4 / 41
あまのじゃく。
「あなたは本当に天邪鬼ねえ」
小さい頃から母によく言われた言葉。
天邪鬼──ってほどではないと思う。
けれど時々、私は妙に意地を張ってしまうことがある。
でも──誰だってそういうところ、あると思う。
特に、なんか、好きな人には。
びっくりするくらい常に無表情な男、楢村昴成と出会ったのは、大学一回生の春のことだった。
満開のソメイヨシノの桜色の花弁と花弁の間から差し込む柔らかな陽光──の下で、楢村くんは本を読んでいた。
入学してすぐの、サークル勧誘。
気がついたら先輩たちにつれられてきた、大学構内のベンチ──何個かそれが並んだ桜の木の下のスペースに、いつもこのお遊びサークルの面々はいるみたいだった。
「飲みサーとかやなくて、ほんまに遊んでるだけ」
関西弁の女性の先輩の説明に、安心して頷いた。もらったチラシをまじまじと眺める。体育館を借りてバレーやフットサルしたり、夏は釣りしたりキャンプしたり、……とまあ暇な人が集まって遊ぼうぜ! みたいなゆるいサークル。参加も不参加も自由。
「あの子も一回やって。飲みもん買ってくるから一緒に待ってて」
関西の大学生は「何年生」じゃなくて「何回生」。その呼称に戸惑いつつ、言われた先にいたのが──楢村くんで。
楢村くんは周りには何の興味もなさそうに、ただ桜の下のベンチに座って本を読んでいた。
「──なに読んでるの?」
楢村くんはちらりと私を見上げた。
彼の整った眉目に、私は一瞬目を瞬いて──楢村くんから返事はない。ただ本の表紙を見せられた。
「黒猫」
タイトルを読み上げる。作者はエドガー・アラン・ポー。
「面白い?」
「ん」
返ってきたのはそのひとこと。
私は彼の横に座って、ただ桜を見上げた。花びらの隙間から春の空が見えた。やけにキラキラして見えて、ひどく戸惑ったのを未だに覚えている。
楢村くんとはそのまま同じサークルの、時々話すだけの関係が続いた。
「なんで楢村くん、このサークル入ったの?」
そう彼を見上げて質問したのは、一回生の夏。
合宿(何のだろう)という名の皆での伊勢旅行。夜の海を眺めながら、私は楢村くんにそう聞いた。
ざあと潮騒の音がする。
泊まっている旅館の裏、防波堤の上の道。
なんとなく寝付けなくて散歩に出たら、なぜだか楢村くんが追いかけてきたのだった。
テトラポットの間を潮波がちゃぷちゃぷ揺れる。
月はない。
背の高い彼の向こうに、名前も知らない星座が瞬いた。
「誘われるんが面倒やったから」
「え?」
「勧誘。もうサークル入ってますって断れるやろ」
ぶっきらぼうに答えるその回答に、思わず笑った。なるほど。
「ここやったら参加も自由やから、めんどかったら来んでいいし」
「その割には出席率高くない?」
「……」
楢村くんは少しだけ眉間のシワを深くした。揶揄われて気を悪くしたんだろうか?
私は視線を海に戻す。夜の闇を溶かしこんだ墨汁みたいな海水が、たぷたぷと揺れていた。
じっと見ていると、ふと手首を掴まれる。
「な、なに?」
「──なんでもない」
楢村くんはそう言って、手を離した。
そのまま無言で宿に戻る。
みんなが遊び疲れて眠る部屋、自分の布団に潜り込んで、古びた常夜灯を見つめた。
ざあ、ざあと──潮騒の音がやけに耳につく。
掴まれた右手首が、じんじんと熱くて眠れなかった。
(なんで──)
私は思う。
なんで私は、そんな会話を未だに──10年近く前の会話を──覚えているんだろう。
一回生の、冬に差し掛かった頃。
サークルの買い出しに楢村くんとふたり、出かけた。
「クルマ回してくるから、ここおって」
大学と同じ市内の、ショッピングモールとデパートが一緒になったような複合施設。
楢村くんはお母さんのお下がりらしい、古い外国車を持っていて。それに乗せてもらっていたんだけれど──
買い出し(クリスマスパーティーだったと思う)の荷物は結構な量で。
「クルマまで運ぶんキツいし、ここで載せよ」
そんなわけで、私は駐車場に続く出口のところで、楢村くんが車を付けてくれるのを待っていた。
ぼうっと自動販売機の近くに立っていると、どん、と背中に誰かがぶつかる。
「わ、す、すみません!」
反射的に謝って、相手の顔を見る。
どうということもない、平凡な──自分のお父さんと同年代くらいの、男の人だった。
その人は舌打ちをして、私をジロジロと眺める。
「あの……?」
「学生か?」
「あ、はい……」
はーあ、とおじさんは大仰にため息をつく。
「こんなとこに立っとったら邪魔やろ」
「え、あ、すみません……」
口ではそう言いながら、違和感を抱く。
私が待っていたのは、大きな荷物の下げ下ろしができるようなできるようなスペース。ショッピングモールには家具屋さんも入っているから、そういう買い物の人も使えるようにという配慮だろう。
自動販売機を使うにしても、特に邪魔にはならないようなところだった。
「ほんまに今の若いやつらはあかんわ。少しはモノを考えや」
「あの、すみません。邪魔なら移動しますので……」
「そういうんちゃうやん」
「……あ、の」
「ヘラヘラヘラヘラしやがって、ほんまに」
おじさんは小さく私の肩を押す。よろめきながら、私は混乱して目をキョロキョロと動かした。
(だ、誰か)
ガラス扉にの先には駐車場の精算機──そのむこうには、人が行き交うショッピングモールの通路。
けれど、誰も駐車場になんか気を向けていないし(そりゃそうだ!)叫んでもガラス戸があるから気づかれないだろう。
「あ? なんやその顔、オレがなんかしたか?」
「あの、いえ、そんなんじゃ」
「悪いのはそっちやろうが」
「はい、ご、ごめんなさい」
俯いて、スカートを握り締めた。
この頃には、やっと理解が追いついていて──この人は、難癖をつけたいだけの人だ。
(ど、どうしよう)
どうやり過ごそう──と半泣きで考える。
「なんやその態度は」
おじさんがネチネチと私の顔を覗き込む。
私は恐怖で、ひゅっと息を吸った。
逃げる? でも荷物は? 私のじゃない。おじさんに盗られるかもしれない──でも、このままだったら殴られたりする? どうしよう、どうしよう……
(誰か……)
誰か、助けて。
私は恐怖でいっぱいになっていく頭で考える。誰か──誰か。
(楢村くん……)
頭に浮かんだのは、楢村くんその人で。
(早く戻ってきて──!)
祈るように、そう思う。
ぎゅっと目を閉じた。
小さい頃から母によく言われた言葉。
天邪鬼──ってほどではないと思う。
けれど時々、私は妙に意地を張ってしまうことがある。
でも──誰だってそういうところ、あると思う。
特に、なんか、好きな人には。
びっくりするくらい常に無表情な男、楢村昴成と出会ったのは、大学一回生の春のことだった。
満開のソメイヨシノの桜色の花弁と花弁の間から差し込む柔らかな陽光──の下で、楢村くんは本を読んでいた。
入学してすぐの、サークル勧誘。
気がついたら先輩たちにつれられてきた、大学構内のベンチ──何個かそれが並んだ桜の木の下のスペースに、いつもこのお遊びサークルの面々はいるみたいだった。
「飲みサーとかやなくて、ほんまに遊んでるだけ」
関西弁の女性の先輩の説明に、安心して頷いた。もらったチラシをまじまじと眺める。体育館を借りてバレーやフットサルしたり、夏は釣りしたりキャンプしたり、……とまあ暇な人が集まって遊ぼうぜ! みたいなゆるいサークル。参加も不参加も自由。
「あの子も一回やって。飲みもん買ってくるから一緒に待ってて」
関西の大学生は「何年生」じゃなくて「何回生」。その呼称に戸惑いつつ、言われた先にいたのが──楢村くんで。
楢村くんは周りには何の興味もなさそうに、ただ桜の下のベンチに座って本を読んでいた。
「──なに読んでるの?」
楢村くんはちらりと私を見上げた。
彼の整った眉目に、私は一瞬目を瞬いて──楢村くんから返事はない。ただ本の表紙を見せられた。
「黒猫」
タイトルを読み上げる。作者はエドガー・アラン・ポー。
「面白い?」
「ん」
返ってきたのはそのひとこと。
私は彼の横に座って、ただ桜を見上げた。花びらの隙間から春の空が見えた。やけにキラキラして見えて、ひどく戸惑ったのを未だに覚えている。
楢村くんとはそのまま同じサークルの、時々話すだけの関係が続いた。
「なんで楢村くん、このサークル入ったの?」
そう彼を見上げて質問したのは、一回生の夏。
合宿(何のだろう)という名の皆での伊勢旅行。夜の海を眺めながら、私は楢村くんにそう聞いた。
ざあと潮騒の音がする。
泊まっている旅館の裏、防波堤の上の道。
なんとなく寝付けなくて散歩に出たら、なぜだか楢村くんが追いかけてきたのだった。
テトラポットの間を潮波がちゃぷちゃぷ揺れる。
月はない。
背の高い彼の向こうに、名前も知らない星座が瞬いた。
「誘われるんが面倒やったから」
「え?」
「勧誘。もうサークル入ってますって断れるやろ」
ぶっきらぼうに答えるその回答に、思わず笑った。なるほど。
「ここやったら参加も自由やから、めんどかったら来んでいいし」
「その割には出席率高くない?」
「……」
楢村くんは少しだけ眉間のシワを深くした。揶揄われて気を悪くしたんだろうか?
私は視線を海に戻す。夜の闇を溶かしこんだ墨汁みたいな海水が、たぷたぷと揺れていた。
じっと見ていると、ふと手首を掴まれる。
「な、なに?」
「──なんでもない」
楢村くんはそう言って、手を離した。
そのまま無言で宿に戻る。
みんなが遊び疲れて眠る部屋、自分の布団に潜り込んで、古びた常夜灯を見つめた。
ざあ、ざあと──潮騒の音がやけに耳につく。
掴まれた右手首が、じんじんと熱くて眠れなかった。
(なんで──)
私は思う。
なんで私は、そんな会話を未だに──10年近く前の会話を──覚えているんだろう。
一回生の、冬に差し掛かった頃。
サークルの買い出しに楢村くんとふたり、出かけた。
「クルマ回してくるから、ここおって」
大学と同じ市内の、ショッピングモールとデパートが一緒になったような複合施設。
楢村くんはお母さんのお下がりらしい、古い外国車を持っていて。それに乗せてもらっていたんだけれど──
買い出し(クリスマスパーティーだったと思う)の荷物は結構な量で。
「クルマまで運ぶんキツいし、ここで載せよ」
そんなわけで、私は駐車場に続く出口のところで、楢村くんが車を付けてくれるのを待っていた。
ぼうっと自動販売機の近くに立っていると、どん、と背中に誰かがぶつかる。
「わ、す、すみません!」
反射的に謝って、相手の顔を見る。
どうということもない、平凡な──自分のお父さんと同年代くらいの、男の人だった。
その人は舌打ちをして、私をジロジロと眺める。
「あの……?」
「学生か?」
「あ、はい……」
はーあ、とおじさんは大仰にため息をつく。
「こんなとこに立っとったら邪魔やろ」
「え、あ、すみません……」
口ではそう言いながら、違和感を抱く。
私が待っていたのは、大きな荷物の下げ下ろしができるようなできるようなスペース。ショッピングモールには家具屋さんも入っているから、そういう買い物の人も使えるようにという配慮だろう。
自動販売機を使うにしても、特に邪魔にはならないようなところだった。
「ほんまに今の若いやつらはあかんわ。少しはモノを考えや」
「あの、すみません。邪魔なら移動しますので……」
「そういうんちゃうやん」
「……あ、の」
「ヘラヘラヘラヘラしやがって、ほんまに」
おじさんは小さく私の肩を押す。よろめきながら、私は混乱して目をキョロキョロと動かした。
(だ、誰か)
ガラス扉にの先には駐車場の精算機──そのむこうには、人が行き交うショッピングモールの通路。
けれど、誰も駐車場になんか気を向けていないし(そりゃそうだ!)叫んでもガラス戸があるから気づかれないだろう。
「あ? なんやその顔、オレがなんかしたか?」
「あの、いえ、そんなんじゃ」
「悪いのはそっちやろうが」
「はい、ご、ごめんなさい」
俯いて、スカートを握り締めた。
この頃には、やっと理解が追いついていて──この人は、難癖をつけたいだけの人だ。
(ど、どうしよう)
どうやり過ごそう──と半泣きで考える。
「なんやその態度は」
おじさんがネチネチと私の顔を覗き込む。
私は恐怖で、ひゅっと息を吸った。
逃げる? でも荷物は? 私のじゃない。おじさんに盗られるかもしれない──でも、このままだったら殴られたりする? どうしよう、どうしよう……
(誰か……)
誰か、助けて。
私は恐怖でいっぱいになっていく頭で考える。誰か──誰か。
(楢村くん……)
頭に浮かんだのは、楢村くんその人で。
(早く戻ってきて──!)
祈るように、そう思う。
ぎゅっと目を閉じた。
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
◆エブリスタ様にも掲載。人気沸騰中です!
https://estar.jp/novels/26513389
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。