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第一章 暴虐皇子のやり直し開始
29話 暴虐皇子は、夜の庭園でばったり出会う
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女子寮を出たところで、ランスロットとグネビーが腕を組んで歩く後ろ姿を目撃した俺は、二人との遭遇を避ける為、男子寮への道と反対方向にある、学園庭園のほうへと足を運んだ
日は暮れ遠くの景色は夜闇で見えなくなっているが、庭園の方は問題ない…
学園のあちこちにある照明用の魔道具が、庭園内の遊歩道を明るく照らしている
俺は遊歩道の途中にあるベンチに腰を下ろし、真丸の月を見上げながらランスロットを男子寮まで送り、グネビーが女子寮へと帰る時間を頭の中で計算していた
「ざっと・・・30分、余裕をみて1時間といった所かな」
遊歩道内にある時計の針を確認し、1時間後までここで待機する事に決めた
「ふっ…刺客に襲われた所なのに、この様な人目につかない所に独りでいる…なんてヒルダが知ったら、大変だろうな、クククク」
『アーサー様!ご自身の立場をお考え下さい!!』
顔を真っ赤にして、俺の鼻先に人差し指を押し付け怒り狂うヒルダはさぞ滑稽であろう・・・想像すると思わず意地悪な笑みがこぼれる
タッタッタッ―――
静まり返った夜の庭園に、足音が響く…
「ちっ、これは洒落にならんぞ…」
俺は腰に差した剣の柄に手をかけ、近づいてくる足音に刺客の可能性を想像し警戒する…
遊歩道の奥から黒い影が浮かび上がり、一瞬だけ照明魔道具の明かりでシルエットを浮き上がらせる
長い銀髪を後ろで括り、ランニング用のラフな格好をした…
「リリス!?」
「で、殿下!?」
あっちもあっちで驚いている様だ…無理もない、俺は刺客かと警戒していて、リリスの方は誰もないと思っていたのだから。
リリスはよほど驚いたのか、ランニングの腕の格好のままこちらを凝視し固まってしまっている
「あ、あ――、や、やぁ。リリ…いや、ミョルニル侯爵嬢、こんな夜にトレーニングとは精が出るな」
俺も何と声を掛けたら良いのかわからず、張り付けたような笑顔で、そう挨拶しリリスに向け手を振ってみた
「―――っ!?、こ、これはアーサー様!?、こ、このようなお見苦しい格好で大変失礼致しました!!」
リリスは、白いTシャツに、赤い生地の短パンという、露出の多い自分の格好を隠し恥ずかしそうに手で隠し顔を赤らめる。
「いや、こんな夜更けに誰かに見られるなんて思わないだろ、気にする必要は無い」
「あ、ありがとうございます」
まぁ、目の保養としてお礼を言うのは俺の方かもしれんがな…
いつものリリスは常に凛としており、制服姿もいつも威風堂々とした帝国貴族令嬢のお手本の様な立ち振る舞いだ。
それが、今は俺の視線を避けるかのように、身をよじらせ恥ずかしがっている…実に新鮮だ。
「あ、あのぉ――アーサー様、その…できればあまりジロジロと見ないで頂きたいのですが…」
「!?あ、あぁ、これは失礼した、リリ…ミョルニル侯爵嬢の無防備な姿が新鮮でな、いや、これは本当に申し訳ない」
そう謝罪し頭を下げる
「そ、そのようなつもりで申し上げた訳では御座いません!、そ、その私も女ですので、あまり肌を殿方に見せるのは…」
「それは、ますます申し訳ないことをした、それよりトレーニングの途中だったのであろう?邪魔をしたな」
「い、いえ…アーサー様こそ、こんな夜更けに独りでいかがされたのですか?」
「ん?あぁ、俺は少し時間を潰したくてな…ここで月を眺めていた」
「月?で、御座いますか?」
「あぁ、だから俺の事は気にせず、行ってくれ…呼び止めて悪かったな」
俺は、リリスに右手を振り再びベンチに腰を下ろす
「で、では…私めはこれで―――」
「あぁ、気をつけてな」
リリスは俺に頭を下げると、女子寮方面に向かって走り出した…が、途中で立ち止まった
「ん?いかがした?何処か痛めたか?」
俯いたままこちらを振り返ると、トボトボと俺の方へと戻って来る
??
首を傾げリリスの表情を伺っていると
「アーサー様、お時間がある様でしたら少し、このリリスとお話して頂けませんか?」
銀色の前髪に隠れ、目元までは確認できなかったが固く結ばれたその唇は、リリスの強い決意を感じさせた。
日は暮れ遠くの景色は夜闇で見えなくなっているが、庭園の方は問題ない…
学園のあちこちにある照明用の魔道具が、庭園内の遊歩道を明るく照らしている
俺は遊歩道の途中にあるベンチに腰を下ろし、真丸の月を見上げながらランスロットを男子寮まで送り、グネビーが女子寮へと帰る時間を頭の中で計算していた
「ざっと・・・30分、余裕をみて1時間といった所かな」
遊歩道内にある時計の針を確認し、1時間後までここで待機する事に決めた
「ふっ…刺客に襲われた所なのに、この様な人目につかない所に独りでいる…なんてヒルダが知ったら、大変だろうな、クククク」
『アーサー様!ご自身の立場をお考え下さい!!』
顔を真っ赤にして、俺の鼻先に人差し指を押し付け怒り狂うヒルダはさぞ滑稽であろう・・・想像すると思わず意地悪な笑みがこぼれる
タッタッタッ―――
静まり返った夜の庭園に、足音が響く…
「ちっ、これは洒落にならんぞ…」
俺は腰に差した剣の柄に手をかけ、近づいてくる足音に刺客の可能性を想像し警戒する…
遊歩道の奥から黒い影が浮かび上がり、一瞬だけ照明魔道具の明かりでシルエットを浮き上がらせる
長い銀髪を後ろで括り、ランニング用のラフな格好をした…
「リリス!?」
「で、殿下!?」
あっちもあっちで驚いている様だ…無理もない、俺は刺客かと警戒していて、リリスの方は誰もないと思っていたのだから。
リリスはよほど驚いたのか、ランニングの腕の格好のままこちらを凝視し固まってしまっている
「あ、あ――、や、やぁ。リリ…いや、ミョルニル侯爵嬢、こんな夜にトレーニングとは精が出るな」
俺も何と声を掛けたら良いのかわからず、張り付けたような笑顔で、そう挨拶しリリスに向け手を振ってみた
「―――っ!?、こ、これはアーサー様!?、こ、このようなお見苦しい格好で大変失礼致しました!!」
リリスは、白いTシャツに、赤い生地の短パンという、露出の多い自分の格好を隠し恥ずかしそうに手で隠し顔を赤らめる。
「いや、こんな夜更けに誰かに見られるなんて思わないだろ、気にする必要は無い」
「あ、ありがとうございます」
まぁ、目の保養としてお礼を言うのは俺の方かもしれんがな…
いつものリリスは常に凛としており、制服姿もいつも威風堂々とした帝国貴族令嬢のお手本の様な立ち振る舞いだ。
それが、今は俺の視線を避けるかのように、身をよじらせ恥ずかしがっている…実に新鮮だ。
「あ、あのぉ――アーサー様、その…できればあまりジロジロと見ないで頂きたいのですが…」
「!?あ、あぁ、これは失礼した、リリ…ミョルニル侯爵嬢の無防備な姿が新鮮でな、いや、これは本当に申し訳ない」
そう謝罪し頭を下げる
「そ、そのようなつもりで申し上げた訳では御座いません!、そ、その私も女ですので、あまり肌を殿方に見せるのは…」
「それは、ますます申し訳ないことをした、それよりトレーニングの途中だったのであろう?邪魔をしたな」
「い、いえ…アーサー様こそ、こんな夜更けに独りでいかがされたのですか?」
「ん?あぁ、俺は少し時間を潰したくてな…ここで月を眺めていた」
「月?で、御座いますか?」
「あぁ、だから俺の事は気にせず、行ってくれ…呼び止めて悪かったな」
俺は、リリスに右手を振り再びベンチに腰を下ろす
「で、では…私めはこれで―――」
「あぁ、気をつけてな」
リリスは俺に頭を下げると、女子寮方面に向かって走り出した…が、途中で立ち止まった
「ん?いかがした?何処か痛めたか?」
俯いたままこちらを振り返ると、トボトボと俺の方へと戻って来る
??
首を傾げリリスの表情を伺っていると
「アーサー様、お時間がある様でしたら少し、このリリスとお話して頂けませんか?」
銀色の前髪に隠れ、目元までは確認できなかったが固く結ばれたその唇は、リリスの強い決意を感じさせた。
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