お義兄さまの頭の中には悪魔と淫魔が住んでいる

柴田

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8.Re:皇后陛下のお茶会

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 シュタルフリヒト公爵領にいる両親に、エリアスから求婚を受けたことを報せた。レニャが乗り気ではないこともしたためたが、やはり両親でも皇家からの求婚を断ることはできないようだ。どうしても嫌というなら皇家に楯突いてでも拒否することは可能だ、と返ってきた手紙には書かれていたが、そんなイチかバチかの賭けはさせられない。
 エリアスは悪い人間ではないので、きっと話せばわかってくれる。

 今日は、求婚状が送られてきてから初めてエリアスに会う日だ。婚約式の日取りを決めたい、という名目で皇宮に呼び出された。
 開口一番に言ってやるのだ。こんな無理やり求婚状を送りつけてくるような男とは思わなかった、と。――そう勇んで皇太子宮に向かったのだが、レニャが思っていたような展開にはならなかった。

「突然求婚状を送りつけてごめん」
「え……そ、そうね、驚いたわ」

 皇太子宮の応接室に案内され入室すると、エリアスは神妙な面持ちをしていた。もっと偉そうにしていてくれないと、苦言を呈する気が削がれてしまう。
 エリアスは膝の腕で組んだ指を落ち着きなく動かしていた。

「君は気づいていなかっただろうけど、僕はアカデミーの頃からレニャのことが好きだったんだ」
「えっ」
「ふふ、やっぱり。君には特定の相手がいないようだったから、僕ものんびりしていられた。でも、君がお兄さんといるところを見てから心がざわめくんだ。お兄さんとは血が繋がっていないんだろう? 君を見るお兄さんの目は妹に向けるものではなかった。僕を牽制しているってすぐに気づいたよ。レニャもお兄さんのことが好きだろう?」

 なんとも言えない切なげな表情で見上げられ、レニャは返す言葉に迷った。
 自分よりも、エリアスのほうがレニャの想いをよく知っているようだ。エリアスがそう思うほど、マクシミリアンを見つめるレニャの瞳が雄弁に語っていたのだろう。

「わ、わかってるならどうして、求婚状なんか……」
「僕にもチャンスがほしかった」
「エリアス……」
「君の気持ちが僕にないことはわかってる。でも必ず婚約式までに君を振り向かせてみせる。強引な手段をとったのはごめんね。早く婚約者を決めないと、母上が自分の懇意にしてる家門の令嬢との結婚を推し進めようとしていたから仕方なかったんだ」

 申し訳なさそうに眉を下げるエリアスの表情から、かなり状況が切迫していたのが伝わってくる。これでは怒るに怒れない。
 レニャは大きなため息をついた。

「婚約式までにわたしがあなたを好きにならなかったときはどうするの?」
「そのときはちゃんと諦める。婚約はなかったことにすると約束するよ」
「本当に?」
「本当に。……あまり念押ししないでよ。もうちょっと期待を持たせてくれたりしないの?」

 くすくすと笑うエリアスを見ていると、毒気を抜かれてしまった。
 どちらにしろ、レニャにとっても悪い条件ではない。

「わかったわ。婚約式はいつ頃の予定かしら?」
「準備もあるだろうから……そうだなぁ。半年後でどうだろう」
「わかったわ。かかってきなさい!」
「決闘じゃないんだから……」

 どうどう、と諫められる。エリアスと話していると、アカデミー時代に戻ったようだ。公式的な場では皇太子として敬わなければならないが、ふたりきりなら気負う必要はない。けれどいっしょに過ごす時間が友人として楽しいとレニャが思うかたわら、エリアスがずっともどかしい思いを抱えていたのだと想像すると胸が痛んだ。

「これから婚約式の準備で打ち合わせとして皇宮に呼び出すことが増えるだろう。そのときにデートを申し込んでもいい?」

 それくらいなら、と了承すると、エリアスの表情が目に見えて明るくなった。

「それともうひとつ謝らなければならないことがある。父上の許可は得られたから求婚状を送ったんだけれど、この婚約、母上が反対しているんだ。黄金のシュタルフリヒト家の令嬢と縁故になるんだから利点しかないはずなのに、何が嫌なのか僕にもわからないんだよね。最近の母上はやたらと神経質になってて……もしかしたら母上から何か言われるかもしれない」
「わたしとエリアスとの賭けは秘密なのね。何を言われてもさらっと受け流しておくわ!」


 そう胸を張って言ったレニャだったが、翌日にマルガリータから茶会の招待状が再び届くことまでは想定していなかった。
 招待状を握ってぶるぶると震える。
 マクシミリアンの過去を知り、マルガリータがどれだけ恐ろしい人なのか知ってしまった。以前の茶会でマクシミリアンが銀食器を渡してきたのは、過去の件があったからなのだろう。
 しかしながら「行かない」という選択は許されない。
 今回もマクシミリアンについて探りを入れるつもりなのか。それともエリアスとの婚約をやめるよう言われるのか。

「また皇后からお誘いか?」

 いつの間に部屋に入ってきていたのか、そう言うなりマクシミリアンが手紙を指で挟んでピッと取り上げる。いつになく存在を主張した悪魔が『皇后を殺せ!』と囁きどころではないデカいフォントとギザギザした吹き出しで訴えていた。
 ぷんすこと怒っている様子だけれど、マクシミリアンのミニキャラなのでとてもかわいい。いつかあの衣装を着たマクシミリアン本人(特に淫魔の衣装)も見てみたいと思うレニャであった。

 現実逃避をしていると、マクシミリアンが横に腰かけてくる。広いソファなのに、わざわざ密着する距離にこられると心臓に悪い。マクシミリアンはいつもいい匂いがして、レニャを惑わせる。

「この前渡した銀食器はまだ持ってるか?」
「はい! 今回もちゃんと持っていきます!」
「いい子だ」

 ちゅ、と頬に口づけられ、レニャは不意打ちの接触に目をぱちぱちと瞬かせる。そしてみるみるうちに真っ赤になった。

「なんでほっぺにキスするんですか!」
「うん? お兄様もレニャを口説くと言っただろう? こんなことでどきどきしていたら身がもたないんじゃないか」

 ニ、と口の片端を上げて笑うマクシミリアン。この調子で接触込みで口説かれていたら本当に身がもたない。しかも相変わらず添い寝も挨拶のキスも欠かさないのだ。
 頬へのキスで過剰反応してしまっている以上、マクシミリアンを意識しているのが筒抜けだ。
 エリアスにこんなことをされたら弾みで平手打ちをする自信があるので、やはり自分はマクシミリアンが好きなのだろう、と変なところで自覚してしまう。

「茶会は一週間後か。また急だな。レニャに手を出すようなら、早めに始末してしまうか……」
「し、始末って……!」

 マクシミリアンは意味深に目を細めた。美しいが、ぞっとするような笑みを浮かべる。

「復讐はすると言っただろう。その気持ちは変わっていない。遅かれ早かれ皇后は私の手で殺す。シュタルフリヒト公爵家には迷惑をかけないようにするから心配するな」

 マクシミリアンがマルガリータにされたことを思うと、復讐心に駆られるのも仕方のないことだ。止める権利はレニャにはない。きっとレニャだって、両親を殺されたら同じことをする。
 ただ心配なのは、マクシミリアンのことだ。

「どうか、どうか、危険なことはしないでくださいね」
「お兄様の心配をしてくれるのか?」

 久しぶりに選択肢が現れた。『マクシミリアンの心配をする』『マクシミリアンの心配をしない』と。そんなの、前者しかありえない。
 選択肢を選ぶと、淫魔が『もう両想いだよ!』とファンファーレを奏でている。自由だな、淫魔。

「お兄様には皇后を貶める奥の手があるから、心配しなくてもいいよ」
「奥の手、ですか」
「まだレニャにも秘密。さて一週間後だけど、いつものように皇宮まで送っていくよ。もちろん迎えも」
「ありがとうございます」

 マクシミリアンの奥の手というのが何なのか気になったが、秘密と言うからには話してくれそうにない。いつかは教えてくれるだろう、と期待するレニャであった。


   ◇◇◇


 レニャとマクシミリアンを乗せた馬車が皇宮に到着した。エスコートされて降りると、別れる前にマクシミリアンに引き留められる。

「皇后へのプレゼントだ。渡しておいてくれるか?」
「わ、きれいなお花ですね」

 大きな花束を渡され、レニャは目を白黒させた。敵であるマルガリータに贈るにしては美しく豪華な花束だ。どこかで見た覚えのあるような紫色の花が銀色のリボンでまとめられている。手ぶらで行くよりは心証がいいだろう、とレニャはありがたく受け取った。
 ドレスの隠しポケットには、以前と同じく銀食器が入った巾着を潜ませている。
 しかしなるべく飲まない、食べないを心掛けるつもりだ。中には銀食器に反応しない毒だってあるのだから、備えるに越したことはない。

「じゃあ気をつけて行っておいで。一時間ほどで迎えに行く」

 指先にキスをしようと思ったようだが、マクシミリアンは花束で手が塞がっているのを見ると、迷わず額にキスをした。
 あまりのキザな仕草に、一連の行動を見ていた皇宮の門衛が「きゃっ」と乙女のような声を上げる。

「人前ではやめてください……」
「口にしないだけ優しいとは思わないか?」
「思わないですね」

 くつくつと笑ったあと、マクシミリアンの手が頬をすべる。

「本当に気をつけて。お兄様はレニャが心配だ。本当は茶会にも着いて行きたいのを我慢してる」

 顔を近づけて掠れた声で囁かれる。マルガリータに母親を殺されたのだから、レニャを彼女のもとに行かせるのはとても気が重いだろう。レニャの頬を包み込む手の冷たさが、マクシミリアンがひどく緊張していることを表していた。
 レニャは花束を片手で抱え、マクシミリアンの手にそっと触れる。

「必ずお兄様のもとに帰ります」
「……ああ」

 名残惜しそうにするマクシミリアンと別れ、レニャは皇后宮へ向かった。


 以前と同じ茶会の会場。しかし今回はふたりきりではなかった。見知らぬ二名の女性がすでに着席している。ドレスや装飾品を見る限り、かなり高位の貴族であることは明らかだ。マルガリータと年が近い女性と、若い女性の組み合わせだ。顔立ちからしておそらく母娘だろう。
 入室したレニャは挨拶をすると、まずマルガリータへプレゼントを渡した。

「こちら、わたしの兄からです」
「ひ……っ!」

 マルガリータは花束を見るなり青褪めてしまった。受け取りもせず、花束とレニャへ交互に視線を泳がせる。動揺しているのは明白だった。
 その様子を見て、レニャはハッと思い出す。この花はグラジオラス宮に咲いていた紫色の花だ。かつて皇帝からの寵愛を受けた愛妾――マクシミリアンの母キーラが与えられたという宮。おそらくこの花がグラジオラスなのだろう。
 マクシミリアンは、自身が死んだはずの第一皇子であることをマルガリータに明かしたのだ。
 花束のボリュームのせいで抱えているレニャには見えていないが、メッセージカードが添えられている。そこには『私はお前の秘密を知っている』と書かれていた。
 マルガリータはメッセージカードを握りつぶした。

「何をしているの! 早く公女から花束を受け取りなさい!」

 侍女に指示をし、マルガリータはグラジオラスの花束から目を背けた。しかし動揺は少しも治まらず、マルガリータはわなわなと震えている。
 招待されていた女性たちもグラジオラスの花束を見て思うところがあったのか、顔を寄せ合ってこそこそと噂話をしていた。ロイマン帝国で紫のグラジオラスと言えば、一番に思い浮かぶのが皇帝ニコライの愛妾キーラなのだ。
 今の若い貴族はあまり知らないが、マルガリータと同年代やそれ以上の年代の貴族たちにはその認識が刷り込まれている。

「……なぜわたくしにこの花を……? 宣戦布告のつもりかしら……?」

 ぶつぶつと呟くマルガリータは、まるで気が触れてしまったようだった。
 それもそうだろう。死んだと思っていたマクシミリアンが生きていたのだから。これまでは仮定だったそれが、マクシミリアン本人により紛れもない事実となったのだ。
 マルガリータは恐れているように見えた。マクシミリアンに復讐されるようなことをしたという自覚があるゆえだろう。それとも、握りつぶしたメッセージカードに書かれていたことが、彼女の精神を揺さぶっているのかもしれない。

「……皇后陛下」

 夫人が心配そうな声音で呼びかけると、マルガリータがびくんと肩を揺らした。

「あ、ええ、大丈夫よ。ごめんなさいね。お茶会をはじめましょう」

 そうして和やかとは言えない雰囲気ではじまった茶会は、終始ひとつの話題ばかり繰り返された。聞かずともこの茶会の目的がはっきりわかるほどに。
 やんわりと、しかし圧は強めに「エリアスとの婚約は諦めなさい」と説得されている。
 そして招待されていた夫人と令嬢は、マルガリータがエリアスの婚約者候補としてかねてから推薦している家門の母娘らしい。

 レニャは、知らんがな、と言いたかった。
 エリアスとの婚約をやめさせたければ、レニャを説得するのはお門違いだ。レニャがこの婚約を望んだわけではないのだから。しかし、おそらくマルガリータはエリアスの説得に失敗したのだろう。だからレニャを崩しにかかっているのだ。
 やめられるものならやめたいけれど、こちらから断るわけにもいかないし、エリアスとの約束もある。
 レニャは煮え切らない返事をすることしかできなかった。
 またもや紅茶や茶菓子をすすめられることもなく、マルガリータも夫人もレニャの説得に必死だ。レニャからエリアスをこっぴどく振れば、彼が諦めると踏んでいるのかもしれない。それはそうなのだが、半年は待ってもらわないとならなかった。
 ――うわぁめんどくさい。

 レニャが本音を漏らしかけたところで、周囲にいた侍女やメイドたちがざわりと揺れた。

「シュタルフリヒト公子様、まだお茶会が行われている最中でございます!」
「悪いね。このあと用事があるから妹を迎えに来たんだ」

 侍女を振り切って茶会の会場へ入ってきたのは、マクシミリアンとバレンティンであった。
 マクシミリアンの姿を見て、マルガリータは『成人式典』のときのように絶句している。彼が第一皇子だという確証を得たあとのため、余計に衝撃を受けているようだ。
 マクシミリアンはマルガリータの前にまで進み出ると、美しく一礼して見せた。マルガリータの手を持ち上げ、甲に口づけるふりをする。

「親愛なる皇后陛下。マクシミリアン・シュタルフリヒトがご挨拶申し上げます。お茶会の時間にお邪魔して申し訳ございません。――私からの贈り物は、お気に召していただけましたか?」

 マクシミリアンに微笑みかけられ、マルガリータは咄嗟に手で跳ねのけた。
 マルガリータの脳裏によみがえるのは、花束に添えられていたメッセージカードに書かれていた文章だ。マクシミリアンの後ろに静かに佇むバレンティンへ視線をすべらせる。するとマクシミリアンも合わせるようにバレンティンを一瞥した。
 マルガリータの額に冷や汗が滲む。
 視線をこちらに戻したマクシミリアンが、唇を笑みの形に撓らせた。声に出さないまま、「私はすべて知っている」と刻むのを目にして、マルガリータは息を呑む。

「……っお茶会はお開きにするわ!」

 マルガリータは一刻も早くマクシミリアンとバレンティンをローズ宮から追い出したいようだった。茶会に招待していたレニャや夫人と令嬢も帰し、マルガリータは侍従を呼びつける。

「エリアスを呼びなさい! 今すぐ!」


 突然ローズ宮に呼び出されたエリアスは、茶会の名残が残る部屋に紫のグラジオラスが散らばっているのを目にして呆気にとられた。乱闘でもあったのかというほど荒れている。
 ソファに倒れ込むように座っていたマルガリータは、エリアスを見ると立ち上がり、物凄い勢いで近づいて胸倉を掴み上げた。

「レニャ・シュタルフリヒトとの婚約は認めないわ!」
「……またそのお話ですか。父上の許可は得ています」
「あの女はマクシミリアンの手先に違いないのよ! あなたの身が危ないわ!!」
「母上、僕は母上が何をおっしゃりたいのかよくわかりません」

 レニャとの婚約を、マルガリータにずっと反対されていた。それはマルガリータの望む家門の令嬢と結婚させたいからとばかり思っていたが、どうやら違ったらしい。
 マルガリータはレニャではなく、マクシミリアンを嫌っているようだ。
 手先だとか、エリアスの身が危ないとか、まるでマクシミリアンが逆賊かというような言いようである。どうしたらそういう話になるのだろうか。何かにとり憑かれているのではないかと勘ぐってしまうくらいには、マルガリータの様子は尋常ではなかった。

 マクシミリアンはずっと領内にひきこもっていたような男だ。シュタルフリヒト公爵家に養子として迎え入れられたただけで、元はただの平民でしかない。たしかに侮れない人物ではあるが、マルガリータが彼を警戒する理由がエリアスにはわからなかった。

「わたくしは認めないわ……! 絶対に認めない……! あぁどうしてわかってくれないの、わたくしのかわいいエリアス……あなたのことはわたくしが守ってあげるからね」

 最後には縋りつかれてさめざめと泣かれる。
 マルガリータにどれだけ反対されようと、エリアスはレニャとの婚約のことだけは譲る気が一切ない。昔からエリアスを溺愛してくるマルガリータの過干渉さには、ほとほと困らせられたものだった。


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