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本編(2)
しおりを挟む「ってことがありまして。ふう、なんとかなったわ!」
「バカじゃないの」
月曜日。昼休みの時間にカフェでランチをしながら飲み会後のことを同僚に語ったら、白い目で見られてしまった。
「抜けてる子だとは思ってたけど、想像を超えるバカすぎて言葉も出ないわ」
「あははっ、言いすぎでしょ。なんとかなったんだから平気だってー」
「本当に?」
「知らん間に名刺抜かれてたし連絡先も交換されてたけど、なんとかなったよ」
「それ、なんとかなってないから」
コーヒーぶっかけてシャツも腕時計もだめにしちゃったのに、怒るどころかおちんぽしゃぶったら百万円くれるんだよ? 絶対いい人じゃん。
定時と同時に同僚と会社を飛び出す。もっと詳しく話しなさいと詰められ、これから夜の街に飲みに繰り出すところだった。
だがしかし、会社の前に停められていた高級車によりかかり煙草をふかす男を見た瞬間、私は盛大にすっ転んだ。
横で同僚が呆れている。私がすっ転ぶことなんて日常茶飯事すぎて最早心配さえしてくれない。バッグやらスマホやらパンプスやらが散らかったのを拾ってくれていた同僚が、「おっ」と声を上げたきり固まった。
いつの間にか近づいて来ていた男が、私の脇の下に手を入れてひょいと立たせてくれる。
「え、えーと? ありがとうございます?」
こくんと頷いて、脱げたパンプスまで履かせてくれる。
「これ例の男!? やっぱりなんとかなってないじゃない! しかもマジもんじゃないのよ!」
男のデカさと威圧感に固まっていた同僚は、小さい声で叫ぶとそそくさと走り去っていった。ハイヒールのくせに脚はえーなあいつ。
「え、っと……? もっかいおちんぽしゃぶりましょうか!?」
もしかして私のフェラが気に入ったのかもしれんな。そう思い至りデカい声で提案してみると、男は私と荷物を抱えて車に乗り込んだ。
前に入ったホテルとは比べ物にならないくらいの部屋に通され、こんなスイートルームみたいなところは初めてで縮こまる私を男はベッドに座らせた。
パンプスを足から抜き、ジャケットを脱がせ、シャツのボタンがあっという間に外されていく。
(お、お、おわー! これはおちんぽしゃぶりじゃない!)
もしかしなくてもセックスに持ち込もうとしていることに動揺して抵抗を試みたものの、男の屈強な身体には私の些細な抵抗など全くもって響かなかった。両手首を捕まえられてキスされる。分厚い唇が当たったのと同時にサングラスもぶつかって、私たちの間を阻んだ。
男は一度離れると、煩わしそうにしながらサングラスを外す。想像していた以上に眼光の鋭い目が現れ、思わず釘づけになってしまった。
(めっちゃタイプ……)
左の眉上にやや大きめの傷があるが、それが男のワイルドさを際立たせていた。男はぺろりと唇を舐め濡らし、再び噛みつくように唇を重ねてくる。舌が捻じ込まれ、熱くぬめった粘膜が口内を満遍なく探っていった。口が大きいから、まるで食べられているみたいだ。
「んッ、……ふ、……っん、はぁ、んん……っ」
口の中を余すところなく蹂躙した舌がゆっくりと出ていく。互いの吐息が混じり合う距離で、どろりと熱を孕んだ眼差しに貫かれた。視線に炙られた身体が火照っていく。この男とならセックスしてもいいかも、だなんて思っている内にあっという間にブラのホックを外され、大きな手が胸を掴んだ。
結構巨乳だと自負していたのに、男の手には物足りなく見える。しかし彼は優しく掴んだ胸をたゆたゆと揺らして遊び、太い指からは想像できないほどの柔らかなタッチで胸の先端を愛撫した。乳輪をくるくると焦らすようになぞり、期待に硬くなった先端をピンと弾かれる。反射的に甘い声が零れると、男はぎらついた目つきで私を見たまま乳首に吸いついた。
「あっ! ……あ、やッ……」
舌の先で乳首をつつかれて身体を捩るが、逃げることは許されない。私の反応を確認しながらの巧みな舌遣いに翻弄された。もう片方の胸は手で愛でられ、下腹部にじわじわと快感が蓄積していく。
逃げようとする腰が反り、後ろに倒れそうになると男の手が背中をそっと支え、優しくベッドに横たえられた。大きな体躯に覆い被さられ、ますます逃げ場がなくなる。
仕草や手つきは優しいのに私に対する興奮は隠しきれておらず、ズボンの中で窮屈そうに猛ったおちんぽを私のあそこにぐいぐい押しつけてくる。男のあの極悪おちんぽにかかれば、数枚の布なんて突き破ってしまいそうだ。
伝わってくる熱さと硬さに私の呼吸は乱れ、胸がドキドキと高鳴っていた。押しつけられる度に、期待で濡れたショーツがぐちょぐちょと湿った音を立てる。彼にも聞こえてしまっているかな、と考えた瞬間、ストッキングの上から割れ目をなぞられた。濡れた感触に気づいた男が私を見る。
「……は、」
熱のこもった息を吐いた男は、ストッキングを下着ごと脚から引き抜くと私の脚を左右に開かせて、躊躇なくそこに顔を埋めた。
「あぁっ……!」
溢れた蜜を舐め取られ、花芯をじゅるるっと下品な音を立てて吸われる。あまりの気持ち良さに男の顔を太腿で挟んでしまうが、すぐにまた脚を開かせられてしまった。
浮いた腰の下にすかさず枕が差し込まれ、男は夢中になってそこを舐め、すすり、口づけ、舌を奥まで捻じ込んだ。
「あ、あ、だめ……っ! イク、いくいく……イッ……!」
剥いた花芯を容赦なく攻められ、ついに達してしまった。ひくひく震える膣口を見て、男は目を細める。絶頂にきつく締まるそこへ、指が一本入ってくる。
「うぁ、太、い……っ、あ、やぁ、イったばっかり、なのに」
一本だけでもみちみちに膣を満たす太い指が、ざらついた天井を圧迫する。とんとんとんとん執拗に押され、併せて花芯も吸うものだからあっという間に快感が弾けた。
「あ、あ、あぁ……ッ!」
腰が浮き強く締まる中から指が抜かれ、男の顔にびしゃっと潮が思いきりかかる。男は気にした様子もなく口の端についた潮を舐め、今度は指を二本に増やし隘路を拡げるようにゆっくり出し入れした。
また花芯を舐めようとするから、少し休憩させてほしくて手で覆い隠す。すると男は強引にどかすでもなく、内腿に唇を寄せ穏やかな刺激を与えてくれる。
太い指を三本咥えこむ頃には、内腿にはキスマークがびっしりと刻まれていた。じわじわとした快感でも何度も絶頂させられてしまうほど、男の愛撫は気持ちがいい。
彼が上手いのか、それとも身体の相性がいいのかもしれない。
「ふー……、ふー……」
興奮に息を荒くした男が、ずるりと中から指を引き抜く。愛液でしとどに濡れた指を舐めながら、片手でズボンを寛げていった。
快感に支配された四肢を投げ出し、蕩けた眼差しでその光景を見ていた私は、パンツの中からぶるんと飛び出したおちんぽを見て「ひえ」と情けない声を上げた。前に見た時以上にバキバキに硬く、凶悪に反り返っている。太く長いにも関わらずその重さに負けず腹筋につかんばかりに勃起した先端からは、滲んだ先走りが滴ろうとしていた。
「でっっっっっかぁ……」
「…………」
無言の男は、ベッドの脇に置いていた自分のバッグに手を伸ばすとその中からコンドームを取り出した。XLと書かれたパッケージは初めて見る。
(や、優し……絶対生でするタイプだと思ったのに……)
XLサイズのコンドームでも窮屈そうに装着し、男は物欲しげに指を咥えて待っていた私にのしかかった。ジェルつきのゴム越しに、愛液をまとわせるように割れ目を往復させる。
先端を膣口に食いこませ、男は気持ちを落ち着けるように深く息を吐いた。
「とら、おくん……」
「……っ」
いつの間にか交換されていた連絡先で確認した名前を呼んでみると、彼は目を見開いた。かあ、と染まる目元に胸がぎゅんっと跳ねた。きゃ、きゃわいい。
自分の大きさが負担になるのを心配して一息に突き入れたいのを我慢しているらしく、噛み締めた歯の隙間から呻く声が漏れている。
「痛くないよ」
さっき虎尾くんがじっくり解してくれたおかげか、先端を飲み込まされても痛みはない。圧迫感はすごいけれど、中を満たされる感覚に快感を覚えていた。
花芯をいじりながら、潤んだ蜜壺にだんだんとおちんぽが飲み込まされていく。こんなところまで届いたことはないって場所まで入り込むと、虎尾くんは自分が入っている下腹部を押し撫でた。
まだ根元が見えているけれど、これ以上入るのはさすがに無理らしい。それでも彼は満足そうに見えて、私のお腹を押しながらゆっくり腰を引いた。とてつもなく長いストロークで抜き差しされ、襞を目一杯擦っていく刺激にぞくぞくして腰が震える。
「はぁ、あ……っ、ゆっくり、きもち」
「……っ、は」
先ほど指で押していた場所を先端で小刻みに押し上げたかと思えば、奥まで貫かれて恐ろしいとさえ感じるくらいの快楽に襲われる。
縋るものが欲しくて両手を伸ばすと、虎尾くんはのっそりと背を丸めてくれたので、その太い首に腕を回して抱き着いた。厚い胸板に胸が押し潰される。しっとりと汗ばんだ肌は熱くて心地よく、彼の首筋から香るにおいには思わず夢中になった。
どこを突かれても、どこに触れられても、吐息も、声も、眼差しも、においも、何もかも気持ちいい。ズン、と奥に入り込まれた瞬間、私は喉を反らして達していた。
「…………っ、あ、ん」
こんなに簡単に中でイかされたことなんかない。深い絶頂からなかなかおりてこられずにいると、痙攣する膣にきつく締めつけられた虎尾くんは、汗を垂らしながらも私が落ち着くのを待ってくれているようだった。
乱れた髪を梳いて、顔中に唇が降ってくる。キスしてほしくて口を開くと、誘いに乗ってすぐに唇を食べられた。絡まる粘膜が心地いい。
唾液を飲み下し、腰を揺らして彼を挑発する。虎尾くんは背をびくんと跳ねさせると、ようやく律動を再開した。
まだ私を気遣っている腰使いで、もどかしくさえ思えてくる。彼の腰に脚を絡ませて抱き寄せた。
「もっと、して……っ、とらおくん」
意図的に中を締めつけると、太いおちんぽがびくっと反応する。虎尾くんは眉を寄せ震える息を吐き、私の腰を大きな手でわし掴んで引き寄せた。ばちゅんっと音を立てて腰骨がぶつかる。一番奥を貫かれて、目の前が明滅した。
手の痕がそのまま残りそうなほどの力で掴まれていることに興奮する。これまで精一杯優しくあろうとしていた彼の理性を奪ったのだ。
「く、……っ、は、あ」
「あっ、あ! とらおくん、奥、おく、すご……っ、ぁあっ! いく、い、イった、イきましたぁ!」
イったことはわかっているはずなのに、虎尾くんはもう止まらない。ガツガツと容赦なく子宮を突かれてもう訳がわからなくなりそうだった。
「ひ、うう……っ! あ、あ、あっ、きもち、きもちい……!」
繋がったまま抱き上げられ、虎尾くんの膝の上に乗せられる。自重で挿入が深くなり、一瞬気が遠くなりそうだった。
私の体重なんてものともしない様子で腰を振る彼は私をずっと熱い眼差しで見つめていて、その視線にさえ犯されているような気がする。
「あっ、あ……! 深ぁ、これ、だめ……っあ、あ、イ――っ」
絶頂の衝撃に虎尾くんの背中に爪を立ててしまう。これまで忘れていた立派な和彫りを目にして一度正気に戻りかけたけれど、すぐにぎゅっと抱きすくめられてそんなことどうでもよくなってしまった。大きな身体に抱擁されると、それだけで気持ちいい。
達した余韻に震え息を弾ませる私を落ち着かせるように背中を撫でられる。喘ぐような呼吸は下品ですらあるのに、虎尾くんはさらにおちんぽを硬くさせた。
「とら、おくん……っ」
逞しい腕に抱き上げられ、おちんぽが中から抜けていく。喪失感を覚える間もなくベッドにうつ伏せにされ、上からどっしりとのしかかられた。おしりの合間を抉じ開けぬかるんだ膣をいっぺんに奥まで貫かれ、襞をごりごり擦られる感触に魚のように跳ねる。
背中にかかる重みは圧倒的な雄に犯されていることを強く感じさせ、子宮がきゅんきゅんとおちんぽに媚びた。おしりにタマが当たる度にべちべちと音が鳴る。寝バックだと奥の深い場所まで暴かれてしまい、ずっと達してしまっているようだった。
「あ、はあ……っ、あぁ、イってる、あ、イッ、きもち、きもちいの、だめ、これぇ……っ、ああ!」
耳元で荒い呼吸音が聞こえ、時折漏れるなまめかしい声に奥からどっと蜜が溢れる。やばい、これ、やばい。気持ち良すぎる。
「……りりこ」
「ッ……、とら、おくん……!」
低く色っぽい声が、吐息混じりに私の名前を呼ぶ。その響きが焦がれているように聞こえて、全身に電気がはしる衝撃に声にならない悲鳴を上げた。
「……っ出る」
「あっ、あっ、奥、ああ……っ! 出てるぅ」
ぐっぐっと押しつけられ、一番深いところでおちんぽが跳ねている。コンドーム越しでも熱を感じるほど虎尾くんの精液は熱くて、たまらず腰が揺れた。
ずるーっと抜け出ていったおちんぽを恋しがるように膣がうねる。コンドームにたっぷりと溜まった精液を見て舌を舐めずる私を見ながら、虎尾くんは慣れた仕草で口を縛った。
「……ふ、あ」
私の片足を持ち上げ、潤んだそこへ虎尾くんが顔を寄せる。どろどろになった下半身を舐め、滴る蜜も全て啜られた。
何度もイったせいで身体に力が入らない。虎尾くんは私を抱き上げるとバスルームに連れていき、身体中隅々まできれいに洗ってくれた。
「あ、りがと……」
こく、と頷く虎尾くんのおちんぽはまだ元気に滾っている。でも彼はそれ以上私にいかがわしい意図で触れようとはしなかった。
ふわふわのタオルで私を拭きバスローブを着せると、彼はいつかのように自分のバッグをあさり札束を握り締めて戻ってくる。また私の谷間にぎゅむっと押し込んだ。これは何のつもりのお金なのだろうか。
私が狼狽えている内に身支度を整えていた虎尾くんは、無言のまま部屋を出て行ってしまった。
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