始破、その冒険

たなぼたさん

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護衛任務・終

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敵の襲撃から一夜明けた。この日は会議も終わり、襲撃もなく、平和な一日が過ぎて行った。
そして今、俺たち、俺、業、瞬の三人は、今回の護衛の報酬を受け取りに、所長室に向かっていた。
「・・・しかし瞬、大丈夫か?・・全身包帯で巻かれて・・まるでミイラじゃないか・・ハロウィンは終わったぞ。今からその姿で街に繰り出しても冷ややかな目で見られるだけだぞ」
「いや!違うんすよ!これは昨日の戦いで全身斬られて・・!っーかこっちは体張って敵止めたんすよ!ちったぁお礼とかないんすか!」
「うっせーな!昨日礼は散々言ったし、終未さんもお前の報酬多くしてくれるって言っただろ!」
「そりゃそうすけど!」
「お前ら。うるさい。・・・ついたぞ」
業に一蹴され、俺と瞬は黙る。黙るしかない。
「終未さん。入ります」
「ああ、いいよー」
中から終未さんの声が聞こえ、業が扉を開けた。
「いやぁ・・よくこの三日、娘を守ってくれた・・。ん?三日経ってないか?・・?まぁいいや、会議も終わったしね。危険は一応去ったといっていいだろう。しかしよく犠牲者が出なかったね。よかったよ。・・・さて、報酬を渡そう。」
「「おお!!」」
俺と瞬が歓声を上げる。
「報酬は・・これ!」
終未さんが机の下から同じ箱を3つ出す。
「・・?これは?」
「それは3人への報酬だよ?」
「いやそれは分かってますけど・・なんですか?これ?」
「ふふ・・それはかえって開けてからのお楽しみ!」
「はっはぁ・・」
「それじゃぁ、下まで送るよ」
「は・・ありがとうございます!」
俺たちは部屋を出た。

「さて、タクシーを呼んである・・。瞬君は重軽くんと一緒に帰るのかい?」
「いや・・あの人は先に帰りましたんで・・」
「そうか・・なら新幹線で?」
「はい。」
「そうか、なら、駅まで送ってあげてくれ」
終未さんが運転手さんに言った。
「さて、それじゃあ、ここでお別れかな。・・・また依頼をすることもあるだろう。その時はまた頼むよ」
「ハイ!」
「わかりました」
「もちろんっすよ!!」
三者三様の返事を返た。
「では・・。」
タクシーが出発し、終未さんの姿が小さくなっていく。
「・・っつたく・・。キツイ任務だったなぁ・・」
「ああ、つい最近まで依頼が全然来なかったのにな。急にこんな・・」
「!?作たちって護衛任務初めてなのか!?」
「ああ、と言うか、最近まで任務すら来ていなかった」
「そうか・・なのにそんな強いんだな」
「ああ・・。まぁ鍛えてたしな」
「そうか・・。俺も、まだまだなんだなぁ・・」
瞬はそういうと口を閉じた。どうやら今回の任務で何か思うことができたようだ。
「・・・しっかし、帰ったらまた包菜のお守りかぁ・・。結局、常に誰かを守ってるのかねェ。俺たちは」
「そうだな。・・いい加減、包菜がなぜ狙われているか知りたいところだ。」
「確かにな・・。・・アリスちゃんと同じで、黒砂に狙われてんだもんなぁ」
「何か共通の理由でもあるのか・・?」
帰ったら、そのことも調べていかなければならない。
「・・駅に着きましたよ」
「お・・じゃあ、俺はここで降りる。・・またな」
「おう!」
「また会おう」
瞬がタクシーから降りて、駅に向かっていった。
「さて・・、じゃあ、帰って報酬見ますか」
「そうだな・・。なんなんだろうか・・」
終未さんの事だから、何か高いものでも入っているのだろうか。
「まぁ、頑張りますか!」
「・・・ああ」
こうして、俺たちの初めての護衛任務を終えたのだった。

「靱破作君、凰業君、光瞬君か・・。」
終未はタクシーが出発し、一人になった事務所前で、今回の依頼した子どもたちの名前をつぶやいた。
「・・・子どもだと思っていたが・・。なかなかどうして・・」
新しい優秀な人材を見つけるとなぜこうも胸が躍るのだろうか・・
「しかし・・黒砂。何が狙いかはわからんが・・早急に潰さなければならない・・。彼らのためにも・・。アリスのためにも・・」
そうつぶやいた男の眼は、今までの眼とは明らかに違うものだった。
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