彼は溺愛という鎖に繋いだ彼女を公私共に囲い込む

花里 美佐

文字の大きさ
41 / 44
第三章 氷室商事へ

彼のお仕置きー2***

しおりを挟む

「なんだこの下着……初めて見たぞ。まったく準備万端だな」

「あなたの秘書ですから……ボスの好みに合わせます……どうですか?」

 彼は私のランジェリーを撫でながら言う。

「こんなところまで先回りするようになるとは……魅惑的な姿だな。これ以上煽ってどうする。覚悟はできてるのか?」

 彼は総レースの新しいランジェリーの上からキスを落とし、手をかけた。やっと愛する人が私のところに帰ってきた。彼が触れるだけで準備万端だ。

「俊樹さん……はやくきて……」

「おい、菜摘……」

「……俊樹さん……好き……」

 彼はこのランジェリーが気に入ったのだろう。そのままの私をいとおしそうに見つめる。そしていつものように優しく愛撫する。お仕置きなんて嘘だ。

 私のほうが彼を待てなくて身体をすりよせてしまう。彼はそれに気づいてあっという間にひとつになる。

「……いくぞ」

「……あ!」

 トップスピードに入った。水音がすごい。恥ずかしい。

「今日すごいな菜摘……びちゃびちゃだ……俺が欲しかった?」

「言わないで……」

 彼が笑った。その瞬間、彼がより速くノックしてくる。何かがスパークする。

 しがみつかないと飛んでいきそう。最後に耳元で彼が言う。

「菜摘……愛してる」

「私も……俊樹さん」

 止まった俊樹さんが言う。

「さて……本格的にはじめよう」

「え?」

「これからが、お仕置きのはじまりだ。今日は欲しいだけもらうぞ」

「え、だめです。私、明日も仕事です……立てる程度にしてください」

「……」

 彼は知らぬふりをして準備をすると、身体を寄せてきた。

「俊樹さん!明日は忙しいの。両方の会社のことをやらないと……明後日からお休みだからそのときにして……ね?」

 彼に甘えてみる。いつもならこれで許してくれるはず。何も言わずに彼は私の足を開いていく。

「あ、だめだってば。ほら、俊樹さんの好きなものをたくさん作っておいたし、食事に……ゆっくりお酒も……」

「聞いてなかったのか。やめるわけがない。これはお仕置きだ」

「どうして?だって俊樹さん私のこと結局全部、知っていたでしょ」

「菜摘のことは知っていて当たり前だ。あれほど行くなと言ったのにいうことを聞かなかった。菜摘は勝手に行動した。俺が異動してから教える準備をしていたのに……」

 私は身体を起こして彼に言う。

「それならそうと先に言ってくれたらいいのに。そうしたら……」

「そうしたら行かなかったのか?そんなわけない。どうせ菜摘は俺が言ったところで納得できないんだ。そうして行動する。お前はそういうやつなんだよ」

 私は言い返せなくなった。私の場合、確かにそういうところはある。否定できない。きっと言われていても、自分でやらないと気が済まなかった。

「だって、だって……」

「だってなんだ?そんな目をしてもだめだ。大体お仕置きなのにおかしいぞ……菜摘の身体はほらこんなだ……俺を大歓迎してる。どういうことなんだ?」

 私の中に手を入れて抜いて見せた。意地悪な目をして指をなめる。

「……あ」

 恥ずかしすぎて真っ赤になった。すると彼はあっという間に入ってきた。理性が快感に負ける。だって、好きな人が本気で愛してくれる。本当は受け止めたい。

「ん……ん……ん……」

 はじまった。どう猛な獣のような彼。全力で手加減なし。快楽の嵐に巻き込まれた。

 私が少し疲れたとみると、一緒にお風呂へ入った。そしてやっと食事を取った。

 これで眠れると思ったら、食べすぎたので運動をしようといいながらベッドへ連れていかれる。

 これは運動じゃないといったら、そうだなお仕置きだったと笑う。

 もちろん、翌日は立てなかった。初めて腰が砕けて出社できなかった。リモートにさせてほしいと京子さんに頼んでしまった。

『予想通り大変だったんでしょう、お大事に』と全部見越した返事が来た。

 彼は、翌日になってようやく私の料理を満足げに食べ、その日はベッドにノートパソコンを持ち込んで仕事をしていた。

 そして、隣で腰砕けになりながらノートパソコンを見ている私を、彼は嬉しそうに見ていた。

 私の仕事ぶりを覗きながら指示をし、終わるや否やパソコンの蓋を閉じ、取り上げると机に置いてしまう。覆いかぶさってキスをされ、時間が巻き戻る。

 彼の溺愛という鎖でぐるぐる巻きに繋がれた私……鎖は太くなる一方。

 でも、彼はわかっているのかしら?今回の出張での彼の仕事ぶりや私への気遣いを知って、さらに彼への尊敬の気持ちや愛情が深くなった。

 このままだと、私は自分から彼の鎖を身体に巻いてしまうかもしれないのにね……。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

腹黒上司が実は激甘だった件について。

あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。 彼はヤバいです。 サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。 まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。 本当に厳しいんだから。 ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。 マジで? 意味不明なんだけど。 めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。 素直に甘えたいとさえ思った。 だけど、私はその想いに応えられないよ。 どうしたらいいかわからない…。 ********** この作品は、他のサイトにも掲載しています。

契約結婚のはずなのに、冷徹なはずのエリート上司が甘く迫ってくるんですが!? ~結婚願望ゼロの私が、なぜか愛されすぎて逃げられません~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】
恋愛
「俺と結婚しろ」  突然のプロポーズ――いや、契約結婚の提案だった。  冷静沈着で完璧主義、社内でも一目置かれるエリート課長・九条玲司。そんな彼と私は、ただの上司と部下。恋愛感情なんて一切ない……はずだった。  仕事一筋で恋愛に興味なし。過去の傷から、結婚なんて煩わしいものだと決めつけていた私。なのに、九条課長が提示した「条件」に耳を傾けるうちに、その提案が単なる取引とは思えなくなっていく。 「お前を、誰にも渡すつもりはない」  冷たい声で言われたその言葉が、胸をざわつかせる。  これは合理的な選択? それとも、避けられない運命の始まり?  割り切ったはずの契約は、次第に二人の境界線を曖昧にし、心を絡め取っていく――。  不器用なエリート上司と、恋を信じられない女。  これは、"ありえないはずの結婚"から始まる、予測不能なラブストーリー。

地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!

楓乃めーぷる
恋愛
 見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。  秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。  呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――  地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。  ちょっとだけ三角関係もあるかも? ・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。 ・毎日11時に投稿予定です。 ・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。 ・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。

苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」 母に紹介され、なにかの間違いだと思った。 だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。 それだけでもかなりな不安案件なのに。 私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。 「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」 なーんて義父になる人が言い出して。 結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。 前途多難な同居生活。 相変わらず専務はなに考えているかわからない。 ……かと思えば。 「兄妹ならするだろ、これくらい」 当たり前のように落とされる、額へのキス。 いったい、どうなってんのー!? 三ツ森涼夏  24歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務 背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。 小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。 たまにその頑張りが空回りすることも? 恋愛、苦手というより、嫌い。 淋しい、をちゃんと言えずにきた人。 × 八雲仁 30歳 大手菓子メーカー『おろち製菓』専務 背が高く、眼鏡のイケメン。 ただし、いつも無表情。 集中すると周りが見えなくなる。 そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。 小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。 ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!? ***** 千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』 ***** 表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101

あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜

瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。 まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。 息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。 あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。 夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで…… 夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。

隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました

加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!

【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!

satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。 働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。 早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。 そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。 大丈夫なのかなぁ?

包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~

吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。 結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。 何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。

処理中です...