始破、その冒険

たなぼたさん

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黒砂迎撃作戦・3

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さて、昼の間名継ぎの子どもを探したのだがそうそう見つかるはずもなく、夜7時、俺たちは事務所に戻ってきた。
「やっぱりそう簡単には見つからないかぁー」
「そうだな、ここまで広い森だとは思わなかった」
俺のボヤキに業が反応する。
「で、夜になりましたよ」
「黒砂、か・・・」
傷さんの予想では、黒砂は夜俺たちを襲撃してくるのではないかと言う。
「時見の時の奴が来るのかな?」
時見の時の奴と言うのは、髪の長い高速移動する女と銀髪の男である。
「それは分からんが・・。来ればどちらも脅威になることに変わりはない。」
「確かにそうだ」
俺は女の能力しか見てないので男の方に関しては何も言えないが、業によれば相当強いらしい。
「こんな木々が大量にある森だから機動力のあるやつがきそうだな」
「または隠密系の暗殺能力・・・」
想像するだけで寒気がしてくる。
「おや?業クンたち、ピリピリしてるねェ~」
キッチンのほうからコップをもって傷さんが現れた。
「そりゃ・・今夜黒砂の襲撃があるかもしれないんだし・・・」
「ああ、そのことかぁ・・。・・・・非常に言いにくいんだけど・・・」
「何ですか?」
「今夜黒砂が来ることはほぼ確定した」
「・・・」
「いや~近くの駅で黒砂らしき怪しい人影を見たという情報が入ってねェ・・」
「マジ確定じゃないですか!誰情報?誰情報ですか!?」
「事務所のグループ」
「ガセの可能性がなくなったぁ!!!」
「傷さん、敵は何人ですか?」
「5人、と言うことらしい」
「5人・・・。包菜をネムに任せるとして、2人足りないですね・・」
「ああ、だから援軍を呼んでおいた。・・もうそろそろ・・」
と傷さんが言うとピンポーン!と玄関のチャイムが鳴った。
「ん・・来た来た。」
傷さんが玄関に「増援」の人を迎えに行く。
「ハイ。注目~。今回応援に来てくださった、重軽さんと瞬君です~」
「「あんたらかよ!!!」」
「なな、なんでここにいんだよ!あんたら!」
瞬たちは確か中国地方の鳥取県の事務所の人間なはずだ。こんな関東にいるはずがない。
「いやぁ~たまたま事務所の旅行で来ててさ!暇だったから来ちゃった」
と答えるのは重軽さん。
「いや「きちゃった」じゃないよ!!何暇つぶし感覚で危険なとこにきてんですか!!」
「あー、黒砂が来るんだっけか?大丈夫大丈夫。私強いから」
「なんて自信だ・・・」
まぁ、実際俺等より強いんだろうが。
「さーて、これで戦力は五分五分だと思うけど~。みんな油断しないでね~」
傷さんが緩い感じで言う。
「いや~油断しても負けないって~」
とこれまたゆる~く重軽さん。
「が、頑張るぞぉぉぉ!!」
と瞬。前の任務からこちらも一日ほどしか空いてない。一回地方に戻ったのにまたすぐ来るとは、俺たちよりお疲れだろう。だがうるさい。
「いやーしかしさ、この事務所いいじゃぁーん。広いしきれいだし」
「でしょー」
傷さんはとてもうれしそうににこにこしながら答えている。
「ほんとにいい事務所だよなー。・・・敵が隠れてなければもっとくつろげたのに」
「「「!!」」」
俺、業、瞬が驚いて目を合わせるのと同時にドンっ!!と音が鳴る。
「玄関に入った時なんか視線感じてさー。なかなかうまく隠れてたよね」
玄関に行ってみると、何かに押しつぶされるようにして倒れている男がいた。
「なるほど・・もう戦いは始まっていたのか・・」
業がつぶやく。
「そいつが倒されたことは黒砂の仲間にも伝わってると思うからさー。もうそろそろ来るんじゃない?」
重軽さんが軽く言う。
「ええ!ヤバいよ!事務所が傷つけられたら大変だ!みんな外に出よう!」
傷さんが焦りながら言う。焦る理由がややずれているような気がするが。
「今回も中々に楽しめそうだな・・・」
と誰かが言った。誰かは分からなかったが。
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