言葉にならないやさしさを ~世界に色が戻るとき~

青空 蒼空

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 今日あった一日の出来事を 夜ごはんを食べながら 家族と話していた
 
 今日は未知の大好きなハンバーグ
 
 ママが作るハンバーグは 柔らかくて フワッとしている
 お箸で崩すと肉汁が出てくる この瞬間がたまらない

 「ママのハンバーグ大好き!美味しい!」
 「ありがとう 未知は いつも 美味しそうに食べてくれるわね」

 ママは 嬉しそうに微笑む
 この笑顔が 未知は大好きだ
 ママ大好き!と思う

 未知はパパとママの3人で暮らしている
 未知が働いている工場の近くにある 小さなアパートに住んでいる
 
 外で嫌なことが たくさんあっても ママが いつも話を聞いてくれる

 パパは「そんなことぐらいで未知が弱すぎる」と理解してくれないことが多いが そんなパパをママが叱ってくれるから 未知は満足だ

 今日あった 機械のトラブルという大事件の話をしていると テレビから障害者の性被害についてのニュースが流れていた

 パパとママが真剣に聞いている

 未知には わからない話だが パパとママが 物凄く真剣に見ていたので 黙って その様子を見ていた

 未知は周りの様子を よく観察している
 言葉では理解しにくいことも 人の動きを見て覚えることも多い

 仕事も 主任の言葉より 同僚の動きを見て覚えたことも たくさんあった

 「なあ 未知」
 「なに?パパ」

 ニュースが終わったのだろう パパが未知に 真剣に問いかけてきた

 「飲み会とか あるのか?」
 「飲み会?」

 「会社でお酒を飲むこと」
 「会社では みんな お酒なんか飲まないよ」

 「歓迎会とか・・・これからだと 年末に忘年会なんか あるよな」
 「しらない」

 パパは 何を言いたいのか?

 「まあ いいや とにかく男の人に 隣に座れとか言われても座るなよ」
 「なんで?」
 
 「体を 触られるからさ」
 「体? どういうこと?」

 「だから! そういうことだ! わかったな!」
 「・・・」

 パパは いつも 言葉が足らない
 だから 未知には理解できない
 わからないから聞いているのに すぐ怒る
 でも これは パパだけではなく そういう人が多いので未知は困る

 「パパは 極端よ」とママが笑う

 「でも 未知 知らない人に 付いて行ってはいけないことは わかるよね?」
 「それは 小さい時から 言われているから わかるよ」

 「あまり そんな機会もないと思うけど 男の人と部屋で二人になることは 避けた方がいいかもね」
 「どうして」

 「悪い人ばかりでは ないけど 悪いことを考えている人も いるからよ」
 「悪いことって?」

 「弱くて抵抗できない女の子を狙って オッパイを触ったり スカートの中に手を入れたりするの」

 未知は 想像した
 そして・・・

 「いや! 絶対いや! わかった! 気を付けるママ!」

 そんなことが あるのかと 未知は驚いた
 部屋に男の人と 二人になることは絶対しないと思った

 「そうだ 嫁に行けなくなるからな」
 「パパは オーバーよ 未知が怖がるでしょう」

 嫁?
 嫁に行けなくなる?

 結婚は 好きな人と一緒に暮らして 赤ちゃんができる ということは理解している
 しかし それが 何故そうなのか? までは わからない

 好きな人は どうやって 見つけるのか?
 どうして 結婚して 赤ちゃんができるのか?

 パパとママと別れなきゃ いけないのか?
 そんなの いやだ 

 だけど 未知には 一つだけ 結婚であこがれていることがある
 それは お姫様になれること

 結婚式で 白いドレスを着ていた 従妹のお姉ちゃんの姿を見た時 未知は お姉ちゃんは 結婚してお姫様になったんだと思った

 お姫様になれないのは困る
 そう思う未知は 男の人と部屋で二人にならないことを 心で誓った 

☆☆
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