40 / 45
私、帝国領で暴れます!
私、適当に殺ります!
しおりを挟む
本日のお話は、セレスティアさん成分が薄いかも……。
次のお話は、出来るだけ濃くしますよー! 出来るだけねー!
════════════════
何とも言えない血の匂いが漂い、赤い霧が漂っている中をてくてくと歩きながら、探知結界を展開します。
結界の形は先が平らな扇形で、範囲は、都市の少し奥の方までです。つまり、私がいる逆側全部、という事ですね。
なぜそんな事をしたのかと言うと、都市へ向けて、四方八方から魔物が押し寄せて居たからです。
こっち側でたくさんの魔物を消滅させましたけど、それでも半分くらいですからね。まだまだ居るのです。
でも、突然何で、こんなに大量の魔物が襲いかかって来たんでしょうね。何度か経験はありますけど、スタンピードって、必ず何かしらの形で予兆のようなものがあるはずなんですけどね。
うーむ……? ……???
『『『『『グルォォォォォォ!!!!!』』』』』
『『『『『ブモォォォォォ!!!!!』』』』』
『『『『『ギィィィィィ!!!!!』』』』』
ドスドスドスと足音がするからと、都市の左右を見てみれば、大量の魔物たちがこちらに押し寄せてきていました。
なんか、私の方に向かってきている気がしますし……。
……なんで?
私何もしていないはずなんですけど……。やっぱり、王国の魔物たちが私に恨みを持っていたんでしょうか? それならまあ、納得も出来るんですけど。
「ひぇ~。こっわ~」
目がガンギマリです。トカゲも牛も虫も、全部ガンギマってます。充血していて、ヤベェですよ。
しかも私、あの目は見た事ありますよ。あれです。発情期の動物みたいです。王国でも、時々パーティに参加する変態が、股間を膨らませながらあの目をしてました。
爆発させてやろうかと思うくらいには、気持ち悪かったです。でへでへ笑いやがって……。死ね! ふぁっ〈ぴー〉!
ふんっ。王国の事を思い出すと……逆? 嫌な事を思い出すと、必ず王国での出来事に繋がって、更に嫌になる……。うん、王国ってほんとクズ。
と言うか、反対側に居た魔物、全部こっちに来てるんですけど……。これ、狙い確実に私じゃないですか。
「はぁ……。なんかいい魔法、無いかな……。一発でドパドパ出来るような……」
赤い霧の奥に見える魔物たちの影を眺めながらそんな事を呟いたら、ピコン! と天啓のように思い付きました。
そうです。霧を使えば広範囲が一発です。……ただ、霧って言っても、私は毒なんて使えませんし……。うーん。
そんな事を考えていると、先程までの晴天はどこへやら。雨が降ってきました。土砂降りです。
土を叩く音は激しくて、赤い霧も即座に消えて無くなりました。匂いも、途端に泥のものへと変わります。
突如として暗くなった世界には、主に赤、金、青の三種類の目がピカピカしています。
んー。せっかく雨が降ってきた訳ですし、凍らせてしまいましょうか。そうしたら素材も残るし、処理は誰かに投げればおっけーです。私は凍らせるだけで、とても楽。
「よし。じゃあね、魔物たち。『聖氷』『超範囲化』《凍える世界》」
セレスティアがそう唱えると、都市を丸々包める程に極大の氷山が二つ、出来上がった。それは大地を振動させ、近くに落ちた雨水を即座に氷に変えていく。
氷の内部に捕らわれた魔物たちは瞬間的に凍てつかせられ、冷たいと感じる間もなく絶命していく。約八割は、その魔法で死んだ。
しかし、残った魔物も二割ほど。やや空を飛ぶ魔物が多いが、大体一対一の割合だ。
魔物と戦うのに飽きていたセレスティアは、それを見ながら煩わしそうに呟いた。
「むー。いっぱい残ってます。……面倒くさ」
以前、まだ帝国領に入る前に演じた魔物たちとの戦闘で、セレスティアは、ドラゴンの頭を単なる魔力の塊で弾き消した。
彼女は、魔法でなくても敵を消し飛ばす事が出来るのだ。ではなぜ魔法にするのか、と言えば、単純に燃費がいいからに他ならない。
魔法にする面倒臭さと魔力消費量とを天秤に載せた時、それは僅かに消費量に傾いた。故に、魔法を使っているのだ。
しかしそれは、本当に僅かな差でしかない。もちろんそれは、《音届》や回復系の魔法などを抜いた場合の話である。そして実の所、セレスティアは魔法があまり好きでは無い。
なぜなら彼女は、大人でも失禁は当たり前などという、大人でも失禁不可避の魔力回復ポーションを、魔法兵器とする為だけに飲まされ続けてきたのだから。
気絶し、白目を剥いて、失禁して、嘔吐して、拒絶感から体を震わせても、尚飲まされ続けた。
故に魔法は、好きでは無い。構築するのも、面倒臭い。魔力消費量さえ気にしないのならば、一部の例外を除いて、そんなものは使わない。
魔法を構築するよりも、ただ魔力を放出して圧殺した方が、遥かに楽なのである。
魔法とは本来、複雑な物である。しっかりと意味を持たせた詠唱を、一節、二節と組み合わせて、やっと完成するものなのだ。
それを、『属性』『範囲』『適当なイメージ』《適当に決めた名称》で、しかも、気分によっては省略すらして発動させるのは、間違いなく天才と言える。
凡才からすれば、かなり楽に発動していると思える事だろう。威力も桁違いだ。
しかしやはり、セレスティアさんは魔法が嫌いなのである。
「《めんどくさいので、もう死んでください》」
それは魔法とすら呼べない、ただの魔力噴射。しかしその威力は、空気すら押し潰す圧力を伴う程に、強力である。
相手は死ぬ。
════════════════
エール感謝17本目!
エール感謝が足りてない!?
私、全力で動きたいです!!?
次のお話は、出来るだけ濃くしますよー! 出来るだけねー!
════════════════
何とも言えない血の匂いが漂い、赤い霧が漂っている中をてくてくと歩きながら、探知結界を展開します。
結界の形は先が平らな扇形で、範囲は、都市の少し奥の方までです。つまり、私がいる逆側全部、という事ですね。
なぜそんな事をしたのかと言うと、都市へ向けて、四方八方から魔物が押し寄せて居たからです。
こっち側でたくさんの魔物を消滅させましたけど、それでも半分くらいですからね。まだまだ居るのです。
でも、突然何で、こんなに大量の魔物が襲いかかって来たんでしょうね。何度か経験はありますけど、スタンピードって、必ず何かしらの形で予兆のようなものがあるはずなんですけどね。
うーむ……? ……???
『『『『『グルォォォォォォ!!!!!』』』』』
『『『『『ブモォォォォォ!!!!!』』』』』
『『『『『ギィィィィィ!!!!!』』』』』
ドスドスドスと足音がするからと、都市の左右を見てみれば、大量の魔物たちがこちらに押し寄せてきていました。
なんか、私の方に向かってきている気がしますし……。
……なんで?
私何もしていないはずなんですけど……。やっぱり、王国の魔物たちが私に恨みを持っていたんでしょうか? それならまあ、納得も出来るんですけど。
「ひぇ~。こっわ~」
目がガンギマリです。トカゲも牛も虫も、全部ガンギマってます。充血していて、ヤベェですよ。
しかも私、あの目は見た事ありますよ。あれです。発情期の動物みたいです。王国でも、時々パーティに参加する変態が、股間を膨らませながらあの目をしてました。
爆発させてやろうかと思うくらいには、気持ち悪かったです。でへでへ笑いやがって……。死ね! ふぁっ〈ぴー〉!
ふんっ。王国の事を思い出すと……逆? 嫌な事を思い出すと、必ず王国での出来事に繋がって、更に嫌になる……。うん、王国ってほんとクズ。
と言うか、反対側に居た魔物、全部こっちに来てるんですけど……。これ、狙い確実に私じゃないですか。
「はぁ……。なんかいい魔法、無いかな……。一発でドパドパ出来るような……」
赤い霧の奥に見える魔物たちの影を眺めながらそんな事を呟いたら、ピコン! と天啓のように思い付きました。
そうです。霧を使えば広範囲が一発です。……ただ、霧って言っても、私は毒なんて使えませんし……。うーん。
そんな事を考えていると、先程までの晴天はどこへやら。雨が降ってきました。土砂降りです。
土を叩く音は激しくて、赤い霧も即座に消えて無くなりました。匂いも、途端に泥のものへと変わります。
突如として暗くなった世界には、主に赤、金、青の三種類の目がピカピカしています。
んー。せっかく雨が降ってきた訳ですし、凍らせてしまいましょうか。そうしたら素材も残るし、処理は誰かに投げればおっけーです。私は凍らせるだけで、とても楽。
「よし。じゃあね、魔物たち。『聖氷』『超範囲化』《凍える世界》」
セレスティアがそう唱えると、都市を丸々包める程に極大の氷山が二つ、出来上がった。それは大地を振動させ、近くに落ちた雨水を即座に氷に変えていく。
氷の内部に捕らわれた魔物たちは瞬間的に凍てつかせられ、冷たいと感じる間もなく絶命していく。約八割は、その魔法で死んだ。
しかし、残った魔物も二割ほど。やや空を飛ぶ魔物が多いが、大体一対一の割合だ。
魔物と戦うのに飽きていたセレスティアは、それを見ながら煩わしそうに呟いた。
「むー。いっぱい残ってます。……面倒くさ」
以前、まだ帝国領に入る前に演じた魔物たちとの戦闘で、セレスティアは、ドラゴンの頭を単なる魔力の塊で弾き消した。
彼女は、魔法でなくても敵を消し飛ばす事が出来るのだ。ではなぜ魔法にするのか、と言えば、単純に燃費がいいからに他ならない。
魔法にする面倒臭さと魔力消費量とを天秤に載せた時、それは僅かに消費量に傾いた。故に、魔法を使っているのだ。
しかしそれは、本当に僅かな差でしかない。もちろんそれは、《音届》や回復系の魔法などを抜いた場合の話である。そして実の所、セレスティアは魔法があまり好きでは無い。
なぜなら彼女は、大人でも失禁は当たり前などという、大人でも失禁不可避の魔力回復ポーションを、魔法兵器とする為だけに飲まされ続けてきたのだから。
気絶し、白目を剥いて、失禁して、嘔吐して、拒絶感から体を震わせても、尚飲まされ続けた。
故に魔法は、好きでは無い。構築するのも、面倒臭い。魔力消費量さえ気にしないのならば、一部の例外を除いて、そんなものは使わない。
魔法を構築するよりも、ただ魔力を放出して圧殺した方が、遥かに楽なのである。
魔法とは本来、複雑な物である。しっかりと意味を持たせた詠唱を、一節、二節と組み合わせて、やっと完成するものなのだ。
それを、『属性』『範囲』『適当なイメージ』《適当に決めた名称》で、しかも、気分によっては省略すらして発動させるのは、間違いなく天才と言える。
凡才からすれば、かなり楽に発動していると思える事だろう。威力も桁違いだ。
しかしやはり、セレスティアさんは魔法が嫌いなのである。
「《めんどくさいので、もう死んでください》」
それは魔法とすら呼べない、ただの魔力噴射。しかしその威力は、空気すら押し潰す圧力を伴う程に、強力である。
相手は死ぬ。
════════════════
エール感謝17本目!
エール感謝が足りてない!?
私、全力で動きたいです!!?
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
2,398
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる