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第肆話──壺
【廿陸】蜂蜜紅茶ハ恋ノ味
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……午後の柔らかい日差しを顔に浴び、桜子は目を覚ました。
「んー」
寝返りをして時計を見る。そして、短針が午後二時を指しているのを見て飛び起きた。
「――はあ?」
今日は零とハルアキと、浅草に行く約束をした日。寝坊するにしても、いくら何でも寝過ごしすぎだ。
「嫌だ、何て言い訳しようかしら」
布団から出て寝間着を脱ぐ。そして洋服を手に取ろうとしてふと手を止めた。
いつも次の日に着る服は、衣紋掛けに掛けて鴨居に吊るしておくのだ。
だが今日はそれがない。確か、新調した橙のワンピースを着るつもりで用意したはず……。
……と、窓辺の物干しにそれが掛けてあった。触ってみると、洗濯した後のように濡れている。その上、破れを縫い合わせた跡まで。
「おかしいわね……」
全く記憶にない。顔でも洗えば目が覚めるかと洗面所に行き、桜子は鏡を見て顔をしかめた。
「……鼻血が出てる」
多分、病気なんだわ。体調が悪いから寝過ごしたんだし、記憶にない事をしたのだろう。
そういえば、頭が痛い気がする。体も重い。今日は寝ていた方が良さそうだ。
「大家さんに電話を借りて、キヨさんに伝えてもらおうっと」
◇
「……お着替え、置いておきますね」
桜子からの言伝を伝えた後、キヨは毛布を被って春風に濡れ髪を晒す二人を苦笑して眺めた。
「何でこんな時期に、神田川で泳ごうなんて思ったんです?」
「は、ハルアキがどうしてもやりたいと……痛ッ!」
「余ではない! そなたが下から花見がしたいと申したではないか!」
キヨはフフフと笑って紅茶を淹れる。
「風邪を引かないように、蜂蜜を置いておきますね。蜂蜜紅茶は体にいいから。しっかり温まるんですよ」
「ありがとうございます」
キヨが去った事務所の応接で、着替えを済ませた零とハルアキは、キヨの淹れた紅茶を啜る。
「……これが紅茶か? そなたのものが劇薬に思える」
ティーカップ越しにハルアキを睨みながら、零はだが慎重に彼の様子を観察していた。
――賢者の石を取り込んだ体が、彼にどんな変化をもたらすのか。
誰にも分からない領域なのだ。
だが兎も角、ここに至るまではごく普通のハルアキである。
……倉庫の崩壊後、エリクサーで全身がベトベトに濡れているところに土煙を被って、二人とも酷い有り様になった。
無様な様相を互いに眺め、どちらからともなく噴き出した。
心の底から笑ったのは、出会ってこれが、初めてだったかもしれない。
腹が捩れるまで笑い合う。
それからふと我に返り、
「とはいえ、このままでは道も歩けませんね……」
と、零はハルアキをすぐ裏の神田川に導いた。少しでも汚れを流さねばと思ったのだが。
ところが、彼らと入れ違いに人が集まって来て、零とハルアキは川べりに身を隠す羽目になった。いくら空き倉庫とはいえ、大きな建物が一棟崩れ落ちたのである。騒ぎになるのは避けられない。
となると、問題は残されたエリクサーである。血の色をした液体が大量に残されていては警察沙汰になりかねない。
だが、問題はそれだけではなかった。
「賢者の石の秘密が書かれた本を置いてきた」
と、ハルアキは式札を取り出した。
「色々とあったのでな、回収し忘れた。敵に利用されるくらいなら、こうした方が良い――朱雀」
宙を舞う式札が光と消え、深紅の焔の翼が現れた途端、瓦礫に盛大な火柱が立ち上った。
野次馬たちは大騒ぎである。
突然、建物が崩れ落ちたかと思えば、火元もなく燃え上がったのだ……常人に式神は見えぬから、理解が及ばないのも無理はない。
「消防を呼べ!」
「水を運べ!」
と、忽ち蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
桟橋の影に伏せた零はハルアキに囁く。
「……ちょっと、やりすぎではありませんか?」
「付け火で逮捕されるかの?」
「留置場へは、もう行きたくないですね……」
とはいえ、目前には火事場と群衆、背後には神田川……。
付け火の咎から逃れるには、神田川を泳いで逃亡するしかなかったのである。
鯉に変化して悠々と川を渡るハルアキはともかく、人目を気にしながら川面を移動せねばならなかった零は、全くもって散々であった。
ともあれ、ずぶ濡れの二人を迎えたキヨとカヨの、呆れた顔といったら……。
慌てて風呂を用意してもらい、洗濯に着替えまで甘えるのだから、居候とはいい身分である。
たっぷりと蜂蜜を注いだ紅茶を口にして、ハルアキはふうと息を吐く。
「しかし、結局何だったのじゃ、悪魔と申すアレは」
「さぁ、分かりません。とはいえ、分かった事はひとつあります」
「何じゃ?」
両手でカップを包むハルアキに、零は視線を注ぐ。
「敵は、不死の血を求めている」
「…………」
「これからは、私だけでなく、あなたも狙われる立場になりましたね……と、それはともかく、私も聞きたい事が」
「何じゃ?」
「――鴉揚羽が、どうしてあの場に?」
「やはり、そなたも気付いておらなんだか」
「…………?」
「この屋敷の屋根裏に住んでおるらしいぞ」
「まさか……」
「こちらの事情は筒抜けじゃ。だから、あの場に現れたのじゃ」
零は寒そうに首を竦め、上目遣いに天井を見遣る。
「あの女子の事も、彼奴に任せた。女の部屋に入るのは気が引けるからの」
「何はともあれ、桜子さんが無事で良かった……と、言いたいところですが」
零は静かにティーカップを置き、表情を改める。
「黒幕が何者かはともかく、桜子さんを人質に取るという、こちらの弱点を知られてしまいました。これから先、敵が我々を狙う以上、彼女を危険に晒す事になります」
「ならば、クビにするのか?」
「クビにしたところで、この状況では関係ないでしょう。彼女の存在がある限り、私は守らなくてはなりません。むしろ、私の近くに居てくれた方が都合がいい」
ハルアキは不機嫌そうに紅茶を呷る。
「じゃから、あの女子を雇うのに反対したのじゃ」
「今更言いっこなしです。……本当は、この屋敷に住まいを移って欲しいのですが、桜子さんは私を避けてますし……」
「…………」
「誰か、彼女を近くで護衛してくれる人がいるといいのですが……」
ハルアキは二杯目の紅茶を注ぎ、天井に呼び掛けた。
「どこぞに都合の良い女子はおらぬかの」
……少しして、天井板の隙間から何やら落ちてきた。
テーブルに落ちたそれを手に取ると、揚羽蝶の紋が入った二つ折りのカード。
中には殴り書きで
『ハルアキのバカ』
と書かれていた……。
――それから、しばらくの沈黙があった。
テーブルに放り投げられたカードを睨みながら蜂蜜紅茶をチビチビと飲んでいたハルアキは、やがてボソリと呟いた。
「余がここに居る理由が、これでなくなったな」
零は彼を見る。確かに、「悪魔退治」という依頼はこれで完遂した訳だ。
ハルアキは零と目を合わせないように、茜色の波紋をじっと見ている。その憂いの浮かぶ表情に、零は言った。
「あなたが望むのであれば、出て行っても構いませんよ。あなたの本来のご両親も心配されているでしょうし」
「今更帰れぬ。不老不死になったという事は、成長せぬという意味じゃ。成長せぬ子を世話せねばならぬほど、親として辛い事はなかろう。そんな苦労を、あの気の良い者共にさせとうはない」
零は静かに微笑む。
「私はあなたを放り出す気はありませんよ、多ゑさんたちも寂しがるでしょうし。それに……」
と、零は手首を見せて苦笑する。
「またクロに絡まれたら、あなたに助けていただかなければなりませんから」
「んー」
寝返りをして時計を見る。そして、短針が午後二時を指しているのを見て飛び起きた。
「――はあ?」
今日は零とハルアキと、浅草に行く約束をした日。寝坊するにしても、いくら何でも寝過ごしすぎだ。
「嫌だ、何て言い訳しようかしら」
布団から出て寝間着を脱ぐ。そして洋服を手に取ろうとしてふと手を止めた。
いつも次の日に着る服は、衣紋掛けに掛けて鴨居に吊るしておくのだ。
だが今日はそれがない。確か、新調した橙のワンピースを着るつもりで用意したはず……。
……と、窓辺の物干しにそれが掛けてあった。触ってみると、洗濯した後のように濡れている。その上、破れを縫い合わせた跡まで。
「おかしいわね……」
全く記憶にない。顔でも洗えば目が覚めるかと洗面所に行き、桜子は鏡を見て顔をしかめた。
「……鼻血が出てる」
多分、病気なんだわ。体調が悪いから寝過ごしたんだし、記憶にない事をしたのだろう。
そういえば、頭が痛い気がする。体も重い。今日は寝ていた方が良さそうだ。
「大家さんに電話を借りて、キヨさんに伝えてもらおうっと」
◇
「……お着替え、置いておきますね」
桜子からの言伝を伝えた後、キヨは毛布を被って春風に濡れ髪を晒す二人を苦笑して眺めた。
「何でこんな時期に、神田川で泳ごうなんて思ったんです?」
「は、ハルアキがどうしてもやりたいと……痛ッ!」
「余ではない! そなたが下から花見がしたいと申したではないか!」
キヨはフフフと笑って紅茶を淹れる。
「風邪を引かないように、蜂蜜を置いておきますね。蜂蜜紅茶は体にいいから。しっかり温まるんですよ」
「ありがとうございます」
キヨが去った事務所の応接で、着替えを済ませた零とハルアキは、キヨの淹れた紅茶を啜る。
「……これが紅茶か? そなたのものが劇薬に思える」
ティーカップ越しにハルアキを睨みながら、零はだが慎重に彼の様子を観察していた。
――賢者の石を取り込んだ体が、彼にどんな変化をもたらすのか。
誰にも分からない領域なのだ。
だが兎も角、ここに至るまではごく普通のハルアキである。
……倉庫の崩壊後、エリクサーで全身がベトベトに濡れているところに土煙を被って、二人とも酷い有り様になった。
無様な様相を互いに眺め、どちらからともなく噴き出した。
心の底から笑ったのは、出会ってこれが、初めてだったかもしれない。
腹が捩れるまで笑い合う。
それからふと我に返り、
「とはいえ、このままでは道も歩けませんね……」
と、零はハルアキをすぐ裏の神田川に導いた。少しでも汚れを流さねばと思ったのだが。
ところが、彼らと入れ違いに人が集まって来て、零とハルアキは川べりに身を隠す羽目になった。いくら空き倉庫とはいえ、大きな建物が一棟崩れ落ちたのである。騒ぎになるのは避けられない。
となると、問題は残されたエリクサーである。血の色をした液体が大量に残されていては警察沙汰になりかねない。
だが、問題はそれだけではなかった。
「賢者の石の秘密が書かれた本を置いてきた」
と、ハルアキは式札を取り出した。
「色々とあったのでな、回収し忘れた。敵に利用されるくらいなら、こうした方が良い――朱雀」
宙を舞う式札が光と消え、深紅の焔の翼が現れた途端、瓦礫に盛大な火柱が立ち上った。
野次馬たちは大騒ぎである。
突然、建物が崩れ落ちたかと思えば、火元もなく燃え上がったのだ……常人に式神は見えぬから、理解が及ばないのも無理はない。
「消防を呼べ!」
「水を運べ!」
と、忽ち蜂の巣をつついたような大騒ぎになった。
桟橋の影に伏せた零はハルアキに囁く。
「……ちょっと、やりすぎではありませんか?」
「付け火で逮捕されるかの?」
「留置場へは、もう行きたくないですね……」
とはいえ、目前には火事場と群衆、背後には神田川……。
付け火の咎から逃れるには、神田川を泳いで逃亡するしかなかったのである。
鯉に変化して悠々と川を渡るハルアキはともかく、人目を気にしながら川面を移動せねばならなかった零は、全くもって散々であった。
ともあれ、ずぶ濡れの二人を迎えたキヨとカヨの、呆れた顔といったら……。
慌てて風呂を用意してもらい、洗濯に着替えまで甘えるのだから、居候とはいい身分である。
たっぷりと蜂蜜を注いだ紅茶を口にして、ハルアキはふうと息を吐く。
「しかし、結局何だったのじゃ、悪魔と申すアレは」
「さぁ、分かりません。とはいえ、分かった事はひとつあります」
「何じゃ?」
両手でカップを包むハルアキに、零は視線を注ぐ。
「敵は、不死の血を求めている」
「…………」
「これからは、私だけでなく、あなたも狙われる立場になりましたね……と、それはともかく、私も聞きたい事が」
「何じゃ?」
「――鴉揚羽が、どうしてあの場に?」
「やはり、そなたも気付いておらなんだか」
「…………?」
「この屋敷の屋根裏に住んでおるらしいぞ」
「まさか……」
「こちらの事情は筒抜けじゃ。だから、あの場に現れたのじゃ」
零は寒そうに首を竦め、上目遣いに天井を見遣る。
「あの女子の事も、彼奴に任せた。女の部屋に入るのは気が引けるからの」
「何はともあれ、桜子さんが無事で良かった……と、言いたいところですが」
零は静かにティーカップを置き、表情を改める。
「黒幕が何者かはともかく、桜子さんを人質に取るという、こちらの弱点を知られてしまいました。これから先、敵が我々を狙う以上、彼女を危険に晒す事になります」
「ならば、クビにするのか?」
「クビにしたところで、この状況では関係ないでしょう。彼女の存在がある限り、私は守らなくてはなりません。むしろ、私の近くに居てくれた方が都合がいい」
ハルアキは不機嫌そうに紅茶を呷る。
「じゃから、あの女子を雇うのに反対したのじゃ」
「今更言いっこなしです。……本当は、この屋敷に住まいを移って欲しいのですが、桜子さんは私を避けてますし……」
「…………」
「誰か、彼女を近くで護衛してくれる人がいるといいのですが……」
ハルアキは二杯目の紅茶を注ぎ、天井に呼び掛けた。
「どこぞに都合の良い女子はおらぬかの」
……少しして、天井板の隙間から何やら落ちてきた。
テーブルに落ちたそれを手に取ると、揚羽蝶の紋が入った二つ折りのカード。
中には殴り書きで
『ハルアキのバカ』
と書かれていた……。
――それから、しばらくの沈黙があった。
テーブルに放り投げられたカードを睨みながら蜂蜜紅茶をチビチビと飲んでいたハルアキは、やがてボソリと呟いた。
「余がここに居る理由が、これでなくなったな」
零は彼を見る。確かに、「悪魔退治」という依頼はこれで完遂した訳だ。
ハルアキは零と目を合わせないように、茜色の波紋をじっと見ている。その憂いの浮かぶ表情に、零は言った。
「あなたが望むのであれば、出て行っても構いませんよ。あなたの本来のご両親も心配されているでしょうし」
「今更帰れぬ。不老不死になったという事は、成長せぬという意味じゃ。成長せぬ子を世話せねばならぬほど、親として辛い事はなかろう。そんな苦労を、あの気の良い者共にさせとうはない」
零は静かに微笑む。
「私はあなたを放り出す気はありませんよ、多ゑさんたちも寂しがるでしょうし。それに……」
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