22 / 34
22話・襲撃と返り討ち
「起きるんだ!」
するどい声にはっと意識を覚醒させる。
しきりに瞬きを繰り返し、頭を動かそうとすれば、隣のクミナクが険しい面持ちをしているのが視界に入った。
「どうし」
「おかしい。馬車が急に止まった」
顰められた声で告げられた内容に、一瞬意味がわからなくて。ついで、他の乗客たちも不安げにしていることから、まさか、と嫌な想像が脳裏をよぎる。
「私、どれくらい寝てた?」
「まだ三時間たっていない」
小声でのやりとり。短いそれがおわったのと同時に乗合馬車の入り口が乱暴に開かれる。
視線を向ければ片目に傷を持った厳つい男が一人。背後にはまだ数人の気配。
「シャール家の坊ちゃんが乗ってるらしいじゃねぇか。でてきてもらおうか」
そういって中に踏み込んできた男にとっさにライラは身に着けていたローブをクミナクの頭にかぶせた。
「人違いじゃない? 私はシャール家の人とつながりがあるけど、この馬車の中にはいないわよ」
「おうおう、勇ましい嬢ちゃんだ。だが、それはこっちがきめることだ。野郎共!」
にまりと笑った男の笑みに怖気がたつ。反射的に立ち上がって反発したはいいけれど、この先は――クミナクだよりだ。
「我、汝の歩みを止めんと欲す。アハネン」
小声での詠唱は辛うじて聞き取れるかどうかというもの。だが、人攫いらしき男達には効果絶大だった。
「な、なんだぁ?!」
「お頭、足がっ」
「う、うごかねぇっ」
「魔術か!」
クミナクの魔術に囚われて、動けずにいる人攫いたちに、乗客は何がなんだかわからない様子だったが、ライラは胸を撫で下ろした。時間稼ぎをした意味があった。
よかった、と呟こうとしたライラの前に下半身の動きを止められても上半身は動くらしきお頭とばれた男が吼える。
「テメェ、なにしやがった!」
「お帰りください。いえ、このまま捕まってもらうわ」
「ふ、ざけんなぁ!」
大声と共に、男の周囲の温度が冷える。氷の精霊術、と直感し、ライラは思わず叫んだ。
「伏せて!」
「死ね! ガキ!」
詠唱を破棄された分威力は落ちるだろうが、空気中の水分が形となって巨大なつららがライラに襲い掛かる。
「ライラ!」
叫んだ声は誰のものか。眼前にせまるそれに、逃げることも防ぐ手段もなく、ただただライラが立ち尽くしていたところで、それはおこった。
暴風。
一言で表すならば、まさにそれ。
馬車の中で自然に発生しようのない竜巻のような暴風がつららの位置をぐるりと変えて、そのまま逆に男たちへと向けられる。
「ダメ!」
とっさに叫んだ声が届いたのか届かなかったのか。風に乗って殺傷力の増したつららが男達を貫く寸前で、水に還った。
それはライラでも男達のいずれかの精霊術や魔術ではなく、ライラの名を叫んだクミナクの肩にちょこんといる火の精の精一杯だったのだろう。
へたりと、クミナクの肩に倒れこんだ火の精を労うより早く、ライラは同じ危険性を危惧せざるを得なかった。
「クミナク! 全身束縛の魔術は?!」
「今使う! 我汝の身を拘束し、束縛し、自由を奪い、手足を縛り、制約をかけ、己が意思と切り離すことを是とする者なり。ベチアクング」
クミナクの詠唱が終わった途端、どうと男達が倒れこむ。それは精霊術を行使したお頭と呼ばれた男も例外なく。
再度胸を撫で下ろして、へなへなとその場に座り込んだライラの元にクミナクが駆け寄ってくる。
火の精は毎度のことながら、クミナクの肩で睨みをきかせている。この態度でよく助けてくれたなぁなどと、思ってしまうのも仕方ないだろう。
「君はっ。……本当に、無茶を、して」
「だって、クミナクが詠唱する時間、必要でしょう」
疲れきった声音でそういえば、クミナクはなにかをこらえるようにぐっと目を閉じてから燃える瞳でライラを見据えた。
「そうだね、たしかにそうだ。けれどそれは、君が自分の体を危険にさらすこととイコールにはならないだろう。……現に、僕の力だけではダメだった」
「そんなことはないよ。もっとちゃんと時間稼ぎが出来ていれば、最初から全身束縛の魔術が、使えたでしょう? 私の落ち度だよ。相手が精霊術まで持ち出すなんて、思わなかった」
そう言って、床で恨めしげにライラたちを睨む男にやるせない笑みを浮べる。
「精霊は、気に入った人間としか契約しないし、力も貸さない。せっかく精霊に気に入られているのなら、その力、もっと他に生かしてよかったはずなのに」
悲しいね、と付け加える。ライラに向かって男が何事か吼えようとしたが、それよりはやくクミナクの詠唱が響いた。
「我、汝の口を閉ざす。シャップ」
とたん、口を貝のように閉ざした男を視界からはずして、クミナクの手を借りて立ち上がる。
「それはそうと、君は本当に……全身束縛の魔術をどうして僕が使えると思ったんだ? 本来ならアレは六学年で学ぶもので、足止めの魔術だって三学年レベルの魔術だぞ」
「だって、そこは天才クミナク様だもの。嫌味じゃないよ? 出来ると信じてた」
ころころと笑ってクミナクへの絶対の信頼をみせたライラはぐっと腕を伸ばして伸びをした。そんなライラにくすぐったい思いを抱きつつ、クミナクは別のことを口にする。
「さて、どうしたものかな」
「三時間、馬車は走っていたんでしょう? 王都より近くの街があるはずだから……そこで引渡しかな。説明、めんどうだね。逃げる?」
「賛成だ」
ライラの僅かな悪戯心を含んだ提案に、クミナクは神妙に頷いた。
標的はクミナクだったことを思えば、今からでも王都の安全な実家に帰るべきだろう。だが、クミナクにその気がないのはライラでもわかったし、ならば変に大人たちに色々言われる前に逃げてしまったほうがよさそうだ。
なにより、ヴィクトリア学園の生徒は卒業までよほどのことがない限り学園の外での術の行使を精霊術も魔術も禁じられている。
今回のことは“よほどのこと”に当てはまるだろうが、ただでさえ、精霊がいなくなるというイレギュラーを抱えて慌しい学園をさらに騒々しくさせる気も起きない。
男達を避けながら出口まで歩いて、振り返る。精霊と魔術の国とはいえ、こんないきなりの攻防に呆気に取られている乗客たちに、わざとらしくウィンクを一つ。
「後のことはまかせましたっ」
そう言い捨てるようにしてライラとクミナクは乗り合い馬車を降りて、王都から最も近い街、イーカス目指して駆け出した。
するどい声にはっと意識を覚醒させる。
しきりに瞬きを繰り返し、頭を動かそうとすれば、隣のクミナクが険しい面持ちをしているのが視界に入った。
「どうし」
「おかしい。馬車が急に止まった」
顰められた声で告げられた内容に、一瞬意味がわからなくて。ついで、他の乗客たちも不安げにしていることから、まさか、と嫌な想像が脳裏をよぎる。
「私、どれくらい寝てた?」
「まだ三時間たっていない」
小声でのやりとり。短いそれがおわったのと同時に乗合馬車の入り口が乱暴に開かれる。
視線を向ければ片目に傷を持った厳つい男が一人。背後にはまだ数人の気配。
「シャール家の坊ちゃんが乗ってるらしいじゃねぇか。でてきてもらおうか」
そういって中に踏み込んできた男にとっさにライラは身に着けていたローブをクミナクの頭にかぶせた。
「人違いじゃない? 私はシャール家の人とつながりがあるけど、この馬車の中にはいないわよ」
「おうおう、勇ましい嬢ちゃんだ。だが、それはこっちがきめることだ。野郎共!」
にまりと笑った男の笑みに怖気がたつ。反射的に立ち上がって反発したはいいけれど、この先は――クミナクだよりだ。
「我、汝の歩みを止めんと欲す。アハネン」
小声での詠唱は辛うじて聞き取れるかどうかというもの。だが、人攫いらしき男達には効果絶大だった。
「な、なんだぁ?!」
「お頭、足がっ」
「う、うごかねぇっ」
「魔術か!」
クミナクの魔術に囚われて、動けずにいる人攫いたちに、乗客は何がなんだかわからない様子だったが、ライラは胸を撫で下ろした。時間稼ぎをした意味があった。
よかった、と呟こうとしたライラの前に下半身の動きを止められても上半身は動くらしきお頭とばれた男が吼える。
「テメェ、なにしやがった!」
「お帰りください。いえ、このまま捕まってもらうわ」
「ふ、ざけんなぁ!」
大声と共に、男の周囲の温度が冷える。氷の精霊術、と直感し、ライラは思わず叫んだ。
「伏せて!」
「死ね! ガキ!」
詠唱を破棄された分威力は落ちるだろうが、空気中の水分が形となって巨大なつららがライラに襲い掛かる。
「ライラ!」
叫んだ声は誰のものか。眼前にせまるそれに、逃げることも防ぐ手段もなく、ただただライラが立ち尽くしていたところで、それはおこった。
暴風。
一言で表すならば、まさにそれ。
馬車の中で自然に発生しようのない竜巻のような暴風がつららの位置をぐるりと変えて、そのまま逆に男たちへと向けられる。
「ダメ!」
とっさに叫んだ声が届いたのか届かなかったのか。風に乗って殺傷力の増したつららが男達を貫く寸前で、水に還った。
それはライラでも男達のいずれかの精霊術や魔術ではなく、ライラの名を叫んだクミナクの肩にちょこんといる火の精の精一杯だったのだろう。
へたりと、クミナクの肩に倒れこんだ火の精を労うより早く、ライラは同じ危険性を危惧せざるを得なかった。
「クミナク! 全身束縛の魔術は?!」
「今使う! 我汝の身を拘束し、束縛し、自由を奪い、手足を縛り、制約をかけ、己が意思と切り離すことを是とする者なり。ベチアクング」
クミナクの詠唱が終わった途端、どうと男達が倒れこむ。それは精霊術を行使したお頭と呼ばれた男も例外なく。
再度胸を撫で下ろして、へなへなとその場に座り込んだライラの元にクミナクが駆け寄ってくる。
火の精は毎度のことながら、クミナクの肩で睨みをきかせている。この態度でよく助けてくれたなぁなどと、思ってしまうのも仕方ないだろう。
「君はっ。……本当に、無茶を、して」
「だって、クミナクが詠唱する時間、必要でしょう」
疲れきった声音でそういえば、クミナクはなにかをこらえるようにぐっと目を閉じてから燃える瞳でライラを見据えた。
「そうだね、たしかにそうだ。けれどそれは、君が自分の体を危険にさらすこととイコールにはならないだろう。……現に、僕の力だけではダメだった」
「そんなことはないよ。もっとちゃんと時間稼ぎが出来ていれば、最初から全身束縛の魔術が、使えたでしょう? 私の落ち度だよ。相手が精霊術まで持ち出すなんて、思わなかった」
そう言って、床で恨めしげにライラたちを睨む男にやるせない笑みを浮べる。
「精霊は、気に入った人間としか契約しないし、力も貸さない。せっかく精霊に気に入られているのなら、その力、もっと他に生かしてよかったはずなのに」
悲しいね、と付け加える。ライラに向かって男が何事か吼えようとしたが、それよりはやくクミナクの詠唱が響いた。
「我、汝の口を閉ざす。シャップ」
とたん、口を貝のように閉ざした男を視界からはずして、クミナクの手を借りて立ち上がる。
「それはそうと、君は本当に……全身束縛の魔術をどうして僕が使えると思ったんだ? 本来ならアレは六学年で学ぶもので、足止めの魔術だって三学年レベルの魔術だぞ」
「だって、そこは天才クミナク様だもの。嫌味じゃないよ? 出来ると信じてた」
ころころと笑ってクミナクへの絶対の信頼をみせたライラはぐっと腕を伸ばして伸びをした。そんなライラにくすぐったい思いを抱きつつ、クミナクは別のことを口にする。
「さて、どうしたものかな」
「三時間、馬車は走っていたんでしょう? 王都より近くの街があるはずだから……そこで引渡しかな。説明、めんどうだね。逃げる?」
「賛成だ」
ライラの僅かな悪戯心を含んだ提案に、クミナクは神妙に頷いた。
標的はクミナクだったことを思えば、今からでも王都の安全な実家に帰るべきだろう。だが、クミナクにその気がないのはライラでもわかったし、ならば変に大人たちに色々言われる前に逃げてしまったほうがよさそうだ。
なにより、ヴィクトリア学園の生徒は卒業までよほどのことがない限り学園の外での術の行使を精霊術も魔術も禁じられている。
今回のことは“よほどのこと”に当てはまるだろうが、ただでさえ、精霊がいなくなるというイレギュラーを抱えて慌しい学園をさらに騒々しくさせる気も起きない。
男達を避けながら出口まで歩いて、振り返る。精霊と魔術の国とはいえ、こんないきなりの攻防に呆気に取られている乗客たちに、わざとらしくウィンクを一つ。
「後のことはまかせましたっ」
そう言い捨てるようにしてライラとクミナクは乗り合い馬車を降りて、王都から最も近い街、イーカス目指して駆け出した。
あなたにおすすめの小説
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
記憶喪失となった転生少女は神から貰った『料理道』で異世界ライフを満喫したい
犬社護
ファンタジー
11歳・小学5年生の唯は交通事故に遭い、気がついたら何処かの部屋にいて、目の前には黒留袖を着た女性-鈴がいた。ここが死後の世界と知りショックを受けるものの、現世に未練があることを訴えると、鈴から異世界へ転生することを薦められる。理由を知った唯は転生を承諾するも、手続き中に『記憶の覚醒が11歳の誕生日、その後すぐにとある事件に巻き込まれ、数日中に死亡する』という事実が発覚する。
異世界の神も気の毒に思い、死なないルートを探すも、事件後の覚醒となってしまい、その影響で記憶喪失、取得スキルと魔法の喪失、ステータス能力値がほぼゼロ、覚醒場所は樹海の中という最底辺からのスタート。これに同情した鈴と神は、唯に統括型スキル【料理道[極み]】と善行ポイントを与え、異世界へと送り出す。
持ち前の明るく前向きな性格の唯は、このスキルでフェンリルを救ったことをキッカケに、様々な人々と出会っていくが、皆は彼女の料理だけでなく、調理時のスキルの使い方に驚くばかり。この料理道で皆を振り回していくものの、次第に愛される存在になっていく。
これは、ちょっぴり恋に鈍感で天然な唯と、もふもふ従魔や仲間たちとの異世界のんびり物語。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
【完結】魔力ゼロと捨てられた私を、王子がなぜか離してくれません ――無自覚聖女の王宮生活――
ムラサメ
恋愛
伯爵家で使用人同然に扱われてきた少女、エリナ。
魔力も才能もないとされ、義妹アリシアの影で静かに生きていた。
ある日、王国第一王子カイルの視察で運命が動き出す。
誰も気づかなかった“違和感”に、彼だけが目を留めて――。
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
異世界に喚ばれた私は二人の騎士から逃げられない
紅子
恋愛
異世界に召喚された・・・・。そんな馬鹿げた話が自分に起こるとは思わなかった。不可抗力。女性の極めて少ないこの世界で、誰から見ても外見中身とも極上な騎士二人に捕まった私は山も谷もない甘々生活にどっぷりと浸かっている。私を押し退けて自分から飛び込んできたお花畑ちゃんも素敵な人に出会えるといいね・・・・。
完結済み。全19話。
毎日00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)