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26話・私と彼の名付けの話
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次の日、集まった材料を近くの大樹からとった木の葉の上に載せて、彼女はただ歌を歌い続けていた。それは材料を集めてくれた彼らへのお礼の歌ではなく、羽化を促す歌だという。
なにが羽化するのかさっぱり検討が付かないが、いくところがなければ、することもなかったので、私は大きな木の根元でただその歌を聞いていた。
朝日が昇る前から歌い続け、すでに昼になろうとしていた。不思議とお腹はすいていない。
ただぼんやりと歌を聴いていると、昨日聞いたのと同じ音が聞こえてきた。多分、馬のひづめの音なのだろう。
案の定、昨日と同じ場所から男の人が姿を見せた。もしかしたら、レイスの話通りなら、この人が王様、だったりするんだろうか。ぼんやりと眺めていると、女性は笑みを深くして、唐突に口を開いた。
「貴方に、私の子供を授けましょう」
「え?」
「なに?!」
間の抜けた声を上げた私に、ちらりと視線を流して、にこりと笑う。
驚いた声を上げた多分王様らしき人は、ややおいて興奮した表情で女性に近づいた。
「それは、精霊の落とし子か?」
「人はそう呼ぶわね。私たちは祝福と証と呼ぶけれど」
『女性は友になった証を王様に授けました』
レイスの声が脳裏によぎる。これは、私、とんでもない場面に居合わせているのではないだろうか。
思わず私まで緊張して、拳を握る。だって、もう、それは、核心とよんでもよかったけれど。
これは、夢ではなくて。
レイスの生まれる場面なのだとしたら。
理屈も原理もなんにもさっぱりわからないけど、ただ、そうだ、という確信だけがあった。
だって、私はこういったファンタジーな夢を見ない。見たとしても、夢の中で夢だと確信することは稀で、大抵は夢だな、と自覚した瞬間目が覚める。
そして、なにより。
ここでふれた何もかもが、鮮明に過ぎた。
森のざわめき、木々の音色、草木の香り。湖の冷たさ。肌をなでる水のやわらかさ。
すべてが夢という一言で片付けるには、鮮明すぎた。
息を呑むようにその場を見つめていれば、女性は王様の手をとって反対の手で私をちょいちょいと手招いた。
不思議に思いつつ近づけば、女性はひらりと手を振る。その手には顔に似合わない物騒なものが握られていた。
きらきら太陽の光をはんしゃするそれは、紛れもない刃物だった。
ただ、ちょっと、すけているというか、質感が水っぽかったけれど。
「証に血を。貴方の子である、証よ」
「あ、ああ」
興奮した面差しで頷いた男性が素直に手を出す。
よばれた理由がわからなくて立ち尽くしていると、ふいにナイフをむけられてびっくりした。
「貴方が彼から血を貰って。一滴でいいわ」
「? 湖の乙女、そこにだれかいるのか」
「ええ、貴方にとっても大切な子よ」
不思議そうな表情で問いかけた王様に恐れ多い事を言われてしまう。
どうやらやっぱり王様には私のことが見えていないらしい。無視されているわけではないと知って安心する。
だけど、ナイフで血を貰えとか物騒すぎませんか……。しり込みしてしまったけれど、それは女性の一言で決意に変わった。
「あの子に会いたくはない?」
あの子、あの子、あの、子。
彼女がそう呼んだのは、きっとレイスのこと。
まだ存在しないだろうに、どうしてそう口にしたのかわからないけれど、その言葉は私の背中を押すのに十分だった。
水で出来たナイフを受け取って、そっと王様の手をとる。ごつごつした手。レイスとはまた違った掌。
驚いた表情をしているから、本当に見えていないんだなぁ、と苦笑して、心を決める。
そっと、ナイフを王様の指先に滑らせた。小さくぷくりと血の玉が浮かぶ。これでいいだろうか、女性を仰ぎ見れば、にこりと笑ってくれたから、きっと大丈夫。
水のナイフを女性に返して、一歩下がる。
きっと、神聖な儀式だから。
私が邪魔をしては、いけないはずだから。
木の葉の上に並べていたものたち、白銀の真珠、水滴、土。そこに血を一滴落として。
彼女は歌う。
『誓いと証を証明として。私は願う。希う。あの子をここに。ここにいずるは新たな生命。新緑の萌黄のように、端々しい林檎のように、湖の乙女と人間の狭間の子。貴方は望まれて生まれる新たな生命』
言葉はわからなかったはずなのに。
不思議と意味は理解できた。
望まれて、生まれる命。
ねぇ、レイス。私は、望まれて、生まれたのかな?
小さな疑問を胸のうちに隠して、ぎゅっと両手を握る。
『私の涙を礎に、彼の人の血を生贄に。貴方は生まれる』
そういって涙をこぼす。それは彼女が大事に抱いている、ほかのものと混ざりあって、新たな形を作り出す。
それ、は。
水で出来た花だった。
水色の透き通った不思議な色。睡蓮のような、蓮の花によく似た、大きな花弁が花開いて、すぐに蕾になる。
人の生まれとしてはありえない。だけど、ふしぎとそれがレイスだと思った。だって、離れていてもわかる。やさしさが。あたたかさが。まぎれもなく。レイスのものだった。
「れ、いす」
「そう、この子は『レイス』というのね」
「あ……」
「いいのよ。とてもいい名だわ。私たちの言葉で『強き人』この子は人として生きるのでしょう」
思わずこぼした言葉を拾われる。口元を押さえたけど、もう遅い。発した言葉は戻らない。
顔を青ざめさせた私に、けれど湖の乙女は笑うだけ。
「ねぇ、人の王。人を統べる人。この子を愛してくれる?」
「ああ、ああ。もちろんだとも!」
「なら、この子はあなたに預けましょう。一人、貴方には見えない子もつけるけれど、いいわよね?」
「貴方の裁量に任せましょう。湖の乙女」
「その子の名は、レイスよ」
そうして恭しく跪き手を差し出した、王様へ。レイスになるはずの水の花の蕾は渡された。
なにが羽化するのかさっぱり検討が付かないが、いくところがなければ、することもなかったので、私は大きな木の根元でただその歌を聞いていた。
朝日が昇る前から歌い続け、すでに昼になろうとしていた。不思議とお腹はすいていない。
ただぼんやりと歌を聴いていると、昨日聞いたのと同じ音が聞こえてきた。多分、馬のひづめの音なのだろう。
案の定、昨日と同じ場所から男の人が姿を見せた。もしかしたら、レイスの話通りなら、この人が王様、だったりするんだろうか。ぼんやりと眺めていると、女性は笑みを深くして、唐突に口を開いた。
「貴方に、私の子供を授けましょう」
「え?」
「なに?!」
間の抜けた声を上げた私に、ちらりと視線を流して、にこりと笑う。
驚いた声を上げた多分王様らしき人は、ややおいて興奮した表情で女性に近づいた。
「それは、精霊の落とし子か?」
「人はそう呼ぶわね。私たちは祝福と証と呼ぶけれど」
『女性は友になった証を王様に授けました』
レイスの声が脳裏によぎる。これは、私、とんでもない場面に居合わせているのではないだろうか。
思わず私まで緊張して、拳を握る。だって、もう、それは、核心とよんでもよかったけれど。
これは、夢ではなくて。
レイスの生まれる場面なのだとしたら。
理屈も原理もなんにもさっぱりわからないけど、ただ、そうだ、という確信だけがあった。
だって、私はこういったファンタジーな夢を見ない。見たとしても、夢の中で夢だと確信することは稀で、大抵は夢だな、と自覚した瞬間目が覚める。
そして、なにより。
ここでふれた何もかもが、鮮明に過ぎた。
森のざわめき、木々の音色、草木の香り。湖の冷たさ。肌をなでる水のやわらかさ。
すべてが夢という一言で片付けるには、鮮明すぎた。
息を呑むようにその場を見つめていれば、女性は王様の手をとって反対の手で私をちょいちょいと手招いた。
不思議に思いつつ近づけば、女性はひらりと手を振る。その手には顔に似合わない物騒なものが握られていた。
きらきら太陽の光をはんしゃするそれは、紛れもない刃物だった。
ただ、ちょっと、すけているというか、質感が水っぽかったけれど。
「証に血を。貴方の子である、証よ」
「あ、ああ」
興奮した面差しで頷いた男性が素直に手を出す。
よばれた理由がわからなくて立ち尽くしていると、ふいにナイフをむけられてびっくりした。
「貴方が彼から血を貰って。一滴でいいわ」
「? 湖の乙女、そこにだれかいるのか」
「ええ、貴方にとっても大切な子よ」
不思議そうな表情で問いかけた王様に恐れ多い事を言われてしまう。
どうやらやっぱり王様には私のことが見えていないらしい。無視されているわけではないと知って安心する。
だけど、ナイフで血を貰えとか物騒すぎませんか……。しり込みしてしまったけれど、それは女性の一言で決意に変わった。
「あの子に会いたくはない?」
あの子、あの子、あの、子。
彼女がそう呼んだのは、きっとレイスのこと。
まだ存在しないだろうに、どうしてそう口にしたのかわからないけれど、その言葉は私の背中を押すのに十分だった。
水で出来たナイフを受け取って、そっと王様の手をとる。ごつごつした手。レイスとはまた違った掌。
驚いた表情をしているから、本当に見えていないんだなぁ、と苦笑して、心を決める。
そっと、ナイフを王様の指先に滑らせた。小さくぷくりと血の玉が浮かぶ。これでいいだろうか、女性を仰ぎ見れば、にこりと笑ってくれたから、きっと大丈夫。
水のナイフを女性に返して、一歩下がる。
きっと、神聖な儀式だから。
私が邪魔をしては、いけないはずだから。
木の葉の上に並べていたものたち、白銀の真珠、水滴、土。そこに血を一滴落として。
彼女は歌う。
『誓いと証を証明として。私は願う。希う。あの子をここに。ここにいずるは新たな生命。新緑の萌黄のように、端々しい林檎のように、湖の乙女と人間の狭間の子。貴方は望まれて生まれる新たな生命』
言葉はわからなかったはずなのに。
不思議と意味は理解できた。
望まれて、生まれる命。
ねぇ、レイス。私は、望まれて、生まれたのかな?
小さな疑問を胸のうちに隠して、ぎゅっと両手を握る。
『私の涙を礎に、彼の人の血を生贄に。貴方は生まれる』
そういって涙をこぼす。それは彼女が大事に抱いている、ほかのものと混ざりあって、新たな形を作り出す。
それ、は。
水で出来た花だった。
水色の透き通った不思議な色。睡蓮のような、蓮の花によく似た、大きな花弁が花開いて、すぐに蕾になる。
人の生まれとしてはありえない。だけど、ふしぎとそれがレイスだと思った。だって、離れていてもわかる。やさしさが。あたたかさが。まぎれもなく。レイスのものだった。
「れ、いす」
「そう、この子は『レイス』というのね」
「あ……」
「いいのよ。とてもいい名だわ。私たちの言葉で『強き人』この子は人として生きるのでしょう」
思わずこぼした言葉を拾われる。口元を押さえたけど、もう遅い。発した言葉は戻らない。
顔を青ざめさせた私に、けれど湖の乙女は笑うだけ。
「ねぇ、人の王。人を統べる人。この子を愛してくれる?」
「ああ、ああ。もちろんだとも!」
「なら、この子はあなたに預けましょう。一人、貴方には見えない子もつけるけれど、いいわよね?」
「貴方の裁量に任せましょう。湖の乙女」
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