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10年後への求婚
(未定…)
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「ありがとうございます。そう云ってくださればとても癒されます。それであの…実は一昨年(おととし)の秋頃に、一度お宅に訪問させていただいて、株式の第三者割当の話をお母様にさせていただいたのですが、それをお母様からお聞きになられましたでしょうか?」
「えっ?株式の第三者割当…?ああ…」と惑香はいまさらのようにそのことを思い出した。そしてその時に一郎小父さんの息子たるこの眼前の義男のことを、母から惑香は聞かされたのだということも思い出した。それまでは、前述したように義男という存在を意識したことすらもなく、であるから、なぜ今頃になって突然自分の前に現れ、自分への思いハンパならずを云うのか、とんと惑香には理解できなかったのだ。自分とは一面識もなかった筈…なのに、これはいったいなぜなのか?しかしもっとも彼が義男であることを知らずに今日のマドンナのコンサートや、それ以前にもフジ子ヘミングの演奏会などで彼の存在を認識してはいたのだ。それが義男であることを自分は知らなかっただけだ。ではなぜ義男は素性を自分に明かさなかったのか。いつから自分を見初めてくれたのか…惑香の目は義雄の説明を求めた。
「ええ、その時あなたはご不在でした。
「えっ?株式の第三者割当…?ああ…」と惑香はいまさらのようにそのことを思い出した。そしてその時に一郎小父さんの息子たるこの眼前の義男のことを、母から惑香は聞かされたのだということも思い出した。それまでは、前述したように義男という存在を意識したことすらもなく、であるから、なぜ今頃になって突然自分の前に現れ、自分への思いハンパならずを云うのか、とんと惑香には理解できなかったのだ。自分とは一面識もなかった筈…なのに、これはいったいなぜなのか?しかしもっとも彼が義男であることを知らずに今日のマドンナのコンサートや、それ以前にもフジ子ヘミングの演奏会などで彼の存在を認識してはいたのだ。それが義男であることを自分は知らなかっただけだ。ではなぜ義男は素性を自分に明かさなかったのか。いつから自分を見初めてくれたのか…惑香の目は義雄の説明を求めた。
「ええ、その時あなたはご不在でした。
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