エッセイのプロムナード

引っ越し顛末記（二）

（ワル）霊視のやること

以上が我が身で体験させられた（ワル）霊視の働き方の一例となる。これら５つの信じられないことの一つ目が「霊視と霊視社会」で、二番目がここに紹介したようなその働き方の驚異なのだが、はたして誰か信じるだろうか？このように心中で誘導されるという禍々しい事実を。おそらく眉唾ものと思われるだろうが、実は‘悪’霊視の災禍はこればかりではない。こちらも番号を振っていくつでも列挙できるのだが、余りそれをやっても読む人に煩わしくなるので、ここでは簡単に５つほど紹介しよう。　
　いやしかしその前に、そもそもなぜ、私にとってこんな見っともないこと甚だしい顛末記を書くのかと云うと、この悪霊視による災禍はひとり私だけではないだろうと思うからだし、これを知っていただけるだけでもその災禍が減るだろうと思うからである。「あ、これは霊視による語り掛けではないか？」と自分にちょっと待てをすることもできるわけだ。これが顛末記を書く上での間違いのない理由のひとつなのだが、もっともこのように「他人の為に…」などと云って、おのれの恥さらしへの蓑隠れとするつもりなど更々ない。主動機は飽くまでも「くやしさ」と「反発」だし、決して表には出ないだろう世の金満家や権力者たちによる、その余りにも恣意がままなる貧乏人への仕打ちの様を、例え私一人であっても世にさらして暴きたいからだ。さらには霊視社会の、これを知らぬ者への傲慢ぶりにも反発したいがゆえだ…。
　脱線したがではその霊視による厄病神的な働きの数々だが、それらを以下にまとめて記す。その１．こいつら‘悪’霊視者たちは、他人の暗証番号やパスワードを盗視する。その２．人間ナビゲーターのごとく憑く者の居場所を知る（隠れることも逃げることも出来ない）。その３．あなたが敬愛している人物などを装って心中であなたに語りかける。その４．あなたが小説等を書く人であるならばそれを全部盗み見られて盗作される。その５．あなたが見、聞き、思い、することを‘あなたの目’を通じてすべて知られる…等々だが、実際に始めのパスワード云々のことで私は最近次のようなことを体験した。