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第一章 暴虐皇子のやり直し開始
18話 暴虐皇子は全生徒に向け放送する
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「じゃあ、まずは帝国貴族学園全敷地内への生徒会専用の緊急放送用の音声魔法石を起動してもらおうか?」
「は?」
俺の言葉にルシウスが怪訝な表情を見せ眉間にシワを寄せながら、眼鏡の奥の銀色の瞳が鋭くなる
「殿下の仰る意味が理解できませんが?何の為にその様な事をしなければならないのでしょうか?」
突飛な事を言いだした俺の事を鼻で笑いながら、ルシウスは呆れた様に俺へ理由を尋ねる、周りの生徒会のメンバーも口元を隠し隣同士で俺の方をチラチラ見ながら何やら小声で相談を始めた
「理由?それこそお前が先ほど俺に向かって説明したであろう?ルシウス」
「はぁ?私が殿下に説明?・・・ふっ・・あっいえ、失礼大変申し訳ございません、非才の身である自分には殿下の遠謀なお考えは理解致しかねます、この場にいる私含め凡愚の臣民にご説明頂ければ幸いです」
流石は公爵家の嫡男だ、態度は完全に俺の事をナメてるがその言動には一片の隙も無い・・・だが、まぁ俺の事を最初から見下しているから自分の言葉の穴にも気付いて無いのだろうが
「成程、ではお前の言を俺が繰り返してやろう・・・貴様は確かにこう言ったぞ」
「『学園の生徒達・・・ひいては皇室に忠義を尽くす貴族子息達の混乱を解消する為のご協力、どうかよろしくお願い致します』と」
「!?そ、それは殿下から我等生徒会がお話を伺った上で、全校集会にてきちんと説明する機会を設ければ済む事、なにもわざわざ殿下が直接生の声でご説明いただかなくても!?」
ルシウスは明らかに動揺している・・・おそらくフォロスト家から何らかの指示があり、俺への事実確認と称し、政敵の1つでもあるミョルニル侯爵家に不利となる証言を聞き出し、尚かつ俺の失態を最大限隠蔽する事で皇室へ恩を売る・・・陰謀大好きフォロスト公爵家のやりそうな事だ
ルシウスの狙いがある程度分かったとて、この状況は1周目には無かった選択シーンだ、だから何が間違った選択肢なのか分からない、だから俺はこう考えた・・・
1周目の俺が選択しそうな答えの反対を選べば正解に辿りつけるのでは無いか?・・・と
ルシウス等、生徒会に説明を求められ1周目の俺なら間違いなく「俺は悪くない悪いのはあの冷徹女だ」と端的な説明だけして「後はお前たちで上手い事生徒達に説明しておけ!」と、混乱の収拾をルシウス達に丸投げしていたに違いない・・・いや、実際に陛下より命題を課せられていなかったら今でもそうしたに違いない
だから、その真逆の選択をする
「いや、この学園の生徒達に不安と混乱を招いたのは俺の責任だ、それをお前たち生徒会に収拾を頼むなど、恥ずかしくて俺には出来ない」
「し、しかし放送はリアルタイムです!口が滑ったと言っても訂正出来ないのですよ!?」
「だからこそ・・・帝国貴族学園の全生徒、全職員がその事を知ってるからこそ、今ここで俺が音声魔法石を使い皆に説明する意味がある・・・そうだろ?ルシウス」
「くっ・・・後でどうなっても、知りませんよ・・・殿下」
「くどいぞ、ルシウス、さぁ早く放送用の魔法石を用意しろ、そして全館内へと俺の声を伝えよ!!」
こうして、俺への詰問会は一転・・・婚約破棄における事の真相を俺の口から直接説明する生放送へと変わった
・・・・・・・・・・・・・・・
〇生徒会室奥
緊急放送用の音声魔法石(入力側)の付いた棒状の魔道具の前に座り、目の前で起動していく各種魔道具の風魔法陣を静かに見つめる・・・
(なんだ?やけに落ち着いているな・・・俺は・・・)
部屋の端に設けた椅子に座るルシウス達生徒会の面々・・・部屋の上部についているランプが緑に点灯し起動完了となる
俺は棒状の音声入力用魔道具の魔石がついた方を口元へあてがうと、
『あ―――我が帝国貴族学園に通う全生徒、及び全教職員に向け生徒会専用の緊急放送を使い私ことアーサー=ヴァルハラから、皆に説明をさせて頂く』
『まず、先日の学生のたのしみの一つでもある社交会の場において、私アーサーの独りよがりな妄言によって、ミョルニル侯爵令嬢のみならず、その場に居た全ての貴族の子弟に不快な思いをさせた事、まずは心より謝罪させてもらいたい』
『大変申し訳なかった・・・・』
実際に俺はその場で数十秒頭を下げた・・・背後では生徒会の面々が息を飲んで俺の様子を見守っている
『その上で、あの場で私が口にしたリリス=ミョルニル侯爵令嬢への婚約破棄であるが、これは昨晩、ミョルニル侯爵からマーリン皇帝陛下への書簡により、公式に決定した』
生徒会の面々もザワザワしている・・・まぁ校内ではもっと騒動になっている事だろう・・・が
『だが、この婚約破棄についてミョルニル侯爵家側には一切の非は無い!全ての責任は世迷言を口にした、愚かなる皇太子、この俺アーサー=ヴァルハラにある、この事を全員周知してもらいたい』
『その上で、この学園内に流布しているリリス嬢が陰湿な嫌がらせに加担、あるいは首謀しているという内容について、このアーサーの名において全て虚偽である!と、ここに明言する』
ドンドンと生徒会室のドアが複数人によって激しく叩かれる、大声で何か叫んでる様だがこの放送室は防音となっているので入力魔導具には影響はない
しかし・・・
(そろそろ潮時か・・・)
『最後にこれだけ伝える・・・今回の件でリリス=ミョルニルに対し不当な扱い、及び言動を俺は絶対に許さない!言いたいことは俺に言え!』
『以上だ!』
俺は装置の電源をオフにし、魔法陣の起動を停止すると席を立ち壁際の席に座り呆然としているルシウスはじめ生徒会の面々を一瞥し、
「これで良いだろ?それじゃ俺は帰る」
生徒会室のドアを開くと、校長や教頭、それ以外の多くの教師が俺の姿を目を丸くして見つめ、・・・無言で俺が立ち去っていくのを見送った
(さあ・・・どう出る?リリス=ミョルニル、グネビー=ロルヴァ・・・)
「は?」
俺の言葉にルシウスが怪訝な表情を見せ眉間にシワを寄せながら、眼鏡の奥の銀色の瞳が鋭くなる
「殿下の仰る意味が理解できませんが?何の為にその様な事をしなければならないのでしょうか?」
突飛な事を言いだした俺の事を鼻で笑いながら、ルシウスは呆れた様に俺へ理由を尋ねる、周りの生徒会のメンバーも口元を隠し隣同士で俺の方をチラチラ見ながら何やら小声で相談を始めた
「理由?それこそお前が先ほど俺に向かって説明したであろう?ルシウス」
「はぁ?私が殿下に説明?・・・ふっ・・あっいえ、失礼大変申し訳ございません、非才の身である自分には殿下の遠謀なお考えは理解致しかねます、この場にいる私含め凡愚の臣民にご説明頂ければ幸いです」
流石は公爵家の嫡男だ、態度は完全に俺の事をナメてるがその言動には一片の隙も無い・・・だが、まぁ俺の事を最初から見下しているから自分の言葉の穴にも気付いて無いのだろうが
「成程、ではお前の言を俺が繰り返してやろう・・・貴様は確かにこう言ったぞ」
「『学園の生徒達・・・ひいては皇室に忠義を尽くす貴族子息達の混乱を解消する為のご協力、どうかよろしくお願い致します』と」
「!?そ、それは殿下から我等生徒会がお話を伺った上で、全校集会にてきちんと説明する機会を設ければ済む事、なにもわざわざ殿下が直接生の声でご説明いただかなくても!?」
ルシウスは明らかに動揺している・・・おそらくフォロスト家から何らかの指示があり、俺への事実確認と称し、政敵の1つでもあるミョルニル侯爵家に不利となる証言を聞き出し、尚かつ俺の失態を最大限隠蔽する事で皇室へ恩を売る・・・陰謀大好きフォロスト公爵家のやりそうな事だ
ルシウスの狙いがある程度分かったとて、この状況は1周目には無かった選択シーンだ、だから何が間違った選択肢なのか分からない、だから俺はこう考えた・・・
1周目の俺が選択しそうな答えの反対を選べば正解に辿りつけるのでは無いか?・・・と
ルシウス等、生徒会に説明を求められ1周目の俺なら間違いなく「俺は悪くない悪いのはあの冷徹女だ」と端的な説明だけして「後はお前たちで上手い事生徒達に説明しておけ!」と、混乱の収拾をルシウス達に丸投げしていたに違いない・・・いや、実際に陛下より命題を課せられていなかったら今でもそうしたに違いない
だから、その真逆の選択をする
「いや、この学園の生徒達に不安と混乱を招いたのは俺の責任だ、それをお前たち生徒会に収拾を頼むなど、恥ずかしくて俺には出来ない」
「し、しかし放送はリアルタイムです!口が滑ったと言っても訂正出来ないのですよ!?」
「だからこそ・・・帝国貴族学園の全生徒、全職員がその事を知ってるからこそ、今ここで俺が音声魔法石を使い皆に説明する意味がある・・・そうだろ?ルシウス」
「くっ・・・後でどうなっても、知りませんよ・・・殿下」
「くどいぞ、ルシウス、さぁ早く放送用の魔法石を用意しろ、そして全館内へと俺の声を伝えよ!!」
こうして、俺への詰問会は一転・・・婚約破棄における事の真相を俺の口から直接説明する生放送へと変わった
・・・・・・・・・・・・・・・
〇生徒会室奥
緊急放送用の音声魔法石(入力側)の付いた棒状の魔道具の前に座り、目の前で起動していく各種魔道具の風魔法陣を静かに見つめる・・・
(なんだ?やけに落ち着いているな・・・俺は・・・)
部屋の端に設けた椅子に座るルシウス達生徒会の面々・・・部屋の上部についているランプが緑に点灯し起動完了となる
俺は棒状の音声入力用魔道具の魔石がついた方を口元へあてがうと、
『あ―――我が帝国貴族学園に通う全生徒、及び全教職員に向け生徒会専用の緊急放送を使い私ことアーサー=ヴァルハラから、皆に説明をさせて頂く』
『まず、先日の学生のたのしみの一つでもある社交会の場において、私アーサーの独りよがりな妄言によって、ミョルニル侯爵令嬢のみならず、その場に居た全ての貴族の子弟に不快な思いをさせた事、まずは心より謝罪させてもらいたい』
『大変申し訳なかった・・・・』
実際に俺はその場で数十秒頭を下げた・・・背後では生徒会の面々が息を飲んで俺の様子を見守っている
『その上で、あの場で私が口にしたリリス=ミョルニル侯爵令嬢への婚約破棄であるが、これは昨晩、ミョルニル侯爵からマーリン皇帝陛下への書簡により、公式に決定した』
生徒会の面々もザワザワしている・・・まぁ校内ではもっと騒動になっている事だろう・・・が
『だが、この婚約破棄についてミョルニル侯爵家側には一切の非は無い!全ての責任は世迷言を口にした、愚かなる皇太子、この俺アーサー=ヴァルハラにある、この事を全員周知してもらいたい』
『その上で、この学園内に流布しているリリス嬢が陰湿な嫌がらせに加担、あるいは首謀しているという内容について、このアーサーの名において全て虚偽である!と、ここに明言する』
ドンドンと生徒会室のドアが複数人によって激しく叩かれる、大声で何か叫んでる様だがこの放送室は防音となっているので入力魔導具には影響はない
しかし・・・
(そろそろ潮時か・・・)
『最後にこれだけ伝える・・・今回の件でリリス=ミョルニルに対し不当な扱い、及び言動を俺は絶対に許さない!言いたいことは俺に言え!』
『以上だ!』
俺は装置の電源をオフにし、魔法陣の起動を停止すると席を立ち壁際の席に座り呆然としているルシウスはじめ生徒会の面々を一瞥し、
「これで良いだろ?それじゃ俺は帰る」
生徒会室のドアを開くと、校長や教頭、それ以外の多くの教師が俺の姿を目を丸くして見つめ、・・・無言で俺が立ち去っていくのを見送った
(さあ・・・どう出る?リリス=ミョルニル、グネビー=ロルヴァ・・・)
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