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第八話
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ノア様と別れ、私は式場へと急いだ。うろ覚えでしか場所を把握していないので、ひとまず、同じ新入生と思われる人達について行くことにした。
無事、人の流れに沿って歩いていたら式場へ到着できた。
既にたくさんの新入生たちが式場に集まっていて、在校生から花のコサージュを受け取っている。
この学園は入学式の時に新入生の入学を祝福するため、在校生より花のコサージュをもらうことになっている。
私はまだ貰っていないから、貰いに行ってから自分の席に座ろう。
そう思って、コサージュを配っている生徒を探した。
「あれ?君まだ貰ってないの?よかったらどうぞ。入学おめでとう」
後ろから腕章をつけた男子生徒がコサージュを手渡してくれた。
「ありがとうございます!」
私は受け取ろうと手を伸ばす。
が、受け取ることは出来なかった。
「ごめんね、その子は僕からって決まってるから」
誰かの腕が遮ってしまったのだ。
「み、神子様…。これは失礼致しました」
そう言って男子生徒は逃げるように去っていった。
「エ…」
その腕はエディのものだった。
学習しない私はまたもやエディと呼んでしまいそうになる。
「やあ、リア。入学おめでとう。はい、これ受け取って」
そう言って、エディは赤い4本の小ぶりの薔薇がついたコサージュをくれた。
他の生徒は一輪の花がついたコサージュなのに…ということはこれは特別仕様。
「その…神子様、これは受け取れませんわ」
だって、特別仕様ってことはエディにとって大切な人に送らないといけないものでしょう?それは私じゃなくて、聖女様だと思う。
「なんで?なんで、さっきの生徒のコサージュは受け取ろうとしたのに私のは受け取ってくれないの?それに、神子様じゃなくてエディでしょ?ねぇ?」
いつものように笑みを浮かべて話しかけてくるのに怖い…目が笑っていない。
「こ、これは聖女様へのコサージュだと思いますので…」
「これはリアのためのもの。リアのために特別に作らせたんだよ?だから、リアが貰ってもおかしくない。ね?だから受け取って」
ずいずいと私に押し付けようとしてくる。これを貰ってしまったらこのあとどうなることか…。ご令嬢たちから目をつけられる気しかしないのに。
一度貰ったフリをして、つけずに何処かにしまっておこうかな…。まだ、コサージュを配っている生徒の方もいるし。
「…、ありがとうございます…」
渋々と言ったかたちで私は手を伸ばした。
が、ひょいとかわされてしまった。なんだろう、これさっきもやられた気がする。
「え?」
「つけてあげる」
「はぁ…?」
「動かないで」
今日のエディはもう何がなんだかわからない。先程までは目が笑ってない笑みを浮かべていたのに、今は真剣な顔をしながらコサージュをつけている。
カチッと何かが閉まる音がして、エディの手はコサージュから離れていった。
「はい、出来た」
「ありがとうございます…?」
って、私ったらッ!つけてもらってどうするのよ!
「あ、ちなみにそれ外しちゃダメだからね?というか、外れないから。大丈夫、新入生に婚約者がいる在校生も特注のコサージュを渡してるからあまり目立たないよ。入学式楽しんで」
そういうとエディはどこかに行ってしまった。
それより、外れないってどういうこと?!それに、私は今は婚約者いないから特別仕様なんておかしいでしょ?!
急いでコサージュを外そうとするけれど、何やら金具の部分が複雑になっていて取れる気がしない。本当にこれ外れないの?!
これ、このまま入学式参加するしかないの…?
コサージュをつけたままでは新しいコサージュを貰いに行くわけにもいかない。時間が許す限りここで立ち止まってどうにか外れないか頑張るしかないわ。
自分は不器用な方だから、根気でなんとか外そうと頑張る。
だが、一向に外れる気配がない。
それなのに、入学式の開始時間が刻一刻と迫って来ている。段々とコサージュを配る在校生たちも減って来て余計私を焦らせる。
(もう、全然取れない!)
もう諦めようかな…。
諦めて、今日一日大人しくして過ごせばなんとか目立たない…と信じる。
あの後、無事入学式が終わり、ノア様と合流した。
ノア様は聖女様を保健室に送り届け、そのまま保険医の方に任せた後、入学式にギリギリで間に合ったそうだ。間に合ったようで何より。
ノア様と合流した時開口一番に言われたのはコサージュについてだった。
どう頑張っても外れない、と言ったら当たり前だ。と言われてしまった。
どうやら、このコサージュには小さな鍵が付いているようで…。恐らくその鍵はエディが持っているため、これを外すにはエディに会って外してもらうしかないよう。
なるべく関わらないようにと思っていたのに…。
あまり会いたくないけれど、かと言ってこのままにしておくわけにもいかないため、私はエディの元へ行くことにした。
幸い、今日は入学式が終わったら帰宅していいため、このまま向かうことにする。ノア様も心配だからとついて来てくれるらしい。本当にノア様は優しいわ。
近くにいた在校生の方に聞いたところ、エディは生徒会室にいるらしく、早速向かってみた。
向かってみると、ちょうど生徒会室から出てくる生徒がいたため、声をかけてみる。
「はじめまして。1年のエミリア・サンダースと申します」
「はじめまして。同じく1年ノア・バッテンベルクと申します」
私たちは揃って丁寧に挨拶をする。やっぱり最初が肝心よね!ノア様もちゃんと挨拶しているわ。
「ああ、貴方がエドワードの…。はじめまして。生徒会副会長を務めてる3年の…」
ガラッ!
「リアの声が聞こえた」
声をかけた3年の生徒が名前を発する前に、突然生徒会室の扉が開かれた。
そして、中からエディがぬっと出てきた。
私声がそんなに大きかったのかしら…?
無事、人の流れに沿って歩いていたら式場へ到着できた。
既にたくさんの新入生たちが式場に集まっていて、在校生から花のコサージュを受け取っている。
この学園は入学式の時に新入生の入学を祝福するため、在校生より花のコサージュをもらうことになっている。
私はまだ貰っていないから、貰いに行ってから自分の席に座ろう。
そう思って、コサージュを配っている生徒を探した。
「あれ?君まだ貰ってないの?よかったらどうぞ。入学おめでとう」
後ろから腕章をつけた男子生徒がコサージュを手渡してくれた。
「ありがとうございます!」
私は受け取ろうと手を伸ばす。
が、受け取ることは出来なかった。
「ごめんね、その子は僕からって決まってるから」
誰かの腕が遮ってしまったのだ。
「み、神子様…。これは失礼致しました」
そう言って男子生徒は逃げるように去っていった。
「エ…」
その腕はエディのものだった。
学習しない私はまたもやエディと呼んでしまいそうになる。
「やあ、リア。入学おめでとう。はい、これ受け取って」
そう言って、エディは赤い4本の小ぶりの薔薇がついたコサージュをくれた。
他の生徒は一輪の花がついたコサージュなのに…ということはこれは特別仕様。
「その…神子様、これは受け取れませんわ」
だって、特別仕様ってことはエディにとって大切な人に送らないといけないものでしょう?それは私じゃなくて、聖女様だと思う。
「なんで?なんで、さっきの生徒のコサージュは受け取ろうとしたのに私のは受け取ってくれないの?それに、神子様じゃなくてエディでしょ?ねぇ?」
いつものように笑みを浮かべて話しかけてくるのに怖い…目が笑っていない。
「こ、これは聖女様へのコサージュだと思いますので…」
「これはリアのためのもの。リアのために特別に作らせたんだよ?だから、リアが貰ってもおかしくない。ね?だから受け取って」
ずいずいと私に押し付けようとしてくる。これを貰ってしまったらこのあとどうなることか…。ご令嬢たちから目をつけられる気しかしないのに。
一度貰ったフリをして、つけずに何処かにしまっておこうかな…。まだ、コサージュを配っている生徒の方もいるし。
「…、ありがとうございます…」
渋々と言ったかたちで私は手を伸ばした。
が、ひょいとかわされてしまった。なんだろう、これさっきもやられた気がする。
「え?」
「つけてあげる」
「はぁ…?」
「動かないで」
今日のエディはもう何がなんだかわからない。先程までは目が笑ってない笑みを浮かべていたのに、今は真剣な顔をしながらコサージュをつけている。
カチッと何かが閉まる音がして、エディの手はコサージュから離れていった。
「はい、出来た」
「ありがとうございます…?」
って、私ったらッ!つけてもらってどうするのよ!
「あ、ちなみにそれ外しちゃダメだからね?というか、外れないから。大丈夫、新入生に婚約者がいる在校生も特注のコサージュを渡してるからあまり目立たないよ。入学式楽しんで」
そういうとエディはどこかに行ってしまった。
それより、外れないってどういうこと?!それに、私は今は婚約者いないから特別仕様なんておかしいでしょ?!
急いでコサージュを外そうとするけれど、何やら金具の部分が複雑になっていて取れる気がしない。本当にこれ外れないの?!
これ、このまま入学式参加するしかないの…?
コサージュをつけたままでは新しいコサージュを貰いに行くわけにもいかない。時間が許す限りここで立ち止まってどうにか外れないか頑張るしかないわ。
自分は不器用な方だから、根気でなんとか外そうと頑張る。
だが、一向に外れる気配がない。
それなのに、入学式の開始時間が刻一刻と迫って来ている。段々とコサージュを配る在校生たちも減って来て余計私を焦らせる。
(もう、全然取れない!)
もう諦めようかな…。
諦めて、今日一日大人しくして過ごせばなんとか目立たない…と信じる。
あの後、無事入学式が終わり、ノア様と合流した。
ノア様は聖女様を保健室に送り届け、そのまま保険医の方に任せた後、入学式にギリギリで間に合ったそうだ。間に合ったようで何より。
ノア様と合流した時開口一番に言われたのはコサージュについてだった。
どう頑張っても外れない、と言ったら当たり前だ。と言われてしまった。
どうやら、このコサージュには小さな鍵が付いているようで…。恐らくその鍵はエディが持っているため、これを外すにはエディに会って外してもらうしかないよう。
なるべく関わらないようにと思っていたのに…。
あまり会いたくないけれど、かと言ってこのままにしておくわけにもいかないため、私はエディの元へ行くことにした。
幸い、今日は入学式が終わったら帰宅していいため、このまま向かうことにする。ノア様も心配だからとついて来てくれるらしい。本当にノア様は優しいわ。
近くにいた在校生の方に聞いたところ、エディは生徒会室にいるらしく、早速向かってみた。
向かってみると、ちょうど生徒会室から出てくる生徒がいたため、声をかけてみる。
「はじめまして。1年のエミリア・サンダースと申します」
「はじめまして。同じく1年ノア・バッテンベルクと申します」
私たちは揃って丁寧に挨拶をする。やっぱり最初が肝心よね!ノア様もちゃんと挨拶しているわ。
「ああ、貴方がエドワードの…。はじめまして。生徒会副会長を務めてる3年の…」
ガラッ!
「リアの声が聞こえた」
声をかけた3年の生徒が名前を発する前に、突然生徒会室の扉が開かれた。
そして、中からエディがぬっと出てきた。
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