9 / 14
9.ヴァネッサ様の噂
しおりを挟む
最近日を追うごとにヴァネッサ様に嫌がらせをされたと訴える人が増えている。
『ヴァネッサ様に髪を引っ張られた』『ヴァネッサ様に酷い事を言われた』『ヴァネッサ様に足をかけられた』『ヴァネッサ様にお茶をかけられた』などなど挙げたらキリがないほどに、まるで競い合う様にヴァネッサ様に嫌がらせをされたと声高に訴えるのだ。
何故こんな事が起こっているか……。
あのヴァネッサ様が嫌がらせをするなんて考えられない。
なのに変な噂が流れているのだ。
その噂とは『ヴァネッサ様は自分より見目の優れている者を妬んで嫌がらせをする』というものだ。
あくまで噂で真偽のほどは分からない。
ただ実際に嫌がらせをされたと訴える人はいる。
だが皆エリー様みたいなタイプの方々ばかりだ。
そしてエリー様みたいなタイプの方々は、自分より身分が低い者やソニア様のように言い返せない相手を狙って、虐めのような事をしている。
そして私は虐めをしてる人に声を大にして言いたい!
何故ヒロインを虐めないのか!
虐められるのはヒロインの役目ではないのか!
ゲームのイベントでは、モブ令嬢に虐められてるヒロインを攻略対象者が助けにくるはず。
なのに何故か私は虐められない。
いつも別の人が虐められている。
そして私は黙って見てる事ができず、いつも間に入っていってしまうのだ。
「ちょっと!貴方聞いてるの!!」
「えぇ聞いていますよ。またヴァネッサ様に嫌がらせをされたんですか?」
「えぇそうよ。本当に困るわぁー。私がそんなに疎ましいのかしらね。」
エリー様は嬉しそうに話すが、絶対に嘘だろう。髪飾りの一件だって嘘だったのだから。
不思議なのは何故ヴァネッサ様がこの噂を放置しているのか……もしや知らないのだろうか?
エリー様は如何にヴァネッサ様に嫌がらせをされたか嬉々として説明してくる。
そんなエリー様が煩わしくて、つい意地悪く返してしまった。
「では、殿下にご相談なさってはいかがですか?」
「はぁ?」
「いえ、ヴァネッサ様は殿下の婚約者様でいらっしゃいますので、ヴァネッサ様に嫌がらせをされているのであれば、殿下にご相談しヴァネッサ様を諫めて頂いたらどうかと思いまして。」
実際には嫌がらせをされていないのだから殿下に訴るなんて無理だろう。
そんな風に思っていたのだが、、、
「……そうね。それがいいわ!貴方たまには良いこと言うじゃない!」
(ほぇ⁉︎いやいや、本気なの⁉︎だって嫌がらせなんて嘘でしょう?殿下に嘘つくの?それ絶対にすぐバレるわよ!)
「えっ⁉︎いや、、エリー様?ちょっと待って…」
エリー様のまさかの返しに戸惑っていると、エリー様は「私の美貌で殿下を……うふふ」と言いながら、颯爽と教室を出て行ってしまった。
(えぇーー嘘でしょう⁉︎本気なの?)
エリー様は本気なんだろうか?
もし本当に殿下に訴えに行ってたら…
もし嘘がバレたら不敬罪……
(ど、どうしよう!余計な事言っちゃった!)
私が困惑しながらエリー様の後ろ姿を見送っていると、ソニア様がオズオズと話しかけてきた。
「あ、あのリリア様。また助けてくれてありがとうございます。」
「え?あ、いや、お礼なんていいですよ。大したことしていませんから。」
「……いえ、私はリリア様みたいになれないから。恥ずかしいですよね……何も言い返せないなんて。本当にごめんなさい。」
そう言うとソニア様は申し訳なさそうに俯いてしまった。
「うーん?それって恥ずかしいことでしょうか?」
「えっ?あの、リリア様?」
「ソニア様は言葉の大切さを理解してお話してるのではないでしょうか。自分の言葉で相手がどんな想いをするのか、ちゃんと人の気持ちに寄り添える方だと思います。指輪の事も指摘したらエリー様が恥をかくと思って言わずにおいたんですよね?」
「えぇ、まぁそうですね…」
(はぁーやっぱりか。それなのに私ったら…。エリー様に余計な事を言ってしまうし…。)
「ごめんなさい。やっぱり私余計なことを……」
「ち、違います!リリア様は何も悪くないです。だって私すごく嬉しかったんですから。…私が言い返さないから、エリー様の態度が度を越してきてて。今度は私もしっかり言い返しますわ!」
「そ、そうですか。それではその時は私も加勢致しますね!」
「うふふ。ありがとうございます。あ、あの今度ご一緒にランチしませんか?その色々とお話したいと思ってたんです。お勉強のこととか一緒に話せれば嬉しいと思ってて。」
「えぇ是非!私あまり領地から出たことがなくて、もしよかったらソニア様の領地の事とか色々教えて下さると嬉しいです。そのマナーとか至らないところもあるかと思いますが……」
「マナーなんて気になさらないで。私だって至らない所は沢山ありますし、これから一緒に学んでいきましょう!それに我が家の領地に興味を持って頂けて嬉しいです。」
私とソニア様がお話していると傍にいた他の令嬢の方々も是非一緒にと声をかけてくれた。
(あぁー嬉しい!もしかしてお友達が出来たかも!!)
『ヴァネッサ様に髪を引っ張られた』『ヴァネッサ様に酷い事を言われた』『ヴァネッサ様に足をかけられた』『ヴァネッサ様にお茶をかけられた』などなど挙げたらキリがないほどに、まるで競い合う様にヴァネッサ様に嫌がらせをされたと声高に訴えるのだ。
何故こんな事が起こっているか……。
あのヴァネッサ様が嫌がらせをするなんて考えられない。
なのに変な噂が流れているのだ。
その噂とは『ヴァネッサ様は自分より見目の優れている者を妬んで嫌がらせをする』というものだ。
あくまで噂で真偽のほどは分からない。
ただ実際に嫌がらせをされたと訴える人はいる。
だが皆エリー様みたいなタイプの方々ばかりだ。
そしてエリー様みたいなタイプの方々は、自分より身分が低い者やソニア様のように言い返せない相手を狙って、虐めのような事をしている。
そして私は虐めをしてる人に声を大にして言いたい!
何故ヒロインを虐めないのか!
虐められるのはヒロインの役目ではないのか!
ゲームのイベントでは、モブ令嬢に虐められてるヒロインを攻略対象者が助けにくるはず。
なのに何故か私は虐められない。
いつも別の人が虐められている。
そして私は黙って見てる事ができず、いつも間に入っていってしまうのだ。
「ちょっと!貴方聞いてるの!!」
「えぇ聞いていますよ。またヴァネッサ様に嫌がらせをされたんですか?」
「えぇそうよ。本当に困るわぁー。私がそんなに疎ましいのかしらね。」
エリー様は嬉しそうに話すが、絶対に嘘だろう。髪飾りの一件だって嘘だったのだから。
不思議なのは何故ヴァネッサ様がこの噂を放置しているのか……もしや知らないのだろうか?
エリー様は如何にヴァネッサ様に嫌がらせをされたか嬉々として説明してくる。
そんなエリー様が煩わしくて、つい意地悪く返してしまった。
「では、殿下にご相談なさってはいかがですか?」
「はぁ?」
「いえ、ヴァネッサ様は殿下の婚約者様でいらっしゃいますので、ヴァネッサ様に嫌がらせをされているのであれば、殿下にご相談しヴァネッサ様を諫めて頂いたらどうかと思いまして。」
実際には嫌がらせをされていないのだから殿下に訴るなんて無理だろう。
そんな風に思っていたのだが、、、
「……そうね。それがいいわ!貴方たまには良いこと言うじゃない!」
(ほぇ⁉︎いやいや、本気なの⁉︎だって嫌がらせなんて嘘でしょう?殿下に嘘つくの?それ絶対にすぐバレるわよ!)
「えっ⁉︎いや、、エリー様?ちょっと待って…」
エリー様のまさかの返しに戸惑っていると、エリー様は「私の美貌で殿下を……うふふ」と言いながら、颯爽と教室を出て行ってしまった。
(えぇーー嘘でしょう⁉︎本気なの?)
エリー様は本気なんだろうか?
もし本当に殿下に訴えに行ってたら…
もし嘘がバレたら不敬罪……
(ど、どうしよう!余計な事言っちゃった!)
私が困惑しながらエリー様の後ろ姿を見送っていると、ソニア様がオズオズと話しかけてきた。
「あ、あのリリア様。また助けてくれてありがとうございます。」
「え?あ、いや、お礼なんていいですよ。大したことしていませんから。」
「……いえ、私はリリア様みたいになれないから。恥ずかしいですよね……何も言い返せないなんて。本当にごめんなさい。」
そう言うとソニア様は申し訳なさそうに俯いてしまった。
「うーん?それって恥ずかしいことでしょうか?」
「えっ?あの、リリア様?」
「ソニア様は言葉の大切さを理解してお話してるのではないでしょうか。自分の言葉で相手がどんな想いをするのか、ちゃんと人の気持ちに寄り添える方だと思います。指輪の事も指摘したらエリー様が恥をかくと思って言わずにおいたんですよね?」
「えぇ、まぁそうですね…」
(はぁーやっぱりか。それなのに私ったら…。エリー様に余計な事を言ってしまうし…。)
「ごめんなさい。やっぱり私余計なことを……」
「ち、違います!リリア様は何も悪くないです。だって私すごく嬉しかったんですから。…私が言い返さないから、エリー様の態度が度を越してきてて。今度は私もしっかり言い返しますわ!」
「そ、そうですか。それではその時は私も加勢致しますね!」
「うふふ。ありがとうございます。あ、あの今度ご一緒にランチしませんか?その色々とお話したいと思ってたんです。お勉強のこととか一緒に話せれば嬉しいと思ってて。」
「えぇ是非!私あまり領地から出たことがなくて、もしよかったらソニア様の領地の事とか色々教えて下さると嬉しいです。そのマナーとか至らないところもあるかと思いますが……」
「マナーなんて気になさらないで。私だって至らない所は沢山ありますし、これから一緒に学んでいきましょう!それに我が家の領地に興味を持って頂けて嬉しいです。」
私とソニア様がお話していると傍にいた他の令嬢の方々も是非一緒にと声をかけてくれた。
(あぁー嬉しい!もしかしてお友達が出来たかも!!)
0
あなたにおすすめの小説
転生先がヒロインに恋する悪役令息のモブ婚約者だったので、推しの為に身を引こうと思います
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【だって、私はただのモブですから】
10歳になったある日のこと。「婚約者」として現れた少年を見て思い出した。彼はヒロインに恋するも報われない悪役令息で、私の推しだった。そして私は名も無いモブ婚約者。ゲームのストーリー通りに進めば、彼と共に私も破滅まっしぐら。それを防ぐにはヒロインと彼が結ばれるしか無い。そこで私はゲームの知識を利用して、彼とヒロインとの仲を取り持つことにした――
※他サイトでも投稿中
悪役令嬢は死んで生き返ってついでに中身も入れ替えました
蒼黒せい
恋愛
侯爵令嬢ミリアはその性格の悪さと家の権威散らし、散財から学園内では大層嫌われていた。しかし、突如不治の病にかかった彼女は5年という長い年月苦しみ続け、そして治療の甲斐もなく亡くなってしまう。しかし、直後に彼女は息を吹き返す。病を克服して。
だが、その中身は全くの別人であった。かつて『日本人』として生きていた女性は、異世界という新たな世界で二度目の生を謳歌する… ※同名アカウントでなろう・カクヨムにも投稿しています
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
ワザとダサくしてたら婚約破棄されたので隣国に行きます!
satomi
恋愛
ワザと瓶底メガネで三つ編みで、生活をしていたら、「自分の隣に相応しくない」という理由でこのフッラクション王国の王太子であられます、ダミアン殿下であらせられます、ダミアン殿下に婚約破棄をされました。
私はホウショウ公爵家の次女でコリーナと申します。
私の容姿で婚約破棄をされたことに対して私付きの侍女のルナは大激怒。
お父様は「結婚前に王太子が人を見てくれだけで判断していることが分かって良かった」と。
眼鏡をやめただけで、学園内での手の平返しが酷かったので、私は父の妹、叔母様を頼りに隣国のリーク帝国に留学することとしました!
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
転生したら没落寸前だったので、お弁当屋さんになろうと思います。
皐月めい
恋愛
「婚約を破棄してほしい」
そう言われた瞬間、前世の記憶を思い出した私。
前世社畜だった私は伯爵令嬢に生まれ変わったラッキーガール……と思いきや。
父が亡くなり、母は倒れて、我が伯爵家にはとんでもない借金が残され、一年後には爵位も取り消し、七年婚約していた婚約者から婚約まで破棄された。最悪だよ。
使用人は解雇し、平民になる準備を始めようとしたのだけれど。
え、塊肉を切るところから料理が始まるとか正気ですか……?
その上デリバリーとテイクアウトがない世界で生きていける自信がないんだけど……この国のズボラはどうしてるの……?
あ、お弁当屋さんを作ればいいんだ!
能天気な転生令嬢が、自分の騎士とお弁当屋さんを立ち上げて幸せになるまでの話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる