エッセイのプロムナード

多谷昇太

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スクールカーストへの考察

文学評論

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「文学評論」ということには常々関心を持っていましたがそれは評論家たちが其々の説を論じて、偶々私がそれを目にした時に推考する程度のことで、やれ今がポストモダンの時代だとか、ここにお書きのゼロ世代云々などということに関しては至って門外漢でした。もちろん文学評論がひとつのカルチャーとして文学の世界に君臨していたことは知っています。自作品のことで恐縮ですが例えばこの「みなせ」とは方やの「あおむしさん」に掲載させていただいている拙著「一葉恋慕・明治編」に於いては、この先どうしても文学の系譜についてひとくさり綴らざるを得ず、自然主義→写実主義→象徴主義ORロマン主義という西洋の系譜を、また一葉の往時で云えば江戸時代の偽作文学から坪内逍遥の「小説神髄」を得て写実・ロマン主義へという近代文学に至る様を、一葉とその取り巻きの人物たちに語らせねばなりません。ですから私に於いてはこのような時に文学論を再認識する程度のレベルでしかないわけで、仰るような文学評論というジャンルを知ってはいても、そこに些かでも蘊蓄があるわけではありません。それゆえ伊藤氏の今回の考察などを拝見してはその都度勉強させていただくような塩梅でして、これについて論評云々などとは烏滸がましい限りです。ただ何点か心に掛かることがありまして、例えばスクールカースト制度。文字通り、スクールカースト制度という文学のジャンルがあるということが驚きでした。「小説家になろう」など投稿ネット小説サイトには私も日頃から投稿・掲載させてもらっていますが、ここに於ける若い人たちの作品を見れば「いじめ」が蔓延していることが一目瞭然です。他にも「ワープ」「転生」「異次元」などというジャンルがあり、今の若い人たちにとって「あの世がある」ことや「霊の存在」などは当たり前であることが容易に判ります。むしろ(つまらない?)現実世界よりはそちらの世界に重きを置いている観さえあります。私などスクールカースト制度ともども否定的観点からこれらを捉えざるを得ませんが、何であるにせよ、これが若い人たちに於ける昨今のトレンドであることに疑う余地はありません。
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