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私、帝国領で暴れます!
私、破壊します!
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呆然と私を見上げるだけだった魔物たちは、一斉に咆哮を上げ、私に向かって走り出しました。
空を飛べる魔物はすごい勢いで飛来し、飛べない魔物は私の真下で勝手に潰されていきます。
まるで狂ったかのように私を目指していますけれど、王国領から流れ着いた魔物なのでしょうか? 結界で弱らされていた事を覚えている個体、みたいな。
まあ何でもいいですけど、戦場はここだけでは無いですからね。遊んでいる暇もありません。
なので取り敢えず、一発カマしてみましょうか。
「すぅ……。《死ね》」
私の一言で、空を飛んでいた魔物が九割墜ちました。
ふぃ~! 王国のクソサルどもにいつかぶちかましてやりたい! と夢見て、だけど創ったまま使わずにいたんですよね。それがやっと使えて、とても気分爽快です。
《音届》の魔法って、ホント便利ですよね。この魔法の効果を最大限にまで高めてくれますからね。まあこれ、音が届いた人は無差別で殺しちゃいますし、何より力量差がある程度ないと効かないので、割と使い難かったりするんですけどね。
今回みたいに、空だけに限定されていたりすると、殺してはいけない人が居なくなるので、バンバン使えます。まあ、他の魔法の方が確実ですけど……。燃費いいんですよ。これ。メリットそれだけですけどね。
「さて、それじゃあ、あなた達の番ですね」
『『『『『グルォォォォォォ!!!!!』』』』』
やー。うるさいな。本当にトカゲってどうしようもないですね。煩いし臭いし、不味いしデカくて邪魔だしで、良いとこ無いじゃないですか。残念生物ですね。
あー、それと、私の|魔法死ねに耐えたのも宜しくない。それが無ければ全て一気に撃墜達成でしたのに。
「本当に迷惑なトカゲですね。まあ、金貨になるので有難く殺しますけどね」
炎に、氷に、雷に、と様々な属性のブレスを放ってきてますけど、残念ながら私には効かんのです。ふふん。自動的に結界が展開される魔法を付与してますからね! この服には。……そうしないと多分死んでましたし。
「『火滅』《爆発四散》」
先頭の方にいた、三体のトカゲの頭が消滅しました。極炎系の魔法なので、血は出ません。炎が当たると同時に、お肉ジュッ! です。
……でもこの魔法、ダメですね。焦げ臭いったら無いです。
「『凍久』《絶対零度》」
これはシルベスターさんに使った……使ってしまっていた? ものとは違って、体の芯まで一瞬で凍らせる極悪系の温度魔法です。熱を与えるのとは逆で、奪うやつですね。
冷気を展開して、突っ込んで来た所を凍らせる。カウンター向きの技です。
カッチーン! と凍って、そのまま落ちていくトカゲが哀れで面白いですね。また三体墜ちたので、残り八体です。
流石に危機感を抱いたのか、翼を打って、その場で空中に留まっています。バサッバサッと。
いい加減、早く終わらせませんとね。
「『極』『収束』《破裂しろ》」
極限まで収束した魔力の塊を八つ用意して、それを更に、一度に、瞬間的に、全てを圧縮して一つに纏めた極限のエネルギーの塊を、力場を調整しながら一気に解き放つ。
『『『『『ーー!!!!!』』』』』
そうすれば、時空間より音は消えます。その渦に吸い込まれた瞬間、光すらも即座に分解され、塵芥として消滅する。まさに最凶と言うに相応しい魔法ですね。
…………ん?
あれ……? 消滅させたらダメじゃないですか……? 私、バカかな? 本当に何やってんだ……。
まあ、六体分はあるし、最低でも金貨600枚は確保です。それでいいかな……?
最悪、「助けてやったんだからよぉ!? 分かってるよなぁ!?」って、恐かーーお願いしてもいいかもですね。街に被害はーー死人がいましたね……。やっぱり辞めましょう。
弟子よ。どうか金貨600枚で勘弁してください。
恐喝されるかどうかは、弟子に託されましたよ! 皆さん、脅されるのが嫌なら、死ぬ気で弟子を説得してくださいね!
「ふぅ。地上の方も終わらせますかねっと。《飛べ炎》」
ゴオォォォォォォォ
なんかこれ、面白みに欠けますね。どうせなら、戦闘も楽しみたいってもんです。この服はスカートですけど、ヒラヒラ成分は少なめですし、白兵戦も行けるかな。
よしっ。殴りますよ! 拳で抵抗するのです! 私は18歳ですけどね!
「くっさ!?!!?」
くっさ!!? 何これ臭いです。ゲロ臭です。おぇぇぇ。
なんと言うか、この世の物とは思えない程の悪臭です。あ、でもこれ、何となく嗅いだ事がある様な気がしますね……。うーむ。
『『『『『グギャグギャァァァァ!!!!!!』』』』』
『『『『『フゴフゴフゴォォォォォ!!!!!』』』』』
………………。ああ……、思い出しました。これ嗅いだの、あの時です。ゴブリンとかいう最低な生物を、巣まで出向いて焼き殺しに行った時の事です。
生臭いというか、独特の臭さが似ています。ええ、それはもう非常に。
「うわぁ……。汚ったな」
緑の皮膚をした穢らわしい汚物と、緑に少しだけピンクが混じった様な皮膚をした豚畜生が、その股間から汚い汁を垂らしながら、私の方へと向かってきます。
全ての魔物が、同じように私の方へと向かってきます。犬型も鳥型も猿型も爬虫類も何も無く、全てが全て、同じ感じで向かってきます。
とても臭いですね。最低です。
流石にここら辺には、殺してはいけない人類もいませんし、汁ダラダラな汚物どもの肉など食べたくも無い事でしょうから、消滅させても問題ないですね。
「『消し飛べ』《遍照消滅の光》」
ドッッッッッッッッパッ
重い音が響いた後に、血の雨が地面を濡らします。もちろん私は濡れませんよ。汚いですし、キッチリガードです。
════════════════
エール感謝16本目!
もうちょっと描写を濃くしてもいいかな~? なんて思いながらも、浅めに描いてます。
クライマックスは、ちゃんと濃く描きますよ!
空を飛べる魔物はすごい勢いで飛来し、飛べない魔物は私の真下で勝手に潰されていきます。
まるで狂ったかのように私を目指していますけれど、王国領から流れ着いた魔物なのでしょうか? 結界で弱らされていた事を覚えている個体、みたいな。
まあ何でもいいですけど、戦場はここだけでは無いですからね。遊んでいる暇もありません。
なので取り敢えず、一発カマしてみましょうか。
「すぅ……。《死ね》」
私の一言で、空を飛んでいた魔物が九割墜ちました。
ふぃ~! 王国のクソサルどもにいつかぶちかましてやりたい! と夢見て、だけど創ったまま使わずにいたんですよね。それがやっと使えて、とても気分爽快です。
《音届》の魔法って、ホント便利ですよね。この魔法の効果を最大限にまで高めてくれますからね。まあこれ、音が届いた人は無差別で殺しちゃいますし、何より力量差がある程度ないと効かないので、割と使い難かったりするんですけどね。
今回みたいに、空だけに限定されていたりすると、殺してはいけない人が居なくなるので、バンバン使えます。まあ、他の魔法の方が確実ですけど……。燃費いいんですよ。これ。メリットそれだけですけどね。
「さて、それじゃあ、あなた達の番ですね」
『『『『『グルォォォォォォ!!!!!』』』』』
やー。うるさいな。本当にトカゲってどうしようもないですね。煩いし臭いし、不味いしデカくて邪魔だしで、良いとこ無いじゃないですか。残念生物ですね。
あー、それと、私の|魔法死ねに耐えたのも宜しくない。それが無ければ全て一気に撃墜達成でしたのに。
「本当に迷惑なトカゲですね。まあ、金貨になるので有難く殺しますけどね」
炎に、氷に、雷に、と様々な属性のブレスを放ってきてますけど、残念ながら私には効かんのです。ふふん。自動的に結界が展開される魔法を付与してますからね! この服には。……そうしないと多分死んでましたし。
「『火滅』《爆発四散》」
先頭の方にいた、三体のトカゲの頭が消滅しました。極炎系の魔法なので、血は出ません。炎が当たると同時に、お肉ジュッ! です。
……でもこの魔法、ダメですね。焦げ臭いったら無いです。
「『凍久』《絶対零度》」
これはシルベスターさんに使った……使ってしまっていた? ものとは違って、体の芯まで一瞬で凍らせる極悪系の温度魔法です。熱を与えるのとは逆で、奪うやつですね。
冷気を展開して、突っ込んで来た所を凍らせる。カウンター向きの技です。
カッチーン! と凍って、そのまま落ちていくトカゲが哀れで面白いですね。また三体墜ちたので、残り八体です。
流石に危機感を抱いたのか、翼を打って、その場で空中に留まっています。バサッバサッと。
いい加減、早く終わらせませんとね。
「『極』『収束』《破裂しろ》」
極限まで収束した魔力の塊を八つ用意して、それを更に、一度に、瞬間的に、全てを圧縮して一つに纏めた極限のエネルギーの塊を、力場を調整しながら一気に解き放つ。
『『『『『ーー!!!!!』』』』』
そうすれば、時空間より音は消えます。その渦に吸い込まれた瞬間、光すらも即座に分解され、塵芥として消滅する。まさに最凶と言うに相応しい魔法ですね。
…………ん?
あれ……? 消滅させたらダメじゃないですか……? 私、バカかな? 本当に何やってんだ……。
まあ、六体分はあるし、最低でも金貨600枚は確保です。それでいいかな……?
最悪、「助けてやったんだからよぉ!? 分かってるよなぁ!?」って、恐かーーお願いしてもいいかもですね。街に被害はーー死人がいましたね……。やっぱり辞めましょう。
弟子よ。どうか金貨600枚で勘弁してください。
恐喝されるかどうかは、弟子に託されましたよ! 皆さん、脅されるのが嫌なら、死ぬ気で弟子を説得してくださいね!
「ふぅ。地上の方も終わらせますかねっと。《飛べ炎》」
ゴオォォォォォォォ
なんかこれ、面白みに欠けますね。どうせなら、戦闘も楽しみたいってもんです。この服はスカートですけど、ヒラヒラ成分は少なめですし、白兵戦も行けるかな。
よしっ。殴りますよ! 拳で抵抗するのです! 私は18歳ですけどね!
「くっさ!?!!?」
くっさ!!? 何これ臭いです。ゲロ臭です。おぇぇぇ。
なんと言うか、この世の物とは思えない程の悪臭です。あ、でもこれ、何となく嗅いだ事がある様な気がしますね……。うーむ。
『『『『『グギャグギャァァァァ!!!!!!』』』』』
『『『『『フゴフゴフゴォォォォォ!!!!!』』』』』
………………。ああ……、思い出しました。これ嗅いだの、あの時です。ゴブリンとかいう最低な生物を、巣まで出向いて焼き殺しに行った時の事です。
生臭いというか、独特の臭さが似ています。ええ、それはもう非常に。
「うわぁ……。汚ったな」
緑の皮膚をした穢らわしい汚物と、緑に少しだけピンクが混じった様な皮膚をした豚畜生が、その股間から汚い汁を垂らしながら、私の方へと向かってきます。
全ての魔物が、同じように私の方へと向かってきます。犬型も鳥型も猿型も爬虫類も何も無く、全てが全て、同じ感じで向かってきます。
とても臭いですね。最低です。
流石にここら辺には、殺してはいけない人類もいませんし、汁ダラダラな汚物どもの肉など食べたくも無い事でしょうから、消滅させても問題ないですね。
「『消し飛べ』《遍照消滅の光》」
ドッッッッッッッッパッ
重い音が響いた後に、血の雨が地面を濡らします。もちろん私は濡れませんよ。汚いですし、キッチリガードです。
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エール感謝16本目!
もうちょっと描写を濃くしてもいいかな~? なんて思いながらも、浅めに描いてます。
クライマックスは、ちゃんと濃く描きますよ!
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