トリップしたおっさん、18禁乙女ゲームの悪役令嬢を手篭めにする

柴田

文字の大きさ
7 / 14

おっさん、悪役令嬢を〝わからせ〟る。

しおりを挟む



 突然こちらを向いたローゼの昏い瞳に息を呑む。
 話の流れからして、セックスがどういうものなのか教えろということだろうか。デスクに座って教科書をなぞるような閨教育ではなく、自分の身体で。

 ――いやいや、そんなわけないでしょ。

「冗談やめてよ」
「冗談じゃないわ。肉体交渉の良し悪しもわからないままでは殿下の気持ちを理解することもできないじゃない。憎んだらいいのか許すべきなのかも」
「……さては嬢ちゃん、自暴自棄になってるな?」

 晴信の指摘に対し、ローゼは乾いた笑いをこぼした。

「王子殿下に婚約破棄をされたうえ、性悪の噂が流れる女と誰が結婚してくれるというの。お父様とお母様、お兄様にも申し訳が立たないわ。わたくしの相手探しに苦心させるくらいなら自分でする。色仕掛けでもして資産家の貴族の後妻の座でも狙おうかしら」

 窓に頭をこつんとつけて、ローゼは平坦な声で言う。

「まだ確定じゃないし、有責なのはどう考えても王子だ。それとも王様は息子の一方的な意見だけを聞いてそれを信じるような愚かな父親なの? 噂なんてすぐ風化するし、君は立派な公爵家の令嬢なんだから、婚約破棄が成立したら逆に縁談が舞い込むんじゃない」
「はるのぶはこの世界の人間じゃないからそう簡単に言えるのよ。大体の貴族というのは体面がいちばん大事なの。次期国王の機嫌を損ねた女なんて、誰も娶りたがらないに決まってるわ」
「そんなことないよ。早まっちゃいけない」
「お前が教えてくれないなら別の者に教えてもらうわ。ちょうどこのあたりは色街ね。ここには女性貴族の相手をする男娼もいると聞いたことがあるわ。色仕掛けをするにも、何も知らないよりいいでしょう」

 自棄を起こしているが、おそらく本気だ。
 禁忌とされる黒魔法に手を染めようとしていたローゼだ。彼女の行動力を侮ってはいけない。

「停めてちょうだ――」

 ローゼが天井を叩こうとするのを止める。
 握った手を振り払うこともなく、ローゼは呆気にとられていた。晴信にそのような度胸がないと思っていたのだろう。

 晴信は彼女の横へ座り直し、すべての窓にカーテンを下ろした。

「わかった。僕が教えるから、お店に行くのはやめな」
「本気で言っているの……?」
「嬢ちゃんこそ、やめておくなら今のうちだよ」

 ローゼはわずかに迷う素振りを見せた。
 それから晴信を見上げ、制服のリボンをほどく。

「強情だね。……セックスの気持ち良さも、怖さも、全部教えてあげるよ」

 晴信の手が首筋を撫でるだけで、ローゼの身体はびくんと震える。唇がかすかに震えていた。怖いくせに、一度決めたらやめる気はないのだろう。

 こんなことで王子の気持ちなんてわかるはずがない。
 クズの浅はかな考えなど、ローゼには理解も納得も不可能だ。

 肩や背中をなぞっていく。細く薄い、頼りない身体だ。大切に扱わなくてはならないものを、自分の欲を満たすためだけに穢そうとしていた王子に腹が立った。

「気持ち悪いでしょ」
「へ、平気よ……」
「僕はね、この世界よりうんと貞操観念が緩いとこで生きてきたけど、好きな人としか身体を重ねるべきじゃないって思ってる。男としては王子が君に触れたいと思った気持ちも理解できるけど、彼の我慢が足りないだけだ。君の考えは間違ってないよ」

 片方の手で耳をくすぐりながら、もう一方は制服の上から胸を包み込む。柔らかな胸を揉み、先端のあたりをすりすりと撫でた。
 少しずつローゼの息が上がっていく。

「君は王子を許さなくていいんだよ。理解できないままでいいんだ」
「……っ、ふ、ささやかないで」
「くすぐったい?」
「声がイヤッ!」
「ひどいなぁ」
「そうじゃなくてっ……そうじゃなくて、優しい声でささやかれると変な感じがするの……」

 戸惑った様子のローゼは、なんだか泣きそうな顔をしていた。
 意地を張らずに「やめたい」と言えばいいものを、と思いながら晴信は愛撫を続ける。
 両方の手で胸を刺激し続けると、ローゼが身体をくねらせて下半身をもじつかせた。

 スカートの裾をまくりつつなめらかな肌を撫でる。てっきりドロワーズを穿いていると思ったが、予想外の生足に面食らう。制服のデザインに響かないようになのか、現代のデザインに近い下着だ。
 薄い布の上から中心を指で押すと、染みた愛液がかすかに音を立てた。

「ううっ」
「恥ずかしがらなくて大丈夫。気持ちよくなれるように触ってるんだから」

 割れ目を幾度も撫でる。愛液でじっとりと濡れた下着が肌に張り付いていた。
 慎ましく隠れている秘芽の位置を探り、下着越しに爪で優しくカリカリと掻く。少しずつ主張してくるそれを今度は執拗にこねた。

 自慰もしたことがないのか、ローゼの反応は初心だ。羞恥で頬を真っ赤にして、どうして気持ちよくなってしまうのかわからないという顔をしている。
 なんともいとけなく、晴信の胸に罪悪感がわき上がった。

「このような触れ方……教わっていないわ」
「挿れて出すだけがセックスじゃないんだよ。本当はキスもして、胸も直接触って、あちこち舐めたり吸ったりして、男が一方的に快楽を貪るものじゃない」
「あっ」
「直接触るね」

 下着を横にずらして蜜口に触れる。そこはじゅうぶんに濡れていたが、易々と指を受け入れられるようにはなっていない。
 指に愛液をまとわせて先端を埋める。一度抜いてまた挿入すると、中がほんのわずかに柔らかくなった。何度かそれを繰り返せば、指の太さや感触に慣れたローゼが強張った身体から力を抜く。

 そこからは中に指を半ばほど沈めたまま奥をほぐしていった。おなか側の壁に指の腹をあてがったまま、撫でるくらいの力加減で波打つように蠢かす。
 初めてなら中だけで感じるのは難しいだろう、と同時に秘芽も刺激した。
 すると恥ずかしそうに閉じていた腿がだらしなく開き、ふるふると小刻みに震えだす。

「はるのぶ、はるのぶっ」
「抗わずに身を任せて気持ちよくなっていいんだよ」
「でも怖いわ、怖い……! 身体が言うことを聞かないの」
「あーじゃあこっちも触ろうね」

 片手で秘所を、もう一方で胸を責める。
 決して強い刺激ではないが、その焦らすような優しい触れ方が彼女にとってはたまらないらしい。

 白い喉を晒して喘ぎながらはくはくと空気を噛んでいたローゼが、晴信の腕に縋って奥歯をきつく食い縛る。

「んっ、う……ふ、ううッ」

 柔壁に指を食い締められる。
 びくびくと跳ねる身体から力が抜け、ローゼは思い出したかのように必死に呼吸を繰り返した。

「ふー……っ、ふー……っ」
「上手にイけたね」

 指を引き抜くと、とろりと糸を引いた。
 濡れそぼった指でふたたび秘裂を撫でると、余韻に浸っていたローゼが甘やかな声を上げる。

「これで終わりじゃないってわかってるよね。さっき王子たちがしてるのを見たんだから。本当だったら男のものをここに挿れる。――ね、怖いでしょ」
「う……」
「なーんてね。ここでおしまい。これに懲りたら、安易な考えも、やけになるのもやめようね」

 ローゼが下唇を噛み締める。
 どのような罵りが飛んでくるかと身構えた。

「う、うわぁあん!」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています

六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。 しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。 「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています

由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、 悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。 王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。 だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、 冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。 再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。 広場で語られる真実。 そして、無自覚に人を惹きつけてしまう リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。 これは、 悪役令嬢として断罪された少女が、 「誰かの物語の脇役」ではなく、 自分自身の人生を取り戻す物語。 過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、 彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~

サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――

処理中です...