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白峰の巻
私の名前は東尋僧侶
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「いちいち理由を明示して、これからあなたと亜希子を論破するつもりだけど、いい?ただその前にちょっとひと言だけね…」とわざわざ間を置いて梅子はもったいをつける。何やら僧について感じるところがありそうだ。
「あなたさあ、さっきからジキルとハイドと云うか、二重人格と云うか…突然別人染みちゃったりしてるのよね。僧形をしているんだから僧号があるんでしょ?まずそれを聞かせてくれる?もしないんだったら俗名でもいいから教えてよ。お世辞を云うわけじゃ更々ないけど、とにかく私、あなたに興味があるわ」と問う。すると僧は心中で何者かに素早く可否を問うたがごとくしてから「はい。拙僧はこちらの社、いや会長が見抜かれた通り僧籍のない身ですから、どこのナニ坊とも号してはおりません。本名を云うなら東尋(とうじん)、東を尋ねると書いて東尋と申します。東尋坊主、すなわち東尋坊と呼んでくれてもいいですが、しかしそれでは何やら不吉な響きがしないでもないので、どうぞこのまま坊主とだけお呼びください」と自らを名乗りさらにひと言「私ごときに興味を抱いてくださり、恐悦に絶えません、梅子さん。さては男としての魅力が私にもまだあったか…」などとうそぶくのに「ふん」とばかりそれを一蹴して「それならやっぱり雲水さんとだけお呼びするわ。じゃあ雲水さん、まず観音からね」と、ここで梅子が息を吐く。折りしも遠雷ながらカミナリが直後にとどろいて梅子の長広舌が始まった。
「観音と云うのはもちろん亜希子のことよ。ついでに云えば祠でのストリップもそうだわね」ここでちらっと亜希子の顔を見てから「‘純蜜の趣はなはだ強し’というのと掛け合わせでしょ?彼女はお美人さんで頭もいい、だから当然過ぎた自信家となってしまう。ご本人さえ望むならこの先どんな玉の輿にでも乗れるでしょうよ。エクスタシーの身悶えっていうのも亜希子への云い当て妙で、そこからはそうねえ、どこか蛇の趣きさえ感じるわねえ。だってさ、エクスタシーっていうのは、こう身をくねくねとさせるんでしょ?ちょうど蛇みたいに(ここで先程の僧同様に身悶えの卑猥な格好を演じて見せる)」
【(亜希子の?)卑猥な格好を演じて見せたあとで、亜希子を笑う梅子のイメージ】
【東尋坊では何やら不吉…坊主で結構と泰然自若な東尋僧侶】
「あなたさあ、さっきからジキルとハイドと云うか、二重人格と云うか…突然別人染みちゃったりしてるのよね。僧形をしているんだから僧号があるんでしょ?まずそれを聞かせてくれる?もしないんだったら俗名でもいいから教えてよ。お世辞を云うわけじゃ更々ないけど、とにかく私、あなたに興味があるわ」と問う。すると僧は心中で何者かに素早く可否を問うたがごとくしてから「はい。拙僧はこちらの社、いや会長が見抜かれた通り僧籍のない身ですから、どこのナニ坊とも号してはおりません。本名を云うなら東尋(とうじん)、東を尋ねると書いて東尋と申します。東尋坊主、すなわち東尋坊と呼んでくれてもいいですが、しかしそれでは何やら不吉な響きがしないでもないので、どうぞこのまま坊主とだけお呼びください」と自らを名乗りさらにひと言「私ごときに興味を抱いてくださり、恐悦に絶えません、梅子さん。さては男としての魅力が私にもまだあったか…」などとうそぶくのに「ふん」とばかりそれを一蹴して「それならやっぱり雲水さんとだけお呼びするわ。じゃあ雲水さん、まず観音からね」と、ここで梅子が息を吐く。折りしも遠雷ながらカミナリが直後にとどろいて梅子の長広舌が始まった。
「観音と云うのはもちろん亜希子のことよ。ついでに云えば祠でのストリップもそうだわね」ここでちらっと亜希子の顔を見てから「‘純蜜の趣はなはだ強し’というのと掛け合わせでしょ?彼女はお美人さんで頭もいい、だから当然過ぎた自信家となってしまう。ご本人さえ望むならこの先どんな玉の輿にでも乗れるでしょうよ。エクスタシーの身悶えっていうのも亜希子への云い当て妙で、そこからはそうねえ、どこか蛇の趣きさえ感じるわねえ。だってさ、エクスタシーっていうのは、こう身をくねくねとさせるんでしょ?ちょうど蛇みたいに(ここで先程の僧同様に身悶えの卑猥な格好を演じて見せる)」
【(亜希子の?)卑猥な格好を演じて見せたあとで、亜希子を笑う梅子のイメージ】
【東尋坊では何やら不吉…坊主で結構と泰然自若な東尋僧侶】
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