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第3章 王立魔法学校入学編
194 休日一日目④
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「はあ、すごい話を聞いてしまったな」
みんなが驚きから立ち直ったあと、アランさんがぽつりと呟く。
「サラちゃんの話も驚きではあったんだけれど、私たちはサラちゃんが魔法を使うところを見ていたから。ああ、やっぱりって思ったりもしたのよね。でも、神官長様は……、ちょっと待って!私達、そんな神官長様を危険な目に合わせてしまったのよねっ!ど、ど、どうしよう!?」
シーラさんは盗賊団討伐のことを思い出したのか、顔が真っ青になっていた。
アランさんもマーヴェイさんもシーラさんの言葉に同じように顔を青くしている。
三人の顔色の悪さに、慌ててフェ様は気にしていなかったことや、三人のことは気に入っていたようだと言う話をしたのだけれど、ますます顔色を悪くするだけだった。……私、何か見当違いなことを言っちゃったかな?
「あたしの町の神官長様がまさかそんなすごい人だったなんて、びっくりだわ」
「そんなすごい人と俺たちは一緒に旅をしたのか」
「サラも知ってたなら、早く教えさいよね!」
「ごめんね。神官長様に聞いてからと思ってたら、すっかり忘れちゃって」
いろいろと考えることややることが多すぎて、みんなに伝えていないことをすっかり忘れていた。
正直に謝ったら、キャシーちゃんには呆れたようにため息をつかれてしまった。
うう、ごめんなさい。
「とにかく!俺達にも打ち明けてくれて、ありがとう。正直なところ、まだ実感がわかないこともあるけれど、俺たちを信用してくれて話してくれたのは嬉しいよ」
「私達が言いふらすことはないから安心して!」
「……約束する」
「ありがとうございます!」
アランさん達はいまだ青い顔をしているけれど、それでも私を安心させるようにそう約束してくれた。
そして、落ち着くとシーラさん達も気になるのはやはり精霊様のことのようで、「加護持ちだと精霊様のお姿を見ることができるって本当のことなのかな?」と遠慮がちに、けれども興味が抑えきれない様子で聞かれる。
実はそんな三人の前にはもっとすごい存在の精霊王様がいるわけだけれど、マーブルはそんな三人の様子には興味がないのか、特に反応することもなくポシェットの中で大人しくしていた。
モスはモスで初めて会う三人を自分が見極めるのだと、前から後ろから至る角度から観察していた。
それで見極めることができるのかは謎だけれども。
「えっと、加護を授けてくださった精霊様達は見ることや話すこともできます」
「噂通りなんだな!」
「今もいらっしゃるの?」
「はい。全員ではないですけれど、土の精霊様がその、今はアランさん達の目の前にいます」
きょろきょろと周りを見渡すシーラさんにモスのいる位置を教えると、緊張したようにぴんと背筋を伸ばし、恐る恐るそちらのほうを向く。他のみんなも同じようにモスのほうを畏敬のまなざしで見る姿に、改めて精霊様のすごさを実感する。
最近は精霊様達の精霊様らしからぬ姿を見ることが多かったため、少し尊敬の心が薄れていたようだ。
加護を授けてくださった精霊様達にもう少し感謝の心を持たないとなと反省する私だった。
しばらくアランさん達の質問に答えたあと、アランさん達に「このあと予定はあるの?」と聞かれたので、観光をしようと思っていることと、できれば冒険者ギルドも見学してみたいと思い切って伝えてみる。
「んー、そんな面白い場所でもないと思うけれど」
「少しぐらいならいいじゃないか。その代わり、俺たちの言うことはちゃんと聞いてくれよ?」
「「「「はい!」」」」
アランさんの言葉に二つ返事で答えると、早速冒険者ギルドに連れていてくれることになった。
みんなが驚きから立ち直ったあと、アランさんがぽつりと呟く。
「サラちゃんの話も驚きではあったんだけれど、私たちはサラちゃんが魔法を使うところを見ていたから。ああ、やっぱりって思ったりもしたのよね。でも、神官長様は……、ちょっと待って!私達、そんな神官長様を危険な目に合わせてしまったのよねっ!ど、ど、どうしよう!?」
シーラさんは盗賊団討伐のことを思い出したのか、顔が真っ青になっていた。
アランさんもマーヴェイさんもシーラさんの言葉に同じように顔を青くしている。
三人の顔色の悪さに、慌ててフェ様は気にしていなかったことや、三人のことは気に入っていたようだと言う話をしたのだけれど、ますます顔色を悪くするだけだった。……私、何か見当違いなことを言っちゃったかな?
「あたしの町の神官長様がまさかそんなすごい人だったなんて、びっくりだわ」
「そんなすごい人と俺たちは一緒に旅をしたのか」
「サラも知ってたなら、早く教えさいよね!」
「ごめんね。神官長様に聞いてからと思ってたら、すっかり忘れちゃって」
いろいろと考えることややることが多すぎて、みんなに伝えていないことをすっかり忘れていた。
正直に謝ったら、キャシーちゃんには呆れたようにため息をつかれてしまった。
うう、ごめんなさい。
「とにかく!俺達にも打ち明けてくれて、ありがとう。正直なところ、まだ実感がわかないこともあるけれど、俺たちを信用してくれて話してくれたのは嬉しいよ」
「私達が言いふらすことはないから安心して!」
「……約束する」
「ありがとうございます!」
アランさん達はいまだ青い顔をしているけれど、それでも私を安心させるようにそう約束してくれた。
そして、落ち着くとシーラさん達も気になるのはやはり精霊様のことのようで、「加護持ちだと精霊様のお姿を見ることができるって本当のことなのかな?」と遠慮がちに、けれども興味が抑えきれない様子で聞かれる。
実はそんな三人の前にはもっとすごい存在の精霊王様がいるわけだけれど、マーブルはそんな三人の様子には興味がないのか、特に反応することもなくポシェットの中で大人しくしていた。
モスはモスで初めて会う三人を自分が見極めるのだと、前から後ろから至る角度から観察していた。
それで見極めることができるのかは謎だけれども。
「えっと、加護を授けてくださった精霊様達は見ることや話すこともできます」
「噂通りなんだな!」
「今もいらっしゃるの?」
「はい。全員ではないですけれど、土の精霊様がその、今はアランさん達の目の前にいます」
きょろきょろと周りを見渡すシーラさんにモスのいる位置を教えると、緊張したようにぴんと背筋を伸ばし、恐る恐るそちらのほうを向く。他のみんなも同じようにモスのほうを畏敬のまなざしで見る姿に、改めて精霊様のすごさを実感する。
最近は精霊様達の精霊様らしからぬ姿を見ることが多かったため、少し尊敬の心が薄れていたようだ。
加護を授けてくださった精霊様達にもう少し感謝の心を持たないとなと反省する私だった。
しばらくアランさん達の質問に答えたあと、アランさん達に「このあと予定はあるの?」と聞かれたので、観光をしようと思っていることと、できれば冒険者ギルドも見学してみたいと思い切って伝えてみる。
「んー、そんな面白い場所でもないと思うけれど」
「少しぐらいならいいじゃないか。その代わり、俺たちの言うことはちゃんと聞いてくれよ?」
「「「「はい!」」」」
アランさんの言葉に二つ返事で答えると、早速冒険者ギルドに連れていてくれることになった。
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