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今日も一日 いろんなことがあったが 無事に終わってよかった
帰るために ロッカールームで私服に着替える
「やっぱ イグザ 最高だよね」
「今度こそ チケット ゲットしたいよね」
「私は サブが 一推しかな!」
楽しそうに 女性3人の同僚が 芸能人の話をしている
この3人を見ていると 小学校の同級生との苦い思い出を思い出すので 未知にとって苦手な3人だ
未知がロッカールームから出ようと扉に向かう時 3人が声を静めて話し出した
「聞いてみなよ」
「そうだね」
「ちょっと 興味あるよね」
なんだろう 明らかに 未知のことを話している
ひそひそ話は 昔から よくされる
「ねえ 吉田さん」
声をかけられ 未知は振り向く
「吉田さんの 推しって 誰?」
「おし?」
おしってなんだろう?
未知は 意味が分からなくて戸惑っていた
「推しの意味がわからないんじゃない?」
「そうかもね~」
3人が 順番に話していく
「人に勧めたいな~と思う好きな相手 ん~ 例えば~ 人と好きという気持ちを 『だよねー』 と言いあうの」
好きな相手?
だよね?
ママとかのことじゃないよね 多分・・・
未知は 色々真剣に考えた
人に勧めたい・・・
そうだ!
「犬コロ!」
未知は いつも眠るときに抱っこしている ぬいぐるみの『犬コロ』を推しと判断した
人に勧めたい自慢の『犬コロ!』
「犬コロ?」
3人は沈黙した・・・
そして 爆笑した
「犬コロだって」
「おっかし!」
「やっぱ 変わってるね」
未知は また やってしまったと思った
『変わってるね』この言葉も 昔からよく言われる言葉
誉め言葉では ないことぐらい 未知も感じている
3人が去った後の扉を じっと見ていた
おし? のことは 家に帰ってママに教えてもらおう
そしたら 少しは みんなのことが 理解できるようになるかもしれない
未知は こういうことに ぶつかるたびに落ち込むのだった
さて 気を取り直して 帰ろうとした時・・・
「いい加減にしないか! 何回も同じこと言わせるな!」
静かなロッカールームに 突然 怒鳴り声が聞こえてきて 未知はビックリした
声は外から聞こえてくる
窓のカーテンの隙間から そっと 覗いた
未知が仕事の時に着ている 同じ作業服を着た 髪の短い綺麗な女の人が 同じ服装の おじさんに怒られている
仕事を失敗して怒られているのだろうか?
未知も仕事を失敗して主任に怒られることはあるけど あんなに怒鳴られたことは無い
「だから 頭が足らない奴の指導は嫌なんだ! 気をつけろよ!」
おじさんは 何かを蹴とばして去っていった
未知も よく言われる言葉
あの綺麗な女の人も言われるんだ・・・
その人は その場でしゃがみ込んで 下を向いていた
心の痛みが 未知にも伝わってくる
未知は気が付いたら その綺麗な女性の所に駆け出していた
「これ どうぞ」
未知は 飴玉を そっと差し出す
昔 落ち込んだ時 近所のおばちゃんが飴玉をくれて 未知は すごくうれしかったことを覚えていたので 同じことをしてみる
「心が痛いよね 飴玉どうぞ 元気になるよ」
綺麗な女性は ゆっくりと 未知に顔を向けた
目が 少し潤んでいる
やっぱり 心が痛かったんだ と未知は思った
「どうぞ 一緒に食べよ」
「ありがとう・・・」
「⁉」
未知は なんか違和感を感じた
女の人だよね・・・?
その人は 飴玉を包みから外し パクっと口に入れ立ち上がった
ロッカールームからは わからなかったが 物凄く背が高くて 未知は見上げなければならなかった
「うん おいしい・・・ありがとう」
「もしかして・・・男の人?」
「うん そうだよ 僕は男」
黙っていれば ばれないのに 正直に言ってしまうのが未知だ
「ごめんなさい 綺麗だから 女の人だと思った」
「いいよ よく 間違われるから」
未知は 焦った
自分が 男に間違われるのは 嫌だから きっと傷つけてしまった
「本当に ごめんなさい!」
未知は 一生懸命 謝った
「ぜんぜん 気にしてないよ それより 飴玉 くれたことが嬉しかった」
綺麗な笑顔で答えてくれて 未知は少しホッとする
「怒られてたの?」
「うん また 失敗しちゃってさ」
「未知も よく 失敗するんだ」
「心が痛いよね」
「うん よくわかる 未知も いつも心が痛いと思う」
未知と同じように思う人がいるんだと思い 嬉しくなった
そうだ 良いこと思いついた!
未知は その男性の心臓辺りに手を置き
「痛いの 痛いの 飛んでいけー 遠いお山に飛んでいけー」
この言葉は 未知が転んで怪我した時は勿論 辛い気持ちになった時も ママがやってくれる魔法の言葉だと 未知は思っている
そうされると 未知は嬉しくて元気になるのだ
だから その男性にも元気なってもらうように やってみた
「・・・」
男性は 無反応だった
無反応どころか だんだん顔が赤くなり「ありがとう」と言って 走り去ってしまった
また やってしまった と未知は思った
未知が 行動を起こすと 場の空気が凍り付くことが よくある
こんな時は 魔法の言葉は使ったら いけなかったのかな?
『ありがとう』とは言われたけど 顔が赤くなるほど 怒らしてしまった
未知は ただ 元気になってもらいたかっただけなのに・・・
帰るために ロッカールームで私服に着替える
「やっぱ イグザ 最高だよね」
「今度こそ チケット ゲットしたいよね」
「私は サブが 一推しかな!」
楽しそうに 女性3人の同僚が 芸能人の話をしている
この3人を見ていると 小学校の同級生との苦い思い出を思い出すので 未知にとって苦手な3人だ
未知がロッカールームから出ようと扉に向かう時 3人が声を静めて話し出した
「聞いてみなよ」
「そうだね」
「ちょっと 興味あるよね」
なんだろう 明らかに 未知のことを話している
ひそひそ話は 昔から よくされる
「ねえ 吉田さん」
声をかけられ 未知は振り向く
「吉田さんの 推しって 誰?」
「おし?」
おしってなんだろう?
未知は 意味が分からなくて戸惑っていた
「推しの意味がわからないんじゃない?」
「そうかもね~」
3人が 順番に話していく
「人に勧めたいな~と思う好きな相手 ん~ 例えば~ 人と好きという気持ちを 『だよねー』 と言いあうの」
好きな相手?
だよね?
ママとかのことじゃないよね 多分・・・
未知は 色々真剣に考えた
人に勧めたい・・・
そうだ!
「犬コロ!」
未知は いつも眠るときに抱っこしている ぬいぐるみの『犬コロ』を推しと判断した
人に勧めたい自慢の『犬コロ!』
「犬コロ?」
3人は沈黙した・・・
そして 爆笑した
「犬コロだって」
「おっかし!」
「やっぱ 変わってるね」
未知は また やってしまったと思った
『変わってるね』この言葉も 昔からよく言われる言葉
誉め言葉では ないことぐらい 未知も感じている
3人が去った後の扉を じっと見ていた
おし? のことは 家に帰ってママに教えてもらおう
そしたら 少しは みんなのことが 理解できるようになるかもしれない
未知は こういうことに ぶつかるたびに落ち込むのだった
さて 気を取り直して 帰ろうとした時・・・
「いい加減にしないか! 何回も同じこと言わせるな!」
静かなロッカールームに 突然 怒鳴り声が聞こえてきて 未知はビックリした
声は外から聞こえてくる
窓のカーテンの隙間から そっと 覗いた
未知が仕事の時に着ている 同じ作業服を着た 髪の短い綺麗な女の人が 同じ服装の おじさんに怒られている
仕事を失敗して怒られているのだろうか?
未知も仕事を失敗して主任に怒られることはあるけど あんなに怒鳴られたことは無い
「だから 頭が足らない奴の指導は嫌なんだ! 気をつけろよ!」
おじさんは 何かを蹴とばして去っていった
未知も よく言われる言葉
あの綺麗な女の人も言われるんだ・・・
その人は その場でしゃがみ込んで 下を向いていた
心の痛みが 未知にも伝わってくる
未知は気が付いたら その綺麗な女性の所に駆け出していた
「これ どうぞ」
未知は 飴玉を そっと差し出す
昔 落ち込んだ時 近所のおばちゃんが飴玉をくれて 未知は すごくうれしかったことを覚えていたので 同じことをしてみる
「心が痛いよね 飴玉どうぞ 元気になるよ」
綺麗な女性は ゆっくりと 未知に顔を向けた
目が 少し潤んでいる
やっぱり 心が痛かったんだ と未知は思った
「どうぞ 一緒に食べよ」
「ありがとう・・・」
「⁉」
未知は なんか違和感を感じた
女の人だよね・・・?
その人は 飴玉を包みから外し パクっと口に入れ立ち上がった
ロッカールームからは わからなかったが 物凄く背が高くて 未知は見上げなければならなかった
「うん おいしい・・・ありがとう」
「もしかして・・・男の人?」
「うん そうだよ 僕は男」
黙っていれば ばれないのに 正直に言ってしまうのが未知だ
「ごめんなさい 綺麗だから 女の人だと思った」
「いいよ よく 間違われるから」
未知は 焦った
自分が 男に間違われるのは 嫌だから きっと傷つけてしまった
「本当に ごめんなさい!」
未知は 一生懸命 謝った
「ぜんぜん 気にしてないよ それより 飴玉 くれたことが嬉しかった」
綺麗な笑顔で答えてくれて 未知は少しホッとする
「怒られてたの?」
「うん また 失敗しちゃってさ」
「未知も よく 失敗するんだ」
「心が痛いよね」
「うん よくわかる 未知も いつも心が痛いと思う」
未知と同じように思う人がいるんだと思い 嬉しくなった
そうだ 良いこと思いついた!
未知は その男性の心臓辺りに手を置き
「痛いの 痛いの 飛んでいけー 遠いお山に飛んでいけー」
この言葉は 未知が転んで怪我した時は勿論 辛い気持ちになった時も ママがやってくれる魔法の言葉だと 未知は思っている
そうされると 未知は嬉しくて元気になるのだ
だから その男性にも元気なってもらうように やってみた
「・・・」
男性は 無反応だった
無反応どころか だんだん顔が赤くなり「ありがとう」と言って 走り去ってしまった
また やってしまった と未知は思った
未知が 行動を起こすと 場の空気が凍り付くことが よくある
こんな時は 魔法の言葉は使ったら いけなかったのかな?
『ありがとう』とは言われたけど 顔が赤くなるほど 怒らしてしまった
未知は ただ 元気になってもらいたかっただけなのに・・・
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