、ね。ノワールは年の離れた妹みたいなものよ。」
そう言って優しく頭を撫でる。
「ん…そっか。」
ルナは悲しそうに目を伏せるがミヤは気づけなかった。
「ありがとう…。」
ゆっくりと離れると疲れたから寝ようと提案する。
ミヤが寝静まったのを確認すると起こさない様にゆっくりと起き、ドアを開ける。
「…ごめんなさい、ミヤ。」
そう言い残しミヤの額へキスを落とすと音がならない様に部屋を出た。
ルナが向かったさきはサンダーの部屋だった。
ドアをノックする。
「開いてるから入れば?」
ぶっきらぼうな返事が返ってくる。
「お邪魔します。…サンダー、お願いがあるの。」
「なんで俺?」
「他に頼める人がいないから…。お願い、あの黒いモヤみたいなやつでスコッレット達のとこに送って…。」
「は?お前正気か?」
「正気だよ。でも言ったら皆止める。特にミヤとノワールは。」
「確かに俺なら勝手にしろって言うか…。だけど行って何するんだよ。」
「私がスコッレットを止める。…もしかしたら…ううん、私死ぬかもしれないから…。能力を使って…。だから私が言ったらこれ、ミヤとノワールに渡して。」
そう言って2通の手紙と髪飾りを外しミヤ宛の手紙へ添える。
髪飾りを外した瞬間、ルナにセイレーンの特徴の羽が生え、耳の近くにはローレライ特有のヒレが出る。
「お前…」
サンダーは驚いた顔をしていたがニカっと笑い「カッコいいな」と言った。
「分かった。勇者ギルドの近くに送るよ。…武運を祈ってる。」
そう言うと悪の幹部達が使っている黒い霧が現れルナを包むとルナの姿が消えた。
〈勇者ギルド前〉
(といっても、まだ夜更けだから開いてないんだよね…。)
と、近くをウロウロしていると…
「ル、ルナっ!?」
驚いた事が聞こえる。声の主はスポイルドだった。
「その姿は?ううん、そうじゃなくて…どうして此処に…ううん、どうして戻ってきたの…。ルナ…逃げて、生贄にされちゃう…。」
弱々しく言うスポイルド。スポイルドは自分の恐怖と葛藤しているのだ。ルナがいれば自分は安全だと。だがルナは自分を救ってくれたから助けなきゃと…。
知ってか知らずか、ルナは優しく微笑む。
「大丈夫、知っててきたの。私は死ぬかも知れない。でもスポイルドを止める、その為にきたの。」
「止めるってあんな狂ったやつを?む、無理だよ。」
「大丈夫。私を信じて。」
そう言ってルナは昼に合流すると言い残し、近場の木の上で仮眠を取ることにした。
〈悪の組織サイド〉
「どういうこと…。」
ミヤの怒りち悲しみの混じった事が響く。
「だから話た通りだよ。あいつの意思だよ。」
「どうして止めてくれなかったのっ!!」
「知るかよっ!!あいつの意思を尊重してやっただけだ。」
サンダーも怒り出し、まさに一触即発の状態だ。
「2人とも、一旦落ち着きましょう。起こってしまことは仕方ない。ミヤ、貴女もショックでしょうが同じくらいノワールもショックなのです。」
「そう言われても…」
「あ、そうだ、ルナからアンタら宛に手紙預かってた。ホラ…。」
ぶっきらぼうにノワールとミヤへ手紙を渡しす。ミヤへは髪飾りも一緒に。
2人は手紙を読み始める。
ーノワールへ
私の事ずっと気にかけてくれた貴女に手紙を残すことにしました。まず、直接さよなら言えなくてごめんなさい。言ったらきっとしようとしていること、全力で止める来るから言えなかった…。私はノワールとユーベルの皆が好き。だからこそ勇者一行のとこに戻ってスコッレットを止める。詳しくは話せないけれど…どうかユーベルで元気でね…。私の大切なノワール…。
ルナよりー
「ルナっ…。」
ノワールの目から大粒の涙が溢れ落ちる。
「ノワール…。」
そっとアルビノは優しく抱きしめ頭を優しく撫でる。
「いつも1人で抱え込んで…。確かに私頼りないけど…でも…相談して欲しかった…。」
「ルナは能力を使ってスコッレットをどうにかする、死ぬかもって言ってた。」
「っ!!」
ノワールの目が絶望の色に包まれる。それはミヤも一緒だった。
ミヤは恐る恐る手紙を見る。
ーミヤさんへ
黙って行くことごめんなさい。貴女の優しさが温もりが心地良くて嬉しかった…。私に恋を教えてくれてありがとう…。私の能力を使えばスコッレットを止める。でも…代わりに私も死んでしまうから…だから言えなかった。こんな恋人でごめんね?ノワールをよろしくね、ミヤ…。大好きだよ…。
ルナよりー
「っ!!ルナの馬鹿…」
涙を堪え震えるミヤ。
「止めに行こう、ノワール。」
ミヤはそう言ってノワールへ手を差し伸べる。
「止めれる…のかな…」
「止めれるかじゃなくて止めるの。私と貴女で。まだ間に合うはず。向こうに行ってるならオスローもいる。きっとどうにかしてくれるわ。」
「そ、そう…だよね…。っ、アルビノも…ついてきてくれる?私…不安で…、アルビノについてきて欲しい…。」
「ええ、良いですよ。貴女の為なら。」
アルビノはそう言ってノワールの手を取り、騎士がよくする様に手の甲へキスを落とす。
「っ!!/////」
一気にノワール顔が赤くなりアルビノはイタズラに笑うのだった。
〈勇者ギルドにて〉
「ルナっ!?どうして君がここに?悪の組織に捕まったんじゃ…。それにそのカッコは?」
ファイゲに声をかけられ振り返ってみると皆驚いた顔をしていた。スポイルドは暗い顔をしているが。
その中にはオスローもいて彼も凄く驚いた顔をしていた。
「私は…抜け出してきたの。…ノワール、置いてきちゃったけど。私は人間じゃないの。詳しくは話せないけど…いつもは髪飾りで封印してた。どこかに落としてきちゃったみたい。」
(おいおい、どういうことだ…。)
オスローは困惑していた。
「あ、あれ?新しい仲間?」
「ああ、彼はオスロー。最近ミッションを手伝ってくれてるんだ。」
「…オスローだ、お嬢ちゃん。そうだ、初対面だから話がしたい。ちょっと話てていいか?その間にミッション受けるやつ決めててくれないか。」
「ああ、良いよ。」
オスローはルナの手を引いてギルドの外へ出た。
周りに誰もいないのを確認すると大きくため息をついた。
「どうして来たんだ。」
「スコッレットを止める為に。」
「いや、だからって…」
「ごめん、この前話を立ち聞きしたの。ミヤさんも危ないって。私はもう誰も失いたくない。だから止める。絶対に出来る方法で。詳しくは言えないけど…。ごめん、なさい。オスローの行動無駄にしちゃって。」
「いや、それは良いが…本当に大丈夫なのか?」
「ええ、大丈夫。だからお願い…もしかしたらミヤさんやノワール達が止めに来ても私の邪魔をしないで。」
「どうして止めるにくるって思うんだ?」
「…私、スコッレットと一緒に心中することになるから…。」
「何?」
「でもこの方法が一番確実で安全なの。だからお願い、止めないで。私の覚悟、無駄にしたくない…。」
「…っ、考えさせてくれ。」
その言葉を最後に2人はギルドに戻った。
「今日はルナも戻ってきてくれたし特Sランクにしたよ。魔物の群れがこの近くの村に向かってきてるらしいんだ。」
「わかった。」
こうして隣の村へ向かうことになった。
その移動中、
「なあ、スコッレットの話てたルナ、だよな。」
「ええ、そうです。何故力を解放しているのかが疑問ですが。まあ、何にせよ戻ってきてくれたのならそれで良い。」
「で、いつ召喚を見せてくれるんだ?楽しみすぎてな…。」
「そう、ですね…。明日の夕方にしようかと。黄昏刻が一番魔力が上がると聞いたことがあります。今日は早急すぎますし、今日のうちに準備をしておいて明日が妥当でしょう。それにしても貴方は本当に話の分かる人ですね。」
やはり召喚の話を振るとスコッレットは上機嫌なるようだ。
やがて村に着きしばらくすると魔物の群れが来た方と反対の道から現れる。
「っ!!」
ルナはその群れの中にノワールとミヤ、アルビノにレンカの姿を確認する。ルナはアーチャーなだけあって目が良いのだ。だがそれはノワールも一緒でスナイパーだから目が良い。
「あ、ルナが居る。」
ノワールがルナを見つけた時だった。
弓矢が雨の様にでも当たらないような絶妙な位置に降ってきた。
「ルナ…。」
ノワールはどうする事も出来ず固まる。それはミヤも同じな様だ。
しかしノワールにはルナの悲しそうな顔が見えていた。
「ルナ…ワザとこんな…引いてってことなんだろうけど…でも…ここで引いたらきっとお互いに後悔する…よね。」
ノワールはアルビノ達へ引くフリをしてルナの元へ行こうと提案した。
「それが良いでしょう。では行きましょうか。」
引いていく動きをするノワール達を見てルナは安堵する。
「ここには居たくない…。早く帰ろう。」
ルナはそういうと凄いスピードで弓矢を放って行く。
「凄い…凄い…良いですよ。くふ、くふふ」
皆呆然と立ち尽くしてる中、スコッレットは怪しく笑う。
「ルナっ!!」
そこにノワール達が現れる。
「ど、どうして…どうして此処にいるの?私は来ない様にお別れしたよね…。」
「連れ戻しにきたよ、ルナ。」
そう言ってノワールはてを差し伸べるがルナは首を横にふる。
「チッ…」
そのすぐ後ろでスコッレット舌打ちをし、攻撃しようと構えてていた。
「っ、だ、駄目…。スコッレット、私貴方も言うことなんでも聞くしどこにも行かないから…攻撃しないでー。見逃したてあげて…欲しい。」
「なんでも…?でもただ見逃すのは嫌ですね。」
スコッレットはニヤニヤとルナを見る。
「わ、私には何しても良い、から…」
その言葉にスコッレットは優越感を覚える。
「1つ聞いても良いですか?ノワールがルナを取り戻しに来たのは分かります。ですが…私の邪魔をした貴女は何故いるのです?」
そう言ってミヤを睨む。
「私はその子が 好きなの。だから奪い返しにきたわ。」
「好き…?」
「貴方には分からないでしょうね。人のこと道具としか思ってなさそうだし。」
スコッレットは少し考え込み、やがてニタリと笑う。邪悪そのものと言っても過言ではない様な…。
「きゃっ!?」
スコッレットはいきなりルナを引き寄せ胸を鷲掴みにする。
「ルナっ!!」
駆け寄ろうとするミヤをアルビノが止める。
「いけません、相手の挑発に乗っては…。」
「で、でも…」
「気持ちは分かりますが相手の思う壺です。今は耐えて下さい。」
「っ!!」
ミヤもだがノワールもその言葉に悔しそうに唇を噛む。
「好きなものを奪われていく気持ちを味わってもらいましょう。」
スコッレットはそう言ってそのままルナへと口付けた。
「っんん!?んむ…っ!!」
(気持ち悪い…。こんなの嫌だ…)
ルナの目に涙が滲む。
「っ、やめてっ!」
思わずミヤが言う。
しかしスコッレットは余計笑顔になりもっと口付ける。
「んんっ!んうっ…っ!?」
スコッレットの手がルナの服を脱がそうとした。その手はオスローによって止められた。
「全く…見てられんな。」
「おや、オスロー。邪魔ですよ。」
「俺は女性が好きだ。だから女性を大切にしない奴は許せなくてな。」
「やれやれ、良いとこだったのに。」
スコッレットはパッと手を放しルナは崩れ落ちる。
「…仕方ない、撤退してくれればルナにはもう手を出しません。近づくならさっきの続きをいたします。…どうです?」
「ど、どうしよう…。」
ノワールは涙声になる。
「一旦引きましょう。今はどうすることも出来ない。」
「っ、絶対奪い返しに来るから…。待っててね、ルナ」
ミヤはそう言い残しユーベルへと戻っていった。他の者も後に続く。
そして静寂に包まれる。
「う…うえ…」
宿に戻ってからルナは吐いてはうがいをしてを繰り返していた。
(まだあの気持ち悪い感覚が味が…残ってる気がする。)
「大丈夫か?」
そこにオスローが現れる。
「っ、大丈夫…」
「には見えないが。顔色悪いし。…ほら」
オスローは湯気のたつマグカップを差し出す。甘い香りが漂う。ホットハチミツミルクだ。
「ありがと…。」
「明日の夕方。それが召喚の時間になる。」
「…オスローは止めないんだね。」
「…本当は止めたいが、お前は止まらないだろ?」
「そう、だね。」
「意外と頑固だよな。」
「が、頑固って…。まあ良いけど。教えてくれてありがとう。」
その後すぐ、オスローはユーベルへと戻ると夕方に召喚が始まることを伝えた。
「夕方…その時間までにルナを取り戻さないと…。」
ミヤは自分に言い聞かせる様に言う。
「無理矢理にでも連れ出さないとあの子は絶対来ないでしょうね。」
「…うん、ルナって意思が強くて頑固なとこあるし…。」
「嫌われたって良い。死ぬかもしれない方が嫌だわ。それに私…スコッレットに殺意を覚えたわ。…ルナにあんなことするなんて許さないんだから…。」
ぎゅっと拳を握り締めるミヤ。
「私だって…ルナを傷つけて…許せないよ。…でも私達が行ってもまたルナを盾にするんじゃないかって…そっちも心配…。」
ノワールは悲しそうに目を伏せる。
「私は召喚の途中を狙うのが効果的だと思うわ。」
そう言ったのはレンカだった。
「召喚に集中しなければいけないからそこをつけばと思うの。」
「…それしかなさそうですね。2人もそれで良い、ですか?」
ノワールとミヤは頷く。
「ルナ…寂しいわ、早く帰ってきて」
誰にも聞こえない声でミヤは呟きをこぼすのだった。
少女は守る事が幸福だと信じ不幸になる選択をした。
それが不幸にするとも知らずに…ー。
(私なんでこんなとこに…。)
心ではそう思いつつも手は自然とドアをノックしていた。
「はい…あれ、ノワールさん?」
「あ、あの…お話…ん、違うかな…相談?聞いて欲しくて…。」
アルビノは驚いた顔になり、すぐ優しく笑う。
「嬉しいですね、私を選んでくれるなんて。」
アルビノはノワールを部屋に招き入れるとハーブティを差し出す。
「カモミールティーです。気分が落ち着きますよ。」
「…美味しい。林檎みたい…。」
「気に入って頂けけたみたいで良かったです。それで、お話とは?」
「…私、この前の取り乱したルナを見て何もできなかった…。そして秘密を知っても何も出来なくて…。私どうしたら良いのか分からない…。」
「…ノワールさんは側に居るだけで良いんじゃないでしょうか?」
「え?」
「わざわざ此処にまでついてくる、それだけでもルナさんにとっては嬉しくて心強かったはずです。」
「此処にきたのはルナが居るから…。ルナに縋ってしまってるの私。他に気を許せる人居ないから…。でもそれじゃルナを邪魔しちゃう…。」
「邪魔?」
「だってルナはミヤが好きなんだもん。多分恋してる…。だから私がルナばかり頼ってたら…ミヤとの時間を邪魔しちゃうから…。」
「つまりノワールさんはルナさんに幸せになって欲しいからまず依存をやめたいと。…なら良い方法がありますよ。」
とアルビノはにっこり笑い両手でノワールの顔を包みじぶんの方へ向ける。
「私はノワールさんが好きなんですが…。どうです?赤い眼同士仲良くしませんか?」
「え?あ、あの…l
みるみるノワールの顔が真っ赤に染まって目は泳いでいる。
「勿論恋心の好きなんですけれど…。ノワールさんは私こと…嫌い、でしょうか?」
「っ、その聞き方ズルい…。」
ばくばくと音を立てる心臓を抑えながらノワールは少し考え口を開く。
「アルビノさんは私の眼、好き?」
「ええ、同じ赤色で…愛おしく思いますよ。」
「…じゃ、じゃあ良い。私、アルビノさんと恋人、なりたい…かも…。」
控えめな声で言うノワールにアルビノは優しく笑いありがとうと頭を優しく撫でるのだった。
「ミヤさん…」
ミヤが部屋に帰って来るとルナはミヤへと抱きついた。
「あらあら、甘えん坊さんね。どうかしたの?」
「…ただ、こうしたかったの…。」
そう言うルナの声は震えていた。
「…ルナ?やっぱり変よ?何かあったなら話て?」
「何もないよ。」
ルナは無理矢理笑顔を作るとミヤの白衣の裾をキュッと掴む。
「ミヤさん…お願いがあるの…。」
ミヤの手を握ると自分の胸へ当てる。
「凄くドキドキしてるでしょ…。ミヤさんにキスされてからずっとこうなの…。苦しくて切ないの…。だからキス、もう一回して欲しいなって…。」
「クス、なんだ、そんなこと…。ふふ、そんなにして欲しいならいくらでもしてあげるのに♪」
そう言って優しく顔を包むと深いキスを落とす。
「んんっ…ふ、ちゅっ…ぴちゃっ…んむっ/////」
口が離れると銀色の糸が紡がれルナは力が抜けその場に崩れ落ちる。
「あら、大丈夫?」
ミヤに優しく抱きしめられ、その胸へ顔を埋める。
「ミヤさんって優しくて暖かい…。悪の組織なんて思えないよ。」
「あら、魔物操って街とか襲撃してるわよ?」
「…でも優しいよ。ねえ、どうして私やノワールに優しくしてくれるの?」
「ルナは好きだし、今じゃ恋人、でしょ。ノワールも可愛いし良い子だからね。」
「…ノワールじゃなくて私が恋人で良いの?」
「あら、意地悪なこと言うのね。ルナだから恋人にしたのよ?勿論同情とかなしに、ね。ノワールは年の離れた妹みたいなものよ。」
そう言って優しく頭を撫でる。
「ん…そっか。」
ルナは悲しそうに目を伏せるがミヤは気づけなかった。
「ありがとう…。」
ゆっくりと離れると疲れたから寝ようと提案する。
ミヤが寝静まったのを確認すると起こさない様にゆっくりと起き、ドアを開ける。
「…ごめんなさい、ミヤ。」
そう言い残しミヤの額へキスを落とすと音がならない様に部屋を出た。
ルナが向かったさきはサンダーの部屋だった。
ドアをノックする。
「開いてるから入れば?」
ぶっきらぼうな返事が返ってくる。
「お邪魔します。…サンダー、お願いがあるの。」
「なんで俺?」
「他に頼める人がいないから…。お願い、あの黒いモヤみたいなやつでスコッレット達のとこに送って…。」
「は?お前正気か?」
「正気だよ。でも言ったら皆止める。特にミヤとノワールは。」
「確かに俺なら勝手にしろって言うか…。だけど行って何するんだよ。」
「私がスコッレットを止める。…もしかしたら…ううん、私死ぬかもしれないから…。能力を使って…。だから私が言ったらこれ、ミヤとノワールに渡して。」
そう言って2通の手紙と髪飾りを外しミヤ宛の手紙へ添える。
髪飾りを外した瞬間、ルナにセイレーンの特徴の羽が生え、耳の近くにはローレライ特有のヒレが出る。
「お前…」
サンダーは驚いた顔をしていたがニカっと笑い「カッコいいな」と言った。
「分かった。勇者ギルドの近くに送るよ。…武運を祈ってる。」
そう言うと悪の幹部達が使っている黒い霧が現れルナを包むとルナの姿が消えた。
〈勇者ギルド前〉
(といっても、まだ夜更けだから開いてないんだよね…。)
と、近くをウロウロしていると…
「ル、ルナっ!?」
驚いた事が聞こえる。声の主はスポイルドだった。
「その姿は?ううん、そうじゃなくて…どうして此処に…ううん、どうして戻ってきたの…。ルナ…逃げて、生贄にされちゃう…。」
弱々しく言うスポイルド。スポイルドは自分の恐怖と葛藤しているのだ。ルナがいれば自分は安全だと。だがルナは自分を救ってくれたから助けなきゃと…。
知ってか知らずか、ルナは優しく微笑む。
「大丈夫、知っててきたの。私は死ぬかも知れない。でもスポイルドを止める、その為にきたの。」
「止めるってあんな狂ったやつを?む、無理だよ。」
「大丈夫。私を信じて。」
そう言ってルナは昼に合流すると言い残し、近場の木の上で仮眠を取ることにした。
〈悪の組織サイド〉
「どういうこと…。」
ミヤの怒りち悲しみの混じった事が響く。
「だから話た通りだよ。あいつの意思だよ。」
「どうして止めてくれなかったのっ!!」
「知るかよっ!!あいつの意思を尊重してやっただけだ。」
サンダーも怒り出し、まさに一触即発の状態だ。
「2人とも、一旦落ち着きましょう。起こってしまことは仕方ない。ミヤ、貴女もショックでしょうが同じくらいノワールもショックなのです。」
「そう言われても…」
「あ、そうだ、ルナからアンタら宛に手紙預かってた。ホラ…。」
ぶっきらぼうにノワールとミヤへ手紙を渡しす。ミヤへは髪飾りも一緒に。
2人は手紙を読み始める。
ーノワールへ
私の事ずっと気にかけてくれた貴女に手紙を残すことにしました。まず、直接さよなら言えなくてごめんなさい。言ったらきっとしようとしていること、全力で止める来るから言えなかった…。私はノワールとユーベルの皆が好き。だからこそ勇者一行のとこに戻ってスコッレットを止める。詳しくは話せないけれど…どうかユーベルで元気でね…。私の大切なノワール…。
ルナよりー
「ルナっ…。」
ノワールの目から大粒の涙が溢れ落ちる。
「ノワール…。」
そっとアルビノは優しく抱きしめ頭を優しく撫でる。
「いつも1人で抱え込んで…。確かに私頼りないけど…でも…相談して欲しかった…。」
「ルナは能力を使ってスコッレットをどうにかする、死ぬかもって言ってた。」
「っ!!」
ノワールの目が絶望の色に包まれる。それはミヤも一緒だった。
ミヤは恐る恐る手紙を見る。
ーミヤさんへ
黙って行くことごめんなさい。貴女の優しさが温もりが心地良くて嬉しかった…。私に恋を教えてくれてありがとう…。私の能力を使えばスコッレットを止める。でも…代わりに私も死んでしまうから…だから言えなかった。こんな恋人でごめんね?ノワールをよろしくね、ミヤ…。大好きだよ…。
ルナよりー
「っ!!ルナの馬鹿…」
涙を堪え震えるミヤ。
「止めに行こう、ノワール。」
ミヤはそう言ってノワールへ手を差し伸べる。
「止めれる…のかな…」
「止めれるかじゃなくて止めるの。私と貴女で。まだ間に合うはず。向こうに行ってるならオスローもいる。きっとどうにかしてくれるわ。」
「そ、そう…だよね…。っ、アルビノも…ついてきてくれる?私…不安で…、アルビノについてきて欲しい…。」
「ええ、良いですよ。貴女の為なら。」
アルビノはそう言ってノワールの手を取り、騎士がよくする様に手の甲へキスを落とす。
「っ!!/////」
一気にノワール顔が赤くなりアルビノはイタズラに笑うのだった。
〈勇者ギルドにて〉
「ルナっ!?どうして君がここに?悪の組織に捕まったんじゃ…。それにそのカッコは?」
ファイゲに声をかけられ振り返ってみると皆驚いた顔をしていた。スポイルドは暗い顔をしているが。
その中にはオスローもいて彼も凄く驚いた顔をしていた。
「私は…抜け出してきたの。…ノワール、置いてきちゃったけど。私は人間じゃないの。詳しくは話せないけど…いつもは髪飾りで封印してた。どこかに落としてきちゃったみたい。」
(おいおい、どういうことだ…。)
オスローは困惑していた。
「あ、あれ?新しい仲間?」
「ああ、彼はオスロー。最近ミッションを手伝ってくれてるんだ。」
「…オスローだ、お嬢ちゃん。そうだ、初対面だから話がしたい。ちょっと話てていいか?その間にミッション受けるやつ決めててくれないか。」
「ああ、良いよ。」
オスローはルナの手を引いてギルドの外へ出た。
周りに誰もいないのを確認すると大きくため息をついた。
「どうして来たんだ。」
「スコッレットを止める為に。」
「いや、だからって…」
「ごめん、この前話を立ち聞きしたの。ミヤさんも危ないって。私はもう誰も失いたくない。だから止める。絶対に出来る方法で。詳しくは言えないけど…。ごめん、なさい。オスローの行動無駄にしちゃって。」
「いや、それは良いが…本当に大丈夫なのか?」
「ええ、大丈夫。だからお願い…もしかしたらミヤさんやノワール達が止めに来ても私の邪魔をしないで。」
「どうして止めるにくるって思うんだ?」
「…私、スコッレットと一緒に心中することになるから…。」
「何?」
「でもこの方法が一番確実で安全なの。だからお願い、止めないで。私の覚悟、無駄にしたくない…。」
「…っ、考えさせてくれ。」
その言葉を最後に2人はギルドに戻った。
「今日はルナも戻ってきてくれたし特Sランクにしたよ。魔物の群れがこの近くの村に向かってきてるらしいんだ。」
「わかった。」
こうして隣の村へ向かうことになった。
その移動中、
「なあ、スコッレットの話てたルナ、だよな。」
「ええ、そうです。何故力を解放しているのかが疑問ですが。まあ、何にせよ戻ってきてくれたのならそれで良い。」
「で、いつ召喚を見せてくれるんだ?楽しみすぎてな…。」
「そう、ですね…。明日の夕方にしようかと。黄昏刻が一番魔力が上がると聞いたことがあります。今日は早急すぎますし、今日のうちに準備をしておいて明日が妥当でしょう。それにしても貴方は本当に話の分かる人ですね。」
やはり召喚の話を振るとスコッレットは上機嫌なるようだ。
やがて村に着きしばらくすると魔物の群れが来た方と反対の道から現れる。
「っ!!」
ルナはその群れの中にノワールとミヤ、アルビノにレンカの姿を確認する。ルナはアーチャーなだけあって目が良いのだ。だがそれはノワールも一緒でスナイパーだから目が良い。
「あ、ルナが居る。」
ノワールがルナを見つけた時だった。
弓矢が雨の様にでも当たらないような絶妙な位置に降ってきた。
「ルナ…。」
ノワールはどうする事も出来ず固まる。それはミヤも同じな様だ。
しかしノワールにはルナの悲しそうな顔が見えていた。
「ルナ…ワザとこんな…引いてってことなんだろうけど…でも…ここで引いたらきっとお互いに後悔する…よね。」
ノワールはアルビノ達へ引くフリをしてルナの元へ行こうと提案した。
「それが良いでしょう。では行きましょうか。」
引いていく動きをするノワール達を見てルナは安堵する。
「ここには居たくない…。早く帰ろう。」
ルナはそういうと凄いスピードで弓矢を放って行く。
「凄い…凄い…良いですよ。くふ、くふふ」
皆呆然と立ち尽くしてる中、スコッレットは怪しく笑う。
「ルナっ!!」
そこにノワール達が現れる。
「ど、どうして…どうして此処にいるの?私は来ない様にお別れしたよね…。」
「連れ戻しにきたよ、ルナ。」
そう言ってノワールはてを差し伸べるがルナは首を横にふる。
「チッ…」
そのすぐ後ろでスコッレット舌打ちをし、攻撃しようと構えてていた。
「っ、だ、駄目…。スコッレット、私貴方も言うことなんでも聞くしどこにも行かないから…攻撃しないでー。見逃したてあげて…欲しい。」
「なんでも…?でもただ見逃すのは嫌ですね。」
スコッレットはニヤニヤとルナを見る。
「わ、私には何しても良い、から…」
その言葉にスコッレットは優越感を覚える。
「1つ聞いても良いですか?ノワールがルナを取り戻しに来たのは分かります。ですが…私の邪魔をした貴女は何故いるのです?」
そう言ってミヤを睨む。
「私はその子が 好きなの。だから奪い返しにきたわ。」
「好き…?」
「貴方には分からないでしょうね。人のこと道具としか思ってなさそうだし。」
スコッレットは少し考え込み、やがてニタリと笑う。邪悪そのものと言っても過言ではない様な…。
「きゃっ!?」
スコッレットはいきなりルナを引き寄せ胸を鷲掴みにする。
「ルナっ!!」
駆け寄ろうとするミヤをアルビノが止める。
「いけません、相手の挑発に乗っては…。」
「で、でも…」
「気持ちは分かりますが相手の思う壺です。今は耐えて下さい。」
「っ!!」
ミヤもだがノワールもその言葉に悔しそうに唇を噛む。
「好きなものを奪われていく気持ちを味わってもらいましょう。」
スコッレットはそう言ってそのままルナへと口付けた。
「っんん!?んむ…っ!!」
(気持ち悪い…。こんなの嫌だ…)
ルナの目に涙が滲む。
「っ、やめてっ!」
思わずミヤが言う。
しかしスコッレットは余計笑顔になりもっと口付ける。
「んんっ!んうっ…っ!?」
スコッレットの手がルナの服を脱がそうとした。その手はオスローによって止められた。
「全く…見てられんな。」
「おや、オスロー。邪魔ですよ。」
「俺は女性が好きだ。だから女性を大切にしない奴は許せなくてな。」
「やれやれ、良いとこだったのに。」
スコッレットはパッと手を放しルナは崩れ落ちる。
「…仕方ない、撤退してくれればルナにはもう手を出しません。近づくならさっきの続きをいたします。…どうです?」
「ど、どうしよう…。」
ノワールは涙声になる。
「一旦引きましょう。今はどうすることも出来ない。」
「っ、絶対奪い返しに来るから…。待っててね、ルナ」
ミヤはそう言い残しユーベルへと戻っていった。他の者も後に続く。
そして静寂に包まれる。
「う…うえ…」
宿に戻ってからルナは吐いてはうがいをしてを繰り返していた。
(まだあの気持ち悪い感覚が味が…残ってる気がする。)
「大丈夫か?」
そこにオスローが現れる。
「っ、大丈夫…」
「には見えないが。顔色悪いし。…ほら」
オスローは湯気のたつマグカップを差し出す。甘い香りが漂う。ホットハチミツミルクだ。
「ありがと…。」
「明日の夕方。それが召喚の時間になる。」
「…オスローは止めないんだね。」
「…本当は止めたいが、お前は止まらないだろ?」
「そう、だね。」
「意外と頑固だよな。」
「が、頑固って…。まあ良いけど。教えてくれてありがとう。」
その後すぐ、オスローはユーベルへと戻ると夕方に召喚が始まることを伝えた。
「夕方…その時間までにルナを取り戻さないと…。」
ミヤは自分に言い聞かせる様に言う。
「無理矢理にでも連れ出さないとあの子は絶対来ないでしょうね。」
「…うん、ルナって意思が強くて頑固なとこあるし…。」
「嫌われたって良い。死ぬかもしれない方が嫌だわ。それに私…スコッレットに殺意を覚えたわ。…ルナにあんなことするなんて許さないんだから…。」
ぎゅっと拳を握り締めるミヤ。
「私だって…ルナを傷つけて…許せないよ。…でも私達が行ってもまたルナを盾にするんじゃないかって…そっちも心配…。」
ノワールは悲しそうに目を伏せる。
「私は召喚の途中を狙うのが効果的だと思うわ。」
そう言ったのはレンカだった。
「召喚に集中しなければいけないからそこをつけばと思うの。」
「…それしかなさそうですね。2人もそれで良い、ですか?」
ノワールとミヤは頷く。
「ルナ…寂しいわ、早く帰ってきて」
誰にも聞こえない声でミヤは呟きをこぼすのだった。
少女は守る事が幸福だと信じ不幸になる選択をした。
それが不幸にするとも知らずに…ー。
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